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永遠と横道世之介



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永遠と横道世之介の評価: 4.19/5点 レビュー 191件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.19pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全191件 161~180 9/10ページ
No.31:
(3pt)

普通の人だったのに。

吉田修一さんの小説を読むのは3冊目なのですが、
何気ない、淡々とした日常を描くのが上手い作家さんなのだなと
思います。

この作品も、長崎から上京してきた主人公の1年間と彼をとりまく
人々及び彼らのその後が描かれます。

80年代に大學生活を送った人については、特に懐かしい作品でしょう。

この先ネタバレあり

ひっかかったのは、そう多くはない登場人物の中から、国連職員(しかも勤務地は難民キャンプ)、
国際報道カメラマン、画家のプロデユーサー兼ラジオでも番組を持つ人、と3人も
あまり普通でない職業についた人が出たこと。
彼らの青春時代は、最後の一人を除いて、かなり普通だったのに。

国連職員と報道カメラマンには、特に違和感を感じました。

主人公の最後もドラマチック。

親しみやすい若い主人公の淡々とした毎日を、彼をとりまく人々と共に描く、
ということで、「ガープの世界」を連想したのですが、ガープの最後は
もっと日常的なものだった。
それにより、小説世界がよりリアルに感じられ
ガープが死んだことが、しばらく信じられなかった。

主人公には、もっと普通の仕事と普通の最後が相応しいような。
って思うのは、私だけ、私の勝手な要望なのかもしれませんが。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
4167665050
No.30:
(5pt)

思い出の脆さと強さ

横道世之介というどこにでもいそうで、実はなかなか出会えないのかもしれない大学生の東京での最初の1年(おそらくは1987年)を描いた小説。世之介の魅力を数百字で伝えるのは難しい。敢えてまとめれば、彼の魅力はその気負わない前向きさだろう。流れに巻き込まれて、意図せぬ状況に立ち至っても、後悔したり、言い訳したりせずに、とりあえずその状況を生きる。楽しもうとしたり、立ち向かおうとしたりしているようには見えない。そういう気負いはない。受け流しはするが、逃げはしない。後ろ向きではない程度の前向きさ。
作中、まるで過去を回想するように、約20年後の「現在」が挿入される。そこでは、40歳を過ぎて大人になった登場人物たちが、日常の隙間にふと世之介のことを思いだす。そういえばあんなヤツがいたな。おもしろいヤツだったな。あいつと知り合いになれてよかったよな、と。ずっとつきあいがつづいているわけではない。今、どこでどうしているかもわからない。でも、ふとしたきっかけで、楽しい思い出として、ほんの少し思いだす。ぼくはたぶん世之介よりひとつ年下で、やはりいま20年後の「現在」を生きている。ぼくに、そんな人物がどのくらいいるだろうか。
終盤、世之介が恋人のために用意したあるものが、当人の手にわたる。日々、人は人になにかを渡しながら生きる。気楽な思いだったり、重大な意図だったりを込めて。でも、言葉やモノに込めた意味は、そう簡単に正しくは伝わらない。意味は変容し、でも繋がって、受け継がれていく。「横道世之介」の終盤に描かれるのも、そうした弱い連鎖だ。意味を変えながら、手渡されるモノ。その脆さ。でも、表層的な意味が忘れられ、あるいは誤解されても、もっと深いところでは、ちゃんと繋がって、引き継がれていく、その強さ。なんてことのない日常、なんてことのない友人、家族のかけがえのない愛おしさを、そのまんま書いてしまったこと、書けてしまっていることが、この小説を、かけがえなく愛おしいものにしているように思える。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.29:
(2pt)

確かに登場人物は魅力的かも。

この本はああいう時代を知る人でないと楽しめないのかもしれません。盛り上がるようなところも特になく、ただただ平坦にページが進んで行きます。

また、人間関係がいかにも小説的で、正直なところ、主人公が軽薄な人間にしか見えませんでした。帯の「世界にYESと言い続ける」とか煽りすぎだと思います。

強いてあげるなら、正樹の登場シーンが一番良かったです。

なんというか、この世代との感性の違いをまざまざと見せ付けられたというか、そういう作品でした。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.28:
(5pt)

人生における人との出会いの意味を反芻したくなる小説

1987年4月。大学進学のために九州から上京した横道世之介。彼が東京で新たに出会った人々との、さほど波乱に富まない一年の記録。

 2010年度本屋大賞の候補作という程度の知識以外に情報もないまま手にしたのですが、10頁ほど読んで、今さら80年代の青春小説? と思い、一度本を措いたのです。
 一日おいて、別に手にし始めていた長編小説にほんのいっとき飽いたものですから、再度手にして読み始めたところ、あるところから俄然物語が魅力的に見えてきて、一日で読み切ってしまいました。

 世之介の一年は、彼を飛躍的に成長させるわけではありません。なんとなく入部したサンバ・サークルで大活躍するわけでもなければ、カモミール・ティーが何だかも知らないし、年上の魅力的な女性・千春とも接点がありそうでなさそう。
 彼の何が具体的に魅力かというと、それは「いろんなことに、『YES』 って言っているような人」という以外には「ほんとになんて言えばいいのかなぁ…」という印象の男の子です。

 そんな男の子の一年を読むこの小説ですが、ところどころに世之介と出会った人々の20年後が差し挟まれるに至って、これが彼の物語ではなくて、彼と出会った人々の物語であることに気づくのです。

 「世之介と出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるだろうかと、ふと思う。たぶん何も変わりはしない。ただ青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世の中には大勢いるのかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる」(171頁)。

 世之介の人生と接点をもったことで、そんなに大きく自分の人生が変わったという手ごたえを得られるわけではないけれど、それでもヤツとの出会いは自分の人生に意味があったという気がしてくる。
 そんなヤツ(ら)との出会いが人生を少しずつ形作っていく。
 自らの人生を振り返ってそんな風に思わせてくれる小説です。
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No.27:
(5pt)

80年代の青春時代が懐かしかったです

新聞連載小説だったということで、読みやすかったです。内容は大した起伏も無く80年代の学生生活が淡々と進んでいくので、少しイライラしながらも当時学生だったころを思い出しながら読んでいたところ、急に20数年後の展開が挟まり、その後主人公の将来を暗示させる挿話があったりと、今度はハラハラしながら読みだしてしまいました。
 作者の小説は初めて読みましたが、視点が変わる話の進み方に、誰でもが自分の人生の主人公であり、自分を取り囲むそれぞれの人々にとっては逆の立場になるということを考えさせられました。
 最後の方で再登場してくる祥子さんの姿にほれぼれしました。読み終わってしまうのがもったいなかったです。
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No.26:
(5pt)

文句なし!

淡々と話が進むが引き込まれていく感じ。作者の代表作になるんでしょうね。自分の若い頃にリンクさせて読んでしまいました。世之介くん、最高やね!!
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No.25:
(5pt)

今度は「善人」ですか?

ノスタルジックに語られていく横道世之介の濃い1年と、短い人生に、悪人が一人も出てこない。切ないほろ苦さに、心地よく酔わされて最後まで。どれだけ上手いのか。今後、目の離せない作家である。
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No.24:
(3pt)

映像化するといいかもしれない

草食系男子とは、この物語の主人公のような人のことを言うのだろうかと思いました。
心優しく、ちょっと気弱で、それでも正しく生きる。恋愛もする。周囲を取り巻く人々にも生活がある。

たいていの物語は主人公が主人公であるのですが、この物語は何となく主人公を取り巻く人々が主人公のような感覚でした。

現実の私たちの周りにも横道くんのような人がいて、そこにも物語がある。
それに気付かされる。
そんな感覚でした。

今まではわりと「小説(原作)>映像化」でしたが、この作品は映像化したほうが良さが出るような気がしました。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.23:
(4pt)

やっぱり世之介と祥子ちゃんのやりとりが好き

登場人物の20年後が一人ずつ突然ちょこっとだけ投下される構成がすごくよかったです。“今”と20年後の各登場人物の雰囲気の乖離がなかなか強烈で……。終盤は祥子ちゃんの20年後がいつ来るかハラハラして、いよいよ来た時はページを早くめくりたいようなもうめくりたくないような……そんな気持ちにさせられました。そういったところも含めとても魅力に溢れた作品でした。絶妙な構成だったと思います。吉田修一作品の中では最も印象に残りそうな作品です。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.22:
(4pt)

長さも気にならず楽しめます

80年代が舞台とのことですが、別に現代だと言われても違和感なく
読めたような気がします。
何といっても登場人物がみんな魅力的でした。
とりたてて優れたところのない世之介は、しかしマイペースで
嫌味なところがまったくない、理想的な主人公だと思います。
ヒロインの祥子ちゃんはちょっとずれていてかわいいし、魔性の
女?千春さんも意外に普通のきれいでかっこいいお姉さんでした。
あと友達の加藤君がかっこいいです。好きです。

でもそのうちの誰ともあまり長く深くつきあっていない世之介って、
実はけっこう冷たいのでは…とも思いました。新聞連載ということ
が関係あるのかわかりませんが、一つ一つのエピソードがちょっと
唐突で、独立していて、あまり奥行きを感じませんでした。
個人的に祥子ちゃん以外のキャラクターの現在の話はなくても
よかったような気がします。
そういうわけで星4つですが、面白いのは文句なく面白いです。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.21:
(4pt)

誰でも、誰もの人生を変えられる。ってことかな

人生に影響を与えるという点で、世之介に才能があったようには描かれていない。それゆえ「どの人の人生も、特別な誰かではなく、それまでに出会ったすべての人々の影響を受けて作られている」ということがテーマかな、と思う。

各章の書き出しが「・・・するのが世之介である。」というように遠景から描かれるせいか、青春小説という割には感情移入がしにくい。また前半は話の起伏に乏しく、正直イライラした。

ところが、途中から挟まれる現在の登場人物との内容的ギャップが、読み進めるにしたがって狭くなる。それが収束したときの風景は、同じ日常なんだけど、見え方が少し変わる。ラストまで読んで、ようやくそのうまさに気がついた。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.20:
(4pt)

読後にじわじわと・・・

作者もどこかで言っていたように、「学生時代こんなやついたな」みたいな
主人公に対する親近感とともに、その頃の自分を懐かしく思い出しました。

これってなんだろう? 
何かを教えてもらったり、啓蒙されたわけでもないんだけど、
気楽に楽しく一気に読めて、そして、読後にじわじわと感動が
波のように押し寄せて来る、といった感じです。

作者も楽しんで書いているイメージで、これもまた好感が持てました。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.19:
(4pt)

世之介の存在がとても気になります。

普通、小説の登場人物は、あくまでも、小説の中の住人なのですが、
たまに、実在の人物以上に、身近な存在になる場合があります。

僕にとっては、「太郎の青春」の太郎とか、「ガープの世界」のガープ
「龍馬のごとく」の龍馬、「伊丹十三のエッセイ」の伊丹十三のように、
世之介もとても身近な存在の様な気がします。

だから、この作品には愛着が沸きました。

初めて、レビューを書きたくなったのは、
そんな理由からです。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.18:
(5pt)

視線と記憶の物語

彼の長編はほとんど読んでいるけれど、本作が自分にとっての最高傑作になるような気がしてならない。思い入れのある小説や映画の初見のあとに覚えるのは、感動とか清々しさではなくて、(今回は世之介の)作品世界から自分の現実世界へ引き戻された、この2つの世界の断絶に対するわだかまり、いってみれば想像の世界を自身が去ってしまったあとの強い名残惜しさである。平凡で退屈な現実世界をこれほどまでに共感できる、愛らしく、かつそれを他者の視線や記憶と混じり合わせながら1つの物語を作り上げる作者の小説家としての態度は、自分自身を創作意欲に駆り立てる。

『パレード』において同作者が持ち出した「マルチバース」という概念を、この『横道世之介』では世之介と関わった人の記憶の集積というかたちで再び用いられていると思う。前者では「マルチバース」というものが1人の人間がどこにも存在しないことを言うために利用されたのに対して、今回のそれは複数の記憶や視線が多かれ少なかれ確実に1つのある意味で共有された世之介の記憶、人間像を描写するという逆の意味で用いられていると感じた。

作中で物語が世之介の立場から語られることは少ないけれど、読者は世之介の世界との関わり方は、もうすでに写真家としてのそれだったのだと気付くはずである。

そして、自分がどんな人間になりたいという思いよりも、人にとって自分がはどんな人間であるのか、なりたいのか、さらにはどんな人間として思い出されるのか、そんなことを考えさせる。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.17:
(5pt)

人生へYES

ポジティブとはまた違う心の隅で「Yes」をつぶやく世之介の姿勢が、人生に行き詰った人達の背中を優しく推してくれる感じが実に心地よい。
日常の中で善意のメッセージを汲みとる感性の豊かさに本人が気が付くのは本書ではとくに触れられていないのだが、それまでの過程を解きほぐすように綴られているから、読後感が素晴らしい。
哀しみの中に希望と安らぎを見出した彼に関わった人達の背中を彼は再び優しく推してくれるのだろう。
オーバーなドラマにならず、抑制を利かせながら読者の心にしっかり印象を残す本作はじんわりと胸に届く感動作である。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.16:
(5pt)

横道世之介に会いたい

すごい小説だ。この作者は色々な作風があって、当たり外れが大きいと僕は思うのだけど、この横道世之介が一番好きだ。

人生って思い通りにはいかないし、ささいな出来事が人生を大きく変えてしまう事もある。横道世之介と周りの人達の20年後の描写が好きだ。彼らが様々な出来事によって人生の分かれ道を選択した結果の20年後が見事に描かれていた。これが主人公だけならよくある小説だけど、脇役の人生も含めて作り上げると、すごい複雑なパズルになる。だからこの話はなんでもない18歳の少年の、よくありがちな話なのに、こんなにも深く、読み手の心に染みてくるのだ。
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No.15:
(4pt)

これが横道世之介なんだよね

毎日新聞連載中、欠かさず読んでおりました。
世之介、どこにでもいそうな学生である。
特に特徴もなく普通の一般家庭田舎の生まれ。
物語の途中で、世之介とかかわりのあった人達のその後が出てきます。
世之介とは同世代なので読んでいて自分の学生時代を思い出したりしました。
終盤「もしかして世之介は・・・・・」と思い込まされる描き方にドキドキしましたが・・・・
ただひたすら世之介の日常を描いた作品、なんの盛り上がりもアクションもあるわけでもないのに、「世之介の十数年後はどうなるの?」という期待を抱いて読んでいました。
不思議な作品です。
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No.14:
(5pt)

世之介くん、ありがとう

吉田修一の本をずっと読んでいて、
作風の幅広さに魅了されつつ、
ときどき「?」という作品もあったりするので
「どうかなー」と思いつつ読んでみましたが、
意外や意外。あらすじだけでは分からないこの面白さ。
ある意味、著者の過去最高作品なのではないでしょうか。

世之介くんは、田舎出で上京したての大学生で
容姿がすばぬけていいとか、お金持ちとか、頭脳明晰とか、
バックグラウンドに恵まれた男の子ではないかもしれないけど
変な魅力があって、その漠然とした魅力を
こんなにも筆を積み重ねて書いたその筆力が
吉田修一ならではだなぁ、と舌を巻きました。

そして、何よりも自分が胸を打たれたのは
世之介くんのガールフレンドだった
祥子さんの「その後」でした。
彼とのとある経験が、彼女の人生にこんなにも
影響を与えるなんてと、読み進むほどに
万感の思いがこみ上げてきました。

大学時代を振り返ると、みんな世之介くんだったような気がするし、
自分もまたそんな一人だったかもしれないと、
そんな懐かしさとやさしさが
読み終わったあとにジワジワとこみ上げてくる一冊です。

2009年にこの本を読めて、すごく良かったです。
世之介くん、ありがとう。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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No.13:
(4pt)

懐かしい風景と寂しさ

20数年前の学生の1年と彼に関わった人の現在がシンクロして展開。
どこにでもいるような青年「横道世之介」。
吉田修一らしい登場人物の意外な末路。
どこでどう結びつくのだろうとわくわくしながら読み進めた。

加筆・修正したためか、一部で、世之介を客観的に扱うような文体が突如として出てきた。ちょっと不思議だった。

***

「ただね、ほんとになんて言えばいいのかなぁ…。いろんなことに、『YES』って言っているような人だった」
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
4167665050
No.12:
(4pt)

淡々と・・・でも良い作品でした。

自分が大学生であった80年代の時代の空気を思い出しつつ読みました。
力み過ぎず、淡々とした文体がすごく良かったです。
登場人物の平凡さと非凡さのバランスがいい感じでした。
出来たら違う結末が良かったなぁ・・・というのは
もっと続きを読みたかったという私の欲張りな気持ちです。
40も半ば近くになり、昔を思い出すことが増えた私には
近しかった友人のあの頃を本で読んだかのような読後感でした。
80年代の高校生、大学生だった読者向け・・・かなと思います。
横道世之介 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:横道世之介 (文春文庫)より
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