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犬神家の一族
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犬神家の一族の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 1~20 1/5ページ
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とても満足しています。 ありがとうございました。 | ||||
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私にとっては、1976年に公開された市川 崑監督の映画が強烈に印象に残っていて、久しぶりの再読となる今回でも、どうしてもその映画のあのシーンこのシーンが脳裏によぎりながら、頁をめくっていました。 犯人はもとより、話の展開が分かっていてなお、これは本当に読みごたえのある面白い、というか、すさまじい因縁にいろどられたミステリ小説だと感じ入りました。 話の序盤、犬神佐兵衛(いぬがみ さへえ)翁の恐るべき遺言状が公開されるシーンからこっち、この呪わしい業(ごう)に満ちた物語を、ぞくぞくしながら読み耽るしかなかったです。脂(あばら)の乗った横溝正史の筆力の、いやはや、なんとも旨味にあふれていること❗ 登場人物のちょっとした表情や動作の裏に、どういう企みや思いが隠されているか。その機微(きび)を巧みにとらえた描写やら文章やらに、あちこちで唸るしかなかったです。 幕切れがまた、素晴らしい。この、鉈(なた)で断ち割るみたいな幕切れのもの凄さ。読み終えて一瞬、血の気が引きましたわ。 てなわけで、これから作品を読む未読の方がうらやましい傑作です。できれば、映画を観る前のまっさらな状態で読むのが吉。 でも、市川 崑監督の映画もいいっすよねぇ。今回こうして原作を読んでみて、あらためて1976年に公開されたあの映画の素晴らしさを思い知りましたから。 | ||||
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有名な作品であるが小説を読むのは初めて。映画の印象が強くて、佐清の姿と湖に突き刺さった逆さまの死体が強烈に記憶に残っている。小説だと強烈なシーンが少しやわらいで、犬神家の相続争いのドロドロを冷静に楽しむことができる。相続のドロドロだけでなく、事件の発端となった犬神佐兵衛(いぬがみさへえ)の遺書の内容と佐兵衛を中心とした血筋のドロドロはなかなか衝撃的だ。そして事件の背景は単純な相続争いではなく、親子の情も絡んで心に響く。 佐清(すけきよ)、佐武(すけたけ)、佐智(すけとも)と、「佐」を「すけ」と読む登場人物であるが、佐兵衛だけなぜ「さへえ」なのだろうか。私のように「すけべえ」と誤読する人が多くなるからだろうか。でも、佐兵衛の行動で名は体を表すところもあり、そう読んでしまっても...。 | ||||
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偽スケキヨ(青沼静馬)を殺し、逆さにして「斧消す」は無いだろう。さすがに無理があると、映画では「三種の神器である斧で頭を割られた」に変更されたようだが。横溝正史のネタ切れの苦し紛れ感が最後の最後に大変よく伝わる駄作。 | ||||
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映像版だと何かと割愛されがちな佐兵衛の事について、キチンと説明されているのが面白かったです。ストーリーや結末を知っているだけに、むしろそちらの方に納得しました。 佐兵衛は大恩ある野々宮大弐とホ〇の関係ではなく、その奥さんと関係を持ってしまいかつ孕ませるというお茶目すぎる行為を許してもらえた挙句、子供も引き取ってもらえたのですね。しかも、その奥さんへの思いを忘れる事が出来ず、三人の妾にあの三人娘を産ませて惨劇のキッカケを作ったのです。 事件やストーリーよりも、何かの説明や解説の方がずっと面白いです。 | ||||
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「犬神家の一族」は横溝正史が執筆した長編推理小説。昭和25年1月から翌年5月まで雑誌「キング」に掲載されたもので、ミステリの王道的な要素をふんだんに取り入れつつ、横溝正史らしい世界観も存分に味わえるため、名探偵・金田一耕助シリーズの中でも特に人気がある作品だ。 昭和2X年2月、信州財界の一巨頭、日本の生糸王といわれる犬神佐兵衛は奇妙な遺言状を残し永眠する。佐兵衛は生涯にわたって正式な妻を持たず、松子・竹子・梅子という腹違いの三人の娘がいた。松子には佐清、竹子には佐武と小夜子、梅子には佐智という子供がおり、犬神家には佐兵衛の大恩人である野々宮大式の孫娘・珠世も住んでいた。 犬神家の顧問弁護士である古館恭三の助手・若林豊一郎は、遺産相続にまつわる不吉な争いを予期して金田一耕肋に助けを求める手紙を送るが、何者かに毒入り煙草で殺されてしまった。 問題の遺言状は佐清の復員を待って公開されることになっていたが、戦争で顔に大怪我を負った佐清はゴムマスクをかぶって一族の前に現われる。遺言状の内容は、全相続権を示す犬神家の家宝「斧・琴・菊(よきこときく)」を、佐清・佐武・佐智のいずれかと結婚することを条件に、野々宮珠世に譲渡するというものだった。 さらに、珠世が相続権を失うか死んだ場合、その財産は佐兵衛の愛人菊乃の息子である青沼静馬が相続することを聞き及んで、松子・竹子・梅子の怒りは頂点に達する。三姉妹の仲はいよいよ険悪となり、珠世の愛を勝ち得んとしての争いが始まる一方、佐清は偽者の嫌疑をかけられ手形確認を迫られることとなった。そんな中、佐武が殺され生首を菊人形として飾られる事件が起きてしまう……。 「犬神家の一族」は「八つ墓村」に次いで映像化回数が多い作品で、日本で最も有名なミステリといっても過言ではないだろう。特に1976年に公開された市川崑監督による映画版は日本映画の金字塔と称されるほど評価が高く、水面から突き出た足や佐清のマスク姿など印象的なシーンが数多く登場する。 何度も映像化されているので知っているような気になっていたが、改めて読んでみると推理小説としての体裁がきちんと整っているだけでなく、登場人物やストーリーが実に面白く驚かされる。 岡山編のような土俗性はさほど感じないが、犬神家の家宝「斧・琴・菊」に見立てられた連続殺人はもちろんのこと、遺産相続を巡る複雑な人間関係や、麗しいヒロインの存在など見どころが多い。金田一の活躍が存分に描かれているのも本作のいいところだろう。 <登場人物> 野々宮大弐 … 那須神社の神官。孤児だった佐兵衛を拾う。故人。 野々宮晴世 … 大弐の妻。佐兵衛の想い人。故人。 野々宮祝子 … 大弐の娘。珠世の母。養子だった夫と相次ぎ死亡。 野々宮珠世 … 大弐の孫。犬神家遺産相続の鍵を握る絶世の美女。 犬神佐兵衛 … 信州一の大富豪で犬神財閥の創始者。故人。 犬神松子 … 佐兵衛の長女。夫とは死別。那須湖畔の本邸に住む。 犬神佐清 … 松子の一人息子。顔に重傷を負い、復員後は仮面姿。 犬神竹子 … 佐兵衛の次女。東京で暮らしている。 犬神寅之助 … 竹子の夫。犬神製糸東京支店の支配人。 犬神佐武 … 竹子の息子。小太りで尊大な面構え。 犬神小夜子 … 竹子の娘。従兄の佐智に心を寄せる。 犬神梅子 … 佐兵衛の三女。神戸で暮らしている。 犬神幸吉 … 梅子の夫。犬神製糸神戸支店の支配人。 犬神佐智 … 梅子の息子。佐武とは1つちがい。華奢で狡猾。 猿蔵 … 犬神家の庭師。珠世を護衛する忠実な下僕。 古館恭三 … 犬神家の顧問弁護士。若林の上司。 若林豊一郎 … 弁護士。金田一の依頼人。何者かに毒殺される。 青沼菊乃 … 佐兵衛と恋仲になり三姉妹に凄惨な私刑を受ける。 青沼静馬 … 佐兵衛と菊乃の息子。消息不明。 大山泰輔 … 那須神社の神主。佐兵衛の過去を調べている。 宮川香琴 … 犬神松子の琴の師匠。目が不自由。 志摩久平 … 下那須で柏屋という旅籠屋を経営。 楠田医師 … 那須病院の院長。警察の嘱託をかねている。 橘署長 … 那須署の署長。恰幅のいい人物。あだ名は狸。 沢井刑事 … 那須署の刑事。 川田刑事 … 那須署の刑事。 西本刑事 … 那須署の刑事。 吉井刑事 … 那須署の刑事。 藤崎鑑識課員 … 那須署所属。指紋の権威。奉納手型を鑑定。 金田一耕助 … 雀の巣の頭にくたびれた着物袴。ご存知名探偵。 | ||||
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映画を何度も見てオチまで知っていましたが、それでもページを捲る手が止まりませんでした。文章のテンポ、情景描写の美しさ、クスリと笑えるユーモアどれをとっても一級品です。 | ||||
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NHK・BSでの新作がドラマ化され、興味が湧き45年ぶりに再読! 日本で一番有名なミステリーかもしれないが、還暦を過ぎての再読で、 矛盾・ツッコミどころ満載。以下の点です。 ①松子の殺人最中の現場を偶然にも2回とも、静馬、佐清コンビで目撃するのか? ②佐武、佐智の殺害後の後始末をして、珠世と結婚すれば犬神家の全財産を手に入れる ところまで迫った佐清に成りすました(マスクの静馬)が、珠世との結婚を渋るのか? だって、珠世は絶世の美女。伯父と姪との関係が分かったからとの説明では納得不能。 静馬の立場なら、お金と女~両手に花で、そんなの関係ないはず! いっちゃうでしよ~~~~~~ ③殺人鬼松子の真の恐ろしさを見ている静馬が、ラストそんなに簡単に女の手で絞殺 されてしまうの? ④2つの連続殺人があった後、松子ひとりでボートに乗って静馬を逆さ立ちに池に沈め る事が出来るの? 推理小説は、作り話(フィクション)の王道だから、どの様な物語の構成でもOKですが、 あまりに偶然や不合理な無理があると物語がストンと落ちてきません。 でも、堂々たる物語の肉付けや金田一探偵の登場でストーリーに風格が漂い、上記の矛盾点 も気にならない、横溝正史の世界に引き込まれます。そこが凄い。 追記)NHK・BSの「犬神家の一族」の松子役の大竹しのぶは、ドンピシャで熱演でした。 | ||||
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数々の映像化の中でも1976年版が、やはり最も納得のいくものとしてゆるがなかったのですが 今年2023年のNHKBSで放送された物に約45年振りに衝撃を受けての原作チャレンジでした。 そして、横溝正史氏の躍動する筆の見事さに完敗です(笑)。読んで良かった。表紙絵も欲しかったクラッシック調の耽美なイラストで大満足です。 | ||||
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『犬神家の一族』の表現方法に慣れるには、横溝作品を通して流れるリズムのようなものを会得しておくと便利です。修飾を括弧でくくって、トリックを把握するためには。 本作は映画化されて、ずいぶんと有名になりました。若い時分から苦労して多作であった著者が、ようやく報われた事件であったと伝え聞いております。 | ||||
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これまで「横溝正史の作品で何が一番好き?」と問われたら、少し迷ってから『犬神家の一族』と答えていた。少し迷うのは、映画(もちろん1976年版)のインパクトが強いため、はたして小説として本当に一番好きかしらん、という逡巡である。 それを検証するためにも、久しぶりに小説『犬神家の一族』を再読してみた。再読することで「再発見」したのは、青沼菊乃と静馬の存在である。映画では徹底的に「悪」として描かれる静馬だが、小説の静馬はけっして悪人ではない(佐清もそう言っている)。 悪いのは、松子・竹子・梅子だと僕は思う。静馬はある意味、犠牲者である。もし静馬を主人公にして物語を再構成するなら、最後は犬神家が滅亡して、静馬は佐兵衛翁の胤ではなかった、というような話はどうかと思うが、それだと『八つ墓村』になってしまうか。 そうか! 青沼静馬は、不幸なもう一人の田治見辰弥(八つ墓村の主人公)なのだ。そんなわけで、小説『犬神家の一族』は青沼親子がちょっと不憫だな、『八つ墓村』のほうが断然爽やかで後味がよいな、と思った。やっぱり『犬神家の一族』は映画に限る。佐兵衛翁の怨念が連続殺人を起こす、というような味わいがよい。 | ||||
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「犬神家の戸籍」を読んでから再読すると、背景にある家制度、相続制度が細部まで理解できるので、横溝正史が表現しようとしていたであろう、それらとのGAPがよくわかります。 | ||||
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文章が美しい。話が一貫していて大変読みやすく、無駄がない。締めくくりも余計な講釈を垂れることもなく潔い。 初めての横溝正史の作品を読みましたがこれが巨匠かと思い知らされました。 | ||||
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学生時代に読んだ本ですが、内容もすっかり忘れていましたので、 改めて、新鮮な気持ちで読み進めることができました。 昭和47年に初版が発行されたわけで 時代背景としても随分昔の状況になるのですが 今読んでもまったく古く感じられないのは著者のすごさなのでしょうね 遺産相続をめぐる、連続殺人事件 しかも怪奇的な殺人にもかかわらず、 最後には、少し心が温まるような部分を残しながら終わる のがいいですね。 恐ろしい連続殺人事件なのに ひとつづつ紐解くと、狂気にみちた事件も 子供へのこだわりぬいた愛情からであったりする 最後に犯人の見せた想い。。。 少しほっとして本を閉じることができました。 | ||||
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映画のおどろおどろしイメージがあったのだが、終始ページをめくる指が止まらない感じだった。 犬神松子の生き様がかっこいい、、 | ||||
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やっとストーリーが分かった。最後は突っ込みどころが多いと感じた。夏の夜の暇つぶしとかには最適。しかし金田一って毎回解決してるんじゃなくて解説してるだけなんじゃないのか。なんやかんやで先が気になるし横溝ワールドは楽しいです。 | ||||
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高校時代に角川文庫で原作を読み、市川崑さん監督の東宝映画版や、古谷金田一のTV版と比較視聴しながらハマったクチです。 映画版でも充分満足できる内容ではありますが、改めて原作を読み返してみると、まぁ奥の深いこと。 他の作品も外れが無く、大横溝にハマってしまう契機となりたした。 現在でも時々、文庫本やDVDをリピートしております。 | ||||
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該当する本が3冊送られてきました。一冊目は商品が黄ばんでおり返品をいらいした。2冊目はその代替品として受け取りました。その後3冊目が送られてきました。こちらは2冊目で満足しています。1冊目と3冊目はこちらで適当に処理しますがよろしいですね。 | ||||
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作者の作品としては「獄門島」と並ぶ人気作。私は鮎川哲也氏と共に戦中・戦後の日本の本格ミステリの牙城を守った作者の功績を高く評価しているものの、個々の作品は評価していない。本作も作者の欠点が詰まった駄作である。(ネタバレあり) 現代のドラマでも、湖から足が逆向きに出ていたり、菊人形の中に死体が埋もれていたりと本作のパロディが多い。これは本作へのオマージュと言うよりはバカにしている感が強い。そして、本作の肝は戦後、顔を包帯でグルグル巻きで復員した佐清が本物か否かという点。しかし、佐清がニセモノでは本作の狙いの1つであるロマンス風味が活きなくて物語にならない。いきおい、佐清は本物である。すると、あるシーンでの佐清の入れ替わりもミエミエ。更に、佐清が犯人である可能性はノー・チャンスなので、犯人は「***」に決まっている。「***」の犯行を他者が糊塗するのも作者のご都合主義。普通に読めば、謎が全くないのだ。金田一は事件を解決せず、事件の終了後に説明するのが作者の常だが、こんな簡単な事件も解決出来ない様では名探偵の名が泣く。 「獄門島」でもそうだが、オドロオドロしい舞台創りだけ凝って、肝心の推理の部分はスカスカという作者の悪癖が露呈した駄作。「私はヴァン・ダインの様(「僧正」の事だろう)な見立て殺人は嫌い」と述べながら、本作を含め多くの「見立て殺人」ものを執筆している言行不一致にも呆れる。 | ||||
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