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10ドルだって大金だ
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10ドルだって大金だの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.54pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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「クライム・マシン」が面白かったので同じ作者の本を3冊まとめて追加購入しました。 面白いことは違いないのですが、作風に変化がないのでさすがに飽きます。 一気に何冊も読まず、長編の合間に楽しむべき本だと思いました。 | ||||
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先日読んだジャック・リッチーの「クライムマシーン」がやたらと面白かったので、日本での2冊目の短編集である本書を読むことにした。まさに我々オールドファンが昔慣れ 親しんだアルフレッド・ヒッチコックの世界をこの短編集でも楽しむことが出来る。生涯短編しか書かなかったと言われる作者の名人芸にも近い作品は、一度日本でも 一時間ものTVドラマとして取り上げるときっと面白いと思う。人生の皮肉、諧謔、悲哀、ユーモア、うーんと唸る作品が多い。文章やプロットにも無駄がなく、こういう のがミステリーの本道だということを気づかされる。 | ||||
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エスプリと意外性を秘めた短編集期待を裏切らない。どれも素晴らしい。 | ||||
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収録作品 『妻を殺さば』 『毒薬であそぼう』 『10ドルだって大金だ』 『50セントの殺人』 『とっておきの場所』 『世界の片隅で』 ☆ 『円周率は殺しの番号』 『誰が貴婦人を手に入れたか』 『キッド・カーデュラ』 『誰も教えてくれない』 『可能性の問題』 『ウィリンガーの苦境』 『殺人の環』 『第五の墓』 読みやすいだけじゃない。『世界の片隅で』でジャック・リッチーは忘れられない作家になった。 これ以前と以後では彼に対するわたしの評価は一変する。 せつなくて壊れそうな世界観は胸に沁みる。 コペルニクス的転回とは、こういうことかもしれない。 未読のかたは、ぜひ一読を。 | ||||
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起・承・転・結の明快な短編集です。 一編はおおむね15分で読めます。 結のツイストも効果的でO・ヘンリーばりの鮮やかさです。 結末にはニヤリとして殺人者でも憎めません。 各々映画やTVドラマにしても楽しめる作品ばかりです。 軽妙な語り口の落語を聞いているようです。 読後楽しくなるような本はめったにありませんよ! | ||||
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「結婚して三か月、そろそろ、妻を殺す頃合いだ」 本書は、妻殺しを企てる短編ではじまるミステリー短編集です。ミステリーに殺人や犯罪はつきものですが、それにしても最初から刺激的な言葉ではじまっています。 資産家の娘に近づき、まんまと結婚を果たした主人公は、財産を自分のものにするために、次の行動を起こします。むだづかいをする家政婦をクビにし、乗りもしない車を処分しておかかえ運転手もクビにする。 男は、いずれ自分に転がり込んでくるはずの財産を減らさないよう、屋敷のムダを削っていきます。長いこと妻を脅迫してカネを巻き上げていたクズ野郎を片付け、そのクズ野郎に知恵を授けていた顧問弁護士を亡き者にし、いよいよ機は熟しました。 妻をかたづける最良の場所をさがして大自然の中へ出たものの、二人が乗ったカヌーの転覆で急流に放り出された男は……。 このあとの意外な結末の他、本書のどの短編も、気の利いたストーリー展開と予想を裏切る結末が用意されています。 実はこの本、『このミステリーがすごい!』の1位に選ばれこ『クライム・マシン』の作者ジャック・リッチーの2冊目の邦訳本です。『クライム・マシン』の結末の妙としかいいようのない結末には感嘆させられました。映画『スティング』のドンデン返しばかりを集めた本、といっても言い過ぎではありません。 2冊目の本書でもひねりの効いた結末は健在で、さらにうれしいのはどの作品にも「外れ」がないことです。 著者のリッチーはアメリカのミステリー雑誌に30年ものあいだ毎月のように書き続けた作家です。コンスタントに書き続けるということは、それだけ粒がそろっているということです。 日本ではまだ本書で2冊目ですが、こんな「外れ」のない面白さはを提供してくれる作家は、もっと有名になるかもしれませんよ。 | ||||
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最近日本ではジャック・リッチーがブームなのだろうか。晶文社の「クライム・マシン」を皮切りに、河出書房新社から本書「10ドルだって大金だ」に「ダイヤルAを回せ」と、リッチーの短編集が次々と出版されている。何にせよ非常に喜ばしい。リッチーの短編は、読みやすい軽快な文体、気の利いた着想、スマートな切れ味と、とにかくおもしろくて、手放しに楽しめるからだ。 ただし”非シリーズ物に限っては”というただし書きがつく。残念な事に、本書はカーデュラ物1編、ターンバックル物5編と、シリーズ物が非常に多い。カーデュラはまずまずだが、ターンバックルはあまり好きでないので、なおさら残念に思う。つまらなくはないのだが、非シリーズ物の方がどんなに良いか…と恨みを感じざるを得ないのだ。1冊に1編なら許せるが、5編は勘弁してほしい。 シリーズ物はシリーズ物で、別の本にまとめてほしい。そうしてくれたら、非シリーズ物のファンのみならず、シリーズ物のファンも喜ぶと思うのだが。 | ||||
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巻末の「ジャック・リッチーのクールな魅力」で訳者の藤村裕美はこう書いている。曰く、「一撃強打というよりクールなアベレージ・ヒッター」「読んでいるあいだはひたすら愉しく面白く、読み終えた後には見事に何も残らない」。特に「前座噺をさらりと演じて爆笑をとるのは生半可な腕でできるものではない」なんてリッチー評はまさに言いえて妙で、この訳者あとがきはなかなかのもんである。 僕はリッチーを初めて読んでみて、“よく出来たパズル”って印象を持った。質の高さは誰もが認めるところだと思うけど、あとは読書に何を求めるかで反応が分かれるだろうね。ハートウォーミングなものを求めてる人にとっては「感心はするけど感動はしない」ってとこだろうし、文学に不条理なものを求めてる人は「引っかかるものがない。文学的意味がまるでない」ってとこだと思う。僕はパズルにはまったく魅力を感じないタイプではあるけれど、現実の陰湿な殺人を日々目の当たりにしていると、リッチーの描くクールでスマートで絵空事の殺人は一種カタルシスである。訳者あとがきの中の「『人間を描く』ことなどには見向きもしない姿勢はいっそ爽快」ってあたりが、リッチーの現代(いま)的価値なのかもしれない。 | ||||
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ミステリーの短編集です。 「クライム・マシン」が2006年版「このミステリーがすごい」(宝島社刊)第1位になって、 その続編なんですよ。 なんていうか、軽くひねりが効いていて、文章も軽くて、無駄がないんですよ。 すいすいすいって読めて、読後感も軽くて。 難しいことを難しく、長く書くのは簡単だけど、 削りに削って、短くまとめて、しかも内容は充実しているというのは、すばらしいです。 | ||||
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またまた、ジャック・リッチー登場。短編集である事もさりながら、読み易い文体で着想の妙のみを純粋に味わえる、珠玉の短編集。「迷探偵」というのは可哀相な気もするが、「二重解決モノ」のターンバックルシリーズを五編収録。 特に気に入った作品を挙げておこう。 「妻を殺さば」 生活無能力者の男が遺産目的で妻の殺害を計画するという定番の物語。。。。なのだが。。。。 「毒薬であそぼう」 青酸カリの塊をひょんなことから手にした反抗期の兄妹。劇薬回収にやっきになる敏腕警部補を手玉に取る、子供の知恵の大胆さが、クイズ的に楽しませてくれる。そして。。。。 「10ドルだって大金だ」 10ドル紙幣の重さを痛感するユーモア・サスペンス。シチュエーション・コメディとしても気の利いた表題作。 「とっておきの場所」 とっておきの場所の意外性が楽しい、ブラック・ユーモア色の強い一編。 「キッド・カーデュラ」 「クライム・マシン」収録の「不死身」のオプ、カーデュラ登場。シリーズではエピソードゼロに相当する、探偵になる前のカーデュラを描く。すかんぴんのカーデュラが天職とも言えるビッグ・マネー獲得法を思いつくのだが。。。。 「誰も教えてくれない」 ターンバックルシリーズは、今だったら十分長編に成り得るアイデアを贅沢に短編に収めた感じがする。が、この一編だけは短編の妙を強く感じさせる。どちらかというと「奇妙な味」に近いテイストが楽しい。 | ||||
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’05年、再発見されたジャック・リッチーは、日本で編まれた短編集『クライム・マシン』が「このミステリーがすごい!」海外編で第1位となって話題を呼んだ。本書は版元が変わっての邦訳オリジナル第2短編集である。本書も『クライム・マシン』に負けず劣らずの、クールで、ウィットとツイストに富んだ14作が収録されている。 ’06年、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第5位、「このミステリーがすごい!」海外編第14位にランクインしている。 いくつか印象に残った作品を挙げてみる。 金目当てで冴えない資産家の女と結婚した放蕩男が、三ヶ月経って妻殺しを計画するのだが・・・―「妻を殺さば」。 田舎町の小さな銀行で州の会計監査官のチェックを受けたら、算定額より10ドル余計にあることが分かり、雇用主と従業員は・・・―「10ドルだって大金だ」。 とあるボクシングジムに夜しか動けない怪力男が入門、快進撃を続けるが、彼の正体は・・・―「キッド・カーデュラ」。 ある女に関する報告書を実地調査せずにタイプして提出するだけでいい、と依頼された私立探偵ターンバックルは・・・―「誰も教えてくれない」。 そのほかの作品も、いずれも、一切の無駄を省いた軽妙な語り口と、日常や常識・読者の予想から逸脱してゆく“ひねり”が絶妙である。 解説にあるように、「読んでいるあいだはひたすら愉しく面白く、読み終えた後には見事に何も残らない」ジャック・リッチーの作品は、エンターテインメントとしての短編ミステリーのお手本と言っていいだろう。 | ||||
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鮮やかなどんでん返しもあれば、逆にその期待とは裏腹に肩透かしを食らうものまであるが、ミステリーとしては申し分なく、読後も爽やかである。 作者のジャック・リッチーの素晴らしさは、小説の中の犯罪が、誰の心にも潜んでいる悪魔の囁きや秘め事と同調してきて、いかにも、さもありなんと思わせるところだろう。 登場人物もどこかユーモラスで、ブラックユーモアというよりヒューマニティーに溢れた小説だと言える。 読んでいる途中、一気に読み終えるのが惜しい気がしたほどである。 | ||||
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「クライム・マシン」(晶文社刊)で見事2006年版「このミステリーがすごい」(宝島社刊)第1位に輝いたジャック・リッチーの日本オリジナル短編集第2弾。「クライム〜」が余りに素晴らしかったので,あれ以上は望めないのではと危惧したものの,名手リッチーただものではない。一切の無駄を省いた簡潔な文体,ツイストの効いたストーリー,アッと驚く結末とまさに短編集の見本の如き全14編。 カーデュラ初登場の「キッド・カーデュラ」,ターンバックルものなどお馴染みのシリーズもしっかりおさえている。 読み始めたらやめられなくなる。睡眠不足にご注意! | ||||
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