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(短編集)
桜宵
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桜宵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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思いがけない話の展開が楽しみ | ||||
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子供や恋人や友人に対する深い愛情に根差した、常人では理解しがたい行動が謎の原点にある気がした。 そんな一見不可解な行動も、マスター工藤が心の奥底を読み解き、事件を解明していく。 謎解きが進むビアバーのスツールで、一人の客として、その話を聞いているような錯覚に陥り、 どこかほっこりとする空間にいるような感じも、また気持ちがいい。 | ||||
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皮肉なことに、亡くなったということでこの作家を知った。そこから何点かの作品を読み始めることになり、至った感想としては話を手堅くまとめる、筆力のある作家だったということだ。だが、きっとこの人の全盛期はさらに何十年後だったろう。この小品集は才能と可能性を感じる一方で、筆に任せて結論を急いだ作品が多かった気がする。もっと書けるからこそ手堅くまとめるのではなく、もう少し寝かせて熟成させたかった印象がある。例えば人物の背景を少し厚くすれば、劇的な展開をもっと強く印象付けられたはず。惜しむらくは彼の命が尽きたこと。 心からご冥福をお祈りします。 | ||||
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軽くはなかったです。 何気〜に人も死んだりしてます。 ラストの話しは もうゾワ〜です。 元恋人の不幸が 自分の幸福になるって 恐ろし〜(*_*)でも そこまではいかないくても、それに近い負の感情に満ちている人は 確かにいますよね。 美味しそうな 食べ物が、登場しますが あまりに完璧な店なので ちょっと近寄りがたいですね 、店主の工藤さんも含めて。 私なら 工藤さんの友人のBarに行きます! | ||||
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<香菜里屋>を愛するものは、ただ工藤の供する料理を堪能すればよい。 三軒茶屋のビアバーで供される数々の斬新な取り合わせの創作料理は読むだけでも満足感がある。 マスター工藤と常連により交わされる会話、謎解きは節度があってふくよかでそこは快適な隠れ家のような「場」となっている。 シリーズ完結作にバーは、茶室に通じている。とあったが、もうここは現代の茶室といってもよい。 そして、物語のリアリティーを堅牢にしているのは北村鴻の人間と社会についての深い洞察である。 | ||||
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北森さんの連作小説には、連杖那智シリーズ、冬狐堂シリーズ、裏京都ミステリー、それに 香菜里屋シリーズなどがあります。 ごく大雑把には、那智は冷たくて暗い、冬狐堂はやや重くて暗い、裏京都ミステリーはかなり べたべたにコミカルなシリーズで、香菜里屋はほんのりと暖かいという感じです。 『桜宵』は香菜里屋シリーズの一つですが、同じシリーズの他の本と違って、かなりテイスト が異なります。はっきり言って、後味の悪い話がいくつか入っています。特に最後がそうで、ど うしてこれをラストに持って来たか不思議です。このシリーズの話でなければ、話として成り立 つとは思いますが、正直言って、どん引きしました。 実際、このシリーズの探偵役の工藤は雰囲気のいいバーの店主で、商売柄も人柄も人当たりの よい、いつも静かに微笑んでいる人ですが、シリーズ中で珍しいことに、強い怒りを表すことに なっています。 北森さんは、同じテイストが続くことを避けたのか、シリーズ中にテイストの違う短編をは さむこともありますし、このシリーズを読み始めたら、他の本を読みたくなるとは思いますが、 ちょっと注意した方がいいかもしれません。 | ||||
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収録された5編、どの話もしっとりとした味わいがある。一番印象に残ったのは 表題作の「桜宵」だ。口に出せない妻の夫への思いに切なさを感じた。妻の死後に 初めてその思いを知った夫の心情も細やかに描かれていてよかった。 香菜里屋は魅力的なお店だ。マスター工藤の、でしゃばり過ぎない控えめな人柄にも 好感が持てる。謎解きの面白さ、そして独創的な数々の料理。読んでいて、同時に 二つを味わえる。「本当にこんなお店があったなら!」と、思わずにはいられない。 | ||||
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みんながおすすめを食べるから、どんなメニューがあるのか分からないままだ。それでも不満にならないのは、提供される料理がおいしそうに表現されているからだ。 料理を通して解決される事件たち。一つ一つにスパイスがきいている。 | ||||
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三軒茶屋の奥まったところにあるビヤ・バー「香菜里屋」。 アルコール度数の違うビール四種と 読むだけで涎が出そうな創作料理が大きな魅力。 そこのマスター工藤が安楽椅子探偵となって 「日常の謎」を解いていく連作短編シリーズ第二弾。 謎解きはやや強引で、テクニックに走りがちとは云える。 しかしスタイリッシュながら、表題作『桜宵』を皮切りに 「語られなかった情念」といった、日本人の琴線に触れる短編が秀逸。 なにより工藤をはじめ、登場人物たちの人間としての陰影が 謎解きに華を添える上品な一面を持ち合わせている。 | ||||
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2003年に出た単行本の文庫化。 香菜里屋シリーズの第2弾。5つの短編が収められている。 相変わらず、嫌な話が多い。人間の悪意を描くのに、これほどスタイリッシュな作家も珍しい。物語としての魅力はあるのだが、いつも、読み始めるのにためらってしまう。 トリック、ミステリの面はいまいち。そういうのを期待しても駄目だ。 料理は美味しそう。再現してみたくなるが、難しそうだ。 | ||||
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この作家の作品を読むのは本書が初めてでしたが、すいっと物語に入っていくことができました。文章もくせがなく読みやすいです。いささか謎解きに強引さを感じる場面もありますが、なによりも出てくるお店や料理・お酒の描写が素晴らしく、想像してはうっとりすること数回。ものすごく面白かった!という訳にはいきませんが、上質なお酒でさらっと酔いたい、そんな方におすすめしたいです。 | ||||
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読み終わった後に、何か温かいものが残る短編集。 設定も面白いものは多いし、ちょっとした謎が心をくすぐる。 「香菜里屋」シリーズは何冊か読んでいるけど、其の中でもイチオシの謎が詰まっている。 一度読めば、「香菜里屋」のマスター、工藤の料理や謎解きに酔いしれるはず。読みやすいし、さくっとした謎が心地よいので星5つ! | ||||
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第1弾の「花の下にて春死なむ」同様、マスター工藤の料理の腕が冴え渡ります。 ミステリとしてもオススメですが、副次的な要素として、記述されるお料理がとても美味しそう... 夕食抜きの残業後に、つい買ってしまい、つい読み始めてしまい...。面白いんだけど、ビーフジャーキーをオーブンで軽く炙ったものが出てくる辺りから、もう悶絶です。 バーマンの香月が少々出てくるのですが、なかなか良いキャラクタなので、個人的にはもうちょっと場面が欲しいところです(笑) | ||||
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バー香菜里屋につどう人々によって解き明かされる謎もさることながら、折々に具される酒と料理がたまりません!メインストーリーの謎解きが、私にとっては極上のスパイスに思えるくらい、魅力的な描写です。さて、今夜も至福の時をもとめて香菜里屋にはまりこむか! | ||||
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『花の下にて春死なむ』に続く「香菜里屋」シリーズ第2作品集『桜宵』。ビアバー「香菜里屋」のマスター、工藤が客たちに出す料理がね、とっても美味しそうですね~。心にぽっと灯りが点るような、そんな店の雰囲気も素敵です。『黒後家蜘蛛の会』の給仕ヘンリーならぬマスター工藤が、客たちが持ち込んできた事件の謎を解いていく、そういう話が全部で五つ、収められています。話の中につながりがある連鎖ミステリとしての面白さもあります。最初の二篇、「十五周年」と「桜宵」を読んで、このシリーズ、ますますいい味が出てきたなあ、北森鴻さん、相変わらずうまいなあと、ため息をついていました。料理の美味しさにほくほく舌鼓を打つうちに、謎が解き明かされていく連作ミステリ短編集。北森鴻さんの「香菜里屋」シリーズの2冊と『メイン・ディッシュ』で、その雰囲気の心地よさ、美味しさをぜひ!味わってみてください。 | ||||
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以前短編集でこのシリーズのうちの一編を読んで面白かったので買ってみました。北森さんのほかの作品も読んだことがあるのですが、この作品はちょっと謎解きが強引に感じました。私は民俗学の那智シリーズの方が好きです。ただ、でてくるお料理がすべて美味しそうで料理本として大変参考になりました。 | ||||
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お料理とお酒の描写は絶妙。登場する食べ物全てが美味しそうだった。一方、小説としては、いまいち。面白くない。謎にも答えにも無理が感じられて、興醒めな感じで読んだ。 | ||||
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「花の下にて春死なむ」の続編となる作品。三軒茶屋近くのビアバー「香菜里屋」は、度数の違うビールを数種類用意しており、マスター工藤の作る料理は最高。その味とマスターの人柄を愛している人達が集う店。客にはちょっとした謎が好きな人が多い。不思議な話や気になる話には、推理が飛び交う。そして誰よりもマスター工藤は名探偵なのだ。謎解きにはところどころ無理を感じなくもないが、謎解き以外の魅力がたくさんあるのでそれほどの欠点とは感じられない。 この作品は5作よりなる連作短編だが、特に後半の3話の謎はとてもほろ苦い。人生のやりきれなさや切なさがたくさんこめられている。それでも、後味が悪くならないのはなんといっても「香菜里屋」の魅力であろう。料理描写のすばらしさを堪能し、工藤の人柄に温かさを感じる。読み終えたあとはきっと「香菜里屋」に行きたくなる。度数の強いビールをロックで飲んでみるのもよさそうだ。 | ||||
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