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アフターダーク
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アフターダークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全256件 1~20 1/13ページ
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物語というより、記録に近い作品。 真夜中から明け方までに起きた出来事を、正確に淡々とつづっている。 知らないうちにリンクしていた登場人物たち、知らないうちに起きている不可思議な出来事、これらは私たちと同じ、私たちが気がついていないだけで、自分もまたふとしたときに誰かの人生と一瞬だけ点と線で結ばれて、また知らないうちに離れていっているのかもしれない。 そんな奇妙なリアリティと不思議な安堵感、心地よい静けさが好きです。 カオルさんとマリが行ったお店の雰囲気が特に好きで、初老のバーテンダーが口にした「真夜中には真夜中の時間の流れ方がある」という言葉がしんみりと沁み込んできます。 | ||||
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ファンタジーが苦手なので村上春樹の世界を享受する機会に乏しいのですが、本作品はフィクションがSF的・実験的に描かれており、素晴らしい体験でした。登場人物と読者の視点をずらすことで、描かれる出来事の隠された側面に鋭く迫ります(読者の想像力も一気に飛躍します)。もっとこのような作品に触れたい。 | ||||
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デニーズ、出てくるのは私たちの日常茶飯事。そこからグローバル的にストーリー展開されるのは流石ですねw | ||||
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単行本で読んで以来だから 20年振りくらいだろうか ストーリーに記憶があった 深夜の7,8時間の物語 妙なリアリティーを持ちながら読んだ | ||||
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この作品は、たった一晩の出来事を書いているが、奥が深くてわかりにくいというか、わざと作者が書いていない部分があるような感じで、読後感はスッキリしない。 自分は、ラブホのマネージャーのおばさんの男っぽい話し方にかなり惹かれた。これは同じ作者の傑作短編「午後の最後の芝生」に登場した芝刈りを依頼した婦人と同じ話し方で、自分は大好きです。さすが村上春樹です。 余談ですが、自分は村上春樹の作品を読んでいると、なぜか、自分とシンクロすることがたびたびあるのですが、今回もそうでした。 作中「お化けみたいな人ですね」「お化けがでる時間帯だからね」というような会話がありましたが、ここの部分を読む前日の夜、夜中に玄関ドアをカンカンと軽く叩く音が聞こえて「開けてくれ」と囁く男性の高い声が何度も聞こえたので(変なので、開けません。普通はインタフォンを押すはず)。 その翌日、前述の部分を読んで、「なるほど、あれはお化けだったのかな」とふと思いました。 こういうシンクロは困りますが、村上春樹のせいではないのでしょう、多分・・・。 | ||||
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習作、というのではないけれど、いろいろ書き方・進め方を試してみたり、これまでのやり方を再構築したり、そんな印象を受けた。 ベテラン投手がさらに新球を会得したような感じ。 面白かった、感動した、ということはなかったのだが、何かがじわじわと浸み込んできた。 登場人物の一人、高橋が言う。 「二つの世界を隔てる壁なんてものは、実際には存在しないかもしれないぞって。」 「僕ら自身の中にあっち側がすでにこっそりと忍び込んできているのに、そのことに気づいていないだけなのかもしれない。」 もしかすると、繋がりなんて実際には存在しない、ぷっつり切れているのに気づいていない、そんなこともあるかもしれない、などと思う。 二元論で切り分けて相手に肉体的/精神的暴力を加えるというのも恐ろしいが、何かが滲んできて、ふと気づくと終わりの見えない不安やいつ暴発するかわからない狂気に包まれている、というのはもっと恐ろしい。 | ||||
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すごくリアルなのに夢のような不思議な感覚も混じってくるお話。 一晩の出来事で、時間ごと、視点違いで小さなまとまりが交互に展開されていくのでテンポ良く読める。 会話が読んでいていいなと思う。自分も言葉を発するときにこんな風にできたらなと思うところがある。 内容はあえて考察しないけれど、読後感がとてもいいし、村上春樹の世界を楽しめる作品だと思う。そんなに長くないので気分転換におすすめ。 | ||||
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何本かの線が走り、それらの線は交差しているのか、交差していないのか判然としない。しかしその判然としない点がとても良い。 読んでいて、視点の移動が独特だと感じた。最初は鳥の目から見た風景から始まり、徐々に下界に降りていく。この第三者視点が最後まで続くが、時折再び上からの視点になる。村上春樹の小説は「僕」からの視点が多い印象だが、その意味でこの作品での視点の使い方は新鮮に感じられる。 | ||||
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都会の深夜を住処とする人たちの一夜物語。結局作者が何を伝えたかったのか分からない。自分の解釈では「どんな出会いにも意味があり意味の無い出会いなど無い。」ということを伝えたかったのではないかと思ってる。伏線の回収がされないまま終わってしまった等のレビューが多々見受けられるが、自分はリアリティがあって続きの気になる作品だと思った。普通に星5。 | ||||
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大好きな作品 | ||||
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村上春樹の作品でこの「アフターダーク」が好きという人は少ないかもしれません。何か特別な物語性があるわけでもなく、私自身も10年ほど前に初めて読んだ時は正直なんだか良く分かりませんでした。 ただ不思議なことに、何年か経ってふとした瞬間にこの作品のことを思い出すようになりました。 なぜかは分かりません。ただこの作品のそれぞれのシーンが、自分の身近な出来事として印象付けられていたということなのかも知れません。 そんなわけで、特別のお気に入り、というわけではないのですが、なんだか気になってしまう、そんな存在です。 ふとした瞬間に手に取って、1日2日で勢いよく読み切ってしまう、ということをかれこれ5回ほど繰り返しました。少しずつ読むには適さない作品です。ホントは真夜中にデニーズで読みたいなぁ。 | ||||
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「多崎つくる〜」と比べると、ちょっとインパクトが薄いなあと感じました。語り手の(神か天使の視点?)の描写が美しかったです。終始、これはどういうつもりで書いたのだろう?どういうふうにつながっていくのだろう?と考えながら読んでいたら終わってしまいました。それでも、深夜の一部始終を切り取り、そこにエリの眠りを重ね、さらに反社会的な人物やアウトサイダーを登場させるという、徹底して「闇」「夜」「裏」の世界をつくっている構成力がすごいなあと思いました。 | ||||
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村上春樹の小説は、とても読みやすい。と改めて思った。 タイトルと表紙の感じから下手すると、気持ちが引っ張られて体調悪くなるかも。 と思って読み始めました。きっかけは河合隼雄の「こころの読書教室」の紹介からです。 姉妹のお話で妹を中心に語られていきます。お姉さんは白雪姫。妹は羊飼いの娘。 姉妹はそれぞれに闇を抱えており、お話は深夜からスタートします。本の中には、 あの深夜の空気感が漂っています。徐々に夜が明けながら朝を迎えた時に物語は終わります。 徹夜明けの、あの気だるく、やたらと朝日が眩しい感じを思い出しました。 村上春樹が苦手な人も、好きな人も読みやすいものだと思います。 河合隼雄さんの解釈も、なるほどなぁ。と思うものでした。コオロギの言葉に励まされましたね。 それだけでも読む価値があるのでは。と思います。美味しいコーヒーや紅茶、好きな飲み物と。 オススメです | ||||
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正味1時間もない通勤時間で、長編を読了してしまった。ミステリアスな眠り続ける美人姉の話が印象的だったが、多感な少女が背伸びした夜の冒険と言う感じで、夜が明け元に戻った少女の幼さにホッとした。思わせぶりだが、特に何かを強く訴えるわけではない村上春樹らしい作品。なぜかスラスラと読まされてしまう。影響されたのか、何を言いたいのかわからないレビューになった。 | ||||
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念入りに磨き込まれて角が丸くなった粒ぞろいのメタル部品を手にする心地よさ。 | ||||
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すっきりした文章、簡潔な表現でクリアに喚起されるイメージ。 映画の場面をいっしょに観ているように読者に寄り添い、そこに描かれた情景から何をイメージするかは個々の読者にゆだねる。 そう長くないですし、文章が読みやすいので、他の村上春樹作品は苦手な人もこれなら楽しめるのでは。いかにもな村上春樹節が抑制されています。でも、村上春樹のエッセンスはつまっている。 へんなたとえになるかもしれませんが、QUEENのアルバムでいえば、『ねじまき鳥クロニクル』がJAZZ以前の作品なら、この『アフターダーク』は、THE GAME 以降のポップ路線みたいなかんじになるのでしょうか。 QUEENでたとえたのは、いまQUEENがマイブームでアルバムを全部I1stから聞き直しているからですが、村上春樹の作品を私が第一作から読み直すことはたぶんないでしょう。でも、この『アフターダーク』は、何度も読み返すことになりそうです。 | ||||
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真夜中に家から出たときに感じる外の世界の静謐さ、静謐さに包まれた喧騒、その掴み所のない時間の流れ方。 かつて、夜中コンビニに行くために出歩いたとき感じたあの奇妙な感覚を思い出しました。 昼と同じ数だけ夜を過ごしてきたはずなのに、なんと夜を知らないことか。 様々なことが発生しながら、多くの胎動や予感が描かれながら、それらがストーリー的には解決しないまま夜明けを迎える。胎動は、そのまま夜に吸い込まれていく。 そんな小説に感じました。 ストーリー変化が少ない点や、三人称で多くが語られている点など、村上春樹は沢山読んできましたが、新たな一面に触れた気がしました。 | ||||
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村上春樹らしくない作品だし、よくわからなかった部分も多かったが、それでも、ただ男女がファミレスで話しているだけの描写なのに引き込まれるのはなぜだろう。それぞれのキャラクターも好感が持てるし、意味不明でも満足感が高い。ただの好みの問題かもしれないが。 | ||||
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救いのない怖い話があって、村上春樹さんもこんなん書くんやって思いました | ||||
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ファイヴスポットアフターダーク それは深夜から夜明け前までの ほんの数時間 ただ、その数時間が とてつもなく長く深く、真っ黒な闇に感じる夜が 人生には何度かあるものだ 5つの場所は マリのいるファミレス 高橋のいる地下練習場 コオロギのいるアルファヴィル エリのいる部屋 白川のいる職場&携帯を捨てたコンビニ 絶妙に混じり合う、このファイヴスポットと 人間達 境界線の狭間 自分とは別世界と思っていた所に すぐに陥る危うさ 人生なんて一瞬先は闇 でも ふとした瞬間 エリのように戻ってこられる そんな闇を乗り越えると 分かり合えないと思っていた人とも 寄り添って眠れるようになるかもしれない 危うく恐ろしいだけではなく ひとつの明るい光を見せてくれたエンディングに ホッとした気持ちで読了 春樹では珍しいかもしれない | ||||
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