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半落ち



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【この小説が収録されている参考書籍】
半落ち
半落ち (講談社文庫)

半落ちの評価: 3.74/5点 レビュー 344件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.74pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全344件 221~240 12/18ページ
No.124:
(5pt)

映画も本書もまたよい

映画も試写会から観ましたが、「これはいける!」と思った一作。横山氏は流石に警察関係の記者をやっていたというだけあって、関わってくる人間模様の描写がものすごくリアルですね。実際もこうなんだろうな~と思ったりしました。偶然にも「痴呆」という深刻な課題が関係する本人、裁判官など皆に共通したテーマであったことがまたその後の判断・考えかたの違いがこんなにもあるのかと改めて悩む次第。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.123:
(4pt)

きれいにまとめている

他人ばかりを描写して主人公の人物像を浮かび上がらせるレトリックはそれなりに楽しめる。全体にいい人が目立つのは主人公の人徳かもしれない。この作者は他作品にも共通しているが、現実的な泥臭い世界よりも綺麗事で終わることを好むようである。それはそれで満足できるものである。
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4062114399
No.122:
(4pt)

完落ち

村上龍さんの「愛と幻想のファシズム」を読んだときに圧倒的な知識と経験に裏づけされた文章に驚かされたものです。横山さんの描写する警察の構造は、まさにそのような文章です。それもそのはず、編集のお仕事をされていたのですね。組織内でもめる警察達の、やけに人間臭い物語から話は展開されます。敏腕警視→敏腕検事→新聞記者→弁護士→裁判補佐官→刑務官と、物語はそれぞれの人間にたすきを渡されつつ、謎が深まってゆきます。犯人は空白の二日間に一体何をしていたのか・・・今までの作品に比べればどんでん返しはなく、ちょっと拍子抜けしましたが、組織や環境にもがく人間がよく描かれていて面白く読めました。映画にがっかりされた方もぜひ読んで損はないと思います。
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No.121:
(5pt)

得した気分?

各章が、それだけでも十分に完成された短編小説。それらが絡み合って、結果的に、最終章で読者が“完落ち”させられる。一気に読まされてしまいました。
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4062114399
No.120:
(5pt)

純粋にミステリーとして良かった。

命とか感動とか考えず、ミステリーらしく半落ちの理由、2日間の空白を考えるのがいいです。考えつきそうな女性関係とか、死に場所を探してとかじゃなく、少なくとも私には思いつきもしない理由だった。裁判に至までの人々の描写も良かった。人間、立場や感じ方で十人十色である。と言う事を再認識した。映画は感動ものとして作ってあるので、いわゆるオチを前に出しすぎてミステリーの原作台無しかも。
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No.119:
(5pt)

映画より断然いい!

評判を聞き、映画を先に見ようか原作を読もうか迷った挙句、原作→映画を見たのですが、映画にはガッカリ。原作のミステリーとしての良さが全然反映されず、何故かヒューマンストーリーになってます。小説だけ読んで欲しいです。作者がもと編集者というだけあって、マスコミや警察の舞台裏のディティールがすごい。警察官がアルツハイマーの妻を殺した。しかし、自首してきたのは二日後。その空白の二日間に何をしていたのか。この小説の魅力は、一つの謎をめぐって、取調官、検察官、弁護士などなど、それぞれの視点の賞で構成されていること。それぞれの職業の正義をかかげつつ、組織の一員としてしばられ、不本意に臭い物に蓋をしなければならなくなる過程が見事に描かれています。とてもリアルで、サラリーマンっぽい。そして謎が余計に深まり、次の章に繋がっていく。結末で分かる二日間の謎は、大したことはないですが、そこまでの期待感が素晴らしい一冊。
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No.118:
(5pt)

個人の立場

犯罪を犯した後の2日間を語らず半落ちを守り通す主人公。そしてそれを取り巻く、それぞれの立場の者。取調官、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官と職も立場も違う。しかしそれぞれが自分の正義を通したいが、組織の壁に立ちふさがれる。久しぶりに奥の深い物語にめぐり逢えた気がします。そして最後に語ろうとしなかった2日間の謎を知った時にきっと納得するでしょう。
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4062114399
No.117:
(5pt)

暖かなクリスマスプレゼント!

ケーキもキャンドルもなかった今年のクリスマスに,この本と出会いました。「本のページを捲っているときだけ,孤独から解放された」(43頁)エッ?それぞれの立場からなる各章の至るところにキーワードは顔出しているのに,ページを捲るものには「空白の2日間」に対する煮え切らない思いばかりが繰り返される。この先どうなっていくのだろう?思えば当たり前のようでもある最終章とはいえ,久しぶりに暖かな涙がとまりませんでした。「あなたは誰のために生きているのか」そう,共に暮らしてはいなくとも,生きていくための支え(理由?)は要るのです。作者が同世代であることに,最後に気づきました。
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No.116:
(4pt)

六人の視点

警察官の「梶」という男が、妻を殺したと自首してきた。警察は揺れる。なぜなら、警察官が罪、まして殺人を犯したからだ。警察は「梶」の取調べを始める。そこである問題が生じる。それは、「梶」が妻を殺した後、二日間もの間、どこかに行っていたという事実だった。そこで何をやっていたのかという「真実」を語らない「梶」に、生まれたのは「空白の二日間」であった・・・・・・「空白の二日間」を主軸に置き、六人の人物の視点によって物語は構成されています。それぞれの人物で生じる組織と個人との摩擦、「梶」の目に湛えられた「真実」、それに惹かれ、巻き込まれていく六人の男の行動は、上手く描かれているなあと思います。しかし、一つ難点を付けたい。本書を「ミステリー」として形容していくのであれば、少しインパクトに欠ける。「空白の二日間」の切り口は面白かったが、そのやり方を取った分だけ、急転直下の結末には、少し物足りなさが残った。ということで、星4つという評価をしました。
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No.115:
(4pt)

贅沢を言いますと・・・

組織の中の個人。小さな個に対してそれよりも大きなものとの間に起きる矛盾や視点の相違といった描き方は、刑事、検察官、新聞記者、裁判官の別々の視点から語られることで、読者を力強く引っ張っていく展開ではあったけれど、結末がそうした「摩擦」や「矛盾」が生む苛立ちを削り落としてしまう結果になったのでは?と思いました。読者を引っ張るものが、そうした矛盾から生まれてくる様々な感情であったので、そのまま、「矛盾」の渦に放り込まれたかった気も致しました。
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4062114399
No.114:
(5pt)

全落ち

全読したあとに多くの人は主人公と同じように一つのことをするのではないでしょうか。私もすぐそのサイトを開き、今そのことを終えました。小市民なりに、生きる意味、誰かのために生きる意味を得ることができました。ありがとう。横山氏
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4062114399
No.113:
(3pt)

ミステリーとして読まなければ・・・

皆さんのレヴューをみると、賛否両論ですね。確かに、私も、「空白の2日間」の謎が知りたくて、グングン読みました。しかし、率直な感想をいえば、最後の謎解きは「えっ?そんな理由で?」と思いました。もっとすごい謎が隠されていると、期待しすぎていたのです。梶が、隠し続けていたことも、警察と検察の内部問題に発展するほどのことではなかったのでは?最初の取調べの段階で、志木に話してしまっても、特にどうということはなかったのではと思わせる程度のことではないのでしょうか?まあ、前評判を聞いて、ミステリーとして読むから、期待を裏切られたのであって、梶の隠し事から導かれるそれぞれの登場人物の人生には、なかなか面白いものがあると思います。ミステリーとして読まなければ、☆5つに相当します。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.112:
(5pt)

横山秀夫氏の作品に共通しているもの

この作品に限らず、横山秀夫氏の作品に共通しているのは、組織の中の個人であり、社会における矛盾点である。社会とは、勧善懲悪といったものではなく、善悪という価値基準のみに拘束されるものでないため、矛盾を多く孕んでいるもの。この作品の読み方として、個人的には、「ミステリーとしての謎解きがどうだ」とか、「オチがどうだ」とか、「(直木賞の選考の際に話題になったような)犯罪者のドナーがなんたら」とか些末な部分に目を向けるつもりは、全くない。まるでベルトコンベアーで運んでいくかのごとく、どんどん先に進むその社会、そしてその社会が間違っていると認識しつつも、結局は、世間の波に飲み込まれていく各登場人物の心の葛藤。この物語は、一つの事件を通じ、それに関わる多くの人を描いた短編集、連作集なのだと思う。社会の矛盾点そのものを痛烈に批判しつつも、エンタテイメントとしても秀でた佳作であると認識している。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.111:
(4pt)

心理描写によるストーリー展開がたまらない...ただ...

 映画が公開されているのを受け、原作を読んでみる事にしました。ちなみに僕はまだ映画を観ていません。 ストーリーは事件に関わる人々の心理描写によって展開して行きます。 なぞが一歩一歩解決に近づいていく息詰まるような描写は、一気に読み進めたくなるほど、僕を本に釘付けにしました。 氏のストーリーは芥川氏の作品に似た描写があるように思います。それゆえに、最期の章を読み終えたとき、それまでの展開とは変わって心の中に晴れない部分が残ったのは僕だけでしょうか。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.110:
(4pt)

多面的に事件を考える本

映画で話題になったので、是非本がよみたいな、と思い購入しました。現職警察官が起こした事件を刑事、検察官、新聞記者、裁判官など事件の判決が下るまでに関わった様々な人々の、それぞれの視点でリレー方式に書かれていくところが特に面白かったです。それぞれ、立場が変われば事件に対する目の付け所、感想、印象も少しずつ違い、多面的に事件を追うことができました。人が変わるたびに少しずつ事件のなぞが明らかになり、取調べや事後処理が進んでいく書き方に上手さを感じました。さらに、警察の抱えるジレンマや、報道の舞台裏についても書かれており、一つの事件の蔭には多くのストーリーがあるのだということを改めて考えました。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.109:
(4pt)

素直に

この作品は、直木賞のある選考委員から設定にミスがあると指摘された。この設定のミスに関しては、法務省も見解を変え、柔軟に対応する姿勢を見せた。つまり事実が小説に近づいてきたといえる。これは「半落ち」の予想外の効果であろう。小説の中には、明らかに起こりえない設定の話もあるし、法医学的におかしい話もある。またミステリであれば、現実には実行不可能なトリックを使った話もある。だがそれでいて、読み告がれている小説、面白い小説は沢山ある。自分は小説は楽しめれば良いというスタンスなので、この「半落ち」の設定は全く気にはならない(というより、読んでいて何も違和感は感じなかった)。また、選考委員が設定のミスを指摘した辺りから、設定ミスよりも更に細かい部分をも気にする人が出てきた。でもそういった些細な違和感はどんな分野にも存在するもの。作家は自分の知らない分野の作品を書く場合、文献を読んだり取材に行ったりと下調べをすると思うが、十分に下調べをして作品を書いたとしても、その分野を職業にしているような人間から見れば「これはちょっと違うな」という部分も出てくる。でも作家は全ての職業を実体験しているわけではないのでそれは仕方ないし、そういう点をいちいち気にしていたら小説など楽しめない。いろんな意味で話題を振り撒いた作品なので、事前情報を持たずに読む人は少ないかもしれないが、重箱の隅をつついたり些末な事にとらわれたりせず、素直に読めば普通に楽しめる作品。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.108:
(1pt)

もっと勉強してから小説を書いてほしい。

 近年、読後にこれほど失望した作品もない。物語の冒頭に謎が提示され、あとはその謎をめぐり、延々サブキャラの物語が続く。梶警部の行動をめぐる同じような描写が何度も何度も繰り返され、いいかげん飽きてきたところで種明かし。硬派な社会派ドラマを見てきたつもりだったのに、物語のトーンは、ラスト数ページでいきなり陳腐な人情噺に変調し、ふいに終わる。絶句である。 しかも肝心要の梶警部の決意とは、論争にするまでもなく、素人でも首をひねるようなありえないことであり、「空白の2日間」は別に語らなくても違法ではないとは、何とも間の抜けた、しまりのないプロットである。また、いろいろな問題を提起して物語世界を深めようとしているようだが、どれも描き方が中途半端。結局、大風呂敷広げすぎて収拾つかなくなり、作者がそのまま勝手に帰ってしまったような印象である。 この程度の内容なら短編か中篇でも十分であり、作者にはさらなる勉強を望みたい。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.107:
(5pt)

十分★5つです

やっと読了しました。アルツハイマー病の妻を殺した元警部の秘密。。。これだけだとどこにでも存在するエンターテイメントのひとつと感じてしまうところですが、その元警部に仕事上関わる人々のそれぞれの人生、職場での立場、色々な感情が入り込み、更に「ベルトコンベア」「人生50年」といったキーワードと絡んで組織社会に生きる人間の生き方についてが伝わってきました。自分は、それぞれ立たされた立場で何を考え、選択し、行動し、感じているのだろうか、自分を取り巻く人たちは、同じように何を考え、選択し、行動し、感じているのだろうか。少なくとも自分の信念、守るべき人、そういった存在がそれぞれ自身を強くもし、弱くもしているのだなぁと感じました。ずっと「いつか読んでやる!」と思っていた一冊だけに思い入れの強い一冊になりました。人間一人では生きていけない事も教えられている気もしました。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.106:
(5pt)

全落ちしました!

タイトルからしてそそられるものがありましたが、中身はもっとすごいです。見えそうで見えない事件の真相。次から次へと章ごとに引き継がれるさまざまな立場の主人公とその共通した想い。組織の「論理」と個人の「想い」が絶妙なコントラストで描かれる中、最後の最後で明かされる真実。見事に張られた伏線のおかげで、素直に胸に染み込んでくるラストシーン。どれを取っても「秀逸」のひとことです。もう、降参。間違いなく本作を読めば「全落ち」間違いなしです。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.105:
(3pt)

もやもや感が残っています

正直言ってすっきりしていません。話の持っていき方やテーマなどとても興味のあるものだっただけに残念です。これだけ・・と思ってしまったのです。読み出したら勢いがついてどんどん読めてしまっただけに、期待しすぎたのでしょうか。それとも刺激の強いものに影響されすぎて物足りないのかしら・・。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399

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