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顔に降りかかる雨
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顔に降りかかる雨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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陰鬱な記憶の情景から始まる物語。 一億の金を持って消えた友達の耀子。共謀を疑われた未亡人村野ミロは、一週間以内に耀子と金を見つけなければならなくなる。耀子の恋人・成瀬と共にこの難題に挑むことになったミロが辿りつく真実とは。 「OUT」で桐野夏生さんのファンになり手を伸ばしたデビュー作。自分の日常からは少し遠い世界の話だけど、巧みな文章の力で物語に引き込まれました。後半は特に読むのが楽しく、一晩で読み終えました。結末までたどり着いたのだけれど、最後がちょっと複雑で、何度か読み返して理解しました。それでも充実した読書でした。桐野夏生さんの文章は読みやすくて、様々な感覚の描写が秀逸で、特に「痛み」の描写が印象に残るような気がします。 印象に残った一行は以下でした。 「自分に罰を与えるために死ぬ人は少ない。彼は、あなたに罰を与えるために死んだのでしょう?」 (p141) | ||||
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評価は分かれるんじゃないでしょうか。 | ||||
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桐野夏生の原点と思うと非常に感慨深いものを感じる。やはりこの頃から人物描写(特に女性の描写)が最高に上手いと感心します。 ただ、現実味がないと感じる箇所がちょこちょこあり、個人的にはあまり好きな作品ではないかも。 なんで警察に言わないの!?とヤキモキしてしまいます。 | ||||
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若い女性がハプニングに巻き込まれて、友人を探しながらも、強く生きていく姿にウルウルしました。 | ||||
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何冊か読んだ桐野夏生さんの作品の中では迫力がなかった 様に思います。 | ||||
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現在の小説界を代表する桐野氏の江戸川乱歩賞受賞作だが、どうも江戸川乱歩賞は年度によって当たり外れが大きい賞ですね。選考委員絶賛のハードボイルドミステリーということですが、この年は他の応募作によっぽど恵まれていなかったのではないかと言いたくなるほど、凡庸な出来栄えです。東ベルリンのネオナチや死体写真愛好、SM趣味など魅力的な素材がストーリーの面白さに全く結びついていません。当時としてはセンセーショナルなネタだからという表層的なレベルで無理やりネタとして放り込んだ感がアリアリ。ストーリー自体としては一人の失踪した女性の行方を捜すというものですが、同じプロットの宮部みゆきの「火車」と比べると構成等で雲泥の差だとよく分かると思います。 最後まで読んでも何の意外性もないストーリーで、最後に主人公が長々と事件の真相を語りますが、その真相自体がつまらない。参考文献に東ドイツ関連の本が並んでいるので国際的な陰謀なんかも織り交ぜているのかなと思うかもしれないが、終始、4.5人の人間関係と徒歩圏内の生活圏のスケールなのはどういうことなのでしょうか。はっきり言って短編集の100ページほどの一ストーリーでまとまる話です。 桐野氏のファンはまあ、興味があれば読んでみる程度でいいと思います。最初の一冊にはお薦めはできません。 | ||||
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それまでがなんかもたついてる気がした。 デビュー作だからこんなものなのかな? でも桐野さんの作家としての確かな筆致を感じた。 | ||||
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最近は「魂萌え」で新境地を開かれた桐野氏。人間を、社会を見据える目で書かれた作品は読み応えがありました。 で、本書は桐野氏の本来の作風であるハードボイルド作品。まるで2時間の火サスを見ているかのような展開で物語が進んでいきます。男より男らしい主人公ミロと、暗い過去を持つ成瀬との危うい関係。単なるドラマと思うと、よくできたストーリー展開でちょっぴり恋愛もあって楽しめます。この手の作品に、人間観察や心理描写はあまり求めてもいけないのでしょうね。 その後の作品が進化し続けているんだなぁ〜、と思える初期作品でした。 | ||||
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93年度江戸川乱歩賞受賞作。探偵村野ミロシリーズの第一作である。 『グロテスク』や『柔らかな頬』から先に読んだ読者のかたは、本書を物足りなく感じるかもしれない。正直、自分も再読してみて、展開に無理がある箇所が認められるし、ミロの行動原理に共感できないなあ、と改めて思ってしまった。単純なところでは、なんでこの男と寝ようとするの?とか。でも物足りなく感じて当然なのだ。著者は、一作ごとに著しい変化を遂げる作家なのだから。 ストーリーにはあまりひきつけられなかったが、それでも最後まで読ませる筆力がある。そしてところどころ妙に印象に残る箇所も。たとえば、ミロが他人、特に女性を観察する視線に後の作品の萌芽を見ることができると思う。ストーリーよりも細部に魅力を感じる。その細部を極め、執拗なまでに書き込んでいるのが『グロテスク』だったりするのだとも思った。 やはり著者の作品は、発表順に読んだ方がいいかもしれない。 | ||||
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僕のように、「グロテスク」あたりから桐野ワールドにはまった人間からすれば「ん?」という作品。まだ、桐野ワールドが確立する前の作品に位置づけられるだろう。なぜなら視点が違うからである。後の桐野作品なら、この作品の「被害者」である耀子の内面描写に徹底されるだろう。その耀子に惹きつけられる主人公を軸に物語が展開してしまうのは、この作品に凡庸な印象を与えてしまうと共に、桐野自身の視点がまだその程度にとどまっていたことを示している。本作のあとの飛躍、そこにわれわれは萌えるのだ。 | ||||
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~江戸川乱歩賞を受賞した作品ということで、手に取りました。主人公村野ミロが初登場し、父親の探偵業を次いで仕事をしていく過程を紹介する作品だと感じました。当然、この本だけで物語は完結するのですが、これからの村野ミロの世界を紹介していくプロローグの作品と感じてしまいます。物語の展開が都合良すぎることと、主人公と成瀬との恋愛感情も違和~~感を感じます。なぜ、あの状況で恋愛感情がわくのでしょうか?わかりません。ただ、女性探偵のハードボイルドは新鮮みがあり、謎解きもストーリーの意外な展開も、ミステリ好きの僕にも楽しめました。今後の村野ミロシリーズに期待します。~ | ||||
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桐野夏生のミステリー作家としてのデビュー作。第39回江戸川乱歩賞受賞作。 女性を主人公としたハードボイルドミステリー。すでにこの作品以前に刊行作品は数多くあって、最早新人の筆ではない。安定した語り口と謎の収斂は見事。気負いの無いさりげなさにこの作家の自信を見る。 | ||||
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枚数制限があるせいでしょうか、気になる点がいくつかあります。まず、村野ミロと成瀬の人物描写の甘さ。成瀬が男前だというのは分かりますが、東大を出て極道と付き合うに至る経緯や、二人の関係が恋愛らしきものに発展していく必然性が曖昧でした。二人の恋愛に関しては、作者の頭の中ではロマンスが出来上がっているのでしょうが、それが十分に紙面に反映されていません。正直、この程度のやりとりでなぜ恋愛に?といった感じです。ミステリー的にはなかなかでした。若干地味な捜査が続きますが、倒錯した世界を無理なく取り入れ、独自の作風をかもし出しています。 | ||||
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主人公周辺の設定、舞台背景がいかにもハードボイルドといったかんじで本格ミステリが好きな人が読んだら、ちょっとこれは違うかな、といった感じでしょう。しかしながらスピード感とテンポはなかなかよく倒錯した世界のはなしながら以外と簡単に読めます。 | ||||
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全体的に暗い印象。主人公ミロの人物描写がいまいち甘いかな。でもストーリー的には、先が気になって、どんどん読み進んでしまった。次のシリーズが楽しみだ。 | ||||
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僕も万人には薦めない。 柔らかな頬に共感、表現力の深さを感じ読んでみたがイマイチだった。 期待が高かったのも確かにあるが、如何せんストーリーが曖昧すぎる。 多くのネタを出しすぎなのだと感じた。 よって、一人一人の登場人物が薄っぺらくなる。 このストーリーラインから思うに、海外の思想的背景というトピックは間違いなく余計。 他のトピックで、カバーできたはず。 しかし、OUT、柔らかな頬にいたる過程と考えれば、一読の価値は感じる。 チョット辛口過ぎだろうか。。。 | ||||
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日本での女流ハードボイルド作家の先駆けとされる著者の江戸川乱歩賞受賞作。流石に乱歩賞受賞作品だけあって、面白く、一気に読ませられた。ただ主人公が探偵のまねをして、友人の行方を追うという設定があまりに手垢が付き過ぎて、新鮮味がないと言えなくもない。もしかすると、ハードボイルドというジャンル自体がそろそろ存在意義を失いつつあるのではないかと思うのは私だけであろうか。 | ||||
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