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緋友禅
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緋友禅の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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・・・は、ペダンテイックな部分を楽しむのが第一なので基本長編向きなんですが、最初の短編集である本作は素直に面白かったです。 特に表題作はスピーディーかつスリリングな佳作。短編のコンゲーム小説として非常に完成度が高いかと。 惜しむらくは{奇縁円空}なる中編。長編のプロットを無理やり縮めたみたく、かつ文体そのものも破綻をきたしてるみたいな悪印象・・・執筆当時の裏事情は知らず、一ファンとしては素直に「300P程度の長編に仕立てれば遥かに完成度を高められたろうに」と、故人となった作家に一言物申したくなる、惜しい作品でしたね。 | ||||
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シリーズ3作目は短編です。 ちょっと主人公の周りの人が呆気なく死に過ぎじゃないかのかとも思いますが、どの短編にもハズレがなく、面白かったです。上質な文章も読んでいて心地が良いです。 短編だからといって、もっと長ければ良かったとか不自然な終わり方だとかも全然感じませんでしたし、なんならそれぞれに長編を読んだくらいの満足感と読みごたえもありました。 | ||||
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楽しめます。 | ||||
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「緋友禅」は、言葉は現実を言い表す機能をすでに失っているが、まだ存在価値をわずかに残しているから始まる。 そして、最後の「奇縁円空」では二人以上の複数の人間が一人の人間を構成しているとの言葉がある。 これら短編の通奏低音となっている「古物」のキーワードであろう。 そしてそこには、「真贋」についての深い洞察まで含まれる。 円空仏は、相性の良い光が限定されている。この言葉に無条件で同意する。 主人公の冬狐堂(冬の狐はクサんだ餌は啄まない)宇佐美陶子は旗師(店舗を持たない古物商)である。実に魅力溢れるキャラである。 また、登場する人物(堀り師、銘木屋等)たちは一癖二癖で凄みがありいぶし銀のような存在感に満ちている。 そして、骨董界のいわば内在的論理も自ずから解る筋立てとなっておりリアリティーある物語となっている。 使われている漢字もそれらしい趣を醸し出すため選び抜かれているようだ。 骨董、古美術、民俗学、料理、酒を趣味とする人はきっと満足する。 この異能の人は2009年、僅か48歳で没した。惜しい。 | ||||
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4つの作品集です。 1つ目の話は、正直、あまり面白くなかったので、 読むのをやめてしまおうかとも思ったのですが、 ここで、読むのを止めなくて本当に良かったです。 2作目からは、グイグイ引き込まれました。 読み応え十分です。 北森さんの、作品を読むのは初めてでしたが、 他の作品も、是非、読みたいと思えました。 | ||||
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4つの作品集です。1つ目の話は、正直、あまり面白くなかったので、読むのをやめてしまおうかとも思ったのですが、ここで、読むのを止めなくて本当に良かったです。2作目からは、グイグイ引き込まれました。読み応え十分です。北森さんの、作品を読むのは初めてでしたが、他の作品も、是非、読みたいと思えました。 | ||||
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『オール読物』に掲載された「緋友禅」を読んだ後の感動は今でも覚えています。 何度読み返しても感動が薄れることはありません。 芸術への情熱を内に秘めながら、栄光とは無縁の日々を送る糊染めの作家。 意を決して開いた個展で、主人公・宇佐見陶子に見込まれます。 「全作品を買いたい」……陶子の申し出に、作家は感激して承諾します。 作家は志半ばで命を落としますが、最後に芸術家として無上の喜びを得られたことは 何よりの至福だったと思います。 作者・北森鴻さんは先月末に急逝されました。 本当に残念です。まだまだご活躍していただきたかったです。 | ||||
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2003年に出た単行本の文庫化。 「陶鬼」、「永久笑み」、「緋友禅」、「奇縁円空」の4短編が収められている。いずれも冬狐堂を主人公としたもので、骨董・美術品業界の裏側が描かれている。 キレのある話ばかり。著者の文章の緊迫感と、蘊蓄、「美」が一体となっている。骨董の美しさと人間の欲望が混じり合う姿を描かせたら、右に出るものはいないだろう。 銘木屋の大槻が再登場するのが嬉しい。 | ||||
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冬狐堂シリーズ、4作の中短編が収められた作品集。 萩焼、埴輪、友禅の技法で創られたタペストリ、円空仏、いずれも真贋定かでなく、それでいて美しいものたち。 同じように美しくあっても、贋作と真作の違い、作ったものが作者本人の手であったか否か、それだけで価格が何桁か違ってしまう世界。一癖も二癖もある奴らばかりが登場するなんとも難儀な世界だが、そんな魑魅魍魎が跋扈する世界を軽やかに駆け抜ける狐は、クールで、やっぱり美しい。 こんな世界と鮮やかな対比を作りだしているのが、友人のカメラマン横尾硝子の存在。美しいものを美しいと言える彼女は、そして自分は、何とも気楽で良かったと感じる。 | ||||
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北森鴻の作品にはハズレがないので、『狐罠』『狐闇』の両長編の冬狐堂が短篇で活躍する本書も、もちろん面白いです。人が死んだり、陰謀の仕掛け人を探ったりするのですが、どうもミステリーという感じはしません。ですが、そのエッセンスは紛れもない一級ミステリのサスペンスがあり、読み物としても良質の面白さがあります。個人的には表題作のビジュアルイメージに惚れました。 | ||||
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籏師・冬狐堂シリーズ、短編4作。萩焼の無形文化財久賀秋霜の遺作を壊した弦海礼次郎が自殺した、その謎を探る『陶鬼』、掘り師重松徳治が持ち込んだ完全体の埴輪そこに隠された理由を探る『永久笑みの少女』、緋色の覇者久美廉次郎が遺体で発見され陶子が買い取ったタペストリーは消えた、タペストリーの行方を追う『緋友禅』、故人のコレクションに含まれていた円空仏は鬼炎円空であった、鬼炎円空をめぐる『奇縁円空』。骨董という世界を舞台にしたミステリー、ストーリーは例によって非常に丁寧に進められる、女主人公の陶子のキャラも正しくハードボイルド、雑で大味なサスペンスが多い中、いつも読んだあと満足させられる。 | ||||
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これまでのシリーズとは異なり、短編集です。前作は、他のシリーズキャラも登場し、にぎやかな感じでしたが、この作品は、しっとりとした味わいがあります。昔、目利きを教えてくれた老人との思い出にまつわるエピソードなど、派手なアクションや、あっと驚く謎解きはありませんが、その分、板についた印象で、しっくりとしているのが良い感じです。 | ||||
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