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神狩り
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【この小説が収録されている参考書籍】
神狩りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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山田正紀の衝撃のデビュー作。関係代名詞が13個以上という<神>の言語のアイデアも面白いが、とにかく手に汗握るサスペンスで、そのエンターテイメント性の高さの方が僕は好き。なによりも<神を追う>行為自体がなにかいけないことのように思えてくる、禁断の世界に触れ続けている感じがわくわくする。快作にして名作! | ||||
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SFを読む理由は何か? それは僕にとっては70年代の山田正紀の作品にあるようなsence of wonderの為だ。 「神狩り」や「弥勒戦争」でのパラダイムの転換を突きつけられるような感覚。この「ハッとする」瞬間を感じるために僕はSFを、山田正紀を読む。 ミステリの書き手としても素晴らしいが、初期SF作品の瑞々しさはまさにevergreenだ。 | ||||
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SFを読む理由は何か? それは僕にとっては70年代の山田正紀の作品にあるようなsence of wonderの為だ。 「神狩り」や「弥勒戦争」でのパラダイムの転換を突きつけられるような感覚。この「ハッとする」瞬間を感じるために僕はSFを、山田正紀を読む。 ミステリの書き手としても素晴らしいが、初期SF作品の瑞々しさはまさにevergreenだ。 | ||||
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随分、大物を見逃していたのだなーと痛感している。 最初に手に入っちゃったのが「見えない風景」という短編集で、そちらも十分満足したんだけど、次はやっぱデビュー作でしょうと思って読んでみた。 はっきり言って、こっちが好み。本読みとしては「言語」をここまで操ってもらうと、もうネコにまたたび状態。「神」という概念も、異端審問なんかが大好きで比較的そちら方面を読むのだが、とても新鮮だった。続編があるというので、楽しみである。 贅沢を言えば、目玉の表紙の方が欲しかった(笑)。 | ||||
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デビュー作にしてこれほどの作品が書けるのか。しかも相手は神!! 絶対に勝てない敵に、戦いを挑むというストーリーは、あの昭和の時代を全て凝縮したという点で神曲に通ずるものがある。そういう小説を若干二十代の若者が書いたのだ。天才はいるのである。続く「襲撃のメロディ」も本作と並ぶ秀作だ。 | ||||
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デビュー作にしてこれほどの作品が書けるのか。しかも相手は神!! 絶対に勝てない敵に、戦いを挑むというストーリーは、あの昭和の時代を全て凝縮したという点で神曲に通ずるものがある。そういう小説を若干二十代の若者が書いたのだ。天才はいるのである。続く「襲撃のメロディ」も本作と並ぶ秀作だ。 | ||||
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山田正紀氏の作品の中で、一番好きなのは、これです。一つの解釈として、《グノーシス主義》的な解釈も、成り立つかも知れません。絶望的なムードの中で、最後に希望の光が射し込む所が、とても良いです。 | ||||
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SFはセンスオブワンダー(驚異の感覚)を楽しむものだと言われる。 価値の逆転、相対化が行われるのがSFである。 相対化ということは、絶対的なものを否定する思考に行き着く。 そこで「神狩り」というテーマもSFには現れる。 で、天才の山田正紀が、 デビュー作でいきなり神退治に挑戦した傑作がこの「神狩り」である。 神の存在に気付くキッカケが、 人間には理解出来ない、関係代名詞が13個も複合する謎の言語という導入部が巧い。 神が知的生命であるならば、思考能力がある筈である。 そして思考とは、言語記号の積み重ねである。 言語を離れた思考はありえないと認識している正しいSFである。 そして神は、超能力も使う。 ヒロイン・ユリアは、神に念動力で強姦されてしまう。 優れた言語能力と超能力は持っているが、 女にいたずらするのが大好きな野蛮な精神の持ち主が、 この作品で敵として出てくる神である。 悪魔としか思えないが、 キリスト教の神もマリアを処女懐妊させたということは、 超能力で犯したんだよね?w 下衆な悪党なのに、高貴な神と思い込んでる 超能力の持ち主を、主人公たちは倒せるのだろうか? 倒せませんw で、続編もあります! | ||||
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SFはセンスオブワンダー(驚異の感覚)を楽しむものだと言われる。 価値の逆転、相対化が行われるのがSFである。 相対化ということは、絶対的なものを否定する思考に行き着く。 そこで「神狩り」というテーマもSFには現れる。 で、天才の山田正紀が、 デビュー作でいきなり神退治に挑戦した傑作がこの「神狩り」である。 神の存在に気付くキッカケが、 人間には理解出来ない、関係代名詞が13個も複合する謎の言語という導入部が巧い。 神が知的生命であるならば、思考能力がある筈である。 そして思考とは、言語記号の積み重ねである。 言語を離れた思考はありえないと認識している正しいSFである。 そして神は、超能力も使う。 ヒロイン・ユリアは、神に念動力で強姦されてしまう。 優れた言語能力と超能力は持っているが、 女にいたずらするのが大好きな野蛮な精神の持ち主が、 この作品で敵として出てくる神である。 悪魔としか思えないが、 キリスト教の神もマリアを処女懐妊させたということは、 超能力で犯したんだよね?w 下衆な悪党なのに、高貴な神と思い込んでる 超能力の持ち主を、主人公たちは倒せるのだろうか? 倒せませんw で、続編もあります! | ||||
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20年ぶりくらいで再読しました。 細かいストーリーは忘れていましたが、再読した今回も期待に違わず楽しむことが出来ました。 本作品が時代によって風化せず現在も読み継がれている理由は、いろいろあると思いますが、一つは「神」という存在の根拠作りが巧みであったことだと思いました。2つしか論理記号を持たない、13個の入り組んだ関係代名詞を駆使する言語を駆使する存在。人間の論理可能なレベルを超えた存在として、「神」を定義づけることによって、テクノロジーがいくら進歩しても到達不可能な存在としての神の姿が読む人に時代を問わず強い印象を残すのではないでしょうか。 | ||||
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神をテーマにSFとして超一級品に仕上げた作品。そして、SFマガジンに一挙掲載、という新人としては快挙のデビューを飾った伝説的作品。青春小説としても読めるだろう。男達の生きざま(戦い)は熱く感動を誘う。 | ||||
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弥生時代初期の古墳でみつかった、模様のような不思議な古代文字。解読をはじめると、やはり文字らしいがとても人間には使えないようなシロモノ、使えるとしたら人とはまるで違う生物、強いてあげるならばそれは「神」。古代文字は神から人間へのメッセージなのか?度重なる妨害にあいながら、神を狩り出す作業がはじまった!日本のSF小説界に名を残す大傑作、しかも作者の処女作というのだから驚きです。神は存在するのか?存在するのならその役割は?人間との関係は?全能といわれる神に人は立ち向かえるのか?さまざまな疑問が出され、それが少しずつ明らかにされていくにつれ、ほとんどの人が持っているであろう、神とは人を導き見守っていてくれるものという概念が覆されていくさまはまさに爽快、それがだんだんと恐怖に変わってきて・・・、小説とはいえ背筋に寒気を覚えます。結末が尻切れトンボのようでちょっと不満も残ったのですが、超大作の続編が書かれているとのこと。ここまで広げた大風呂敷、いったいどのような幕切れになるのか、とても楽しみです。 | ||||
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今後永遠に未完の傑作たるべき作品。作家・山田正紀の名が初めて世に出た作品であることに、ここで復刊されるまでひどく入手困難だったことも加えてか、伝説的どころか幻の作品とまで言われるのを耳にした(さすがにそれは言い過ぎだ、その句を冠すならむしろ80年代「最後の敵」こそしかるべきだろう。かのSF大賞受賞作は未だに絶版のままだ)が、詩性と劇性を巧みに兼ね合わせたこの筆致(こんな言葉で表現しきれているか)はデビュー作とはいえ完成した作家のそれだ。 個人的にはあのプロローグはない方がいい。主人公はゲキガ世代と言うべきか、劣等感を乗り越えてある程度まで自分の力で這い上がってきた若者という感じでイジケかたすらも共感できた。文体も読みやすい(その理由のひとつといえると思うが登場人物に借り物が多い。小松左京作品で見たような人たちがぞろぞろ出てきたと思えば、あの芳村老人てドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」のゾシマ長老がモデルでは)。だがこの作品を何より特長づけるのは「古代文字」という人間の論理レベルを上を行く存在とそれをとっかかりとして感知される「神」の存在だ。いまだ絶大な影響力をもって人間を支配し、その恐ろしさを見せ付けるように後半「かれ」に近づこうとした者たちが見せしめのようにズバズバ殺されていく。テンポが速すぎてか安易な描写も見えるが、絶対者を目にしほぼ死を覚悟しながらも戦いを放棄しないことを誓う第三章の思いつめた空気も「神狩り」の魅力だ。 聖書では神は自分に似せて人を造ったとあるが現在神はどんな姿をしているのか、即ち2000年代が舞台の「神狩り」はどういう描かれ方をするべきなのか。その名で呼ばれる不文律が作中にあるような「渇き」を源流としているなら、人が人である限り30年どころか未来永劫格闘し続けるべきテーマなのかもしれない。 | ||||
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今後永遠に未完の傑作たるべき作品。作家・山田正紀の名が初めて世に出た作品であることに、ここで復刊されるまでひどく入手困難だったことも加えてか、伝説的どころか幻の作品とまで言われるのを耳にした(さすがにそれは言い過ぎだ、その句を冠すならむしろ80年代「最後の敵」こそしかるべきだろう。かのSF大賞受賞作は未だに絶版のままだ)が、詩性と劇性を巧みに兼ね合わせたこの筆致(こんな言葉で表現しきれているか)はデビュー作とはいえ完成した作家のそれだ。 個人的にはあのプロローグはない方がいい。主人公はゲキガ世代と言うべきか、劣等感を乗り越えてある程度まで自分の力で這い上がってきた若者という感じでイジケかたすらも共感できた。文体も読みやすい(その理由のひとつといえると思うが登場人物に借り物が多い。小松左京作品で見たような人たちがぞろぞろ出てきたと思えば、あの芳村老人てドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」のゾシマ長老がモデルでは)。だがこの作品を何より特長づけるのは「古代文字」という人間の論理レベルを上を行く存在とそれをとっかかりとして感知される「神」の存在だ。いまだ絶大な影響力をもって人間を支配し、その恐ろしさを見せ付けるように後半「かれ」に近づこうとした者たちが見せしめのようにズバズバ殺されていく。テンポが速すぎてか安易な描写も見えるが、絶対者を目にしほぼ死を覚悟しながらも戦いを放棄しないことを誓う第三章の思いつめた空気も「神狩り」の魅力だ。 聖書では神は自分に似せて人を造ったとあるが現在神はどんな姿をしているのか、即ち2000年代が舞台の「神狩り」はどういう描かれ方をするべきなのか。その名で呼ばれる不文律が作中にあるような「渇き」を源流としているなら、人が人である限り30年どころか未来永劫格闘し続けるべきテーマなのかもしれない。 | ||||
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