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アフターダーク



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【この小説が収録されている参考書籍】
アフターダーク
アフターダーク (講談社文庫)

アフターダークの評価: 3.47/5点 レビュー 470件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.47pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全470件 441~460 23/24ページ
No.30:
(4pt)

朝鮮と新鮮さ

現実形で物語られ、いくつもの「視点」から(公園に、ファミリーレストランに、ホテルに、部屋に、不思議な空間に仕掛けられているカメラから)私達読者はその都市のある夜の出来事を見ることになる視点は目まぐるしく変わり、それらはやがて一つの意味を持って私達に何かを語りかける妹と姉と男とサラリーマンとラブホテルのマネージャーとそのホテル従業員と中国人売春婦とそのブローカー、彼らの交わりは果たして何をもたらすのかまず顕著な変化はこの作品は従来の筆者の作品と違い、三人称がメインで書かれているということだ。しかしながら、その手法は独特である。読者を一つの「視点」としての登場人物としてその状況を知覚させることによって、あたかも自分がその場において、物語に参加しているような感覚がする。すばらしい臨場感だ確かに他のレビュアーの方の書かれている通り、読み応えという点では物足りなさが感じられたしかし映像的な視点を意識した、より想像力を喚起させる新しい文体と読者の意識をわざとなんらかの箇所に集中させる表現方法には新しい可能性を感じたこれまで中立的にシャープな表現に集中していただけに筆者のこの変化には実に挑戦的な意思が感じられるもし、「僕」の内的世界から物語られるという従来のスタイルだったら正直なところ、かなり萎えていたと思うあのスタイルは海辺のカフカで一つの頂点を見つけたと私は考えていたからだ(一人の「僕」というキャラクターは諦観から救済まで一つの流れとして完結したように感じた。また、作者が目指す小説はいろいろな人間が自分の抱えているものを持ち寄り、発熱し、新しい意味が生まれるという総合小説だからだ)その臨場感とリアルな第三者として物語に参加する感覚、登場人物の抱えるものを内面からではなく外側から見せる表現はすばらしいファンでなくとも一読して欲しいちなみにこの小説は23:56から開始される。ぜひともリアルタイムでゆっくり読んでもらいたい
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.29:
(2pt)

混乱、こんらん、コンラン

映画の脚本のような文体。これまでにないまったく新しいストーリーの組み立て方。いわゆる「村上春樹ワールド」からの一層の遊離。だが今までの作品に共通するテーマも存在する。そういった全てを含んだ今作品。前作の「海辺のカフカ」から(いや「ねじまき鳥クロニクル」からだろうか)、村上春樹の方向性の変化が大きな話題になっていた。村上春樹自身も、自分はまだ発展途上なのだといった。しかし、彼は一体どこに向かっているのだろう?読んでいる間も読み終わった今も、私の中ではこの疑問がふくらみ続けている。まるで制御を失ったある種のエネルギー装置みたいに。今の私の気持ちを表現するとこうなる。混乱、こんらん、コンラン。私たちは考えていたよりも、もっとずっと長い目で村上春樹を見つめ続けなければいけないのかもしれない。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.28:
(4pt)

一気に読めました

買って一気に読みました。読み終わった瞬間、「うーん?」といった感じが残るけど、時間が経つにつれてもやもや感が馴染んできていろいろ考えさせられます。コオロギさんの「人間は、記憶を燃料にして生きていくもの…」いいですね。村上さんは、期待を裏切らない大好きな作家の一人です。
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4062125366
No.27:
(5pt)

「生きる」ということに向き合う、濃密な読書体験

心待ちにしていた村上春樹の新作。期待を裏切らない、濃密な読書体験を楽しむことができた。夜の深い闇の中で、生きることについて考え、しかし完全な結論が出ないまま、朝がやってくるというサイクルから逃れることのできない登場人物たち。そう、われわれは、誰もこのサイクルから逃げることはできないのだ。この本は僕に、「生きる」というきわめてシンプルかつ根源的なことに対して向き合う時間をくれた。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.26:
(4pt)

deepでない村上春樹ワールド

彼(村上春樹)は『真夜中のデニーズでコーヒーを飲んでいる19歳の女の子』をもとに『アフターダーク』という小説を書いている。このコピーを読んだ時、まさか村上春樹にかぎって今時の19歳の女の子が主人公じゃないよね、と疑いながら読み始めましたが、最初の章でそうではないことが判り安心。ダンスダンスダンスのユキに通じるような、ベーシックカジュアルのマリ。これならば、10年後20年後に再読しても違和感を覚えずにまた読めるだろう、というのがとっかかりの感想です。今回の中編小説は、村上春樹ファンにとって好き嫌いがはっきり別れるだろうな、と思いました。「国境の南、太陽の西」が「ねじまき鳥クロニクル」の一部として作られたように、「アフターダーク」も、大作の序章なのかもしれないな、と。期待する反面、また新作が出るまで数年待つのかな・・・と、読み終える頃には切なさでいっぱいになってしまいました。
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4062125366
No.25:
(3pt)

村上春樹は既に古典なのか?

 かつて村上春樹は時代を超越したところにいた。「アフターダーク」を読み終えた今となっては時代からズレていた、というべきか。僕は「アフターダーク」を読みながら、1,024回ほど「ダサっ!」と心の中でつぶやいた。 「アフターダーク」は村上春樹節が288ページに渡って続く「短編小説」。ジャン・リュック・ゴダールにデューク・エリントン。CDではなく、LPレコード。四半世紀の間、変わらない事が村上春樹。村上春樹は2004年に生きてはいるけれど、彼自身は1980年のままだ。 独特の静謐感は健在。現代の「動」の世界を舞台に「静」を描く。だけど、残念ながら今回はそれが成功していない。時代を超越した村上春樹ではなく、「時代に取り残された村上春樹」がここにはいる。村上春樹は既に「古典」なのか。 村上春樹は1949年生まれ。50歳半ば。現代の夜の渋谷を舞台にした小説を書くには無理がある。「世界のこちら側とあちら側」。若い読者である僕たちは「あちら側」にいて、村上春樹は「こちら側」にいる。文学は残酷だ。 アフターダークはこれまでの村上作品と比較すると難解さはない。すらすらと一気に読める。容易であるが故に、僕は違和感を憶えた。リアルな物語なのに、リアルとの乖離が大きい。「冒頭の10行めまで」は、★★★★★。かつての村上春樹に敬意を表し、厳しめの評価。
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4062125366
No.24:
(4pt)

新しい物語へ続くのかも...

著者本人が「マイルズ・デイヴィスをロールモデルとしている」と言っていたように、以前の村上春樹風のスタイルを「スプートニクの恋人」で突き詰めてしまった村上春樹は、今回も新しい可能性を突き詰めて、新たにチャレンジしています。その過程であると考えると、今回の変化も十分納得のいくものだと思います。冒頭からの「私たち」という視点は、それをはっきりと分かる形で示していると思います。映像を意識したと思えるような箇所も見受けられます。読んだ後、これが新しい大きな物語に近付いていく事を期待してしまいました。でも話としては「どこにも行かない(どこにも行けない)」話なんですよね。人も死なず、SEXも無い。鼠が書いてた小説は、実はこんな感じだったのかも...
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4062125366
No.23:
(1pt)

なんともいえない

昨今取り出さされる恋愛小説なんかと一線を画して浮ついた文学界に天辺から“どすん”と重りを落としてくれるんじゃないかなって思ってただけにショックが大きかった。表層的なストーリーしかまだ読み取ってはいないのからかもしれないけれど今までの本ならそれだけども満足させるだけのことはできたはずなのに。こちらは映画的な視点なんかまるで求めていないし映像化などしてはいけない価値ってあると思う。羊をめぐる冒険でいうところの鼠との会話シーンのように。文体が映像を超えるところを期待して私は本を読んでます。ことさら村上春樹に関しては。また昔の本を引っ張り出して再読する日々が続きそうです。
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No.22:
(5pt)

真夜中。

私は普段読書をしないが、村上春樹の作品だけは好きで読んできた。彼の作品を読みきるには重い鉄の扉を開けるように、とても時間がかかる。私に読解力や想像力がなくて読めないだけのことかもしれない。が、今回の作品は、自分の身に起きたことのようにすんなりと活字を追うことができた。ちょっとびっくり。きっと読み返せば、たくさん新しい発見をすることができるのかもしれないけれど。そして軽い混乱状態に陥るのだろうけど・・・。真夜中という次元に興味を抱くようになった。
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4062125366
No.21:
(3pt)

アフターダーク

悪くないです。”映画的な小説”、と一言で言ってしまって良いと思います。だけど、なんかもう一つグッとこないのは否めません。それは僕が今迄の村上春樹作品の熱烈なフリークだからです。実際、技術的には凄いと思います。複数の3人称の使い方とか、映画のカット割りのように読み手の視点を誘導する表現とか。一人称”私たち”の使い方も秀逸だと思います。小説自体の尺が少し短い分、話に膨らみが無いのが残念です。もう少しボリュームを持たせてもっと長い小説にしたらグッと良くなるような気がします。全体的な雰囲気も今迄の春樹作品とはチト異なります。それはきっと、短い言い切り文や体言止めを多様しているからだと思います。ですから、今迄の”村上春樹的世界”を求めている人が読むと、ガクッとしてしまうと思います。そこにこだわらずに読める人であれば、それなりに楽しめると思います。村上春樹は確かに新しいステップを踏みはじめているようです。この作品は春樹の新境地へのスケープゴートなのかもしれませんね。気が早いかもしれませんが、次回作が楽しみです。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.20:
(3pt)

期待外れ

 初期の小説と違って、ファミレスとか邦楽とかコンビニなど小物は 現実っぽいんだけど、登場人物は皆、春樹しゃべり。 無理して現代の若者を描こうとしても、会話が春樹独特だからおかしい。「神の子供たちはみな踊る」のときに、「voiceの書き分けができた」 という発言が村上氏からあったが、全然できてませんって!! どうしても、物の見方が主観的。 だから、群像劇とか書けないんだよ。 初期の「僕は~」語りの一人称小説の方が面白いのに。 それと、今回もテーマが一緒ですか。「ある地点をすぎると後戻りできない」しつこいです。今回は文章も下手ですし。中高生や、普段あまり本を読まない人を獲得しようとして書いたんでしょうか。春樹作品をずっと追いかけている読者からすれば、手抜き小説と感じられます。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.19:
(4pt)

ちょっと人肌のぬくもりが欲しい時におすすめな一冊です。

秋の夜長、眠れない。眠るのがもったいない。そんな時に、ちょっと人肌のぬくもりが欲しい時におすすめな一冊です。秋の夜長にもってこいな最高な秀作。真夜中の都会の片隅で繰り広げられるお話。それを春樹ワールドに。どこにもあるありふれた情景、耳慣れた固有名詞、しゃれた会話。時間軸に沿って心地よくリズミカルに一気に読ませるストーリーテリング。さすがです。次回作の長編の前奏曲(?)ウォーミングアップとなるであろうこの一冊。もう次回作に長編に期待を膨らませてしまう一冊です。
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No.18:
(4pt)

一晩で人生は変わるだろうか?

一晩で人生は変わるだろうか?答えは「イエス」だと思う。変わる兆しを掴むのに一晩という長さは十分な時間である。それがこの本の読後にまず感じたことです。ぜひこの小説を読んでみてください。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.17:
(4pt)

細かい銀色の砂のような

細かい銀色の一面の砂のような印象の残る小説。物語は感情を徹底的に排した言葉の連なりで語られる。目を離すことができない文体なので、読み進めていってはしまうが、そこには感情的な高まりというものは特にない。表層的な共感というものはまるで問題にされておらず、そのために、これがはじめて読む村上春樹という人には薦めにくいが、是迄深くコミットして読んできた人には、いつもの如く面白いと思う。じわじわと心の深い部分に砂を溜められていくような気分がある。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.16:
(5pt)

出会いがあなたにもたらしたものは何ですか?

村上春樹ワールドに引き込まれ、一気に読み進めました。今まで出会ってきた人が、自分にどんな影響を与えてきたのか改めて考えさせられる一冊です。読み終えた後、久しぶりに会いたいと思う人の姿が頭に浮かびました。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
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No.15:
(3pt)

あと30円高ければよかった?

相変わらず「春樹語」がずらずらと出現します。(作家名は挙げませんが)文章が異様に下手な大ベストセラーで、映画化もされた作品より、この本の文章はスラスラと読み取れます。これまで小説などというものを読んだことがない若い人がハマる理由もこのあたりにある気がします。流行りの人気作家の小説は、あまり読まない方なのですが、知り合いから小額の図書券を頂いて、買える範囲で買った本でした。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.14:
(4pt)

村上氏の答え

きょうは仕事を休んで、朝一番に書店に走りました。個人的には、「ねじまき鳥」が村上氏の作品の一つの頂点で、その後は、何処に向かっていくんだろうと、幾分はらはらしながら作品を追い続けてきましたが、「アフターダーク」はそんな私のような一読者に対する、村上氏からの最初の答えのように思われました。文体が変化していこうと、本作品には、氏の息遣いが「通奏低音」としてそこにあります。でも、欲を言わせてください。もっと、もっと、長い物語を次は読ませてください!!!もっともっと深い底まで連れて行ってください!!という意味で星4つです。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.13:
(5pt)

弟のことを思った一冊

深夜、街にたむろする若者の背景を描いている。家に居ないで外に居るのには理由がある。家に居ると苦しくて居れないから外に居るのだ。「海辺のカフカ」に続いて、”悩みの種は家族”(今回は兄弟)の話。マリとエリを基にコンプレックスについて考えるのにいい作品だと思いました。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.12:
(5pt)

新たな村上春樹の展開

9月7日,退勤後即座に購入し,ただいま読了しました。村上春樹を読んで,まもなく20年になりちます。新たな春樹が始まった,との印象をもちます。「カフカ」を読んだときに,今後もしかしたら小説を書かないのではないかと危惧しました。しかし,それは杞憂でした。作者のテーマはより深く,そして新しくなったように思えます。おそらく,今後しばしば読み返す作品になると思います。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366
No.11:
(5pt)

村上春樹の本ってかんじ

待ちに待った村上春樹の新刊。なんとなくカフカの後の作品なので、もっと心理色が強いのかなあと思っていたけれども、そうでもなく、どっちかというと処女作である『風の唄を聴け』にちかい感じの印象を受けた。彼の作品はいつでも後を引くけれども、良い意味で今回も印象に残った。私は村上作品というと、『ノルウェイの森』を思い浮かべてしまうので、それに比べるとちょっと物足りない感じはするけれど、村上春樹を初めて読む、という人にはお薦め。
アフターダークAmazon書評・レビュー:アフターダークより
4062125366

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