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柔らかな頬
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柔らかな頬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全103件 1~20 1/6ページ
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一気に読みました 素晴らしかった | ||||
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凄く綺麗な状態でした。また丁寧な梱包ありがとうございました。 | ||||
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桐野夏生ビギナーです。最近職場の上司と本の貸し借りを始めたのですが上司が桐野夏生の大ファンです。グロテスク、夜また夜の深い夜、日没、玉蘭を読みましたが、この作品こそが桐野夏生ワールドなのでしょうね。 流石直木賞受賞作です。 基本的に読者に委ねる系の作家は好きではなかったのですが桐野夏生はグイグイ引き込まれます。夢か現か、語り合うのは楽しいです。 カスミは小説のキャラクターとして、女性としては魅力的ですが現実に身近にいたらちょっと嫌かな。それでも周囲に嫌われないのはいつも一生懸命で見返りを何も求めないからかな、と思います。 ちなみに典子が石山に忘れ物のロレックスを渡すシーンで石山のことを「洋平」って呼ぶ場面がすごく好きです。いつも家庭内では完璧な典子がその刹那昔の同級生だった頃に戻った気がして‥。 本当に読む価値のある一冊です。 | ||||
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最後の短い1章は、犯人が誰であろうとどうでも良い 少女は自分の意志で殺された「自殺」であるということでしょう 5歳とはいえ、自我と個性の強烈なカスミの子供時代を見てきていると それも有り得ます 困ったのは、ドラマ化されたものを見ているので 読んでいると、天海さん 三浦さん、と顔が浮かんでしまう 自分の思う感じとは違うんだよなあと残念でならない 本を読んで、ドラマを見る、そこまでは楽しみなのだけれど もう一度、本を読んだ時に取り返しがつかなくなってることがわかる | ||||
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中古の文庫を購入ということで、よくある古本店のクオリティ位を想定していましたが、予想をはるかに越えて高品質な新品の様な中古本でした。比較的古い本だったのにも関わらず帯もしっかりありました。 | ||||
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別に有りません。 | ||||
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もちろん再読だが、著者の代表作となる作品、というよりは、日本文学の、スタンダードと成り得る、大傑作。 | ||||
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予定通りの状態でした。 | ||||
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本書は幼女失踪の謎を解くミステリであると同時に、複数の女性の生き方を書き留めて肯定する女性群像の物語だ。そういう意味では男性はすべてアクセサリ、というか自分の意志だけに従って生きることができない添え物に過ぎないと思えた。 後半、主人公である幼女の母親が、病身で退職した刑事とともに娘の手がかりを追ってたびに出る様子は、一種のロードムービー、しかも不条理な堂々巡りを行う小説のようである。 終盤ではそれぞれが失踪の「一つのありうる解としての犯行」の幻視を何種類も見るようになるのだが、この部分が本書での読みどころとして非常に面白かった。そしていくつもの幻視を経た挙げ句、主人公同様に犯人探しにあまり意味を感じなくなった自分に気づかされる。 この全体構成の見事さに、すごい作家だと思った。 | ||||
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昨日、何度目かを読了しまして、レビュー見ていたら結構賛否両論なんですね。 まぁ確かにラストははっきりと犯人は書いてないですからね。 もやもやする方もいるかと。 この作品って犯人探しがテーマじゃないですよね。 あと、男性と女性ではかなり感じ方が違う作品だと思っています。 ただ、性別がどうであれ、この圧倒的な、恐ろしいと言ってもいい程の筆致には感服します。 桐野さんの作品は全て読んでいますが、この辺のグロテスク、柔らかな頬、のなんというかヒリヒリ感ですかね。 痺れる程に心を抉られるんですよ。 その筆致に。 書き手の心の強さというか、そんなものが入り込んで来るんです。 それはグロテスク、柔らかな頬以外では感じることは無いんですよね。 そういう意味で、自分にとってはとても好きというか、読み返したくなる作品です。 OUTは勿論素晴らしい作品ですが、面白さとしては凄いのですが、柔らかな頬にあるような刺さるとこまではいかないんです。 迷わず星5です。 | ||||
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物語としては興味深く一気に読めた。 読ませる力のある作家さんですね。 ただカスミという女性。 こういう人が自分の周りにいたらいやだな・ ・ 不倫する、不倫相手の奥さんや子供、自分の夫や子供がいるところで情事をする。 自分は典子さんやミチヒロ、久美子さん側に大いに感情移入してしまう。 みんななにかを我慢して生きてます。 こういう自分中心で奔放な人がいると、周りにいる人たちはほんとに迷惑だと思う。 内海にも結局体を求めるし、 男がいないと生きていけない人みたいで気持ち悪かった。 納戸での情事中、石山が典子か?と思ったと書いてあるけど、そのときから聞いていたのはゆかじゃないかと思った。 ゆかの死は結局カスミが原因ということだよね。 カスミはこの事実を知るべき。 最後の章、私は必要な章だと思った。 子供は大人以上に敏感で繊細。 この章がカスミの罪を際ただせた。 「自分」中心で、自分の親、子供、夫、相手の奥さんを傷つけて、 しかも久美子さんまで傷つけて、 やっぱりカスミは、現実から逃げるばかりで、今も、大人になれない子供なんだと思った。 | ||||
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桐野夏生作品を初めて読んだのが、 「夜また夜の深い夜」というポップで少女漫画みたいな作品(これはこれで楽しい作品、本作とは別物っ)だったので、 まさか本作が同じ作家さんの作品とは思えない というのが印象、、、 柔らかい頬みたいに穏やかな表層 をナイフで切り取り、 薄々感じてるグロテスクな中身を 見せられるような小説、、、。 ドロリとして、重層的で、深くて、冷徹、、、 恐るべき惨禍に見舞われなくても、 人はエゴで生きる。 まして、否応なく事件に関わりを もてば、見苦しいエゴが滲み出る。 どの夢(白昼夢)も想像も、歪んだ自己愛で 全て起こり得ると思わせる。 逃げる、奪う、捨てる、 すべての抑えられない衝動も 生きるすべての力も やがて衰え、色褪せ、萎えてしまう。 果てのない欲望と、終わりのない絶望と、 その環の中で、 人は変質し、痛み、 自分自身も誤魔化すように 様々な色を纏う。 そして、受け入れ難い現実を 観念し受け入れ、 人は弱り、見せかけの強さを手に入れる? 弱り、救いなどないコトを どこかで悟って生きる、 そのコトを、 静かに、生々しくねっとりとした触感 で、冷徹に描かれている。 あ、映像化するなら、カスミ役は 満島ひかり以外、他にない!と思う! | ||||
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柔らかい頬みたいに穏やかな表層 をナイフで切り取り、 薄々感じてるグロテスクな中身を 見せられるような小説、、、。 ドロリとして、重層的で、深くて、冷徹、、、 恐るべき惨禍に見舞われなくても、 人はエゴで生きる。 まして、否応なく事件に関わりを もてば、見苦しいエゴが滲み出る。 どの夢(白昼夢)も想像も、歪んだ自己愛で 全て起こり得ると思わせる。 逃げる、奪う、捨てる、 すべての抑えられない衝動も 生きるすべての力も やがて衰え、色褪せ、萎えてしまう。 その環の中で、 人は変質し、痛み、 強くなり、 自分自身も誤魔化すように 様々な色を纏う。 そして、受け入れ難い現実を 観念し受け入れ、 人は弱る。 弱り、救いなどないコトを どこかで悟って生きる、 そのコトを、 静かに、生々しくザラザラした触感 で描かれている。 あ、映像化するなら、カスミ役は 満島ひかり以外、他にない!と思う! | ||||
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この世の真実はあまりに不安定で、残酷だと感じさせる小説でした。 生きることの苦しみや辛さは必ずしも報われる訳ではなく、現代に生きるぼくらでさえも厳しい現実に救いを求めてしまう点では、人間が存在する限り宗教の存在意義はあると感じました。 カスミは救いを求めて有香を探し続けますが、周囲の変化や新たな出会いがあっても何処にも救いはありません。 この世に圧倒的な絶望があること自体地獄であるとしても「因果は巡る」という観点からすれば、結局それも自らつくりだすものだと思いました。 | ||||
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この世の真実はあまりに不安定で、残酷だと感じさせる小説でした。 生きることの苦しみや辛さは必ずしも報われる訳ではなく、現代に生きるぼくらでさえも厳しい現実に救いを求めてしまう点では、人間が存在する限り宗教の存在意義はあると感じました。 カスミは救いを求めて有香を探し続けますが、周囲の変化や新たな出会いがあっても何処にも救いはありません。 この世に圧倒的な絶望があること自体地獄であるとしても「因果は巡る」という観点からすれば、結局それも自らつくりだすものだと思いました。 | ||||
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この世の真実はあまりに不安定で、残酷だと感じさせる小説でした。 生きることの苦しみや辛さは必ずしも報われる訳ではなく、現代に生きるぼくらでさえも厳しい現実に救いを求めてしまう点では、人間が存在する限り宗教の存在意義はあると感じました。 カスミは救いを求めて有香を探し続けますが、周囲の変化や新たな出会いがあっても何処にも救いはありません。 この世に圧倒的な絶望があること自体地獄であるとしても「因果は巡る」という観点からすれば、結局それも自らつくりだすものだと思いました。 | ||||
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初めての作家の初めての作品です。直木賞受賞作ということがキッカケで読みました。殺人ミステリーと思いきやそれは本題ではないです。三浦綾子著の『氷点』的な暗さや重さを感じましたが、娘が忽然と姿を消したというのが事件なのか事故なのか、そのキッカケを作ったことを後悔する母親の苦悩と自己中心的な態度が何とも言えなく、絶妙な感じで描いていて興味深い小説でした。この人が犯人かと思ったら夢や幻想だったとかビックリさせられる場面もあり、警察の捜査が甘すぎない?という疑問もあり、長編ですが最後まで惹き付けられた良い作品でした。 | ||||
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何か不穏な水の気配が本書全体を覆っている。 それは各章につけられた章のタイトルが,第二章「水の気配」以降,第三章「漂流」,第四章「洪水」,第五章「浮標」,第六章「水源」,第七章「桟橋」,第八章「遡航」,第九章「放流」と続いていくことからも明らかで,それは子どもの失踪のため自身が「漂流」することになる主人公カスミやその他登場人物らの心象風景でもあり,神隠しのように姿を消した子どもと「水」に何か関係があるのではないかという読者の不安感をも醸し出し,それがゆえ,重い空気,いや空気というよりドロリと粘土の高い水のようなものが本書全体を覆っている印象を持つ一因となっているように感じる。 ただカスミを中心とした第三章までの展開の後,病を抱える元刑事内海純一を主人公とする第四章が,第六章では不倫相手石山を主人公とする物語が語られるあたりから,物語に重層的な動きが加わり,本書の面白さが一気に増してくる。 それにしても本書の人物設定はとてもユニークだ。 末期ガンの刑事内海や、心境に大きな変化をみせすっかり見た目も変わってしまう不倫相手の石山を中心に据えて物語を展開したり,新興宗教の教祖のような人物緒方や別荘地周辺の元自衛隊員など,よくこんな人物設定を思いついたなと思わせるユニークさと,小説全体の構成が上手いのか下手なのかどこかしっくりとこない感がありながらも、夢の形をとりながらいくつかの結末を示すその手法の面白さ、そして、それでも先へと読み進めずにおれない,なんとも一筋縄でいかない不思議な魅力を持つ作品だ。 | ||||
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大変面白かったです。女性の強さ、男性の身勝手さに共感しました。 | ||||
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桐野夏生さんの「柔らかな頬」上下を完読。読み終わって、何とも言いようのない気持ちになる。北海道の鉛色の海と人一人もいない荒れ地の風景が印象に残っている。粗筋を書くのは御法度なので書かないが、子供が行方不明になったことで、それぞれが原罪を抱えて、「漂流」していく様が、なんとも救いがない。スキルス癌に冒されている余命無い人物の登場で、ますます、みんなが「壊れていく」様子は容赦がない。キリストのようにやせ細った元刑事と、その周りの人物が、彼の夢として、告白していく。そのそれぞれが原罪を背負ったまま、生きていかなければならない、切なさを感じる。 とにかく、鈍色の海、鉛色の空、原野という中で、毎日が同一で変化のない生き方から脱出したが故に、そこから復讐をされ「壊れていく」人間を感じた。最後にカタルシスを期待したが、それさえ拒否された。 | ||||
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