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永遠と横道世之介
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永遠と横道世之介の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全191件 81~100 5/10ページ
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平凡で何にでもYESと行ってしまう人の良さと。普通の範囲のズルさを兼ね備えた大学生を主人公としたお話。 物語に大きなアップダウンや劇的なイベントはありませんが 登場人物たちと自然に出会い、愛すべき主人公の人間性に触れ、そしていつの間にか別の道に分かれていく そんなエピソードを重ねるうちに、物語の味わいが染み込むように深まってきます。 また。リアルに描かれる主人公の東京での大学生活が 自分の大学時代の自由、不安、怠惰、希望、期待などが入り混じった生活を思い出せてくれるのもいいです。 | ||||
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主人公世之介は、特に賢くもないがバカでもなく、至極働き者でもないが適当に働き、適当にスケベだか大した欲もなく、小賢しく悪いことも考えず、流れにまかせてのんびりと生きている。愛されて育った子供のように素直で善良。とくにどうという特徴もないけれど、こういう人はやっぱりいいもんです。 | ||||
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4〜5時間掛けて一気に読みましたが、終盤は涙が止まりませんでした。 良い意味で純粋に感動させてくれます。 地方から上京してきた主人公が、都内の大学(おそらく法政大学)に入学してそれからの1年を綴っています。 何気無い人との関わりの大事さ、またそのことによって影響を受けた人たちのその後などが語られます。 私自身が10年と少し前に同じように法政大学の近くの大学に入学した頃の思い出なども重なり、あーわかるわかると共感できる部分や主人公ならではの人柄の良さ・純粋さに「そうきたかぁ」と関心したり…と内容にぐいぐい引き込まれました。 私のように30代の男性にはもちろんおすすめですが、万人に勧められる最高の作品だと思います。 | ||||
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これは一度読むだけじゃなく、何度も読むことでもっと面白くなります。 正直一度目は話の流れがうまく掴めなかったのですが、 読む度に物語の"風景"や"匂い"だったり、世之助の"感情"がじんわりと伝わってきて、心が暖かくなりました。 買って損しない作品だと思います。 | ||||
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本作は吉田修一氏による青春ドラマ。 2013年に映画も公開されている。 描かれている時代はまだバブルがはじけていない1980年代が中心となる。 舞台は東京、ときどき長崎。 大学に進学すると同時に長崎から上京した世之介。 成り行き上入ることになってしまったサンバサークルや地元の同級生を通じて様々な人に出会い、普通に過ごす。 そう、世之介は特に目立つイケメンでもなく、飛び抜けた才能の持ち主でもなく、普通の大学生なのである。 どちらかというと気が小さく、ちょっとセコく、ズルもする世之介。 小説のタイトルともなる主人公としてはなんとも物足りないキャラクターと思いきや、これがなんともジワジワとくる。 愛すべき凡人というか、なんとも表現がむずかしい。 これは読んだ人にしかわからないと思う。 物語はちょいちょい時を超え、大学時代に世之介と関わった人たちのその後(20年後くらい?)を垣間見せてくれる。 その誰もが世之介をボンヤリと思い出す。「そんなヤツがいたなぁ」と。 かつて世之介と時を共にした彼らの未来の姿も、実に様々で面白かった。 終盤は意外な結末だった。 映画も是非観たい。 | ||||
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初めて吉田作品を読んだのですが、非常に心地よい作品で一生大切にしたい作品の一つになりました。 その理由の一つに手厚い心理描写なのではないかと考えています。特に印象深い場面を挙げるならば、祥子が世之介に対して「世之介さん」から「世之介」に呼称を変えた以降に用いられる羞恥やぎこちなさを表した「世之介・・・」の「・・・」や、その後に世之介がホテルに誘い出した時に動揺で思わず祥子が「世之介・・・」ではなく、「世之介さん」と慣れ親しんだ関係の呼称に変わる場面。そこからより一層伝わる二人の初々しさ、微妙な距離感。他にも、夏休みや祖母の急逝に伴う世之介の帰省時に於けるさくらと世之介の二人だけでの会話や所作。などと、著者の手厚い人物描写によって虚構と現実が程よい塩梅を帯びている点が非常に気に入ったのだと思います。 世之介の様に、僕はこれからも、そして死後でさえも誰かにとって大切な存在であり、そっと僕を思い出してもらえるような人間になれるのだろうか。ふと、自問しています。過去を顧み、生き方を見直し、襟を正す。そういうきっかけにもなった本でした。 | ||||
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面白かった。 世之介くんと同じ時代に大学生だった私にはまさにツボ(≧∇≦) 電車の中でなんどか吹き出してしまいました(^^) | ||||
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著者はどこにでもいる地方から上京した平凡な大学生、横道世之介。 …という題目すら世に溢れているが、本書はほんとうに“どこにでもいそう”な大学生で、母校でも石を投げれば必ず当たりそうな少年である。 しかし、本書はその“普通”がミソなのだ。どんな“普通”の人生でも人は誰かの影響で色んな方向へ変化し、それが「大学生の時のあいつ…名前なんだっけなぁ」と言うレベルのやつでさえ、何かしらの影響を与え、人々は人生の色々な帰路へ進んでいくのである。 72億人には程度の差はあれ72億通りの“ドラマチック”が人生に転がっており、その“ドラマチック”にも色んな人が絡み合ってできている。 本書は上京したての大学生が主人公であるが、境遇が今の自分と重なる部分が多く(西武新宿線だし!)、徐々に東京に慣れてきた行動や気持ちの変化が手に取るように分かって嬉しいような切ないような…。 文章も平易で読みやすく、高校生でも楽しくさらっと読めると思います。 特に、大学生にはお勧めの一冊です。電車の中で是非読んでみては(あわよくば西武新宿線で)。 著者:吉田修一(法政大学経営学部卒、本書で柴田錬三郎賞を受賞) 発行:2012.11.10 第1刷 読了:2015/04(044/08)★4.4 | ||||
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映画を見てから、小説を読む、というのは初めてでした。映画、悪くはなかったのですが、なんとなく消化不良だったので。小説には消化不良感は全く無く、全てが調和して終わっていました、が、小説の翔子ちゃんよりも、映画の吉高由里子の方が、ずっと素敵でした。吉高さんは、この頃から「ごきげんよう」が日本一似合う女優だったことに、妙な感動を覚えました。映画も、小説も、どちらも十分に読む、見る、価値のある作品かとおもいます。 | ||||
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少し怠け者で、程よく明るくて、単純で、、、、。読めば読むほど憎めない世之助。読み進めるほど、世之助を愛おしく感じる物語でした。世之助と人々との会話やエピソードはどれも、日常的でありながら、ほのぼのと煌めいていて、読んでいる間、ずっと顔が緩みっぱなしでした。途中、40歳の事実を挿入することによって、読み手にもうひとつの感情を抱かせながら進めていく構成にも、筆者のセンスが光ります。でも出来たなら、その事実がなくて、ほのぼのといつまでも世之助の物語を読んでいたかったです。永久保存版にしたい読後感。 | ||||
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作家高見順の名言に「描写の背後に寝てはいられない」というのがあります。自分には、この毎日新聞に連載された小説では、作者が描写の背後に寝てしまっている感がするのです。確かに器用な読み易い文章で、登場人物を描き、各人物の動きの細かい部分での仕草の描き方は確かに見事です。例えば冒頭で、土台が大理石の重い時計を持ってこらずにはいられなかった描写だけで、主人公の性格を想像させるなどは秀逸な筆遣いです。会話の展開も誠にうまい!と感心させられます。 ただ、読んでいくにつけて、その他の登場する各々の人物像が何故か性格が明瞭でない、個性がわからない、よってその立ち姿が想像出来ないのは自分だけでしょうか? 器用な描写に安住し、人間が深くには描けていない。作者が寝てしまっているというのはそういう意味なのです。繰り返しますが現代風俗としての大都会での学生像とそれを取り巻く人間模様は描けていて読ませはするのですが、どうも各人の個性が浮かんでこないのです。これでは小説という活字としては物足りません。 映画化された作品を見ましたが、吉高由里子さんの演技力のおかげで、やっと主人公の恋人である祥子像がはっきりしましたし、友人の倉持像、母親像もなるほどと思わされました。祥子の父親像などは映画の人物造形の方がはるかに秀逸でした。監督の演出の見事さを差し引いても、「活字が映像に負けてしまっている」と言っては酷でしょうか? | ||||
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著者は大好きな作家のひとりでですが、 本作については、最後までなじめなかった。 何がなじめないかというと、時代の空気感といったらよいだろうか 読む人の性格の問題ではあるかもしれないが、 いろんな事件は起こるものの、また、世之介にしても決してふざけているわけではなく 一生懸命に生きているというのはわかるのだが、なんとも全体に流れる空気感全体が あまりにも”青春”、あまりにも”平和”、すぎであり、著書のパレードで描かれた 若者の一種の”しらけ”みたいなものを排除した、パレードの空気感と 真反対の東京青春群像劇であるような気がする。 よって、パレードが好きな人は、あまりなじめないと思うし、 本作が好きな人は、パレードはなじまないように感じた。 | ||||
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法大OBが描く、法大を舞台にした、法大生が主役の作品です。 エンディングは少しもどかしいですが、刹那的な大学生の描写が秀逸で、ありふれた日常がとても貴重であると感じさせてくれる一冊です。 法政には第一希望の学生、仕方なく入った学生、附属生、仮面浪人している学生、社会人など、様々な学生がいると思います。 たとえどんな思いであれ、いずれの学生も、法政を懐かしむことができる一冊だと思います。 法政大学に入学が決まった学生には是非読んで欲しいですね! | ||||
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地方から東京に出てくる若者の物語といえば,古くは夏目漱石の「三四郎」,今の作家なら奥田英朗「東京物語」などいくつか思いつきますが,本作はそんな若者上京物語の中でもベストの部類に入る作品だと思います。 今の横道世之介の物語の中に,世之介と関わった者たちの20年後の姿が挿入されるのですが,その挿入話によって,本作がずっと心に残る印象的な作品となりました。 上京したばかりの頃は,隙だらけで「これからいろんなもんが増えていくんじゃない」と言われる世之介。 それから1年,世之介の身の回りに何かが増えている。 それが何なのか世之介自身には分からない。 何か特別な目的を持って生きているわけでもないけれど,それでも確実に世之介は成長している。 そして世之介と当時関わりを持った人たちも,20年後それぞれの人生を歩み,それぞれの形で今を生きている。 「人生なんて本当にどこでどう転ぶか分からない。」 自身の生き方について,果たして今の自分はどうなんだ,と自問自答するような,そんな気持ちにもさせられる。 とてもいい本でした。 | ||||
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幸せは、過去のなかにしかない、とまずはこういってみたい。記憶を振り返って、はじめて、あの時楽しかったな、よかったな、と気づく。 もう戻れないあの頃、といったものを痛烈に感じさせる小説だと思う。世之介と祥子ちゃんとの会話、エピソードがとても楽しい。祥子ちゃんのキャラクターが微笑ましく、愛おしい。自分にもこういう過去があっただろうか、こういう女性がいただろうか?、と思った。楽しかった過去は、切なく、苦しいものでもある。なぜならもう二度と戻れないのだから。 小説は、80年代に大学生活を送った世之介のありふれた日常を描いているが、その頃関わった同級生の倉持や、加藤、片瀬千春との、その後の関係が意外と希薄であることもしっかり書かれている。大学時代から十数年後の倉持は言う、「懐かしいなぁ。横道世之介かぁ。元気にしてんのかなぁ。・・・」(P.64)。加藤も、通りを行きかう人々のなかに誰かに似た若者が通ったように感じるが、《それが誰なのか思い出せない。名前を思い出せないというよりも、いつどこで会った奴なのかも分からなかった》(P.166)。その後しばらくして、思い出す有様だ。片瀬千春については、例の人身事故のニュースを聞いた直後の会話は次のようだ。《「片瀬さん、どうしたんですか?」「え?」「いや、ちょっと様子ヘンですよ」「そう?・・・・・・なんかを思い出しそうで、それが出てこないのよねえ」「あ、年だ」「失礼ね」》(P.272) 人間関係は疎遠になる場合もあるし、そうならない場合もある。それが関係の濃淡をそのまま反映するとも限らない。世之介と彼らの関係が疎遠な感じなのはみもふたもない事実にすぎない。しかし、何か人生の機微、生きていくことの哀しみ、寂しさを感じさせられる。そして世之介のために涙を流した祥子の姿に救われた気持ちになった。 この小説はあるあるエピソードがどんどん繰り出され、楽しく読めるが、何か記憶の琴線に触れてくるものがある。ぼくは、過去に自分を助けてくれた人、いつも元気づけてくれた人たちを思い出しながら読んでいた。世之介が祥子ちゃんと過ごしたあの頃、楽しかった日々,耳に心地よかったあの声、やさしさ。自分にも確かに、こういう日々があった、こんな人がいた、やさしい声があった、と思った。 | ||||
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長崎から上京した新入大学生の12カ月の物語。 1か月1チャプターで12回分。 その中に少しずつ20年後の風景が描かれる。 全く平凡で非凡さのかけらも見せない18歳の男子大学生が、ゆかりのあった周りの人を、ほんの少しだけ、ほんとうにほんの少しだけずつ幸せにしている。 ものすごく多くの人をものすごくたくさん幸せにできる非凡な人もいるのかもしれないけど、悪意を持たずしっかり生きているだけで、人は誰かを幸せにしているはず。 と改めて思わせてくれる作品だと思う。 上手いよなあと思わせる一文が、あざといと思わせない程度に時折差し込まれるのは、吉田さんのウデの良さなのだろう。 泣くことはないし、心を震わせる場面も思い浮かばないのだが、つまんねぇといって手放す本ではない気がする。 再読の時は、12カ月をランダムに読んでみることが多い。 私は映画を見る前に読んだのたが、映画のキャストを知らずに一度読んでみた方が良いと思う。 映画のキャストがわかると、その人の「顔」が頭の中に描かれるはずなので。 私も映画を見て以降は、どうしてもキャストの顔でイメージしてしまうようになった。 映画が悪い作品だとも思わないし、出演者が下手というわけでもないのだが、この本はニュートラルな白紙の状態で読むほうがよい気がする。 | ||||
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映画を観てから読んだのですが、筆者の自伝的要素が混ざっているのか、何かちょっと美化された記憶のような感じですっきりしませんでした。映画の方が出来がいいです | ||||
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横道世之介 面白かった。 自分に正直な奴って、こんなに好ましいんだ。 久しぶりに肩の抜ける楽しい小説を読んだ気がします。 いい奴だなぁ。 読み終えたのが無性にさみしいです。 | ||||
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読んだ後に、タイムリーに映画版を見る事が出来ました。 やはり映画は、詳細をかなりはしょっているので本の方が面白いです。 | ||||
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