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斜め屋敷の犯罪
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【この小説が収録されている参考書籍】
斜め屋敷の犯罪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全102件 61~80 4/6ページ
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日本の北の北の果て、北海道は宗谷岬にそびえ立つは、地元の民から 「斜め屋敷」と呼ばれている別荘、「流氷館」。その通称が示すとおり床は 若干傾き、実に不可思議で住むにはめんどうな構造を持つこの館を建てた 張本人、好事家なオーナー浜本幸三郎は、聖夜を祝うためにゆかりのある 者たちをこの別荘に集めた。しかしその24日の夜、別荘にて突如幕を切っ て落とされたのはクリスマスパーティー、ではなく、何者かによる絶対的に 不可能といってよい密室殺人ショーだったのだ…。 僕が知人に勧められ手に取った初めての島田作品が、この『斜め屋敷の殺 人』だ。そんな読後に抱いた最初の感想は、そのトリックの驚くべき「ダイナ ミックさ」と、「推理小説」というジャンルに対して向ける作者島田の並々なら ぬ情熱、ストイックさだ。 密室殺人のトリックの謎解編を読んだ際に「ああ、そういうことか」と靄が晴 れたような心地よさはこれまで何度も味わってきたが、この人はトリックはと にかくダイナミックなのだ。すさまじいのだ。こればかりはそれぞれ読んでも らわなければならないが、特にこの小説の最も根幹を成すトリックは「トンデ モ」ではないものの、分類されるとすればトンデモの棚とはきわめて薄い壁 で仕切られているだけに違いない。それぐらい常軌を逸し、ダイナミック。 さらに、この人は「ストイック」でもある。この作品全体からなみなみと発散さ れているのは、読者に本気の推理勝負を仕掛け、またその自分が本気でこ しらえたトリックを読者にも本気で解いてほしいという熱意である。そのストイッ クさは謎解き編にまでおよび、問題編(つまり事件発生中の前半の小説)の ある場面にて、読者が謎を解くのを困難にする瑕疵を自ら見つけ、それをかっ こ内で自ら謝罪してさえいるのだ。ここまできたら、一種の「スポーツマンシッ プ」とさえ表現できる。 | ||||
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こういった変形お屋敷モノ(あやつじのYAKATAシリーズとか)好きで結構呼んできたんだが、この作品のトリックが最も衝撃受けた。 初めて呼んだときはホント鳥肌が立ったもんだ。 個人的に占星術よりもこっちが好き。 まだ読んでない人は早く読むべし | ||||
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奇想天外なトリックが冴える快作です。本格好きなら必読です。 | ||||
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最後に声をだして笑ってしまいました。 トリック含め、舞台も人物も本格推理ワールドという「異世界」へ トリップするためだけに構築されている。 リアリティをもとめるのは野暮というものです。 ただ外れる読者にとってはとことん外れる作品でしょう。 そこらを踏まえて読み始めるとよいと思います。 花壇のアレがあまりにそのまんまで拍子抜けな点、☆1つ減らしました。 | ||||
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占星術同様に大トリックが炸裂するが、個人的には斜め屋敷の方が好きか。伏線が見事で、読後に(衝撃と笑撃)が降りかかる。作者の凄まじさは、トリックの生かし方にありで、この作品では、天狗の部屋の創造だろう!探偵の一見ハチャメチャな行動も、解決の為には必然性がありで、これから読む人が本当にウラヤマシイ。 | ||||
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御手洗シリーズを読み始めたばかりです。デビュー作に続き2作目ということで かなり期待して読み始めました。トリックも犯人も半ばぐらいでわかっちゃいました。 ただ、スケールの大きさは、すごいと感じたので星4つです。 難を言えば、建物が複雑で想像しずらかったなぁ。。。 | ||||
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付随してくる細々とした謎は必要上おぼろけながら陽光の下へさらせるでしょうが、メインの トリックだけはほとんどの人が解けないでしょう(でもそれ故の島田ワールド、御手洗ワール ドですよ!!)。 言葉通りの【斜め屋敷である必然性】のある研ぎ澄まされたトリックの美学もさることながら やはり島田荘司という人が書くミステリーは他とは一線を画します。 異常なまでの知識欲から滲み出て溢れんばかりの古今東西ネタ。あまりに生々しく喜怒哀楽、 起承転結すら備えてる人物描写。そして何よりは画一的、直線的にならない全体の構想。 まるで慣習を超越した斜めの視点からすべてを達観、諦観してる如くですね。 さて事件の全貌もそういきたい所ですが、さっぱりわからん(笑)となっちゃいますね。 だが推理の過程で千差万別だった読者の心境を、トリック露顕後にひとつにまとめるのが 御手洗君ですね(これは彼の持つ超不思議な魅力によって誰彼構わず不満のフの字も有無も 言わさずまとめてしまうのです)。 単調な日々に退屈してるアナタ、ここにそんな現実から遊離させてくれる魅力的な一冊があり ますよ!!読んでる最中は勿論の事、読了後2〜3日もふと思い出してはニヤニヤさせてくれる ような幸せをくれますよ。 | ||||
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もはや本格の古典・教科書の域にある本書ですが、いまだ最高峰として君臨しています。 「占星術殺人事件」「異邦の騎士」「暗闇坂の人喰いの木」までの御手洗もの長編は、現在新本格として出版されている作品とは比較できないほどの結末の切れ味、雰囲気そして作品としての完成度を持っています。 最近の御手洗を読んで、今ひとつと感じた人も読んでみてはいかがでしょうか? | ||||
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もはや本格の古典・教科書の域にある本書ですが、いまだ最高峰として君臨しています。 「占星術殺人事件」「異邦の騎士」「暗闇坂の人喰いの木」までの御手洗もの長編は、現在新本格として出版されている作品とは比較できないほどの結末の切れ味、雰囲気そして作品としての完成度を持っています。 最近の御手洗を読んで、今ひとつと感じた人も読んでみてはいかがでしょうか? | ||||
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これは、本格推理にありがちの「読む人によってリアクションが分かれる作品」だろう。この作品は、連続密室殺人というトンデモナイプロットが基本だが、第2の殺人で使われるトリックがまたものすごい力業(笑)。これに匹敵するのは、赤川次郎の「三毛猫ホームズの推理」くらいのもんだろう。一読驚嘆、寝転びながら読んでて飛び起きちゃったという人と、こんなんアリか!と本を壁に投げつける人がいるだろう。それは個人の嗜好しだいだが、私は幸運にも前者だったため、評価は満点です。 | ||||
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占星術殺人事件が大変面白かったので期待して読みました。 奇想天外な舞台で起った連続密室殺人事件なのでワクワクしながら一気に読むことができましたが、作者が親切にもあまりに読者にヒントを与えすぎているせいか、犯人やだいたいのトリックは途中でわかってしまうのが、とても残念でした。皆さんが書いているように、動機も跡付け感が強く、必然性も薄いのも残念。御手洗ファンとしては彼の登場が遅いのもまたまた残念! ただ、独特の世界観とクラシックな雰囲気の「本格推理」は十分に楽しめると思います。 | ||||
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北海道の最北端、海を見下ろす高台の上に、 三階建ての西洋館と、まるで鏡のように周囲を映し出すガラス張りの塔が建っている。 それらの建造物はなぜか、最初から傾けてその地に建てられていた。 館の周囲には人家はなく、ただ海と草原だけが広がっている。 その奇妙な建物の中で、奇妙な出来事と殺人事件が次々と発生する。 警察が到着しても事件は続き・・・。 学生の頃、初めて読んだ「推理小説」です。 当時「推理小説」に抱いていたわだかまり(読まず嫌い?)を払拭してくれる話であり、他のたくさんの「推理小説」を読むきっかけを与えてくれた話でした。 文章は軽快で読みやすく、人間に対するユーモアと皮肉に満ちています。 「推理小説」が初めての人でも、サクサクと読み進めていけると思います。 (ただ隙あらば! とにかくもう、何かしらツッコミが入るので、それがあまり気にならないといいんですが・・・) 不可思議に(しかも異様に大きく)膨らんだ多面体みたいな謎を、論理という言葉でパタンパタンと折りたたんでいき、最後には手のひらに乗るような、シンプルな結末に導いてくれます。 トリックが明かされると、スカッとする爽快感さえあります。 そしてスカッとした後で、「でもこれって、論理でいけたとしても、現実的・実際的にアリなの?」と、ふと首を傾げてみたりもします。(笑) けれど、面白いので、一読の価値アリです。 あと、出てくる人物たち、何か濃いです。何より主役が一番濃いです。 もっと別タイプの人間群像ってある気もするんですが・・・。(笑) | ||||
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読者への挑戦状が挟んでありますけど、 挑戦されて、このトリック見破った達人なんているんでしょうか!?w こんなのゼッタイ解けないないないないないって!!w さすが、美大でてるだけあって、こういった立体トリックは島田の得意です。 島田はトリック考えるときは絵を描いて、3次元で考えるんだそうです。 そういった絵心があるので、こんなトリックができたんですー! ただ、御手洗が、もうなんのためらいもなくあっさり解いてしまうのだ、 なんかなー!! だって、この屋敷初めてやってきて、ろくにしらないのに、ズバズバ的中させるんですよ!? 占星術事件では、大阪まで行って散々悩みまくって、ようやく解決してたのに、 占星術事件よりも難解だろうと思えるこの事件を、何の迷いもなく 一発的中! なんか天才過ぎてイヤあだわ・・! 花壇の模様は、さいしょはなんだか分からなかったけど、 そうと分かったらそうとしかみえないところがスゴイ!! | ||||
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「占星術」に続く2作目。作者の代表作であるばかりでなく、日本ミステリ史上に残る傑作。全体が"斜め"に傾いた屋敷という趣向。雪の中、幻想感溢れる雰囲気、奇矯な探偵御手洗の登場と舞台設定が抜群だ。 作中で起こる様々な不可思議な現象も、事件と有機的に繋がっており、それが最後に合理的に説明されるのも心地良い。とにかく、メイン・トリックの壮大さは他に例を見ない程で、良い意味で笑い出してしまう程だった。カーの良く出来た密室物を読んだ時と同じで、「良くこんな事を思いつきますねぇ〜」という想いだった。作者がミステリに対して夢とロマンを持っているとヒシヒシと感じた。 実は、犯人(分かりやすい)が席を外した時、このタイミングで犯行を行なっているなぁ、と察したのだが、方法が分からなかったのだ。それが、ああいう説明とは......脱帽しました。御手洗の奇矯な言動が不自然ではない程うまく整えられた舞台設定と壮大なトリック。冒頭でも述べたように、日本ミステリ史上に残る傑作である。 | ||||
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トリックは御手洗シリーズらしくよくも悪くも奇想天外なものですし そのことについては大きな不満もないのですが 登場人物や動機、背景などに魅力を感じなくていまいちでした。 事件に至るまでの背景・人間の悲哀が描かれている面に魅力を感じ そしてそれを求めて御手洗シリーズを読んでいた私には合いませんでした。 ミステリは何よりもまず、トリックが重要だという人向けだと思います。 | ||||
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人物造詣や設定の有無より、まずトリックで驚きたいという人にはお勧めの作品。 トリックは眼前に広がっているのに気づかないような鮮やかさであり、それを証明する御手洗の話術や行動に「ううむ」と唸らされる。 このトリックは、作者の手腕と御手洗という登場人物によって遺憾なく発揮されているように思える。 戦後の本格ミステリ史でも類をみない秀作 | ||||
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ミステリーにおけるトリックについて、私は自分なりの判断基準がありました。リアリティ、必然性、厳密さ、解明された瞬間の衝撃度。島田荘司氏が「斜め屋敷の犯罪」において仕組んだトリックは、トリックそのものの驚きもさることながら、トリックに対する私の判断基準を根底から揺るがす、まったく新しい思考をもたらしてくれました。この作品のトリックには詩的な輝きがあるのです。そのフォルムには優美さが、そのトーンにはユーモラスで物悲しい音色が、その色彩には淡く儚い霧のような時が刻印されているのです。「トリックにおける美の追求」私はこの作品に出会うまで、そんなことを考えたことすらありませんでした。これ以降、きっと私はミステリーを読むたびに、その本の作者に心の中で問いかけるでしょう。「あなたのトリックは美しいですか?」と。 | ||||
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初めて読んだ島田作品です。最初はよくある設定だと思いました。最初にある理由で、犯人は解ったのですが殺害方法は読めませんでした。 最後残り3分の1になって探偵が登場するという展開にも感銘を受けました(そこまでムリなく読めた引きのある作品でもあったという事ですね)。そしてあのトリック。素晴らしすぎます。ヴォードレールの引用もゾクゾクします。「占星術」を読んだ方にはニヤリとする箇所もあり面白いと思います。 | ||||
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前作『占星術殺人事件』と同様、御手洗潔が活躍する島田荘司の2作目です。事件の内容はタイトル通りで、ピサの斜塔のようにわざと斜めに建てられた邸宅で連続殺人事件が起きるというものです。いずれの事件も密室殺人で、犯人が部屋に入ることも部屋から出ることも全く不可能に思えます。雪国での事件だというところがひとつのミソでしょう。前作のような怪奇的な趣はなく、極めて現実的に筆が進みます。が、トリックを知った時の驚きは前作以上かも知れません。ストーリーにはあまり関係ないと思っていた部分がこんな意味を持っているとは!読者の気を逸らすミスディレクションの使い方がとてもうまく、騙される快感を見事に与えてくれる作品です。 | ||||
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動機も今ひとつ。最後の殺人方法はちょっと偶然に頼りすぎでは。もっとも、この方法でなくては、成立しないから仕方がないのでしょうか。 | ||||
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