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黄金仮面
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【この小説が収録されている参考書籍】
黄金仮面の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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これはネタバレではなく基本情報だと思うので、あっさり書いてしまうが、黄金仮面とはアルセーヌ・ルパンがマスクを被った変装である。 最初にこの設定を知った際は相当びびったが、乱歩が通俗作品に舵を切るにあたっては、黒岩涙香ものとルパンもののテイストを狙ったというから、明智小五郎vsアルセーヌ・ルパンを演出しても不思議ではない。翻案ものが許される?時代だし、なにしろルパンシリーズの作者モーリス・ルブラン自身が、自分の作品に勝手にシャーロック・ホームズを登場させているくらいだ。【注1】 それにしても大胆な演出ではあるが、この成功がなければ、後に怪人二十面相が登場することもおそらくはなかった。 いくらルパンが大盗賊で変装の名人であろうが、日本では満足に行動できんだろうと思うが、外国人であることを隠すための黄金仮面というのが設定の妙だ。 ところで、ルパンと言えば、人を殺さない義賊というイメージがある。 本作品でも部下の言として、「われわれの首領は血を見ることが何よりもきらいなのだ」とある。 しかし本作品で、ルパンは殺すつもりで明智に銃をぶっ放してるし、開化アパートにいる明智を狙撃までしている。【注2】 これは乱歩が意識して書いていることで、終盤にルパンと明智が対峙するシーンでは、明智は上記のことに加えて、浦瀬を殺した事を糾弾する。 それに対してのルパンのセリフは、「浦瀬は日本人だ」「おれはかつてモロッコ人を三人、一時に射ころしたことがある」というとんでもないもの。 モロッコ人云々は、ルパンシリーズの『虎の牙』の中で、彼が豪語しているらしい。 乱歩はそれを読んで、ナチュラルな白人が考える“人”の中に、有色人種は含まれていないということを喝破したわけだ。【注4】 この話はこれくらいにして、わたしが本作品で大発見をしたことを書いておきたい。 ルパンは本作品で日本人の愛人を作り、彼女は犯罪の一部に加担する。 彼女の名前は大鳥不二子。 あわててWikipediaを繰ってみたが、モンキー・パンチは「峰不二子の名前は霊峰富士から取った」と語ったとの事。本作品の事は書かれていない。 1971年のアニメ版『ルパン三世』の第一話で、捕まった峰不二子はくすぐり拷問を受ける。 後に再放送で見たうぶな少年の脳裏にしっかりと焼付いたエロいシーンwだが、一方本作品で大鳥不二子譲は、ルパンの下から無理やり保護された際、こんな想像している。 こわい顔をした刑事たちに、柱にしばりつけられ、コチョコチョ、コチョコチョと執拗にわきの下をくすぐられているあさましいわが身の姿……。 アニメ第一話がモンキー・パンチの原作漫画とどれほどリンクしているかは知らないが、こういった類似が偶然だという可能性はとても低いのではないか。 モンキー・パンチ本人が覚えていたかどうかは別にして、まず本作品から不二子の名前を取って、そこから霊峰富士を連想して、名字を峰にしたという流れが正解ではないだろうか。 蛇足だが、本作中には、「ルパン一味の女性といえば、不二子さんのほかにはいない。」なんて記述まである。 ちなみに、モンキー・パンチは『ルパン三世カリオストロの城』を観て唸ったという。 出来栄えの良さとは別に、乱歩の『幽霊塔』からのオマージュにも気付いたのでは? 【注1】ルブランの作品では、確かエルロック・ショルメとして登場するが、初出時はホームズの名前をそっくりパクっていた。 【注2】ここの仕込みは、完全に「空き家事件」のパクリオマージュで、明智は「シャーロック・ホームズの古い手」と称している。 【注3】他にも、E・A・ポーの「赤き死の仮面」のシチュエーションをまるまる拝借しているし、わたしも名前だけしか知らないが、部屋全体が〇〇というトリックは、ルパンの先輩の犯罪者が暗躍するファントマシリーズから持ってきたらしい。 【注4】ルブランがことさら差別主義者という訳ではなく、当時の欧州人のナチュラルな意識であろう。フランス革命や人権宣言をただありがたがって世界史で教えている間抜けさ具合といったら……。 | ||||
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内容は良い。 | ||||
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アノニマスの仮面を黄金に塗ったようなマスクに、黄金色のマントなどの衣装で美術品を盗み出す黄金仮面。明智小五郎が警視庁の波越警部とともに黄金仮面をとらえようと奔走する。結構大掛かりな仕掛けで展開するストーリーは単純に面白い。でも、あと一歩のところで黄金仮面を何度も逃げられる明智小五郎は、ちょっと詰めが甘いんじゃないかと思う。「そんなことしないで早くお縄にしちゃえ! 」と 何度心の中で叫んだことか。黄金仮面の虜になる不二子さんが登場し、ルパン三世の峰不二子はこの人がモデルなのかなとも思ったり。 | ||||
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カバーなしの裸本でした。かっかり。 | ||||
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おもしろかった。 | ||||
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この黄金仮面はバカミススレスレ、もしくはトンデモミステリに挙げられる事もありますが、乱歩の流れで言うと「魔術師」と「吸血鬼」の間に位置するエンタメ大作で、これ1作だけ雰囲気の異なる大衆向けを目指しており、その意味でも重要な作品です。この前後作には文代が登場し、また次の「吸血鬼」からは小林君が登場するのですが、本書では明智が単独登場しているのが特徴的です。 連載だったので短絡的な所もあり、特に「社交界で話題の美人」の娘を持つ大富豪というのが3回も出てきて、しかもまったくそれぞれ別の設定で繋がりもない辺り、まったくその場限りの興味を引こうとしてる感じです。でも読み返してみるとフランス大使の伏線がかなり前の方にあったり、奇想天外な謎解きも一応前に伏線があったりと、推理作家たる乱歩の面目躍如という所がちゃんと随所に見受けられます。玉虫の厨子の密室殺人とかは本当に連載のその回のみのミステリって感じで、長編で読むとちょっと邪魔ですが、注意深く読めば明智がちゃんと謎を解いています。 色々無理がある所はあり、例えばフランス大使館内のエレベーター部屋などは、大工とか業者を何人か雇ってこっそり造らせたとありますが、ちょっとそれは不可能でしょう。不二子(モンキーパンチさんは否定してますけど絶対これが元ネタですよね)が明智と一緒にパラシュートランディングを決めるエンディングとともに呆気にとられます。大体なんで黄金仮面なんでしょうか。 それらも含め「アルセーヌ・ルパン対明智小五郎 黄金仮面の真実(松岡圭祐著)」を読むと「カメラを止めるな!」みたいな楽しみ方が出来て秀逸です。現代作家にもパスティーシュを作られるのは、この小説がやはり独特の魅力を持っているからだと思います。 | ||||
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タイトルが気になり読んだが、なかなか良かったし次にも期待している。 | ||||
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乱歩の代名詞とも言える「エログロ」要素皆無の子供向け作品。しかしながら超豪華な配役のB級路線まっしぐらな王道エンタメ作品。黄金仮面の正体が分かった時、思わず「そんなバカな」と口に出しそうになった。 子供向けと書いたが、波瀾万丈で明智と黄金仮面の手に汗握る死闘が繰り広げられ、いかにも子供の喜びそうなストーリー。名前が意味深なヒロイン不二子お嬢様が、なぜか黄金仮面に惹かれるのが不自然極まりないが、子供向けのラブストーリーなのだろうか。意外な素顔を隠す黄金仮面に対抗して明智も得意の変装で黄金仮面に成ってしまったり、大いに笑えた。とにかく楽しめる作品であるのは間違いない。 | ||||
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盗みの天才『黄金仮面』と名私立探偵『明智小五郎』 との何度も繰り返される対決は見ものです。 ただし、明智小五郎は、黄金仮面やその一派を追い詰めるのですが、意外と詰めが甘くよく取り逃します。 事前に警察に教えておくとか、ピストルで容赦なく犯人を撃てばいいのにと何回も思いました。 話の途中から黄金仮面の正体が判明しますが、その黄金仮面に恋した大富豪の娘の名前からや、贋作に残されたイニシャルから・・なるほどと後になってから気がつかされたことや、黄金仮面の屋敷の仕掛けには、さすがは江戸川乱歩さんだと思いました。 最後の方で白い男が登場し、捜査員達にからかうようなことをする意味がよくわかりませんでしたし、最後があっけない幕切れだったのはちょっと残念な気もしました。 | ||||
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みなさんこれから初見でこの作品を読む人に、ネタバレになるような事を言うべきではないのでは? あくまで自分の中でとどめておくべきだと思いますよ。 ・・とまあそれはさておき めちゃくちゃなトリックで度肝を抜かす黄金仮面。 これはこれでおもしろいけど、 これはもうミステリーというか、活劇物、紙芝居的になってきたですね。 個人的には何者みたいな落ち着いたミステリーが好きですが、何者は当時は全く人気がなかったよう。 この単行本はシリーズの1巻から購入してますが、次もおそらく買うでしょう 吸血鬼をね! | ||||
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テレビのアクションドラマさながらに明智小五郎の派手な冒険大活劇が展開。乱歩監督は「エドガア・ポオ」作品「赤き死の仮面」まで投入し、箔付けして見せます。 平山雄一さんのクロニクルは今回も情報満載。ユーモアにあふれた東山彰良さんの解説は乱歩の楽しみ方を実践。印象深いのは喜多木ノ実さんのカバー装画。「赤き死の仮面」のシーンは幻想的。装画の真ん中が書名でぶった切られているのに、実に立体的なのが不思議です。 | ||||
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【幾ら有名な作品とは言え、黄金仮面の正体をばらすのはいけないと思って書き直しました】 死んだはずの明智が実は生きていて別人に変装して登場したり、 風呂場でうら若き女性が裸で殺されたり。 こうして明智作品を読んでくると、 天地茂のTVドラマシリーズは乱歩作品をある意味正確に描いていたのだなと感心した。 | ||||
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明智小五郎の活躍を事件発生順に並べた興味深いコレクションの第6巻。 『D坂の殺人事件』から始まったコレクションなのだが、次第にエンターテイメント的な要素が強くなってきたようだ。この『黄金仮面』で明智小五郎が対決するのは、何とあのアルセーヌ・ルパンが登場するのだ。これまでに無い二転三転の展開を見せる起伏に富んだストーリー、大胆で奇抜なトリック。明智小五郎は何度も命の危機にさらされる。 勿論、何十年前かにポプラ社の少年探偵シリーズで読んでいるのだが、読み返してみても、あの時の興奮と記憶が蘇ってくる。また、今回読み返して気付いたことか1つある。モンキー・パンチの『ルパン三世』に登場する峰不二子は、この作品でルパンの手下となる大鳥不二子がモデルではなかろうか。 今回も巻末に平山雄一の『明智小五郎年代記』が収録されており、作品の背景、登場の風俗や世相を知ることが出来る。 | ||||
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小さな物語が終わっては、また次の話が始まり、引き込まれる作品だと思います。 | ||||
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黄金仮面=A・Lで、黄金仮面の恋人=大鳥不二子って、もしかして三世アニメの不二子恋人設定はこれから? 何と言ってもルパン対明智で面白かった。 グロい描写が無いのもルパンは流血を避けるためかと思ったら、「自註自解」では掲載紙の事情だったのは面白い。 怪盗ジゴマ、ファントマ(どっちもフランス産だ)も大正初めに大人気の活動物(小説の方?)だったし、乱歩も影響受けてるのかな。 あ、逆に後の作家に影響を与えている方だよね、乱歩は。 「幽霊塔」はどっちを買おうかな、宮崎挿絵(?)版と東京創元社版。 | ||||
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乱歩はなにやら古くて新しい。トリックは見え見えであることや子供っぽいことがあるものの、それも一興。 本作品にはあのルパンが出て来たり、ポウの赤死病が出て来たり、乱歩が欧米のミステリーを尊敬して取材していたことが面白いです。 文学作品の重みとしては、マネをしていますよ、と正直にいう乱歩作品より、原作の方が迫力がありますが、その正直さ、生真面目さも乱歩を読む楽しみ。 | ||||
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冒頭から手あせ握るシーンで一息ついて気付いたら朝になってました。。。 所々に挟み込んである挿し絵もまた深く焼きつく | ||||
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江戸川乱歩の作品を陰と陽に分類すると、陽の分野での最高傑作と言っていいのではないでしょうか。 明智小五郎と黄金仮面が追いつ追われつの熾烈な知恵比べをします。 黄金仮面も血を好まない怪盗ですが、本作品では正体を隠すためには口封じの殺人も行うし、ついには活動に邪魔な明智小五郎を本気で殺そうとします。 明智探偵と黄金仮面の戦い、もっと見たかった。 続編は描かれなかったのでしょうか。 創元推理文庫版では、発表時の挿絵が全点収録されています。 雰囲気のある素晴らしい挿絵です。 一部、変則的なレイアウトの挿絵があり、それに合わせて本文の組み方を変えているのも楽しい。 この挿絵を描かれた吉邨二郎氏の消息が分からないそうです。 「ご存じの方、編集部までご教示下されば、幸いでございます。」 という編集部後記があります。 | ||||
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ラジオ小説で聴き、書籍で読みたかったので本を探していました。 電子書籍でこの作品が読めるのはkindleだけでした。 だからkindleを購入したといっても過言ではありません。 さすがkindle。江戸川乱歩作品が充実です。 | ||||
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小学生の頃、明智小五郎&少年探偵団シリーズが大好きでした。Kindle Paperwhiteを購入したので、ものすごく久しぶりに江戸川乱歩を読んでみました。黄金仮面は、ただただ、楽しかったです!!ルパンまで出てくるんですよ!ブラボー~~ | ||||
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