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悪果
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悪果の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.28pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 41~46 3/3ページ
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悪漢警官小説だが、とにかく出てくる警官のすべてが悪漢とは…。大阪府警そのものを悪の巣窟にしている。このどでかいフィクションがあってこそ、成立する物語世界である。いい人がほとんど出てこない。大義もない。ここまで腐りきった世界を作り上げるのはなかなかのもの。 だけど、世界にはこんな警察機構も実際あるだろう。日本人に生まれて、良かったー!(織田裕二かっ) | ||||
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日本を舞台にした国内ミステリの舞台になる都市は、圧倒的に東京が多いが、これは大阪が舞台。警視庁が舞台になるとフィクションだと認識できるくせに、大阪府警が舞台になると現実と区別がつかなくなるアホな読者が多いようだ。これも、おなじみの東京メディアの偏向報道のなせる業か。本作のもつリアリティーは、あくまでも著者の筆力のたまもの。かしこい読者は勘違いしないでね。 | ||||
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間違いなく面白いです。最後の方になると一気に結末まで読みたい気持ちと、読み終わってしまうのが勿体ないような気持ちのせめぎ合いになるほど刺激的な作品です。 大阪今里署 暴犯課の担当巡査部長 通称マル暴担の堀内と相棒の伊達が主人公。このコンビの関西弁でのやり取りは、広島弁を流行させた「仁義なき戦い」のように見事に現実感をだしています。 二人とも平気で暴力団の組長と一緒に飲んだり麻雀をするし、情報を横流して裏で強請りの片棒を担ぎ小遣いを稼ぐシノギを行ったりする。現場方の警官たちは強制的に認印を提出させられて署内で支給される正規の手当はキャリア組の幹部連に吸い上げられてしまうため、シノギをしなければ情報屋を維持していくことも出来ないからだ。堀内がネタ元の田代から淇道会が胴元となる賭博が行われる情報を得て、閉店後のカラオケボックスで開帳されている賭場に踏み込み組員や客を一斉捕縛する。客の中には学校法人の理事長森本がいて、堀内はいつものように経済情報誌を発行している坂辺を利用して森本を強請ろうとする。ところが坂辺が帰宅の途中ひき逃げされて死亡、堀内も顔見知りのない暴力団員に付け狙われ、挙句に警察手帖を奪われ逆に新聞社にシャブと一緒送りつけるぞと脅かされることになる。 坂辺の死をめぐって森本の周辺をさぐるあたりの二人の行動もいかにもプロらしく、謎解きも一級品に仕上がっています。堀内と伊達は決して互いを信頼しあっているわけではないし、それぞれのシノギも詮索したりはしないのですが、相棒として互いにやれるデカとして認めあっています。大阪の盛り場の宵闇をこの二人が肩で風をきりながら動き回る様子が眼に浮ぶようです。最終部の盛り上がりもご都合主義の大団円などにせず渋い味わいをのこして終わります。闇にうごめく汗臭い男の世界を圧倒的な筆力で見事に描きつくしたハードボイルドの傑作といえるでしょう。 | ||||
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黒川博行はもっと評価されていい作家だと思う。この作品は近年にないピカレスク小説。リアリティはそこいらのノンフィクションを蹴散らし、読者の頭の中で人物が動き回る。警察官がイイ人ばかりじゃないことは皆が気付いている。配役を慎重にして、是非映画化して欲しい! | ||||
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大阪府警というのはすごい。またB級署の防犯係(マル暴担当)の刑事さんである堀内刑事と伊達刑事(共に巡査部長)はすごい。また大阪の反社会的勢力さんもすごい。この小説から、警察の内部、特に裏金作りの方法(警官が三文判を用意させられ、大量のニセ領収書作成)、その金の使い方(署の上層部の多額のお餞別、普段の宴会飲食用、ゴルフのプレー代等々らしいが)をリアルに詳しく教えてくれる。暴力団の賭場の詳細、ルールや専門用語も非常に詳しく教えてくれる。上昇志向をやめて巡査部長止まりで、「シノギ」の数を多く持てば豪遊できるというもので、交番勤めなんてやっていられない、何てったって盛り場の防犯係ということらしい。とにかく大阪の防犯担当刑事さんに脱帽だ。スリル満点であり、勧善懲悪でありながら刑事も相当悪どいという、とても面白い小説だ。 | ||||
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警察人も人の子。ヤクザも人の子。相互間の人間的な葛藤が面白い。 | ||||
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