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悪魔が来りて笛を吹く
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔が来りて笛を吹くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全64件 21~40 2/4ページ
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さすがわー味があって良い本ですよ‼︎ | ||||
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ネタをバラせないので書き方が難しいが、犯人が犯行に至る心理にやや無理があるように思われる。映画化作品(斉藤光正監督)ではそこにもう一つおぞましい要素を入れて説得力を持たせていたが(ただし映画としては失敗作)。 もう一つの弱みは、場面転換の少なさ。金田一耕助が須磨・淡路に行く以外は、ほぼ東京の椿子爵邸のみでお話が進行。天銀堂事件(もちろん帝銀事件のアルージョン)も点景に留まっている。まぁ、これはやむを得ぬところだけど。 「獄門島」「悪魔の手毬唄」「八つ墓村」などにはあった金田一耕助のホンワカしたムードもやや薄いように感じた。 しかし、まぁ横溝正史ファンには人気作の1つのようです。読んでますよね。皆さん。 | ||||
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おぞましい話だけれども、面白い。 金田一は、犬神家の時もそうだったけれども、殺人をなかなか止めることができない。金田一が事件に関わってからも、殺人は次々と起こる。 登場人物たちの相関関係がわからなくなってくるので、相関図を作りながら読むといいかもしれない。 | ||||
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『八つ墓村』を読んでから,すっかり横溝正史さんに魅了されてしまい,金田一耕助シリーズを全巻読みたいと思い本作品を手にしました.期待は裏切られず,とても面白かったです. 没落貴族と言われる人たちが実在していた昭和20年代.その時代背景を存分に駆使してのストーリー展開.見事と言う他に言葉が見つからないです.どうしたらこんなストーリーを思いつくのか?個人的には本作品を読んだことで,横溝正史氏は世界のミステリー作家と呼ばれる方々の中でも,相当上位に位置する作家さんだと思いました.最後の最後まで思いっ切り楽しめました. 次の一冊を今から注文します. | ||||
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重みが違うこのタイトルのパンチ力。 そして中身はというと、楽園のカンヴァスを読んだ後に読了したせいか、もうギッタンギッタンにされました。 | ||||
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横溝正史の作品はテレビのおどろおどろしいイメージが強く敬遠していたが、読んでみるとそんなオカルトチックなところは微塵もなく読み易い。もっと早く読んでおけば良かった。 | ||||
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『獄門島』や『本陣殺人事件』などと比べると、オリジナリティの高いトリックや、見立て殺人などの派手派手しい趣向はないものの、やはり横溝正史の代表作の一つといっていい完成度を有している。退廃した血族の複雑な人間関係を軸とした堅牢なプロットに、怪しげな占術、徘徊する死者の影、嫋々たる黄金のフルートの音色に、ゲーテの著書や風神雷神像など、華麗で怪奇な装飾をちりばめ、それらが巧みな伏線やトリックとなって結末に収斂してゆく精緻な構築美は、まさに圧巻である。 また、没落してゆく貴族たちの驕慢にただれた欲望を母体とし、“悪魔”として生きることを運命づけられて生まれ落ちたかのような犯人像が、哀切きわまりなく胸に刺さる。滅びゆくものと到来してくるものが、混沌の波頭をうねらせる戦後の混乱期、時代の変動が、その紊乱の中からしたたらせた濁った血の一しずくのようなこの犯人像に、荒廃した時代の闇がうつし見られるようで、戦後文学の一つとしても鑑賞しうる作品になっていると思う。 | ||||
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通常、本格推理小説はトリックを考えてからシュチュエーションを考えるが、本作は、逆であったという。そのせいか、金田一耕助の推理の冴えは感じないが、その分、作者の文章力による引き付けはすばらしい。特に、「金田一耕助西へ行く」から「淡路島山」の章は作者も自負している通り、慌てずじっくりと伏線を示し、情景や登場人物の心情まで書き表すのはさすが。今もなお、人気があるのはそれ所以だと感じる。 | ||||
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さすがは大家横溝正史の代表作だけあて、読み応え十分の傑作。まずはいかにも陰惨な殺人事件が起こりそうな舞台設定。没落した華族の家に集まった、互いにいがみ合っている親族。気弱で軽んじられている一族の長が失踪して自殺した筈なのに、復活?して姿を現し、生前に作曲していたフルート曲「悪魔が来りて笛を吹く」が流れると共に殺人が行われ、復讐鬼として戻って来たのかと生存者を恐怖のどん底に突き落とす。その他、いかにもな横溝ワールドが隅々まで構築されていてその中に伏線も盛り沢山。おどろおどろしい独特の雰囲気に圧倒されながら、最後に伏線が回収されていくカタルシスは格別。 そしてクライマックスに向けて大きくストーリーが展開する部分の演出がいつになくダイナミックで凄かった。台風が直撃した日に未亡人のあき子が恐怖に耐えかねて屋敷を脱出し別荘に向かうとんでもない行動を起こし、関係者全員がタクシーでそちらへ向かう。ところがその別荘に「悪魔」が現れて笛を吹き、あき子が殺害される。金田一は関係者を集めていよいよ謎解きを披露する・・・ほとんど息もつかせぬスピーディーなたたみ込みには感服した。 ネタバレになるが、忌まわしい近親相姦の重なりで生まれた「悪魔」が怨念で一族に復讐するストーリー。弊ブログの18禁観点からは、未亡人になって日が浅いのに、野獣のような男と再婚してしまうあき子夫人のエピソードが興味深い。やはり華族的な近親婚のせいでとんでもない娘が生まれた設定らしいが、淡泊な夫のセックスではとても満たされない獣欲の持ち主。夫が自殺する前から男と出来ていて肉体関係も持っていたビッチだが、彼女の本性を知っていた親族からは黙認されていたと言う・・・この人をヒロインにして人妻不倫ものの官能小説が出来そうだね。 この作品、本格ミステリとしては金田一がほとんど推理していないと言う欠陥があり、必ずしもホメられた出来ではないと思う。が、単に小説としての面白さが一級品。私はそもそも面白ければ何でも良い、と言う立場なので本作を横溝正史の代表作とする考えに賛成である。死ぬまでにもう何回か読み直してみたい本に入るかな? | ||||
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とても綺麗な状態でした。 また機会があればよろしくお願いします。 | ||||
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第一章 悪魔が来りて笛を吹く 第二章 椿子爵の遺言 第三章 椿子爵謎の旅行 第四章 砂占い 第五章 火炎太鼓 第六章 笛鳴りぬ 第七章 血と砂 第八章 風神雷神 第九章 黄金のフルート 第十章 タイプライター 第十一章 肌の紋章 第十二章 YとZ 第十三章 金田一耕助西へ行く 第十四章 須磨明石 第十五章 玉虫伯爵の別荘 第十六章 悪魔ここに誕生す 第十七章 妙海尼 第十八章 不倫問答 第十九章 淡路島山 第二十章 刺客 第二十一章 風神出現 第二十二章 指輪 第二十三章 指 第二十四章 a=x,b=x ∴a=b 第二十五章 アクセントの問題 第二十六章 秌子は何に驚いたか 第二十七章 密室の再現 第二十八章 火炎太鼓の出現 第二十九章 悪魔の記録 第三十章 悪魔笛を吹きて終わる 民間の私立探偵である金田一にとっては警察を協力を必要とする場面に遭遇することは明白であり、そんな彼の頼もしいパートナーとしての役割を果たす人物の1人、東京警視庁捜査一課・第五調べ室所属の警部である等々力大志。当時としてはマシで有能かもしれない。しかし、問題が無かったわけではない。難解な事件の捜査で金田一の推理と洞察力を必要とし、協力し合って解決する関係にあった。そんな等々力の問題点が露出したのが本作の中で椿英輔子爵を犯人だと決めつけた「天銀堂事件」だった。 等々力は正義感が強い人物だが、早とちりや目先のことに囚われやすく見当違いの推理を披露する。なにしろ、現実世界の府中の三億円事件のような犯人扱いして逮捕し、無実が証明されて釈放されても報道被害は続いて事件発生より40年後、自殺に追いやられたタクシー運転手のように、警察もマスコミも最低な時代だった。暴行で自白を強要する平塚八兵衛が極秘情報をわざわざ記者を自宅に呼び寄せて漏洩を行い、取調室という閉ざされた空間で拷問を繰り広げた。1969年12月12日、アリバイが証明されて釈放されるが、警察に容疑者として逮捕された上に、新聞各社が犯人扱いで学歴・職歴・性格・家庭環境まで事細かく暴露。このため、本人は職を失い一家は離散。自殺に至る。警察は違法な別件逮捕を行い、人権侵害を犯しながら謝罪しなかった。 当時、総体的に警察が密告を奨励しているような体質で、数え切れない「天銀堂事件」の犯人だという密告状の送り主が誰だろうが、どういうつもりで密告しようが問題ではないと考え、真偽を調べようともせずに密告状を元に容疑者を拘束するも逮捕・送検に至らず、椿英輔子爵に酷似した宝石店「天銀堂」の店員毒殺・宝石強奪の凶悪犯が飯尾豊三郎(いいお とよさぶろう)だと金田一の指摘で判明するも復讐のために利用した「呪われた血の悪魔」河村治雄に用済みで殺害され、逮捕できなかった。 | ||||
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笛を吹く、悪魔とは誰? 曲に秘められた悪魔の正体! 複雑な作品構造でその一つ一つの発想がすごいと思います。 (ネタばれになっちゃいます) . . . . . . ただし椿英輔さんが自殺しない場合のストーリーも有り何じゃないかと。自分でイロイロ考えてワクワクしてしまいました。 | ||||
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横溝小説を幾つか読みましたが、個人的にはこの巻が一番好きです。 金田一探偵は、事件が起きた後に解答を出す形態が多く、本編もそれに類するのですが、 それでも事件予防の努力をしたり、遠征したり冒険活劇的な要素もあり、非常に楽しめました。 | ||||
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最低3回は読んでいるだろう作品。二癖も三癖もある一族と血縁、そして過去のとある事件。忘却の彼方にあっただろう忌まわしい記憶を悪魔が呼び起こす。子爵の曲に込められた気持ちを知った時の衝撃。この頃の横溝氏の作品は非常に美しいトリックを使うので、大好きです。 | ||||
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何となく読んでいると意外と気が付かないが、実は金田一は事件を防ぐことにも解決することにも、何も役に立ってない。 殺されるべき人は全員殺されたし、むしろ、下手に嗅ぎ回ったせいで殺されてしまった人がいるくらいで、結論としてはいない方がマシだったといえる。 事件の解決にしても、別に金田一がいなくても、犯人には最初から逃げる意図はなかったし、ご丁寧に事件の全容を記した告白文までしたためてくださっているという骨の入れようである。 その辺を作者が意図してやっているのか、やっているのだとしたら、なぜそこまで自分の作品の名探偵を虐めたいのかが私には最も興味深いところである。 | ||||
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今から、三十年以上前に読んだ本書ですが、読み返してみても引き込まれてしまう面白さです。 | ||||
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横溝作品・金田一耕助シリーズ初めて読みました。 40〜50年程前の作品とは思えない! 文章がとても読みやすく、内容も引き込まれスラスラ読めました。 内容的には昼ドラにありそうな題材かな? 推理小説はあまり読んだことがないのですが、推理を楽しむと言うより、人間ドラマに魅せられた感じでした。 ラストが怒涛の展開で読むのが止まらない〜!!と一気に読んんでしまいました。 如何にして悪魔が誕生したのか、タイトル通りのラストだったり‥終盤の辺りで物語に一気に引き込まれました! ラストの方は鳥肌が立ちっぱなしで読んでました。 とても面白かったので、他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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金田一耕助のシリーズでは一番好きな作品です。 ネタバレになるから詳しく言えないけど、やはり最後のほうで明らかになる事情がなんとも悲しく明快で素晴らしい。 | ||||
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戦後の昭和を舞台として没落貴族に繰り広げられる惨劇。果たして悪魔とはなんなのか? という展開で始まる本作品ですが、非常にドロドロしていて横溝作品らしさが出ているといえます。 作中に散りばめられている伏線等の推理小説的要素もさることながら、事件の動機というのもよく練り合わされています。 事件のキーワードとなる「悪魔が来りて笛を吹く」という楽曲に込められている意味というのも、よく思いついたなと感心させられます。 横溝世史の代表作と呼んで、差し支えない作品だと思います。 | ||||
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本作は、斜陽族や帝銀事件等、当時の時事的な事例をちりばめ、推理小説と言う形式をとりながらも、 前近代的な因縁話ともいうべき内容が語られます。 横溝は、継承される悪魔の紋章や偶然の相似等々、通常の推理小説では許されないような要素を、 確信犯的に盛り込むことによって、推理小説とは合理性だけが支配するものではないと言いたかった のではないかと感じました。 本作の金田一は、この呪われた因縁をめぐる物語の単なる案内役でしかありません。その点で推理小説 としては確かに物足りないのですが、全編を覆う陰鬱な雰囲気と強烈な登場人物達(シリーズ中でも屈指) のからみによって、忘れ難い読後感を与えてくれます。 またラストの爽やかさは「獄門島」と共通したものがあり、このような印象を残すことができるのは、 金田一のキャラクターだからこそのような気がします。 | ||||
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