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悪果



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【この小説が収録されている参考書籍】
悪果
悪果 (角川文庫)

悪果の評価: 4.28/5点 レビュー 46件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.28pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全46件 21~40 2/3ページ
No.26:
(5pt)

楽しめました

物語はかなり後半まで坦々と進むのですが、とてもリアリティのある物語なので、没頭することができました。ただ、締めくくりがそれ以前に比べて展開が急で、バタバタ進んだ印象があります。そこは残念ですが、疫病神シリーズの軽妙な関西弁の楽しさを上回る面白さがありました。
しかし、リアリティがあるということは、暴力団対応の警察官が、相手がそれなりの人物であるとはいえ、強請や恐喝をサイドビジネスにしているのがめずらしくないということ、また警察幹部の大半が公金を搾取しているのは現実であるということですから、言われるままに税金を納めている一般市民のわたしは暗澹とした気持ちです。本当なのでしょうか??
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No.25:
(4pt)

引き込まれる

暴対、というとなんだかヤクザとつかず離れず、といったことを聞いたりもするが、実態はよくわからない。本作は、そんな一般人のステレオタイプなイメージから大きく外れることもなく、リアルに細部を描いたフィクションとなっている。

 一般の警察官と同じように、ちゃんと仕事もする。捜査をして、令状を出して、容疑者を追う。ただ、相手がヤクザというところで、普通の刑事ものとは違った世界となっている。

 最後まで引きずり込まれた。ちょっと後味は悪いかな。
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No.24:
(5pt)

リアリティのあるフィクション

面白かった。とくに、関西の色が濃く出ていて小説内に一つの世界ができ上がっていた。
暴力団対策の刑事が本当にみな、しのぎを持っているのか。悪い刑事が結構でてくるが、これがリアリティがある。
テレビでちらりと見たことがあるが、刑事かやくざかどちらか判らない風貌の刑事たち。
彼らは、おそらく必要悪を平気で呑み込む人たちだろう、などと思ってしまった。
そんな、リアリティだかフィクションだかわからない世界がとてもよく描かれてた。
主人公堀内と、その相棒伊達の人物描写がよかった。
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No.23:
(5pt)

面白かった

リアルすぎですね。警察のお話は大好きです。
次も頑張って下さい。
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No.22:
(5pt)

映画を見ているような・・・・・

映画を見ているような感覚で、いっきに読んでしまいました。刑事である堀やんと誠やんの微妙な人間的距離、やくざとの距離、あらゆる場面で興奮を覚えたストーリーでした。
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No.21:
(5pt)

著者作品2冊目完読

これも、めたくちゃ面白い、伊達と堀内二人の悪徳警官のドラマに、ページをめくる手が止まらない。
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No.20:
(2pt)

評価高過ぎ

大阪弁も親近感はある。出てくる地名も馴染のものなのでサクサク読める。しかし、長編の結末で主人公が警察辞めて愛人のヒモとは???全体的に薄暗く、読後感は良いとは言えない。
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No.19:
(4pt)

shunn

黒川博行作品は、疫病神を最初に読んでこんなに面白い作品を書く作家がいる事を知り黒川作品を殆ど全作品を購入して、読破しました、この作品悪果も三回ほど購入して(二度ほど古書店に売却)今度改めて読み黒川作品の面白さを痛感しました。尚7月17日に黒川博行氏が直木賞を受賞され、おめでとうございます。
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No.18:
(4pt)

後味はあまり良くないですが、面白い

悪の果てなのか、成れの果てなのか、全編にわたり
小悪党の荒んだ生活感のようなものが出ています。
でも、それがまた味となり、そうやって生きている人間がいて、
そこに人間の営みが成立しているのが、ひしひし伝わってきます。

最後の最後までスカッとしません。
でも、読み終えて、面白かった、という感情だけは確かに残りました。
黒川作品はどれも面白いです。
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No.17:
(5pt)

ありがたいです

きれいな本で満足です。とても安く手に入って非常に助かりました。
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No.16:
(4pt)

悪徳警官

ヤグザと悪徳警官の感じがリアルに感じられまたやりとり・駆け引きが面白く初めて読んだ黒川作品でしたが、他の作品も読んでみたくなりました。
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No.15:
(5pt)

この粘っこい警察小説にあなたは耐えられるか

勤務中にビール飲んで女を囲って、好き勝手やりたい放題のワルの刑事を描いて、癒着・横領・隠蔽・裏切り・暴力満載の痛快な黒川ハードボイルド・ワールド、渾身の一編。

大阪の、ひいては日本の警察の、名伏しがたい悪辣さ・闇の真実を描いて白日の元にさらした、でも颯爽とエンターテインメントです。

まあ何というハイテンポの展開であることよ、と今更ながら、そう思いながら、たしか4時間もかからないで、アッという間に読んでしまったことを記憶しています。

こういう書き方は、ひょっとすると安っぽく見られるきらいがあるかもしれないなどと、老婆心ながらフト思ってしまったりすることがありますが、名人芸に近いこのストリーテーラーの、まさか、その軽薄そうな関西弁を嫌悪している訳ではないでしょうが、本作品に直木三十五賞を出さずに候補のままにした選考委員の責任はたいへん重いはずです。

そういえば黒川のおっちゃんも、もうアラカンかと今しがた驚嘆の声を上げたところですが、『二度のお別れ』(1984年)や『キャッツアイころがった』(1986年)から、すでに25年余が過ぎようとしているのですね。

実物はきっと端正な繊細な人格者であると想像しているのですが、いや、だからこそ、透徹して、とことん悪を見定めた物語を構想できるのでは、と勝手に思い込んでいます。
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No.14:
(3pt)

迅雷よりは上ですが。。。

迅雷に続いて黒川博行さんの作品は2作目です。
迅雷のスピード感はそのままに、
事件のスケールもアップし、普通にはおもしろかったです。
ただ迅雷同様、リアリティに拘りすぎているからなのか、
びっくりするような展開やラストがなく、
特別おもしろい作品ではありませんでした。
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No.13:
(5pt)

最高のハードボイルド

これは悪人が主人公でありますが、ついつい読んで
しまいたくなります。
大阪を舞台に暴力団犯罪対策係の
二人の刑事の姿を描いた物語です。
この二人の軽妙なやり取りには笑いました。
しかし、平然と行われている警察と組員の癒着には
暗澹とした気分にさせられます。
世の中きれいごとだけじゃやっていけないのかも
しれませんが、ここまで来ると、
どうしようもないという感じですね。
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No.12:
(5pt)

面白い!早くTVドラマ化されないものか・・・

筆者の黒川博行さんは言わずと知れた関西ハードボイルドのトップランナーです。 2007年に出た作品(単行本ハードカバー)の文庫本版がいよいよ今年9月末に登場したのです。 日本の警察、特に大阪府警の真実・光と影に迫る出色の出来です。 前半のガサ入れまでは若干間延びする場面もありますが、 主人公・堀内が警察手帳を奪われてからは俄然スピードアップ。 何たって、月曜日の装備点検までタイムリミットはたった3日しか無いんですから。 何ともタイト過ぎる設定です(笑)。 主人公の相棒は例の如く、「喧嘩の鬼」で伊達という。 名作『疫病神』を彷彿とさせます。 何でも、筆者によれば2人コンビの関西弁会話形式は実に書き易いんだとか。 追い込まれた極悪同盟コンビは猛烈な勢いで絡みに絡んだ糸をほどいて行きます。 このスピード感が堪らなく快感で面白い。 終盤、主人公・堀内が腕を切られたときに登場する島之内の呑んだくれ院長(593p)には思わず笑ってしまいました。 金さえ積めばどんな処方箋でも出し、賭場にも出入りする腐れ医者。 しかしナート(縫合術)の腕だけは確かだとか。 黒川さん有難うございました。 存分に楽しめました。 暴力、セッOス、酒、金、横領、裏切り、殺人、陰謀、・・・ 黒川ワールド大炸裂のこの作品、壮年・中年の男性にお勧めです。 コンビが大阪中を走り廻りますですので、特に土地勘がある方は本当に楽しめますよ。 関西エリアだけでもいいので、早くTVドラマ化される事を望みます。
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No.11:
(4pt)

全編関西弁が飛び交う、実録ものと見紛う極上のエンターテインメント

’07年、「このミステリーがすごい!」国内編で第14位にランクインした、全編関西弁が飛び交う、他に例をみない警察小説。
ホステスを愛人に囲い、勤務中に飲酒やヤクザと賭け麻雀。大阪府警今里署(架空)のマル暴担当刑事・堀内信也38才は、金と女に対するモラルは低く、それらに対する執着心は人一倍強い。マルチ商法の勧誘員の妻とは家庭内離婚寸前。彼はネタ元から得た情報からヤクザが仕切る大規模な賭場の情報を得て、慎重に内偵を続け、ついに署の組織を動かしガサ入れに成功する。彼の狙いは当然手柄ではなく、逮捕された客を選び、表むきは業界紙編集長・実はブラックジャーナリスト坂辺を差し向け、記事にするぞと強請らせて広告料の名目で得た金をふたりで折半するのが目的だ。
ところが、今度の相手はタダモノではなかった。坂辺は不審な轢き逃げに遭い死亡、堀内は何者かに襲われ警察手帳を奪われてしまう。ここにおいて本書はタイムリミットが定められ、一層の緊迫感を増す。彼は同じ穴の狢とも言うべき相棒の伊達刑事と事態の収拾に関係者を洗い始めるが・・・。そこにはもうひとつの不審死と昭和46年に遡るおぞましい金の流れがあった。そして今回の賭場のガサ入れには巧緻な罠とからくりが仕組まれていた。
私は、黒川作品は代表作といわれる『疫病神』と、北朝鮮の実態を描いた『国境』に次いで3作目だが、いずれも、そして本書においても、卓越した取材力とリアリティーへの強いこだわりからか、読んでいてどこまでがフィクションかと疑ってしまうような現実味に満ちている。
本書は、警察、実業界の実態を堀内という“生臭い”刑事を通して描いた、まるで実録ものと見紛う極上のエンターテインメントである。
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No.10:
(4pt)

黒川ワールドへぜひ

主人公は警察官いやもしかしたら警察の抱える恒常的犯罪体質といってもいいかもしれません 
警察官がいかにして給与以外の収入を得るのか
そしてその方法は上層部と一介の警察官ではいかに違うのか
警察の金権体質や隠蔽体質をしっかりと浮かび上がらせながら、
中でも特に犯罪の温床となりやすい組織犯罪対策の所轄の刑事を主人公に
”日常”とそれを逸脱することになる事件を謎解きのおもしろさも添えて読ませます  
ヤクザが邪魔になった経営者がまたヤクザを使うか?とか
ヤクザが白昼、悪徳の所轄の刑事とはいえ現役の刑事を襲うか?とか 
金に執着する男が一人の女に入れあげるか?とか 
突っ込もうと思えば突っ込めますが 
それは作品のおもしろさを損なうほどのものではありません 
 
おもしろいですよ 
食わず嫌いだったかたも黒川ワールドを堪能してみませんか 
おすすめです 
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No.9:
(5pt)

最後もすかっとしていれば、なお良かったのだが。

 マル暴刑事二人組みが賭場をあげ、そこから自分の身に危険が及ぶような連鎖する事件に巻き込まれていくストーリー。
 話の筋も先が読めるような浅さではなく、主人公のイケイケぶりもあって、長編ながら途中で飽きさせない。
 また、捜査報償費など警察の裏金や、警官個人のシノギについても、事実を上手く絡めて書いており、しっかりした背景を生み出している。
 外国では、交通違反を見逃したり職務質問代わりに金をたかったりする警官がよくいるので、そのような認識が市民の側にもあるが、日本の制服警官はそんな事をしないので、本書のような事はないと思うむきもあるようだが、裏金作りや事件のフレームアップは日常的に行われており、警察とやくざがグルになっての裏カシノ摘発・首無しチャカのコインロッカーでの発見もその一端である。
 ミイラ取りがミイラになり、組織がトカゲの尻尾切りをした『北海道警察の冷たい夏』、捜査報償費の現職実名告発『ドキュメント・仙波敏郎 -告発警官1000日の記録』もそれらを裏付ける。
 捜査費用や残業代までまともに現場に回ってこない中、どのようにネタを取るための必要経費を捻出しているかを考えるだけでも、終盤の大勝負は別にして、繁華街を抱える署ならどこにでも転がっている話の集大成である本書の、真実味は明らかに増そう。
 とは言え、因果応報的エンディングは必要だったのだろうか。
 危ない目にあわずともヌクヌクと警官人生を終え天下る、上と対照させているのかも知れぬが、伏線で読めていたとは言え、二人に肩入れしていた私としては、読後感に水をさした。
  
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No.8:
(5pt)

「あ、こんな奴、いたいた」と笑えます

数あるピカレスク小説の中で、リアリティということでは、ぴかいちと思います。
ま、いわゆる悪徳警官のお話なのですが、
とにかくテンポはいいし、登場人物たちは独特だし(笑
というか、実際の世界でもよくある話しではあるんですが。
純粋培養されて世の中の裏を見たことない人には、是非に読んで欲しいです。
ついでに、裏をよーく見てきた人も、
「あ、こんな奴、いたいた」と笑えますから。
100人に一人くらいは、不真面目だと怒るかもしれませんが(笑
読んで損のない本と思います。
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No.7:
(5pt)

異能の人を無能にする組織

先日、第138回の直木賞芥川賞が発表され大きく報道された。直木賞の候補作である黒川博行の「悪果」という小説は落選はしたものの大変完成度の高いハードボイルド小説だと感じた。
 舞台は大阪、架空のB級警察署「今里署」。そこに勤めるノンキャリアの暴犯係の堀内という四十歳の刑事が主人公。優秀なマル暴の刑事であるが故に地回りのヤクザと関わり、ネタ元という協力者を培養する。そのためには必要経費を含めて自前で賄うために非合法なシノギに手を染めて行かざるえない。
官僚の中の官僚組織とまで言われる階級重視の警察の中で、出世や昇進を諦めた現場の刑事の葛藤と欲望を綿密な取材と虚構を織り交ぜながら読み手をどんどんと作品に引き込んでいく力はさすがに作家の25年のキャリアを感じさせる。
堀内はネタ元から得た大掛かりな賭博開帳の情報を元に相棒の伊達と内偵を続け、賭博開帳の現場を一毛打尽にし、暴力団の組を一つ壊滅状態にする。しかしながらこの検挙も係長佐伯の手柄になっても自分たちの昇進や査定にはなんの関係もない。堀内には別の狙いがあった。賭博の張り客の中にいた専修学校の理事長に対して、子飼いの経済誌のオーナーで強請屋の坂辺を使って暴露記事を書かない代わりに雑誌の広告料の名目で金をせしめようとする。堀内のシノギは坂辺を使った強請であり、同じ手口で何人かの広告主を得ていた。
しかしながら専修学校の理事長の森本は一筋縄でいく相手ではなく、坂辺はひき逃げに見せかけた事故で殺され、堀内は警察手帳をヤクザらしき男達に奪われる。相棒の伊達とともに警察手帳を奪還するために隠密での行動を起こす。リミットは装備点検がある月曜の朝まで三日間である。
警察の暗部を抉るように書きながらも、単なるエンターテーメントに陥らず、そこに潜む人間に心理を巧みに描く。そう言えば「仁義」と「利欲」の間で相戦う胸中というものは孟子が説いた儒教の教えでもある。
ともすれば官僚組織というものは異能の人物を無能の人にするものであるということか。
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