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犬神家の一族
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犬神家の一族の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 41~60 3/5ページ
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この作品、原作では獄門島と同じくらい好きです。 (ネタばれになっちゃいます) . . . . . . 映像化するときは時間の都合で佐兵衛と野々宮夫妻の関わりを深く取り扱えないのが残念 孫どうし憎しみ合わせる必然性にもっと踏み込める気がします . . . 長男とその母への愛情<生涯でただ一人愛した人 をどう表現するか 原作ではどう描かれているのか。時間をかけて読み解きたい(まだ出来てないです) | ||||
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八つ墓村とともに、横溝作品の中では映像化回数が多い作品。なので、ストーリーも犯人もご存知の方は多いだろう。 佐武のものとすげ替えられた菊人形の生首、湖からニョキと突き出した佐清の両足と、ビジュアル的には最高!トリックは古典の部類に入るので、単純にストーリーと雰囲気を楽しむ作品だと思います。ただ、さすが横溝正史、伏線の張り方といい、話の進め方といいとても丁寧です。 物語に終始影を落とすのは、犬神家の創始者犬神家佐兵衛。彼の性格造形がまさに事件の鍵を握っている。最初はとても冷酷な人間として描かれているが、物語の終盤に暴かれる秘密によって、実は人一倍愛情が強く、報われぬ愛情故にある人物の幸せを願い、遺言状を書いたことがわかってくる。そして、佐兵衛のもう一つの遺志が、一族を互いに憎しみ合わせることにあったのだから、愛情の裏返しというものは恐ろしい。この辺りは、エラリィ・クィーンの「Yの悲劇」から影響を受けたと思われる。 最後に、映像化作品について触れたい。なぜ、佐智殺しのあのトリックを描かないのか?あのトリックの解明は、金田一が犯人を特定するための重要なポイントになるのだが、映像化作品ではスルーされている。今後、映像化するときは、ぜひ取り入れてほしい。 | ||||
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私はこの作品が、横溝作品で華やかさも展開も一番面白く、No.1だと思うのですが。 それは高校時代も40年以上経った今も同じ印象。 評価の高い獄門島より断然、私は犬神家。 謎解きに関しては、犯人は最初からほぼ分かっているので。 昔の映画の珠代役の島田陽子さん可憐だったなぁ〜。 なぜ三女は美女が演る? | ||||
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角川春樹が仕掛けた、「横溝正史シリーズ」の第一弾! 市川昆監督映画では、この作品のみが、ドラマ版より良く出来ている(世間の評価とは違うが・・・)横溝正史は推理作家としても一流だが、私はやはり、「地縁・血縁のドロぬま」「終戦直後のドサくさ」として、彼の作品を読みたい。なぜなら、そこには、「日本の情緒」や「日本人の情念」が見え隠れするからだ・・・この作品では、やはり、青沼母子、とくに、「青沼静馬(あおぬましずま)」の存在であろう・・・世間では、「佐清(すけきよ)」とされているが、実は・・・平成今どき日本人が忘れてしまった、日本の情緒、日本人の情念を、横溝正史の原作、映画、ドラマで、存分に楽しもう・・・若者にも十分味わえるはずだ!日本人のDNAを持っているのだから・・・ | ||||
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もう、若い人には読んでもらえないでしょう。 今読んでいる人って、kindleで購入できるようになったから、昔を懐かしんで買っている人ばかりじゃないでしょうか。 そんな人達のレビューを読んでも、今の若い人は買う気にはならんでしょう。 さて、お話はと言うと「自分の息子かどうか分からない仮面の男」や「都合の良い占い好き、かつ、女好きの医者」などなど、やっぱり今の読者にはもう受け入れてもらえないだろうなという描写が多いです。私はこの作品を高校時代に読みました。横溝氏の作品の殆どをその次代に読んだとおもいます。携帯もなくて、科学捜査の知識も無い高校生の時に読めたから幸せでした。 そんな時代を懐かしみたいときに読んでみてはどうでしょう。私は、当時の下宿や友人や好きな人との、この作品を介したやりとりや雰囲気を思い出して嬉しくなりました。もう、でもさすがに前を向いて生きようと思います。 | ||||
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青春時代(30年前位)に横溝正史の作品はすべて読み切ったのですが、懐かしくてKindle版でも読み返しています。八墓村は青春グラフィティとしても楽しめるものでした。犬神家も記憶が薄れていたことが幸いし、楽しく最後まで読めました。その中では、私個人のランクでは4.3くらいかなというものでした。一番楽しめたのは、八墓村>犬神家の一族>悪霊島かな。。。引き続き、いくつか読み返したいと思っています。 あいかわらず金田一は事件が終わってからの活躍なのが、ちょっといらつくかもしれませんが。。。。楽しいですよ。 | ||||
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戦後の復員ならではの話です。推理小説ですが、話の設定が面白いです。横溝シリーズではかなり人が殺されてしまうので、犯人が次第に絞られてきてしまいます。それでも複雑に絡み合う物語に、何とも言えない読後感があります。 | ||||
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どうしても本作というと『新世紀エヴァンゲリオン』の「第九話 瞬間、心、かさねて EPISODE:9 Both of you, Dance Like You Want to Win!」で主人公の碇シンジと惣流・アスカ・ラングレーによる初戦の失敗、逆さまで機能停止に追い込まれた“あのジーン”が思い浮かぶ。初号機なんて青沼静馬の惨殺死体が逆さで湖に遺棄されたポーズそのままだから、特にね。 本作は佐清と静馬の“二人一役”が一番目を引く。ラバーマスクで入れ替わって“犬神佐清”を演じて周囲を混乱させ、金田一耕助に“女怪”と評された母親の松子すら欺いた。 嬉々として入れ替わったわけではないが、佐清は母親を庇うために“二人一役”を続けねばならなかった。事後共犯により遺体が見立て殺人だと誤認させた殺害後の工作は当の松子が一番驚いたことだった。自身の犯行だと気づかれぬよう何かしらの工作を行うのが通常の殺人犯だが、松子はそんな保身は欠片も考えていなかった。目に見えない“何か”が彼女を突き動かしていたのだから! しかし、佐清とて母親の殺人には愕然となった。穏便に静馬と入れ替わろうとした矢先の惨劇だった。破綻して親子で殺しあう関係ではなかったから、母親を愛していたから静馬の思惑が何であれ佐清は死体の処理を行わねばならなかったのだ。 原作とは異なっていても私にとっての『犬神家の一族』と呼びたい映像作品は高峰三枝子・あおい輝彦・島田陽子、彼らが犬神松子・犬神佐清・野々宮珠世だった1976年版の映画である。作中で松子の犯行に関して重要な証言をした琴の師匠の宮川香琴は原作では青沼菊乃だが、菊乃は既に他界して香琴は無関係の単なる琴の師匠とする1976年版の設定の方が良いと思う。 | ||||
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この本は本屋さんに探してもなかったのです。横溝正史会心の本です。お勧めします。 | ||||
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殺害方法を家宝に象徴的に絡めた様式美、有名すぎる湖から伸びる足などの視覚的なインパクト、それでいて清々しくに大団円に持っていく著者の筆力は驚嘆です。 戦争からの復員、腹違いの兄弟、親戚同士の結婚…、今の時代ではこんなにも複雑な遺産問題は起こりえないだろうけど、昔の日本ならあったかも、という妙な納得感があります。 そういった点で、遺産相続系のサスペンスとして究極の作品なのではないでしょうか。 出版当時(1950年頃)の読者はどう感じたのか興味深いです。 | ||||
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初めて横溝正史の作品を読んだが、 なかなかドロドロとした内容だったが、 最後は心に残るような綺麗な終わり方だったので大満足、 それにしても佐清は色々とネタにされているようだが そういう方々にはぜひ一度きちんとこの作品を読んで欲しいものだ。 | ||||
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何度も読み返している本の一つだが、夏になると読みたくなる。日本の製糸業は戦後急速に凋落していったので、たぶん、この事件もその時点ではまだ食いつなげるものの、数年後には倒産したであろう会社と思われる。そうした中、やはり親族の財産への執着というものが頂点を極めたといえなくもない。最後に、今後も佐清と珠世でこの企業を切り盛りしていくような感じで終わっているが、これだけのスキャンダルと業界状況をかんがみると、企業経営は難局を迎えると思われるのは皮肉な見方だろうか。あと、この遺言状であるが、やはりやや不自然な設定ともいえよう。先代の愛した珠世の幸福を考えるなら、普通に珠世と佐清の結婚が望まれるはずである。遺言状は佐清の顔の崩壊を知る前に作成されたものであるから、血で血を洗う争いを誘発できない可能性も高い。もっとも残り2人の男兄弟は一切の財産分与を受けられないことになっているのでこの点、長男殺害のインセンティブは起ころう。佐清の顔の崩落なかりせばまた違った展開となっていたと思われ興味深い。あと、最後のシーンで、琴師匠(菊乃)の正体が3女姉妹にもわかっていたのかやや不明であるがおそらくわかっていたのであろう。その点、最後の種明かしの場でもう少し菊乃と三姉妹の間の心の描写があってもよさそうだ。さておき、この難解な小説をきっちりと読みこなせば、人間の憎悪と恐ろしさ、そして、その背景にある凋落、など入り混じり一種の爽快感すら感じるのである。 | ||||
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何度も映像化されており、湖から突き出る二本の足が有名な作品であります。 日本の旧家を舞台にした悲劇を描いたものですが、戦後の昭和中期を舞台としたミステリ作品としては傑作と言える作品だと思います。 映像作品を入門として、是非読んで欲しい作品です。 | ||||
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「犬神家の一族」は都筑道夫のいうところの「モダーンディティクティブストーリー」の格好のサンプルといっていいでしょう。 「モダーンディティクティブストーリー」を私なりに解釈すると、従来の本格物に必須と考えられた大掛かりなトリックがなくても本格は成立する。むしろ、ポーにもどって推理の面白さに徹するべきということ。推理の面白さに徹すれば本格が批判される人間が描けていないという問題も馬鹿げてくる。人間観察抜きに推理はあり得ないから・・・ 「犬神家の一族」は島田荘司氏が使うような大掛かりなトリックがなくても立派にパズラーが成立すること証明しています。昭和20年代の発表の「犬神家の一族」のほうが、現役の島田荘司氏の作品群よりはるかに今日的と考えるのはわたしだけでしょうか? 映画などでは犬神佐兵衛という人物は冷酷非情のように描かれていますが、原作を読むと印象が異なります。犬神製糸の城下町の人々に恩人として慕われ、大成功した人物でありながら「自分は野々宮の旦那に拾われるまでは乞食同然であった」とあっけらかんとした雰囲気を漂わせる。 しかしながら、なぜか?身内に愛情を向けず、生涯正妻を持たず三人の娘も母親がちがう。さらに死後は一族が憎しみあうような遺言状を残す。なぜ、なぜ?? 「犬神家の一族」のすばらしい点は「犬神佐兵衛」という人間性を解くことで事件そのものが解かれていくところでしょう。ミステリには大掛かりなトリックが必要と思い込んでいる人こそ読んでいただきたい。細かいトリックが手際よく使われていてとくに映画などでは割愛せれてしまう佐竹殺しのトリック??と解明のヒントの巧みさは脅威的ですらあります。 偶然を巧みに折り込み事件を複雑化している点はこの作品の長所であります。が、いささか偶然が重なりすぎてはいないか?不満はあります。しかし、構成のうまさが気にならない仕上がりにしている点は横溝の小説作りの巧みさでありましょう。 映画やTVで見たよという方、ぜひ原作を読んでください。原作のほうがはるかに推理物の醍醐味が味わえます。 | ||||
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横溝 正史作品としては、八つ墓村に引き続き二作目です。 非常に読み応えがあって、あっという間に読み終えてしまいました。 読んでみると 「あーー、そういうことだったんだ」 ということでそこまで意外性とかはないんですが、人物描写が優れているので、 犯人が分かった後も、何か一族の一員になったくらいの感じがしたのは不思議でした。 八つ墓村は、金田一耕介の記述が非常に少なかったのに比べ、本作では金田一がたくさんでてくるので、やはり探偵ものが好きなファンとしては、欲求不満はこちらのほうが少ないのではないかと感じました。 さすが映画化になるくらいですから、映像が自分の中で組み立てやすい作品ですね。 | ||||
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連続殺人が起こって、容疑者は複数。誰が犯人だか検討もつかないまま、クライマックスに進んでいきました。偶然が重なってという表現をしていましたが、本当に偶然が重なったからおきた事件です(フィクション上)。よく考えられたすばらしい作品でした。是非、映画を見る前に読むことをお奨めします。白い仮面の正体がわかりました! | ||||
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《横溝正史》氏を代表する、推理小説の傑作である。日本の田舎の旧家を巡る、異常に《ドロドロ》した、愛憎絵巻として仕上がっている。たぶん、日本の田舎には、こういう世界は今でも存在するのだと思う。《日本の闇》を描いた、傑作推理小説である。あまり、好みの作品ではないが、非常に面白い作品でした。 | ||||
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本書は映画やドラマで何度も採り上げられるなど、あまりにも有名作品過ぎて、かえって今まで敬遠してきたが、実際読んでみると推理作品としての体裁がほぼ完璧に整っているだけでなく、ストーリーも実に面白い。 巨額な遺産相続をめぐり、「斧(よき)・琴・菊」の犬神家の3つの家宝に見立てられた血みどろの連続殺人と、その謎の解明が本書の見所だが、いくつもの偶然の積み重ねにより、犯人の意志に関係なく謎が入り組み深まっていくのである。 ただ、動機の強い容疑者たちが次々と殺されるため、犯人が否応なしに限定されてしまい、意外な犯人を期待することができないのが本書の欠点である。 また細かいことを言えば、佐竹(すけたけ)殺しの際、なぜ犯人は佐竹が一人で展望台にいることがわかって佐竹を殺しに行ったのかとか、「仮面の佐清(すけきよ)」殺しの際、本当に犯人が一人でボートの上から被害者を逆さ立ちさせることができるだろうかとか、説明不足や疑問点はある。 しかし『獄門島』でさえ説明しきれていない箇所はあるし(説明をつけることはできるが)、この程度のことで作品の興趣が損なわれることはない。 作者自身は本書を、『真説 金田一耕助』の中で、金田一ものの自選ベスト10の第3位としている。 正しくは、田中潤司が選んだベスト5(1.獄門島、2.本陣殺人事件、3.犬神家の一族、4.悪魔の手毬唄、5.八つ墓村)を「妥当なもの」とした上で、6位から10位までの作品を自選しているのだが、この5位までの順位は作者ならずとも誰が見ても妥当だろう。 私の主観では、4位の『悪魔の手毬唄』よりも5位の『八つ墓村』の方が面白いが、「本格推理」作品としての評価なら、この順位に異存はない。 | ||||
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「金田一少年の事件簿」という漫画とアニメを通して、主人公のはじめ君の『じっちゃん』が耕助さんであることを知り、幸助さんの活躍をはじめて知ったのが、稲垣五郎主演の、この作品のドラマ版でした。 まさに血みどろな内容を含みそうな遺言状を通しての無残なブラックヒューマンドラマ(黒人間模様)。犬神家の間の、遺産相続をめぐる、人間にはあるまじき、狂気や欲望が渦巻く争い。その中で存在感が高いキーパーソンであるヒロイン、珠代の立場………いろいろ考えてみれば、欲望と狂喜にかられた者たちの結末は結果的に自ら破滅というパターンが、この金田一耕助シリーズの強みの一つではないでしょうか。 また、お約束の『湖面から足ニョッキリ』のシーン…さかさまだから「ひと」を、「とひ」と表現するなんて………殺人現場のシーンなのに、あんな『滑稽』な………思わず大笑いしたくなってしまいました。ただ大笑いしてしまうにはあまりにも不愉快なことでもあるので………一種のブラックジョークですね。 すなわち、究極の「ブラックミステリー」シリーズだ、ということ!? | ||||
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最初に原作を読んだのだったら、そこそこ楽しめたと思うのですが、映画の構成が印象的すぎましたね・・・。横溝正史の作品のなかでは・・・・中間くらいではないでしょうか? | ||||
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