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燕は戻ってこないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全64件 41~60 3/4ページ
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辛いニュースが多い昨今、わざわざ救いのないノワールを読むのはしんどい。 でも、何らかの形で現代社会と繋がっていないと、新刊を読む醍醐味がなくなってしまう。 作家は、そこに脳みそを振り絞っていると思う。この複雑な社会を、いかに読みやすい 小説として形にするか。 例えば時代設定を未来にする、過去にする、ファンタジーやミステリーやホラーのジャンル を採用する等考えられるけど、この作品は真っ向勝負の現代劇だ。 テーマがテーマだけに、序盤は貧困と搾取の構図が痛々しい。しかし主要なキャラが出揃って くると、誰もが切実な思いを抱えていることがわかる。そこに悪意は認められない。 ヒロインの身体を中心に置き、登場人物たちは自分のエゴと他者への共感の板挟みになるが、 内省するシーンは比較的少なく、会話が活発だ。 この流れがいい。個人としての疎外感、孤独感を抱えつつも、それぞれの登場人物たちは、 自分も、相手も尊重しながら、誠実な話し合いを積み重ねていく。 そこに生まれるのは他者への共感である。 作者が最も描きたかったのは、この、他者への共感が育まれていく過程なのではないか。 連載期間を見ると、ほぼ、2020年コロナ元年と重なっている。それが作品にどのような 影響を与えたのかはわからないが、終盤になるにつれ、前向きで明るい希望が感じられる ような気がした。 その分、あのラストの恐ろしい切れ味には驚かされた。何か、まるで歴史を巻き戻した かのような、古典的な女性の自立の描き方だとは思った。 小説の中で、主人公が作者の手を離れて自発的に動き出したようには感じなかったので、 ちょっと作為的だとは思った。登場人物は誰のものだろう、とふと考えてしまった。 | ||||
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沢山のウクライナの女性が、ヨーロッパの代理母になっています。 自分の人生を賭けての妊娠と出産、その価値は、?子育て終わった私には、 「なんだったんだろう、あの長い歳月は」桐野夏生さん、今を書く | ||||
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日本では認められていないサロゲートマザーという代理母出産を巡る、子どもがいない夫婦と、地方から出てきた貧困の非正規労働者の悲しい現実を描いた物語だった。 毎日の生活だけで手一杯で貯金をする余裕もなく貧困に苦しむリキ。その貧困から抜け出すため、軽い気持ちで生殖医療専門クリニックのエージェントが勧めるエッグドナーという卵子提供を考えるが、サロゲートマザーという代理母出産を提案される。 元バレリーナで夫の草踊基は母が資産家で、妻の悠子と裕福な暮らしを送っているが、子どもがおらず犬を飼っている。どうしても子どもがほしいなら養子を取ればよいのだが、やはり自分の遺伝子を残したいという夫に対して、子どもができなくても夫婦で楽しく過ごせばよいと考える妻。 代理母を巡る、夫、妻のそれぞれの立場からの葛藤や身勝手さ、傲慢さが分かりやすく描かれていた。 特に妻の悠子はビジネスとして子宮を提供するという考え方や、排卵誘発剤を使ったり、注射をしたりとリキの体に負担を強いることに強い違和感を持つとともに、自分だけ蚊帳の外、部外者扱いされることに憤りを感じる気持ちもよく分かる。 悠子の友人で、結婚やセックスに一切興味がないにも関わらず春画作家をしているりりこの極端な考え方がアクセントになっていてよかった。 妊娠、出産したあとにリキや悠子がどんな心境になるのか、興味深かった。 | ||||
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桐野夏生には外れがない。何を読んでも面白い。 特に女を描かせたら唯一無二のものがあって、林真理子にも篠田節子にも譲らない何かがある。 個人的にはそれは女の中に潜むアウトなもの、いつ突拍子もなく生まれて来るか分からないアウトサイダーとかアウトロー的なアナーキズムといえばいいでしょうか。 最後にそれが出て来る。 そして、それは女の真の自立と言う重いテーマにキラリと小さな希望を光らせて終わる。 最後にアウトサイダー的な選択をする主人公が、その先に「何にも誰にも頼らない」という決心で強くなり成熟する。この作品も最終章にそれが出て来ます。 読み始めはバカ女にして見えない主人公が、話が進むにつれてどんどんと知的(別に学問には頼らない)なり、大人に成熟していく過程が読みどころ。ある種のビルドゥングス・ロマンでもあります。 一気読み必須!! | ||||
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ここ10年の桐野夏生さんの著作で一番面白かった。装丁もサイコーです! | ||||
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少子化や不妊治療の保険適用、女性の貧困など 言われている中大変興味深いテーマであった 持つ者持たざる者さまざまな視点が語られているが作者が一貫して弱者の味方である事が わかり感情移入がしやすく気持ち良く読めた。 結末は昨今の女性問題、毒親問題など考えたら 大変含みがある終わりだなあと思った。 | ||||
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この世に絶望しながらも、必死で生き抜く姿が描かれていて、一気に読みました。最後の展開に愕きましたが、その選択もありなのかな?とぼんやり思います。みんな、必死で生きてることを知り、なんか安心しました。 | ||||
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最近本当に子供を捨てたり虐待したりあげくの果てに殺してしまうニュースをみる度に、それなら赤ちゃんポストとか里子に出すなど考えないのか?と常々思っていました。この本は貧乏から抜け出すために代理出産を選択した主人公と子のいない夫婦の心の葛藤が良く書かれています。一気に読み終わり暫く心に残りました。時代背景なども実名で書かれており面白かったです。 | ||||
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こんなに読むことに勇気が要るのに、読む勇気はこの作品自体が与えてくれるとかいう……そういうえらい目にあった…… 人間って動物だ。そんなことを誰しも口では軽々しく言う。でも自分までもがそうだとは、どこか思いたくない。 そして、そんな虫のいい自分の姿を突きつけられるのも私たちは勘弁ならない。 でも、良かった。そう思っているのは私だけじゃない。 共犯者を得たような奇妙な安心感が読後に押し寄せました。 | ||||
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相変わらず彼女の作品は、凄い。いつも通りの期待を裏切る展開と結末。 不妊治療、代理母など現代的なtheme。ウクライナも出てくる。北海道や沖縄から出てきた田舎者を徹底的にリアルに描く。ある程度裕福なバレエダンサー家族とその後妻。彼らの浮世離れした無知ぶり、身勝手ぶり、無節操ぶり、傲慢ぶりも見事に表現する。このリアリズムが本当に凄い。 最後の主人公の選択に拍手喝采。溜飲が下がる思いでした。 | ||||
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29歳のリキは、低収入の派遣労働にうんざりしていた。友達に卵子提供あるいは代理母のアルバイトを紹介される。何も売る物が無い自分も、女を売って大金を手にしたら、浮上のきっかけになるだろうか。 出世作「OUT」以来の底辺女性の苦悩がテーマだ。本作は代理出産という母性を商品化するビジネスが中心にあるので、いっそう生々しい。田舎から上京したものの、消耗して年を重ねるばかりで何も残らないーーという絶望感が痛い。確かにこの状況なら、倫理や道徳にこだわっている場合ではない。売る人と買う人の取引と割り切れればいいのだが、事は性と生命にかかわる問題なので、そんなに簡単ではない。 依頼人の夫婦とリキの捻じれた関係が気になって、中断できない。四十才で処女ながら男根の絵で生計を立てる女性が登場する。同性愛者でもなく、単にセックスに無関心なのだ。初めて聞いたけど、そういう人もいるんだろうな。 リキの田舎の閉鎖性には息が詰まりそうだ。都会も田舎も、どちらも住みにくいのが今の日本だ。独身女性にとっては、特に。個人を深掘りすることで社会の実像をあぶりだす。 桐野文学の真髄を久々に味わった。結末に唸らされる。 | ||||
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「代理母出産」という選択をした貧困に喘ぐ女性を主人公にした、深いテーマの物語。 登場人物たちの立場や境遇には理解できるものの、どうにも各々の言動が自分勝手で無責任に感じ、読んでも決して気分の良いものではない。 しかし、先の展開が気になり読みだしたら止まらなくなるのは流石桐野夏生氏の小説だと思います。 ままならない人生における閉塞感や苛立ち、そして子を授かるという事など、読書中から様々な感情が入り乱れ、いろいろと考え想像させられました。 | ||||
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代理母、貧困、LGBTなど現代社会の要素もふんだんに盛り込みながら、女性の人生を描く著者の筆力は本作でも圧倒的。 代理母をビジネスと捉える側面から話は進むが、やはり人間の(特に女性)としての心情描写も通り一遍にならず、リアルさを失うことなく展開される。 先を読みたいような、何かとんでもないことが起こりそうで怖さも感じながらも、ストーリー自体がぶれることなく読者を惹きつけていく。 出来ればラストの展開はもう少し広がりを持たせてほしい感はあるが、全体を通してダレる部分がなく読み応えがあった。 本当に著者が描く女性も物語はすさまじくて凄い。 | ||||
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分厚い本ですが、一気に読み進みました。 依頼側の悠子も代理母側のリキも、その時その時がこないと自分の心情を想像できなくて、結局はその時々の心情で判断した行動に出てしまったという感じです。 けどこれは自身にも当てはまる感情の変化がとてもリアルで、結局はみんな自分勝手だし、代理母や生殖医療なんてちょっと倫理観を超えた事に簡単に手を出す危うさを考えさせられます。 しかも子育てはこれからずっと続いていく事、良い事ばかりでない子育てに自分の子ではない悠子に耐えられるのか心配です。 | ||||
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新品なので問題ありません。 | ||||
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内容に惹かれて購入しました。私は、独身でもぅ更年期でお産の経験しないまま終わりました.心療内科のお薬長年飲んでるので、プロダクチンが高く子供ができにくい体質になってました。まぁ子供産む気なかったからよかったのですが、こーゆう代理出産でお産の経験をしてもとか.せっかく女性に生まれてきたのにな、って今更ながら思います | ||||
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やはり桐野さんはデストピアを描かせたら天下一品。 女性の貧困についてこれでもかと描かれています。 が・・・ラストは私としては??? 中途半端に感じました。 このラストは希望?それとももッと酷いことになるのか? | ||||
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主人公は歯がゆくなるほど無知で言葉遣いも悪い 身につまされる 明日の生活に困窮しつつもそこを抜け出す術はなく 今多くの女性が抱えている袋小路にハマっている 立場が分かっているのに抜け出せない貧困に憤りを抱いて (その友達も大卒でありながら貧困 気分が悪くなるほどの底辺リアリティがまた…) 人生を覆せる金を求めて代理母へ 依頼する夫婦もまた無知 持っているからこそ持たざる者の気持ちが分からない無神経さ 男の遺伝子に対する執着心と身勝手さ 本当にこの作者は人間の本質を描きすぎる この立場の真逆な人間たちが どうお互いの立場を受け入れ折り合いをつけるのか最後まで引き付けられた 最後は桐野夏生らしく不愉快で また負の連鎖が生まれるような締めくくり 子供は生まれたから終わりではないのだ そこからが本当の戦いであり そんなバカな事はやめればいいというキッパリドライな声を発する登場人物もいて小気味よい しかし、人間というのはその時々違う恵まれない世に生み出され 今の自分に続いてきたのだという歴史が胸を抉る 女性の貧困が結局は少子化につながるのだという事がよく分かる作品 政治家の皆さん是非読みなさい 女性達に少しでも優しい世界になりますよう希望を込めて星4つ | ||||
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楽しみにしていた最新作。 期待を裏切らない面白さで、あっという間に読んでしまった… 自分も子供がいない妻の悠子と同じ立場なのに、リキに感情移入してしまった。 結末がどうなるんだろうと思っていたけど、リキの決断にスッキリ。 | ||||
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いや〜面白かったです。 結末が気になって一気に読んでしまった。 ありきたりな母性礼賛でもなく、 なんでしょうね、ほんとうに桐野さんの描く物語は女性の冒険の物語なんですよね。 帯に『OUT』から25年とありますけれど、『OUT』は主婦の冒険物語。 これは非正規雇用女性の冒険物語とでもいうんでしょうかね。(主婦が雇用されてるとかされてないとかそんな意味ではないですけど) 語彙力がなくてアレですけど、ほんとうにとんでもない大冒険。 インディジョーンズとかそういう冒険物語はやっぱり男性や男児のための冒険物語であり、私にとってしっくりくるのは桐野さんの冒険物語なんですよねぇ。 悩んだ時、りりこみたいにあさってなこと言ったりしながら手を差し伸べてくれる人、最高ですね。 それにはやっぱり女性にも経済基盤が必要で、そんな人がボコボコ現れるにはまだまだ日本経済日本社会は未熟だよなあ。そもそも日本が終わりかけてますもんね。 そんなめちゃくちゃ暗くて未熟でお先真っ暗な日本で、一時の冒険をありがとうございます。 明日からまた頑張ります。 元気がなくなったらまた読み返して、そしてまた頑張ります。(そしていつか死ぬけど) これはそんな一冊でした。 ありがとうございました。 | ||||
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