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エンドゲーム 常野物語
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エンドゲーム 常野物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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不思議な能力が現代に受け継がれる一族の『常野物語』を3作続けて読んだ。シリーズものなのに全然テイストが異なっていて面白かったです。 3作目『エンド・ゲーム』は長編サスペンス・ファンタジー・ミステリー小説。薄気味悪いけど、謎解きや結末が気になる物語展開で一気読み。人それぞれの視点の違いや、見たいものを見る、見たくないもののイメージをすり替えるといったテーマ性も好みです。 | ||||
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常野物語3部作の最終章の本作は、他の2冊よりも一気に読み上げ、読後、まるで早朝の肌寒く緊張感が漂う空気の中に佇み、身体が引き締まる感覚を覚えた。 記憶を誘う匂いの表現がいいアクセントになり、記憶の世界の往来がまるで映画マトリックスを想起させた。恩田陸氏の細やかな表現世界は、物凄いエネルギーの引力をもっている。素晴らしい作品に出会えた喜び、著者に改めて御礼申し上げます。 | ||||
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現代が舞台のストーリーではあるものの、どんどん想像を超える世界へ向かっていきます。「裏返す」「裏返される」というワードから謎が始まり、謎だらけで物語が進んで行きます。拝島一家の戦い。そしてそれぞれが抱える過去との葛藤。拝島一家の能力とそこに関わってくる謎の人物たち。この独特の世界観を味わうようなSF小説が好きな方にはオススメの作品です。 謎が絡み合い、複雑な戦いが後半には描かれます。独特の世界が展開されるので、読書初心者は途中で挫折してしまうかも。反対に普段本を読む方はこの世界観にハマる人が続出しそう。私も、もう一回読んで把握しなおそうと思います。 オススメの方 1.SFが好きな方。 2.世界観を楽しみたい方。 3.普段から比較的本を読む方。 | ||||
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「常野物語」の三作目。これも「光の帝国」で広げられた世界の一点を線で伸ばした作品。作者はあとがきで「ここから先に読み始めても」と述べているが、やはり最初の「光の帝国」を読んでいないとその世界観が理解できず、意味がよく分からないかもしれない。二作目の「蒲公英草紙」と本作はどちらが後先でも良いと思うが。シリーズを通して私には重厚感、質量感のある面白い作品だった。まだまだ続くそうなので、これからも楽しみだ。 | ||||
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お父さん、そうだったのかと。 少し回りくどい感じがするかも。 もう少しすっきりした内容が好みなので。 | ||||
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読者レビューを見ると、常野シリーズの中では一番評価が低かったので少し購入を躊躇いましたが、杞憂に終わりました。”とても”面白かったです。 他の二作とは確かに少し趣が違うのですが、私はどちらも楽しめました。(そこは恩田さんの筆力でしょうか?) 単に好みの問題だと思います。私はどの作品も感動できましたが、一番読後感が良かったのはこの作品でした。 | ||||
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『光の帝国』の「オセロ・ゲーム」の延長線上に 展開されているようですが 現実の登場人物が少なく、語られる日数も少ないのに 読者の脳内まで混乱せしめる筆力に驚きです。 ほかのレビューで書かれているように 前半部分の筋立てと違って 後半は裏も表も時系列も分からなくなります。 また数行空いた行間を境に 人も時も入れ替わる手法には 読者までもが登場人物の世界に呑み込まれてしまう恐怖さえ 感じさせます。 一種の脳科学小説のような気もします 常野物語の副題を持つ小説としては 作者の新たな挑戦でしょうか | ||||
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常野物語のシリーズということで、迷わず購入。これは、以前にも出てきた拝島親子の物語です。 短編で読んだときには、「裏返す」とか「裏返される」とか何のことだかわかりませんでしたが、瑛子の夫は”裏返されて”失踪した、ということは、何か良くないことことが起きて、別世界に行ってしまうこと?ぐらいの想像をしてました。 こちらは長編なので、瑛子・時子の親子関係がよく描かれており、また、”洗濯屋”なる人物も現れて、短編を読んでいない人でも内容を理解できると思います。赤と黒がベースの表紙に象徴されるような、人間の「負」の部分が描かれたような作品で、『蒲公英草紙』や『光の帝国』とは真逆の世界。前作のこころあたたまる世界を期待して読むと裏切られるかもしれませんね。 研修旅行に出かけた瑛子が意識不明で倒れて発見されるところから、時子の自分を探る日々が始まります。瑛子は、肉体的には何ら異常はないのに目を覚まさない。母はどうなってしまったのか?緊急のときはここへ連絡するように、と冷蔵庫に貼ってあったメモが消えているのはなぜなのか?そこへ連絡すれば、母は助かるのか?”裏返された”父は今どうしているのか? 次々と時子に覆いかぶさる疑問。時子はこれらをすべて解決して、ハッピーエンドになるんだろうか? ラストがこれで良かったのかどうか、読者によって評価の分かれるところでしょう。私は、意表はつかれたものの、これもありかな、と思いました。 | ||||
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想像力の逞しい作者に脱帽しました。 ストーリーが複雑な割に難しくないのは登場人物が多すぎず 無駄がないからだと思います。 また大ドンデン返しが何度もあり終わるのでとても楽しく 一気に読むことができました。 | ||||
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真っ赤な表紙から、あまり明るい話ではないのだろうな、と思いつつも常野物語ということで購入しました。 とても楽しく面白い時間を過ごせた一冊でした。心の栄養剤になるようなものは書かれていませんし、教訓も特にありません。 でも、面白いのです。ラストまでぐいぐい引っ張ってくれるのは、さすが恩田陸。 ただ、読み終わったあとに何の感慨もなかったのは、ちょっと残念かもしれません。 どんな本でも現実に回復するまでに時間がかかりますが、エンド・ゲームは特にそういうのはありませんでした。 でも面白いので☆4 | ||||
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文庫化を待ってました。 シリーズ前二作品は読了してます。 拝島親子の物語ということで、 『オセロ・ゲーム』のように、ほかの常野一族の話とは毛色が違ってドロついてます。 物語は序盤から謎をばら撒き、一進一退の息つく間もない展開で、 手を止めることなく一気に読み進めることができます。 ただ惜しいのは最後。 最後・・・あれって所謂「夢オチ」みたいなもんでは?? 読みが甘いだけかもしれませんが。 大山鳴動して鼠一匹ということわざが思い浮かんで、 ちょっと興ざめしてしまいました。散々振り回しといて・・・みたいな。 自分は、前二作品に対して、 「面白いけど、こんな人間はフィクションの中だけだよなぁ」 という大人ならではのどこか冷めた感情を抱いてしまい、 完全に浸かることができなかったのですが、 『エンド・ゲーム』は中盤までかなりグイグイ引き寄せられていたので 最後だけ、ちょっと残念です。 | ||||
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全体的に黒いイメージの作品です。 蒲公英草子のような静かな暖かさはありませんが、これはこれで面白かったです。 人間の「負の部分」が嫌いじゃない人は楽しめると思います。 | ||||
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連作「光の帝国」は常に光があった。どんなに辛い描写があってもだ…。つまりはダークな部分が弱かったと思う。 常野一族の中にもダークな一面があっても良いと思います。何故、評価が低いかというとみんな「光の帝国」を意識しているからでしょうか? 「光の帝国」に登場した春田一家ような常野一族がいる一方で逆に役割を次第になくし、淘汰されていった一族の人々がいるのではないでしょうか? | ||||
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「光の帝国」を読んだときには拝島親子の戦いがこんなかたちで終焉を迎えるとは思いもよりませんでした。 春田一族と遠目の「蒲公英草紙」を常野の表舞台だとすれば今回は影。 暗躍する「常野」光と影、いつかどんな形であれあいまみえるときが来るのでしょう。 常野シリーズ第3弾。 | ||||
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火浦という登場人物がすごく魅力的。 ネクロポリスのラインマンに少し似ているかな、と思う。 動の魅力じゃなくて静の魅力かな。 世界を諦観している感じがいい。 | ||||
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常野物語の完結編です。 今回もまた良い意味で期待を裏切られましたね(≧∀≦) 読むにあたって注意しなければならない事は、 1.先入観を捨てる。 2.柔軟に読む。 の2点です。 | ||||
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父の失踪後、母暎子と二人で生きてきた時子。ある日母が旅行先で 倒れ、意識不明になる。「体に異常がないのに母は目覚めない。」 時子はその謎を解こうとするが・・・。常野物語シリーズ。 「あれ」の存在。「裏返す」か「裏返されるか」そのどちらかしか 選択肢がない!そのことに怯えて暮らしてきた暎子と時子。真実と 虚偽のはざまにつくられた迷宮の中には、果たして何が存在するの だろうか?読んでいる側も、何が真実なのかよく分からなくなる ような世界だった。だが、ぞくぞくするほどの面白さを感じた。 人の心の中にはどんなものが潜んでいるのか?そのことを考えると 恐怖を感じる。彼らはゲームを楽しんだだけなのか?その結末から、 今度はいったい何が生まれるのだろう? | ||||
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読み始めて、QUEENの曲が頭の中に響き始めました。めくるめく時間の中で、時子の冒険が進んでいく感じです。短編が織りなす連作が、時を紡いでいきます。これで終わるのか?ここから始まるのか?どちらにしても読み始めると止まらない作品です。 | ||||
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「常野物語」の「オセロ・ゲーム」でサスペンスたっぷりに描かれた拝島家の物語。拝島家の人々は、伝統的な超能力者(テレパスとか予知とか)とも異なり、自らのアイデンティティを維持するために常に孤独な戦いを強いられる悲劇の異能者である。その「裏返す」能力とは、他の人格に潜む異物感を察知し、異物感を排除する能力であるが、その能力それ自体が他から見れば異物であり、「裏返される」リスクを引き寄せているという設定だ。巨大な異能を持っていても、幸せを求めるのに全くの手探りなのだ。なにしろ、新たに登場する「洗濯屋」とも違って、何のためにその能力を有するのか本人たちにも分からない。このために拝島家の一人一人が苦しむ。自分たちの生きる意義を考え込まなくてもよいような新しい物語を作り出し、その苦痛に満ちた新しい物語に捕らわれるほかない。しかし、異能者ならずとも、自らの生まれた意味を見出せずに、また、そのことに向き合うことも避けて大きな物語に取り込まれることを急ぐ現代人に共通する姿なのだ。しかし、暎子自身が気付くように恐怖に彩られた日々もまた、彼女が生きてきた真実の日々なのだ。今回も、萩尾望都さんの作品に似たシーン(柱に吸い込まれるところとか)があったり、「三月は深き紅の淵を」にも社会をオセロ・ゲームにたとえたくだりがあったなと思いながら、作者の創造の源泉を探しながら読み進むのも楽しい。今回、常野の一族ではない異能者の存在が肯定されていることに作者の前進を感じた。 | ||||
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オセロゲームのように、「裏返し」合いを果てしなく続けている二つの勢力の暗闘! かつて父親が連れ去られ、今また旅行先で母も倒れた。意識なく眠り続ける母を取り戻すべく、 時子は活動を開始する‥。 ‥という物語。 主人公たち4人の目を通して、こもごも語られる当人だけの真実。 我われは、ものごとにはすべて複数の側面があることを、頭の中ではわかっているが、 自分の見た目にとらわれ、客観的に全体を見通すことの難しさもまた、経験上知っている。 真実とは一体何なのか。「事実」と「真実」とはどう違うのか。 いずれにせよ、信じているものが否定されたとき、自己の存在理由そのものに関わるとき、 一人ひとりが真実だと思っていたことが覆されることの恐怖は、はかり知れないほど大きかろう。 自己の存在そのものを危うくする”真実”の否定なのだから。 読み終わったときは素直に「恩田ワールド」にひたっていたのだが、レビューを書いているうちに、 なんだか重くなってしまった。 私も裏返されてしまったようだ。 | ||||
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