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半落ち
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半落ちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.74pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全344件 181~200 10/18ページ
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立場の違う人々が一つの事件を追い、空白の2日間の謎解きに精を尽くす描写は面白いと思いましたがもう少し梶さん(容疑者)本人がそこに行きつくまでを描くとより落ちが明確になったのではと思ってしまいました。あっという間の落ちでちょっと物足りなかったです。容疑者の物語ではないと捉えるとよいかもしれません。 | ||||
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犯人である謎の主人公=梶をめぐって、警察官・検事・記者などそれぞれの立場の別の主人公たちの視点から章仕立てで一歩ずつ真実に迫っていくその構成力は素晴らしいと思う。、そして章ごとの主人公たちがそれぞれに持っている人生の陰の部分と照らし合わせながら、梶を理解しようとする姿は美しく、感動的ですらあり、その姿が一気に読ませてくれる。映画化もされているが、個人的には我慢して映画を見に行かずに先に原作を読んで正解だったと思っている。 少し残念だったのは、章ごとの主人公たちの努力が一歩ずつ実を結んだ副作用(?)として、オチの半分は予測できてしまうこと。モラルに貫かれた非常に良い小説だとは思うが、ミステリーにどんでん返しを期待する方には強くはお薦めできない。 | ||||
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途中までは『空白の2日間』に興味が沸いて すらすら読んでいたのですが いつまでも大した進展のないままそれを引っ張るので 多少イライラしました。 ラストでもどことなく説得力に欠けるようでイマイチ。 話自体はいい話だと思いますがいろいろと不満の残る作品でした。 あまりお勧めできません。 | ||||
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完成度の高い小説だなというのが感想。内容的には少々納得いかない感もあるが、工夫された構成が素晴らしい。 事件に関わった人々が、絶妙に絡み合い、一つの物語を構成していく手法はスゴイと思う。関係者の人間模様を描いていくことで、主人公のもつ不思議な世界観を構築していく。読み進めていくにつれ、不思議な感覚に陥った。 読者の知らないところで事件を解決させるので、この手法については賛否ありそうですが、私は「ウマイ手法を考えついたな〜」と思います。 | ||||
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病気を苦に死を望むのは罪か? その家族を殺すのは悪か? スジがどうのオチがどうのといったこと以前に全く上記に触れられていないのが一番の問題だと思う. | ||||
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非常に評判もよく映画化されてもいるので、とても期待して読みました。 空白の2日間に焦点が当てられていて、謎を解き明かしていくというストーリーに引き込まれました。 ですが、正直ラストは腑に落ちないというか、納得がいかないというか・・・不完全燃焼でした。 ミステリーという枠組みでなく、殺人を通しての人間ドラマといった方がしっくりいくかなと思いました。 | ||||
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落ちの弱さと、直木賞選考委員会で指摘された問題、木村晋介氏の批判などを除いても、まだ他にもミステリーとしての欠陥がある。詳しくはネタバレなるので書かないとしても、推理の過程に論理的破綻を来たしている。「主人公がそう思った」だけのことが事実としてストーリーに展開していったのでは、これは読者置き去りだ。 直木賞候補以前に、なぜこれで感動するのかとても疑問である。 | ||||
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以前話題になっていた本の文庫本化ということで、読んでみた。 章ごとに主役が変わり、違った視点から事件が描写されている点は うまいと思ったし、引き込まれた。 多くのレビューですでに議論されている「結末」だが、 私としては、 「ここまでじらしといて落ちはそれかよ…」 というのが本音である。 じらされただけに、ちょっと物足りなかった。 そこまでの進行がよかっただけに残念。 | ||||
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主人公を取り巻く人物達の目線から書かれているため、感情移入は容疑者本人ではなく周囲の人物にしか出来ませんでした。 そして、物語の最後に主人公が隠し続けた真実がわかるのですが、えっ、これだけ?・・・という肩透かしを食らいました | ||||
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が一番気に入りました。彼が苦悩しているさまが胸にしみた。新聞記者である中尾は一番権力から遠い存在だったから感情移入したのだと思う。中尾が上司の片桐に「書けません…」と言うところがすごくつらくて泣けた。それと梶に関わった人たちの家族についても丁寧に書いてあるところがよかった。例えば、藤林の妻がアルツハイマーの藤林の父の介護に疲れていてそれで義父に自ら死んでほしいと思ったこともあると藤林に告白するところが丁寧に描かれていて悲しみや辛さが伝わってきてよかった。 この本のテーマは「誰かのために生きる」というものだったと思う。 この本の登場人物たちは家族のため、自分のため、大切な人のために命を使っていた。「人間五十年」という梶の書に号泣した。 梶には4年の服役を終えたら、命を大切にして長生きしてほしいと思いました。 | ||||
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ついに文庫化されたので、読んでみました。 この3年余りの間に映画化され、wowowの放送を観て一番の「謎」は既に知っていたので、白紙状態で初読みされた方とは大きく印象が違うかもしれませんが、「謎」を知っているのにこれだけ心を揺さぶられるとは正直思っていませんでした。 二度、涙しました。 いつの間にか主人公に自分自身を投影するところがあったのでしょう。いつもは通勤電車の中で読むのですが、今回は自宅で最後の2章を一気に読み、改めて『人前で読んでいなくて良かった』と思いました。 最後の終わり方は映画と小説で大きく違うのですが、私は映画の方が緊張感が保たれていて好きです。改めて映画を思い起こすと、原作の歯切れの良い描写を実に丁寧に映像化していたことが分かります。でももちろん、例えば刑事が「謎」に気づくきっかけを前半に巧みに含ませている伏線の張り方のような繊細な記述は小説の方が優れていますね。 もう一度映画を観たくなりました。 | ||||
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ひとつの出来事(殺人事件)と謎(自首するまでの二日間の空白)を6人の視点で、すこしずつ絡み合いながら、話が展開していく。 その各章がひとつの短編のように読み進めることもできる。 うがった見方をすれば、最後の章だけ読んでも十分かもしれない。 全体的なプロットとしては面白いが、ところどころつっこみを入れたくなるような日本語の使い方や、展開が気になった。 そんなわけで感動が追いやられてしまったので星3つ。 | ||||
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アルツハイマーに悩む妻を殺した警察官の梶聡一郎をめぐり、取調官、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官が、信念と組織の論理の板ばさみにあいながらも、なんとか動機を探ろう、そして梶を救おうとする。一章、一章が比較的独立しており、リレーのようにつながって一篇の長編小説を構成している。新聞記者をしていた著者ならではの、警察や検察内部の権力抗争が詳細に記載されている点も面白い。ミステリーというよりは、秀逸な刑事ドラマのような感じである。 | ||||
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東京駅からひかり号に乗った時に読み始めて、京都駅に着く頃には読み終えました。一気読みでしたね。 妻殺しの犯人が、そこまでして隠さなければならなかったものは何か?生きる意味を与えたものは何か?読み進むうちに、いやでも期待は高まります。 キンキンに高められた期待に対して、この結末が十分であるかどうか、評価が分かれるところです。私は「ほぼ満足」でした。 余談ですが、細野不二彦氏の「ギャラリーフェイク」に、愛息の心臓が臓器移植のため摘出されてしまう物語があります。生前からの息子の意志とは言え、父親にとってはあまりに無慈悲な話でした。しかし、息子の心臓が生き続けていること、のみならず息子が得意だったピアノ曲をレシピエントが息子そっくりに奏でていることを目の当たりにして、父親の心は満たされるのです。 あのブラックジャックにも、すし職人だった亡夫の腕が、別のすし職人に移植されることによって生き続けるという物語があります。 この手の物語、私は純粋に好きです。感動します。 | ||||
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警察官が起こしたある事件が,刑事,検事,新聞記者,弁護士,裁判官,そして最後に刑務官の目を通して語られます.彼らは最初は,名誉欲や出世欲,あるいは,それぞれの信念に基づいて行動しますが,次第に犯人の心に秘めたものの大きさを感じていきます. ストーリー展開は「空白の二日間」を追うことに終始しますが,それぞれの人に立場なり,都合があり,各職業がどのような理念に基づいて成り立っているのかという裏面からの描写のうまさに,ついつい時間を忘れて読み進んでしまいました. 人として大切なものの存在を改めて思い出させてくれる作品です. | ||||
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この作品のおもしろいところは、各章が別々の語り手によって進められていくところだ。刑事、検事、記者、裁判官そして最後に、刑務官と流れていく。それぞれすでに人生の頂点を過ぎた人達であり、その人ながらの背景と葛藤が根底に描かれながら、物語の主旋律が着実に鼓動のように進んでいく。この構成については見事である。 「半落ち」とは「完落ち」でないという意味で、容疑者が全てを吐露していない状態のこと。警察組織があえて、容疑者を半落ちの状態にさせなければならない状況とそれを追求する正義漢との戦いの物語である。 ただ物語りの中身であるが、警察組織のドロドロとした部分を描く小説は多く、そういう意味であまり新鮮味はない。またトリックというものもないので、どちらかというと人間ドラマ小説に属するのではないかと思う。 | ||||
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知にはたらけば角が立つ 情に棹させば流される 意地を通せば窮屈だ とかくこの世は生きにくひ かの文豪、夏目漱石の名言をそのまま小説にしたような作品です。 日頃から会社組織のあり方に疑問を抱いているサラリーマンなら、 共感できる部分もきっと多いはず。推理小説というより、ヒューマン ドラマに近い結末に思わずホロリとさせられました。 | ||||
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「日本中が震えた」という帯の惹句はちょっといただけない。犯人が黙秘し続けた秘密は、そこまでして隠すべき事かぁとちょっと興醒めです。 ただし、それが暴かれる最後の場面の描き方はうまいものだと思いました。 刑事、検察、弁護士、判事、それぞれの立場と事情がみせる人間模様、感情の揺らぎがよく描かれており、愉しむことが(この表現はちょっと誤解されやすい)できました。 感動をウリにするのではなく、否応なく事件に巻き込まれた人々の物語を堪能すべき作品であると思います。 | ||||
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このミス2002年版、2001年文春傑作ミステリーベスト10ともに1位。作品としての話題性とともに、直木賞の選考を巡る一連の騒動でも注目された作品である。文庫化をきっかけに再読してみた。作者の作品に共通する、「警察組織と個人のありかた」というテーマを、現職の刑事がアルツハイマーの妻を殺すという犯罪をベースにおいて、事件に関係する6人の視点から描いた作品である。やはり、うまいし、面白い作品だと思うが、この作品を語るときに頻用される「感動」「感涙」「意外な結末」という言葉には同意できない。また、「意外な結末」についても、かなり早い段階でキーワードが作品中に出現し、それが印象的である故、そもそも「謎」に感じなかった。細かいことを書いたが、この作品が秀作であることは間違いない。一方、アベレージの高い横山氏の他の作品と比較してこの作品が取り立てて優れているかというと、決してそうは思わない。たとえば、翌年に発行された「クライマーズハイ」の方が、「感動」という点では数段上だと思う。他の作品を未読の方は、是非これをきっかけに手にしてもらいたい。 | ||||
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話題の書であるが、文庫版で初めて読んだ。各人からの視点で物語は進んでいく。確かに上手い。ノンストップで読み進めた。しかし、このラストに私は不満である。人間の生きる意味を問うているのに、このラストは弱すぎる、薄すぎる。皆さんはどのような感想を抱かれたのか。知りたい。 | ||||
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