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アフターダーク
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アフターダークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全470件 341~360 18/24ページ
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長年の村上春樹ファンとしては、やはり本作品を読んだ後、失望したというのが正直な感想。もしかしたら著者はなにか新しい方向性を求めているのかもしれないが本作品は見事に失敗している。ストーリーに引き込まれていく感じは健在だが、今までの作品に見られた著者の特徴は見事に消え去り、むしろ変質し、本当に村上春樹が書いたのかとさえ感じた。次回作品に期待すべきか、村上は終わったのか。 | ||||
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満を持して放たれた村上春樹の最新作。干渉せず、他者との関わりを拒絶する大都会の、とある一夜の出来事。だが、村上春樹が描くと、なぜかやさしく、そしておだやかなものに変質してしまう。それが、村上春樹の持つ強みでもあり、同時に弱みでもある。暴力を描いても、都市の持つダークサイドを描いても、なぜか「ほんわか」してしまうのだ。新宿(だとボクは思うんだけど)の裏舞台を描かせたら、馳星周にはかなわないんではないか、と言ったら、村上シンパに起こられそうだけど、こういった舞台での村上春樹作品に、あまり魅力を感じない。とは言え、こういう辛口な採点は、ボクの村上春樹に対する期待の大きさゆえ。他を圧倒する筆力は健在。あまり読書家でない人は、ぜひ一読を。 | ||||
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「ダンスダンスダンス」が一番好きで、4回読みました。他の作品も長短編に関わらずすべて読んでいますが、正直言って本作にはガッカリしました。妻もファンで、読後に、「最近のキーワードを盛り込んでいるが、それらを追いすぎてちょっと無理しているじゃないか。」と言っていました。私も同じ意見です。今風の設定がバラバラでまとまっていない気がします。(これが「いま」なんだと言われればそれまでですが。)しばらくして気持ちが落ち着いてから、もう一度読んでみたいと思います。 | ||||
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「恋する惑星」のウォンカーウァイが「花様年華」を、はたまた「OK COMPUTER」のRADIO HEADが「KID A」をこの世に送り出したときと同じような衝撃を覚えた。「ノルウェイの森」から17年、新境地開拓である。映画のシナリオのような簡潔で、客観視した文章スタイルによって人それぞれの心の闇を見事に描く。ただ今までの村上作品に比べて淡白な印象を受けたのはたしか。でも、それがまた”都会の街をそのまま切り取ったような”リアルティーを感じさせる。これから村上春樹を期待させてくれる作品だ。 | ||||
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短編映画の文章化、これがこの作品を読んだ印象です。『映画監督』村上春樹の第1作目の作品ではないかと思います。ホテルが「アルファヴィル」であることも象徴的だし、文章の全てが、映画監督的、映画観客的な視点で描かれています。作者の頭の中に浮かんだ映像に限りなく近いものを読者の頭の中に喚起させることに挑戦したのかな?と思いました。そして、この作品の言いたかったこと、それは家族(姉を通して)からの逃避だと思います。いくら(中国へ)逃げても決して逃げ切れない(どこまで逃げても逃げられない)そういう現実と苦悩。全く別の2つ(3つ)の物語が近頃映画ではよく使われる「同時進行形」の手法で描かれていますがそれは手法であって、主題は1つだと思います。 | ||||
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「映画監督」村上春樹の第一作目の作品だと思いました。全ての視点が、映画監督的、映画観客的視点で描かれていてホテルの名前が「アルファヴィル」であることも象徴的だし作者の頭の中に浮かんだ映像を、読者の頭の中に限りなく忠実に喚起させることに挑戦したのかな、と思いました。そして、この作品で言いたかったことは家族(姉)からの逃避(中国へ)、そしてそれからは決して逃れられない(どこまで逃げても逃げられない)。映画ではここ何年かでよく使われる同時進行形の物語で同じ時間に同じ街で、一見まったく関係なさそうな事件がどこかで繋がっている、という手法ですがそれは手法であって、主題はあくまでも1つだと思います。 | ||||
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新しい試みに対し、評価します。ストーリーもまあまあでした。但し、私なんぞのロートルファンにとって「本当にもう鼠はいないのだ」という事がはっきりし、寂しさも感じています。「ノルウェイの森」を読み終わった時に感じた不安感は、随分時間かかかりましたが、やっとここで整理できました。「もう鼠はいなくなったのです」夏の終わりの蝉の声を聞いて、20年前の作品を思い出し、切ない気持ちになっている人も多いのではないでしょうか!村上さんには、この後もどんどん書いて欲しい。誰がなんと言おうと私が一番好きな小説家ということでは変わりないのですから。 | ||||
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好きな小説ではあるし、好きな台詞もたくさんあるんだけど、村上さんの小説って、設定が現代でリアリティがあればあるほど、内容にリアリティがなくなるのでちょっと白けてしまう箇所が多かったかな。逆に「羊~」のようなおとぎ話のような小説の方が、いつまでも自分にとってリアリティを持って心に残るんです。こういう話だったら石田衣良さんが書いてる小説の方が説得力があるように思えるのですが・・・。私は村上さんの70年代の小説はいきいきしてて好きです。それは村上さんと時代がマッチしてたからかな。 | ||||
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高校時代(15年前)から作品を愛読しているものです。正直、物足りないのは事実。でもきっといつまでも「羊~」「ノル」「ダンス」のあの夢中になった各小説の幻影を追いかけてもしょうがないかなとう気にもさせる。多分この違和感は、”こちら側”と”向こう側(深い淵)”をどれだけ読者が連れまわされるかに寄るのではないか。この作品では”渋谷””円山町””哲学堂”なり読者の記憶の現実風景になぞらされる気がする。その分現実感があるけど、物語としての構成を無意識に感じてしまう(東京在住ならね)。多分読者はそれを感じないまま、春樹ワールドに連れていって欲しいのでは(僕もそう)でも今後、、現実とあちら側の世界をよりリアルにかつ深く繋ぐ小説ができれば、この作品の評価はその一歩として(後世)評価されると思う。そういった意味では春樹ファンなら必読。「レキシントン~」とか短編じゃその深さが垣間見えるような気がするのですが。うーん好きな小説家でちょっとがっかりすると期待も混じって複雑な文章になりますね・・・ | ||||
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春樹さんの作品のなかでは一番エネルギーが希薄な作品のように思います。当然、「カフカ」や「ねじまき」の時のようにわけがわからなくても小説(物語)の中にひきずりこまれるような圧倒的な春樹さんの小説力or物語力を得ることができませんでした。ただなにか次におこる「なにか」がdyu-kuさんの言葉を借りるなら「通奏低音」のように感じとれました。春樹さんはよく短編をのちに長編になさるのでこの作品もそうかしらと思います。元々春樹さんは読者に不親切なタイプの作家さんで、読者置いてきぼり作家ですが、そんなことどうでもいいくらい小説は面白いわけです。が、今回はただやっぱりストーリー性がなくて読者としては欲求不満です。早く次を読みたい! | ||||
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前作からそうですが・・・もう村上氏の小説は行き詰ってる。まるでうつ病の人の独り言みたい・・・気がめいる小説・・・というか妄想・・パラノイア。 | ||||
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私にとって「ねじまき鳥クロニクル」が村上作品を読む上での分水嶺だったように思います。それまでの現実世界と、そこから少しずれたパラレルワールドが交差するようなファンタジー的な味わいが大好きで、何度も繰り返しよみたくなってしまいます。でも「ねじまき鳥クロニクル」から少しずつ村上作品が変質していくんですよね、テーマが重苦しくなっていったと言うか・・(いやテーマの重苦しさは以前の作品にも包含しているのかも知れないが、その描き方が、ファンタジーの要素に包まれて、どこか清涼感を持って描かれていた・・・)おそらく、村上春樹が時を重ねるに従って書きたくなった世界と、少なくとも初期作品が大好きでたまらない読者が求める作品世界との間に開きが出てしまったのではないでしょうか?それは今回の「アフターダーク」を読んでも感じます。中国から来た娘が受ける暴力、白川へ向けられる非情な復讐の予感、この辺りの生々しい描写が、どうも好きになれません。「ねじまき鳥」でも皮剥のシーンがやけに丁寧に描かれてましたが、現実世界の闇やバイオレンスを余りリアルに書いて欲しくない。そういうのを書かなくても深い闇をファンタジーに包んで表現できるのが村上春樹じゃなかったのかな? | ||||
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いやはや、帯の惹句を鵜呑みにしたかのように、文学的教養の底知れぬ欠如を無邪気に披瀝する破廉恥行為のオン・パレードは目に余る。 本作に「新しさ」を見いだせる超能力者の方々(「私たち」という主語や「体言止め」が新しいという超超能力者は論外)は、現代文学に対する無知という以前に、村上春樹の主要作品さえ読んで(読めて)おらず、自身の感性まで自己催眠でねじ曲げて自足しているとしか見えない。 それは、現在の村上春樹(と自身)を救抜することにはなるだろうが、同時に過去の佳作への侮蔑に他ならないと知るべきである。 「2001年宇宙の旅」のようだという感想もあったが、あちらは「重層的非決定」に向けて開かれており、読者(観客)の水準に応じて思考を拡張できる構造となっている。こちらは、意味不明の混沌が苦し紛れに投げ出されているだけで、「信者」以外に対しては固く閉じられており、正に対極にあるといえよう。 「海辺のカフカ」には呆れ果てても、村上春樹の実力に一縷の望みをつないで本書を繙いた者の落胆は計り知れない。 やれやれ。 | ||||
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うーん。期待していたほどではなかったな。文庫本になってからかってもよかったかな?みんなが思ってるように、これだけのいろんな事をこのページ数で語るには短いような気がしました。「この展開でもう3分の2終わってるよぉ」と思いながら読んでいました。でも、このレビュー読んで、村上さんのことみんな期待して読んでるんだなあってのがすごくよくわかりました。私もその一人です。 | ||||
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前作は、途切れることの無いメタファーの創出と、多少選民的ですらある人たちが自己の存在に悩みながら世界を救い、前にすすんでいくというお話。多少私にとっては攻撃的とも感じられるテーマでした。アフターダークはやわらかくある意味、多少肩透かしさえ感じてしまう物語です。読者を複数次元に飛ばす語り口や視点を誘導する表現は、シンプルなだけに、老獪なものさえ感じます。あえて掘り下げることをせず、不親切なほどに登場人物を描いていくのは抑制の美学、書かれていること以上のものを様々な切り口で読者に考えさせることを意図しているのでしょうか。この読後のフラストレーションこそ、村上春樹なのだと感じます。満足だけど不満足。 | ||||
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ハルキストにとっては、従来の作風とは毛色が違う印象を受けたのではないでしょうか。本人が気付く、気付かないはあっても、実はほとんどの人が持っている「二つの世界」、読み進むうちに感じるなんともいえない閉塞感は1995年以降の日本を象徴しているようであり、また、本作品は、羊三部作に始まり、ノルウェイ、世界の終わり、ねじまき鳥など、実は作者の過去の全作品の解説本であるような気もします。コオロギが言う「記憶という燃料」があるから、人はなんとか生きていけるという考えに共感します。この本の内容は決して「アフターダーク」ではなく、実は「インザダーク」です。でも村上春樹は「アフターダーク」という表題にしたかった。それは希望、願い、がこめられているからでしょうか。やれやれ。 | ||||
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春樹さんの作品に、時にはあこがれを、時にはもどかしさを、時には鬱陶しさを、時にはいとおしさを感じながら、かれこれ15年の時がたち、私はもうすぐ30になります。50になっても、春樹さんを読み続けたいな、と読後最初に思いました。 | ||||
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これまでの春樹氏の作品に比べ、現代により近づいた雰囲気が強い。『風の歌』から『カフカ』に至るまで、彼の描き出してきた世界は、勿論日本の中の、確かにある場所なのだが、何処か隔世の感があった。眠らない街、渋谷での出来事は、独特の世界観は保っていながら、ある意味で現代人にとっては最も共感し得るものだったのではないだろうか。切り詰められた文体は、「限られた時間の切迫感」のようなものを彼なりに解釈した結果なのかもしれない。正直に言って、もっともっと引き延ばして読ませていただきたいという思いはあるが、ユニークなレトリック、年不相応に個性的なキャラクターなど、彼のファンならばこれまで同様、十分に楽しめるのでは。私個人としては、是非再読したいと思う。 | ||||
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僕にとって村上春樹と言う人は一貫してモラリストであり、ヒューマニストです。 最初からそれとどう付き合うのか、を基調にしていたと思っています。 近作はそれが少し前のめりすぎな印象がありましたが、「アフターダーク」でやっとちょうどいいところに着地してきた印象でした。 コオロギの言葉、タカハシくんのスタイル、全てがいとおしいです。 | ||||
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昔の作品は引き込まれるものがあったが、ねじまき鳥あたりから何が言いたいのかよくわからなくなってきた。ネタ切れかな?今回もそれでどうしたの?というのが感想・・・まあ読者の想像力にお任せっていうことかな・・・好きな作家だったので復活求む!! | ||||
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