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ことり
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ことりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全57件 1~20 1/3ページ
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人間に、男の人に出世欲と性欲があってもいいと私は思います。 本の中でのみ、小父さんとお兄さんは読者の皆に讃えられながら生きていけるのです。 小父さんが図書館司書へいわば勘違いのような一方的な恋をする描写は気分が良かったというか、小川洋子さんは「純粋とは幻想である」ことなんて百も承知なんだな、と悲しい衝撃のようなものを受けました。 ここは避難所です。 悪意と偏見、ゴシップとポルノ、ままならない人生、それでも純粋であり続けたい自分自身の寂しい夜からの。 | ||||
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句集を買うのは一冊目です。 こんなふうに肩の力を抜いて、俳句で日常を彩ってみたいと思いました。 | ||||
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心が優しくなれました。 小父さんが小鳥の世話をしっかりやりぬこうとする気持ちも、また、図書館の司書の方への思いも、切なさ万歳で…。でも、多分世間ってそうなんだろうな、これが特別な事ではないんだろうなぁと感じました。 最後まで、図書館の司書や、幼稚園の園長先生に助けを求めようとしながら読んでしまいました。 そして、自分でも、散歩しながらメジロを探したり、幼稚園の鳥小屋を探したりしています。 素晴らしい小説でした。 | ||||
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淡々と、優しく流れていく小父さんの人生を一緒に味わった気分になりました。 小父さんの側には、実物はなくても、いつも小鳥の存在がありました。 誰を責めることもなく、求めることもなく、小鳥の存在そのものを愛するお兄さんと小父さん。 どれだけ穏やかに暮らしていても、時間は流れて世の中は変わっていく。 切なさを感じつつも、じんわりと温かい気持ちになるお話でした。 | ||||
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物語の最初から最後まで、小川洋子らしいとても美しい文章です。ただ、美しさも際まで行くとグロテスクな気味悪さに変わる瞬間があります。この小説ではそれが見え隠れします。特に後半になって主人公が他者と関わる場面が増えてくると、その頻度は増します。この物語の主人公は一見、無欲な朴訥とした人物に見えるけれど、それは表面に出てくるものだけ見たらそう思えるだけで、実際彼は自分の欲望に忠実な人だと思うし、彼の心の中は様々な感情や言葉で溢れていて決してただ静かな人ではないと思いました。そして彼の欲望はいつも純粋であるからこそ、それが叶わないときに読者の胸に切なさを感じさせるのだと思いました。 現実世界に疲れたとき、小川洋子の小説の世界観に浸りたくなります。今回も、知らぬうちに取り込まれていました。 | ||||
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「小鳥のおじさん」が亡くなるまでのお話。 変に突拍子もない事件が起こるわけでもなく、安心して読めました。 「死」が前提にある話でちょっと重いかな、とは思いました。 でも、生き生きと人物が「生きて」いた。それが良かったと思います。 | ||||
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小川洋子の描く作品は、いつも「静謐」という言葉が似合うなと思う。 ただ、訥々と幾人かの人々と小鳥の生きるさま、死ぬさま、朽ちていくさま、解き放たれるさまが描かれていく。 読後の感覚としてはとても切なく、所々で涙が出てしまったけれど、心にまた残る作品になるのは間違いない。 擬人法での表現が多めだと感じた。それで文章が優しく響いてくるんだろうか。 読書中に、何度もアレクサにメジロの鳴き声を教えてと頼んでみたけれど、「すみません、ちょっと分かりませんでした」としか言ってくれなくて、どうしたらメジロの鳴き声を思い出せるか考えあぐねている。 | ||||
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淡々と進む物語に、多くの示唆を含んでいる。この物語の本質をどれだけの人が理解しただろうか? 楽しいこと面白そうなこと、人生色々経験して豊かに過ごそうとする人が多い今、実はそれが本当に幸せなことだろうかと、とても大切なことを気づかせてくれる作品です。 小父さんとお兄さんの生き方もそうですが、最後のメジロのくだりの話しは、とても力強く、とても感動を覚えました。 人生とは本当の自分に帰ること。そんな事を感じさせてくれる作品です。 | ||||
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わたしはこの作品は、小川洋子の最高傑作のひとつとして 数えていいのではないかと思ってます。 | ||||
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主人公の小鳥の小父さんと、そのお兄さん。2人の幸せに社会は容赦なかった。 2人のとても澄んだ歌声(鳴き声?)を社会が無情にも侵食して汚す。 小父さんに心を洗われる思いもしたし、社会の残酷さに嫌気がさした。 久しぶりに深夜まで読み耽った1冊。社会の汚れではなく、あとがきにもある小父さんとお兄さんの愛のうたを思って、寝ることにしよう。 | ||||
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小川洋子は、切り込み作家ではないでしょうか。 作品は、一作一作が同じ作者によるものとは思えません。 とにかく、楽しめます。 | ||||
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周りの人に片っ端から勧めることはできないですが、私はすごく素晴らしいと思いました。静謐で哀しさとやさしさが紡ぎだされています。 | ||||
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キャンディーの紙包みで作ったブローチの値打ちのわかる人と、お友達になりたい。 小川洋子さんの作品の持つ静かな世界に、魅了される。 | ||||
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「単行本」と「ペーパバック」との違いは何ですか・・・ペーパーバックを購入しましたが、余りにも文字が小さく拡大鏡眼鏡でやっと読むことができます。購入する際、アマゾンさんに問い合わせ、納得できなかったのですが、安さにつられ購入しました。単行本は文字が大きいのであれば再購入したいぐらいです。本の内容を書かずすいません。 | ||||
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今のところ、小川洋子さんの「密やかな結晶」「薬指の標本」「ちいさな六角形の部屋」と「博士の愛した数式」そして「ことり」を読んだのですが、「アンネの日記」を読んで書きたくなったという作品は、きっと前書3作品ではないか?と思います。後書の作品は小野正嗣さんの表現を借りれば「取繕えない人への愛」「ことり」は生き物の中で「一番小さくて愛される生き物」として、作者の限りない「愛」が込められている。小川洋子さんは 実に深い「愛」を持った人なのでは?と推察します。後編クライマックスは 昔映像で見たような気がします。私の思い違い?でもそれだけ最後の終わり方が 印象的でとても好きな作家さんでこれからも読み続けていくつもりです。 | ||||
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小川洋子の最高傑作と言ってもいい。大好きな作品 | ||||
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2021年3月時点で、昨年から放送しているあるCMの世界観がこの小説にピッタリ!と思いました。 養毛剤(?のような)CMですが、香取慎吾・草なぎ剛が兄弟でひっそり穏やかに語り合います。 別バージョンでは、自転車のハンドルがチラリと見えて、これはもうこの『ことり』だ!!と私は嬉しくなりました(違うかもしれませんが)。 映画にならないかな~(*^-^*) この小説に厳しいご意見もあるようですが、それほど多数の小説を読んでいない私には、この小説はしみじみと心に残る大切な1冊です。 CMのお二人のイメージがあまりにも想像した世界にあっていましたので、思わず感想を書きたくなってしまいました。なんの参考にもなりませんでスミマセンm(_ _)m | ||||
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○ 作者はほんとうは鳥の言葉を理解し人のことばを話さない「お兄さん」の内部世界を描きたかったのだろう。しかしそれはあまりに我々ふつうの人間とは違っていてふつうの人間の目には止まらないので、仲介者として「ことりの小父さん」を描き、この人を通してお兄さんの世界を推し量るような物語にした。そのように読めた。 ○ それでは作者が描きたかったのはどんな世界なのだろう? ふつうに暮らしている我々には見えない世界であることは間違いない。それにもかかわらず確実に存在している世界であることも、とても繊細で細やかで静かで平和な精神世界であることもわかる。はっきりとわかるのは残念ながらそこまでだ。 ○ お兄さんもことりの小父さんもふつうの世界からはみ出したあるいはマージナルな存在だ。作者はそうした人に共感を寄せる。ことりに小父さんと心が通じ合ったように見える図書館の司書はそうした作者の分身なのだろう。 ○ この物語の構成には効果的な工夫がある。冒頭でいきなり死んだ状態のことりの小父さんが発見され、一気にことりの小父さんとお兄さんの子供の頃に戻される。時間を追ってふたりの生活が語られたのち、ことりの小父さんが眠る場面で終わる。こうして物語の最後が冒頭につながって完結するのだ。このような造りは読了と同時に大きな納得感を与えるのに成功している。 | ||||
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新品同様な状態で満足しています。 小父さんとお兄さんの二人で完結した世界、繰り返し読みたくなる大切な一冊になりました。 | ||||
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小川洋子はだいぶ前から好きな作家だ。 いい本を書いていると思う。 この本も素晴らしい本だった。 こういう作家の本が読めるのは、実にありがたいことだと思う。 | ||||
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