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(短編集)

症例A



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【この小説が収録されている参考書籍】
症例A
症例A (角川文庫)

症例Aの評価: 4.24/5点 レビュー 71件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.24pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全71件 61~71 4/4ページ
No.11:
(5pt)

対象A

参考文献をみてこの本は面白そうだとおもった。この本の中にラカンの精神分析をかいている新宮一成氏の本の一部を引用しているので、これは読まなくてはと感じた。内容は、推理小説っぽい感じだがどちらかというと心理学小説か。二つの物語が途中で一つになりいろいろな謎が解き明かされる。相手の考えを支配したいという欲望が、医師と患者の間で言葉の争いを引き起こす。作品の中に多重人格を中心にいれることは、読者に消化不良を起こすが、いずれにしても作者は心理学をよく勉強してこの本を書いたということことで☆五つ。次の作品に期待がもてる。
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No.10:
(5pt)

フィクションなのかノンフィクションなのか!?

たまたま、手に取った本がとてもおもしろかった。よくある「解離性同一障害」の小説にあるどこか現実離れした所がまったくなく、もしかしたら実際の症例では!?と思わせるリアリティーがある。さらに精神医学にたいする、筆者のバックグラウンドが非常に緻密で、下調べの丁寧さが伺える。かといって、専門的すぎず、読みやすい。そして、そのリアルな部分と、国立博物館員の贋作の模造というノンリアリティーっぽい部分が、うまくリンクしていて、一気に読みつくしてしまいました!精神医学に興味がる人も、十分楽しめる本です。
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No.9:
(5pt)

帰宅途中に買ってその日の内に読んでしまった・・・

帰宅の途中にふとこの本を買って、電車の中でもエスカレータ-の上でさえも読むのが止まらず、ついに5百数十ページを一気に読みきってしまった。精神病院と博物館。そこに終戦直後の混乱の粉もかけられている。でも、横溝正史や京極夏彦のようなおどろおどろしさとは無縁だ。むしろ、そういう題材をテーマにしながらも、スッキリとしている印象さえ与えられる。登場人物の意外性、伏線として張られた人物の役割、思わず信じたくなる終戦時の秘話・・・ミステリーとしての面白さも充分だ。
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No.8:
(5pt)

医療従事者が読んでも納得の面白さ

症例Aというタイトルに惹かれて購入しましたが,大変面白い作品でした.精神疾患を患う複数の女性,彼女たちにかかわる精神科医,博物館の職員の女性が複雑なドラマを展開する中に,学術的な興味をふんだんにちらばめた読み応えのある一冊です.おすすめ度100%.
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No.7:
(5pt)

読み応えあり

「海賊モア船長の遍æ­'」という不思議に爽やかなå†'険物の作è€...である…その人の作å"ã‚'また読める!å-œã³å‹‡ã‚"で手にとったのですが、ã"れまた難ã-い「多重人格」というテーマã‚'選ã‚"でいます。海賊とはまたえらい違いです。精神ç-...や神経ç-‡ã€è¨˜æ†¶éšœå®³ã¨ã„ったものã‚'扱ったサスペンスは昨今の流行で、またか、という印象がないでもありませã‚"。でも、ã"の作å"ã¯ã€ã€Œå¤šé‡äººæ ¼ã®æ‚£è€...が殺人犯なのか!?」という刺激的なミステリではありませã‚"。多重人格の「å...ˆé€²å›½ã€ã§ã‚るアメリカで催眠療法による誘導が患è€...にニセの記憶ã‚'植え付ã'るã"ともあるなどなど問題点が指æ'˜ã•れて以来、精神分析や催眠療法に懐ç-'的な見æ-¹ã‚‚多い中で、「治す」とは何なのか、現代社会のルールにあっているものが「正常」とされているだã!'のã"とではないのか、とç-'問ã‚'抱きながらも治療にå-り組む医師が、難ã-いç-‡ä¾‹ã®ã²ã¨ã‚Šã®å°'女患è€...に「解離性同一性障害」いわゆる多重人格のç-'いã‚'持ち始める物語です。é-€å¤-漢である私ですが、エキセントリックな興å'³ã‚'持ってã"の題材ã‚'扱っているのではないå'¨åˆ°ã•ã‚'感じ、治療のæ-¹æ³•ã‚„ç-‡çŠ¶ã®èª¬æ˜Žã‚‚ä¸¹å¿µã«ã•ã‚Œã¦ã„ã‚‹ã«ã‚‚é-¢ã‚ã‚‰ãšã€ãã®åŒ»å­¦ç"¨èªžã‚'飛ばã-てã-まいたい衝動にかられない程度に読みやすく、ã-かã-扱っているテーマはずっã-りと重いのでã-た。並行ã-て語られる東京都博物館の所è"µå"ã®çœŸè'‹ã‚'めぐる物語がまた、奇妙なå'³ã‚'出ã-ているのですが、美è¡"å"ã®ä¸-界もまた、真物とは何か、その美è¡"å"ãŒ3000å¹'前に作られたã"とが事実とã-て、そã"に美ã-さが感じられないとã-たらその価値とは何なのか、そã‚"ã!ªå°½ããªã„ç-'問ã‚'含ã‚"だä¸-界であるだã'に、精神ç§'医の物語とは、離れているようでリンクã-合っているのです。ショッキングな事件があるわã'でも、大きな陰謀があるわã'でもない、それなのに精神医療について丁寧に説明ã-ながら、それã‚'退屈させないストーリイテリングのé­...力と、題材そのものの興å'³æ·±ã•にぐいぐいと読まされてã-まいます。
症例A (角川文庫)Amazon書評・レビュー:症例A (角川文庫)より
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No.6:
(5pt)

リアルな多重人格

 å¾"来通ç"¨ã-ていた「精神分裂ç-‡ã€ã¨ã„うç-...名が「統合失調ç-‡ã€ã¨æ"¹ã‚ã‚‰ã‚ŒãŸã®ãŒæ˜¨å¹'2002å¹'å...«æœˆã€ã"の作å"ãŒä¸Šæ¢"されたのは、それより前の2000å¹'。ç-...名ã‚'どのように変えようとも、実際に罹患ã-ている患è€...さã‚"の苦悩がå'Œã‚‰ãã"ともなかろうと思わないでもないのだが、幾分かでもä¸-é-"的な偏見が軽減されるならば、æ"¹ç§°ã®æ„å'³ã‚‚あるか。 ã"の作å"ã§ã¯ã€åšç‰©é¤¨ã®åŽè"µå"ã®çœŸè'‹ã‚'めぐる話と、ある精神ç§'医が、æ-¥æœ¬ã§ã¯ç-‡ä¾‹ãŒå°'なくé¦'æŸ"みがない、ä¹-離性同一性障害(「多重人格」というä¿-称のほうが通りがいいか)ã‚'めぐる話と、二つの「事実への探求」のエãƒ"ソードが交äº'に語られる。むろã‚"、その二つの大筋は、終盤è¿'くになって一種の合流ã‚'はたすわã'だが、物語å...¨ä½"のæ¯"重からいえば、「ä¹-離性同一性障害」å'¨è¾!ºã!!®è©±ã«é‡ããŒç½®ã‹ã‚Œã¦ã„る。そã-て、どちらのãƒ'ートについても、専é-€çš„なç'°éƒ¨ã«ã¤ã„ても丹念にå-材ã-てあるようで、かなりのリアリティã‚'感じさせる出来となっている。 自分がæ‹...å½"する患è€...について、主人å...¬ã®ç²¾ç¥žåŒ»ã¯åŒ»ç™‚スタッフから「境界例ではなく、ä¹-離性同一性障害ではないか?」という示å"†ã‚'å-ã'るのだが、æ-¥æœ¬ã§ã®ç-‡ä¾‹ãŒæ¥µã‚ã¦å°'ないã"ともあって、容æ˜"にå¾"来の診æ-­ã‚'覆そうとã-ない。それ以前の部分で、実際の精神ç§'の医療現å 'の現実ã‚'丹念に書いているからã"そ、そうã-た、診療のå 'でæ...Žé‡ã‚'ならã-るã‚'えないæ...‹åº¦ã«çœŸå®Ÿå'³ãŒå¢-す。 多重人格、という、ともすればファンタジックな粉飾で語られがちな題材に真っ正面からå-り組み、ã-かも位負ã'ã-なかった、かなり読み応えのある作å"ã§ã™ã€‚
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No.5:
(5pt)

リアルに描かれています。

解離性人格障害者を題材にしたストーリーと第二次大戦末期に国立博物館の収蔵品を疎開させるストーリーを交錯させて仕立てたもの。作者は、実によく精神科領域の疾患を調べている。統合失調症と境界例と解離性同一障害、いわゆる多重人格の微妙な症状を切れ味鮮やかに描いているのは、相当な取材と筆力によるものだろう。診断が危ういものを、境界例として診断する傾向がこの業界にはあるが、その危うさと解離性人格障害の診断の見極めなどは、読んでいて、そうそう、とかなるほどなぁ、とか思わず合いの手を入れたくなるほどだ。本屋で偶然、手にした1冊ではあるが、一気に読んでしまった。
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No.4:
(5pt)

面白かった!!

たった今、この作品を読み終えました!大学で心理学をやっていて、たまたま図書館で手に取った本だったのですが、読み始めて止まらなくなりました!今もなんだかゾクゾクしてます。と、同時に大学で勉強したことを鵜呑みにしていた自分にも反省させられました。人の心を扱う、ということをもう一度じっくり考えたいと思います。
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No.3:
(5pt)

一気読み

一度読み始めたら止まりませんでした。舞台は精神病院と博物館。この一見なんのつながりもない舞台が、後半すーっとリンクしていくのが、ゾクゾクするほど面白い。どちらの舞台においても専門用語がたくさん出てくるのに、なぜかとても読みやすい。膨大で緻密な取材、調査で、最先端の精神医学が描かれている。もちろん小説としての面白さも抜群。久々に良い小説を読みました。
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No.2:
(5pt)

精神科医の苦悩を切り取る名著

以前、患者を自殺させてしまった過去を持つ精神科医。 仮名で入院してきた少女の治療にあたる。 そこから始まるストーリーは精神科医の苦悩とそして最近、その立場が認知されてきた臨床心理士のアプローチ、そして三者を取り巻くストーリーは一気に展開、驚くばかりのスケールの大きさに圧倒され、一気に読破してしまいました。多島斗志之氏の名前も知らず、心理学の興味があったことから買った本ですが、一読の価値あり!と申し上げるにふさわしい本だと思います。
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No.1:
(4pt)

精神科医のモデル

 精神の病を癒す医者、精神科医にあなたはどんなイメージを持っていますか。 手軽に素人ではできそうもない技術を修得した偉い人。普通の病気とは違い、精神の病はその痛みや苦しみをほとんどの人は知らない。だからそれに苦しむ患者に誠実によりそう自己犠牲精神に富んだ人。普通の病気なら、診断はそんなに慎重に時間をかけない。しかし、精神の病はその診断がとても困難で軽々しく断定できない。新たな事実に常に謙虚に冷静に柔軟に対応する理性的な人だけが精神科医になれる。そんな精神科医が主人公として活躍する、サスペンスあるいはミステリーあるいはラブストーリーが展開される。こんな精神科医が多ければ安心して精神の病に罹ってもいい、と思わせると同時に、現代日本の精神科医の腐敗や堕落や怠惰が見えてきて不安になってしまう。 恐いものが見たい貴方にお薦めの本です。
症例A (角川文庫)Amazon書評・レビュー:症例A (角川文庫)より
4043690010

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