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悪魔が来りて笛を吹く
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔が来りて笛を吹くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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一応、密室と復讐劇を組み合わせた作品。私は鮎川哲也氏と共に戦中・戦後の日本の本格ミステリの牙城を守った作者の功績を高く評価しているものの、個々の作品は評価していない。本作も作者の欠点が詰まった駄作である。 題名通り、密室連続殺人の度に「笛が吹く」が、単なるフルートの笛で、雰囲気創りに使っているだけ。その密室も創りがpoorで本格ミステリとは程遠い。被害者家族が「あ、悪魔」と恐怖に慄くがオーバーで、近親相姦(これも雰囲気創り)を含む人間関係を整理すれば、身近なある兄妹の復讐劇という事は明瞭である。即ち、ミステリとしての核はお粗末だが、悪魔、密室、近親相姦といった雰囲気で欠点をカバーしているという体裁である。 「獄門島」・「犬神家の一族」でもそうだが、オドロオドロしい舞台創りだけ凝って、肝心の推理の部分はスカスカという作者の悪癖が露呈した駄作。私は本格ミステリ作家としての作者の手腕には疑問を持っており、ストーリー・テリングの才の方が光っていると思う。その意味において、思い切って本格ミステリ味を捨てた(作者はそう思っていないかも知れないが)「八つ墓村」が一番の出来だと思う。 | ||||
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