■スポンサードリンク
(短編集)
空中ブランコ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
空中ブランコの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全318件 141~160 8/16ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊良部先生シリーズ中この巻が一番好きです。毎度毎度驚きと笑いの連続で時間を忘れて読めます。魅力的で個性豊かな登場人物のやり取りに思わず、ニヤニヤがとまりません。この作品は単に面白いだけでなく、1話完結方式で、毎度毎度結末がちょっと感動的に終わるで読み終わった後なんともいえない心地良さがあります。また、文章も難しく無いので、手軽に読めるのがいいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
可笑しいねえ、この小説。 自分が神経科へ行くことになっても、この病院だけは絶対に避けよう。(笑) 伊良部一郎の元に訪れる5人の患者。 それぞれが一話完結の物語になっている。 サーカスのブランコ乗り や○ざ 医者 野球選手 小説家 でも、いちばん滑稽なのは、伊良部医師。 なんでもやりたがり(空中ブランコでも)、 怖がらず、 注射が大好き。 先端恐怖症の患者には、大男のイラン人を連れてきて抑え込んで注射する。 ミニスカで、Fカップで、いつも雑誌を読んで寝転がっている看護婦がそばにいる。 文体は平易で、写実的。 ところどころ、セリフがちょっとドラマ風。 ハラハラする場面と、ほっとする部分の緩急の使い分けが巧みで、 特にコミカルなストーリーにおいて重要な役割を果たすテンポの作り方がとてもうまい。 ちなみに、5つ目のお話の中に名前だけ出てくる奥山英太郎というのは、著者が自分自身をパロディってるんだろうな。 とりあえず、面白かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本語のエンターテインメントとして、最高の逸品であり、良質な「文章」「小説」といったメディアの、実力をあらためて思い知りました。奥田氏が日本人で、小説家で、本当によかったと思いました。 ところで、同じ医師の立場から見て、伊良部医師の精神疾患に対するアプローチは、おそらく良心的な精神科医の理想の一つのように思えます。すべからく精神を病む人々が、伊良部医師のような人に一緒にあそんで(失礼)もらえたら、この物語のように、みんな少しづつ良くなるかもしれません。 医者もかすみを食って生きていくわけではありませんから、沢山の患者様を相手に、薬を処方し、病院に収容し、責任を逃れるために病む人々との関係を希薄にして治療することが日常的となり、いつのまにか医療と患者様との距離感と関係性が遠く、かつ希薄な形で固定化し、医師を含む医療者たちの「常識」となってしまったように思えます。現在の「常識的」な加療のスタンスから見れば、伊良部医師のアプローチは漫画的で、荒唐無稽です。でも病む人々は、伊良部みたいに無邪気でかつ本気でかかわってもらいたいのではないのでしょうか。そして若い頃、医師を志したとき、そんな風に患者さん(患者様ではなく)と関わりあいたかったのではなかったのか、と思い起こされました。長年携わってみて、医療はつくづく「サイエンス」ではないと思っています。人間の体のことで「科学的」に理解できていることは多めに見積もっても10%ぐらいでしょう。そのような状況で「よい結果をだせ」といわれても正直言って困るし、責任もとれません。でもほんとは、もっともっと患者さんに関わりたいのです。 伊良部総合病院の御曹司、かつ著しく患者数が少ないからこそ出来る技であり、だからこそ小説なのですが、ちょっと伊良部医師がうらやましいです。「カウンセリングなんかしないよ」といいながら、どんな医者よりも患者さんの世界に入り込んでいます。もちろん伊良部医師のようなアプローチだけがよい、とは思いませんが、私にとっては、単なる娯楽ではなく、現在の医師と患者の距離、医療のありかたに対する痛烈な批判のようにも思えました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
・完ぺきであろうとするひと、責任感が強くていつも人より頑張っている人。 そんな人は少なからず、肩に力が入って、心が疲れている部分があるはずです。 ・だけど、この本を読むと、少し冷静に、もう少し気楽にあっけらかんと 物事に対峙して、大きくかまえて対応するのもいいんじゃないかなと思える作品です。 ・読んで行くうちに、何度も笑えてしまいますが、それだけではなく人との付き合い方 人との距離の取り方、オープンマインドで自分を出していくという姿勢や、 いろいろなことも教えられる部分もあります。 伊良部先生のアプローチは心理学的にも正しいと思います。 ・とにかく完ぺき主義で、実はまじめで疲れやすい人にお勧めの一冊です。 伊良部シリーズ三部作のなかでも、最高傑作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トンデモ精神科医、伊良部一郎のシリーズ第二弾です。この強烈キャラ、すっかりクセになってしまいました。この本を読むと自分は本当に「まともなよい子」だなあと思います。そして自分もいつか神経科にかかるかもしれないなあと思います。でもなんというか「まとも」であることの危うさを知ることで価値観に少しずつずれが生じ不安定になります。でも楽しい。看護婦のマユミさんカワイイ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『イン・ザ・プール』が良かったので、続編の空中ブランコを購入。 精神科医、伊良部の破天荒な治療は相変わらず楽しいです。 今回の悩める患者は5人。 それぞれが伊良部に困らせながらも、解決の糸口を見つけていきます。 もはや精神を患う患者に、感情移入するというよりも、 伊良部の行動を楽しむ、活劇本となっている気がしますね。 特に“義父のヅラ”では、伊良部が破壊衝動を抑えるのに必死な患者に、 その代償行為として様々な、イタズラをけしかけます。 そのイタズラがあまりに幼稚でくだらないのですが、 何かから解放されていく様子が、気持よく描かれています。 日頃常識的な行動を求められる私も、代償行為が必要なのかも、 と、ちょっとだけ思ってしまいます。 そんなまだまだ遊び足りない大人にオススメです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一見ちゃんとしているようで、実際には様々な悩みを抱えている人たち、 その内面を、可笑しくかつそれわかるわかる!と共感も織り込まぜながら、 スマートな文章力で駆け抜けていく奥田さんの力にいつも脱帽です。 伊良部先生のキャラクター生きていますね。 本読みながら笑ったのは、久しぶり。 それだけ、笑わせるってむずかしい事かも。 そんな面白い本から奥田作品に入りましたが・・・ 邪魔、最悪、無理を読んでまたまた脱帽!! サスペンスも超一級。 登場人物の緊迫感がびんびん伝わってくる。 また、マドンナやガールでは、女子の気持、的確すぎ。 私以上に女性心理をわかっていらっしゃるのはなぜでしょう!! と他の作品レビューに脱線してしまいましたが、 とにかく奥田さんはすごいです(今さら言うまでもないけど) これから読んでみようという方、おススメです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ある総合病院地下の神経科には跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざ、など悩みを抱えた患者が訪れる。 担当医である主人公は、泣く子も黙るトンデモ精神科医なのであろうか、はたまた病める者が癒される名医なのだろうか…。 「人生、長いよ。今のうちに吐き出すものを吐き出しておかないと」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『イン・ザ・プール』がおもしろかったので、続けて読みました。 伊良部先生の暴走ぶりは健在ですが、少し角がとれた気もしますね。こちらが慣れたのかもしれませんが。 今回で一番おもしろかったのは、ラストの「女流作家」。出版界という作者自身がよく知っている世界が舞台なだけに、リアリティーが感じられる。「ワンパターンに悩む作家」というのが、作者自身と重ね合わせているのではないかと深読みもしてしまった。本シリーズ自体がちょっとワンパターン的になってきたかな、と感じていたところだったので。 第三弾の『町長選挙』に期待します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さまざまな悩みを抱えた人々が、普通ではない精神科医・伊良部先生のとんでもない言動に振り回されるうちに、悩みが解消されて心が軽くなっていくというお話。思わずぷっと吹き出しながら読める楽しい本ですが、登場人物の心理描写が素晴らしく、単に面白い本で終わっていません。これがシリーズ第二弾とは知らず、第一弾を飛ばして読んでしまったので、近々第一弾を読みたいと思います。私も伊良部先生に振り回されてみたいなぁ(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
精神科医伊良部シリーズ第二弾。前作「インザプール」では、患者は普通の会社員などが多く、病の原因が明確でないものや症状が直らない話もあった。今作の患者は、サーカス団員、やくざなど特殊な職業が多く、病の原因も職業に起因してはっきりしているし、最後は皆症状が改善している。そんなわけでよりわかりやすくなり、安心して笑えた。 スプーンでアジを食べるといったちょっとした場面でも笑えるし、ズラをめぐる攻防などベタな笑いもある。また伊良部が珍しく(初めて?)神妙になる場面もあり、意外だった。 軽く読めて、ついでに心がちょっと軽くなる、お勧め娯楽作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インザプール を期待されてる方には期待通りの内容です。 あいかわらず、伊良部先生と精神病患者とのやりとりがおかしい作品です。 気軽に読む作品として手にとってみてもいいと思いますよ。 ポイントはおさえてあって、楽しくテンポよく読めます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても個性的な登場キャラが最大の魅力だと思う。 主人公の伊良部先生の無邪気さもいいが、個人的に看護婦のマユミちゃんがいい味を出していると思う。 いつも無愛想でミステリアスだが、何気ない仕草が笑いのつぼを突いてきます。 全体的にユーモアがあって笑えるのだが、下品なジョークやシャレで笑わそうとしていないので、とても後味の良い笑いを提供してもらえます。 現実に疲れた方に、ぜひ読んでほしい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
おなかをかかえて笑いました! 気軽にリフレッシュに読める一冊です。 内容を思い出して、笑ってしまうくらい面白いです。 小説を読んでこんなに笑ったのも初めてかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊良部総合病院地下にある神経科。 訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。 シリーズ第2弾。 その患者たちの行動は確かに異常なのだが、ある程度は共感できてしまう。 私たちが誰もが少しは抱えているであろう異常を、エスカレートさせたにすぎない。 そして精神科医である、主人公。 その破天荒な行動に、患者は翻弄される。 P193「無駄だって。話して治るなら、医者はいらないじゃん」 このセリフは、すごいなあ。 ああ、あるある……ねーよw みたいな読み方ができると楽しい。 主人公にいらつくともうアウト。 フィクションと割り切れないと、かなり不快でしょう。 前作よりも、周りの人々との絡みが多くなっている。 シニカルな感じが少しだけ薄れ、ハートフルな要素も入ってきたように感じた。 その分深みが出ていいと思います。 私は前作よりも好きです。 「女流作家」には感動しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
標題となる空中ブランコを含む5作品が収められている。 精神科医伊良部が悩める患者を弄ぶさまは、とても通常ではありえない方法での治療法なのだろうか!? 人から見れば些細な悩みも当人からすれば一生を左右する問題にもなる。取扱注意の問題も伊良部にかかるとどうでもよい問題だとばかりにえいやっと解決していく。その様がとても面白い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インザプールに続き、 今回も魅力的な登場人物がでてきした。 個人的には、スローイングができなくなる 三塁手の話が好きでした。 私も思い当たることがあったので、 身近に感じることができました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なかなか良くできた短編作品。 様々な職の人達が、いかにも不安に思ったら面白そうだという題材を選び、 その悩みがリアルなために、読んでいてにやけてしまう。 そのネタが、コロンブスの卵的発想で上手い。 ただ、これが直木賞に相応しいかと思うと、少し疑問になる。 一部に、はたしてこんなことがあるかと思う場面も散見するし、 別のシリーズを読まないと、精神科医のビタミン注射に固執する面白さも半減する。 また、どうしようもない伊良部精神科医が、なんだかんだと最後はしっかり役に立ち、 患者の更生に繋がるというありきたりな展開は、 美味しんぼの山岡士郎を彷彿とさせるかもしれない。 お笑いだけでなく、もう一つ刺激があると全体が絞まると思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
能天気で自由奔放な精神科医に惹かれてしまいました・・・ 前作も読んでみようと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作は下手な純文学顔負けの内容の深さがある。とにかく文章が上手いので、読んでいて楽。 笑えて、読めて、思わず肯いてしまっている自分がいる、それを再確認できる作品。 実は直木賞を取る前に買っていたのだが、これが取ったのを見て、直木賞もまともな作家にやるようになったんだと見直した作品でもある。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!