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死神永生: 三体Ⅲ
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死神永生: 三体Ⅲの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全222件 101~120 6/12ページ
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前作のラストがあまりに見事だったので、「綺麗に完結しているのに、まだ続くのか」と思っていた。 本書を一読して、考えが変わった。この壮大な宇宙叙事詩には、決着が必要だ。 断じて大長編にありがちな蛇足やマンネリではない。 重力波通信という切り札によって、地球と三体世界との危うい均衡が保たれる。 冷戦の宇宙版メタファーが見事だ。本書は現代的な宇宙SFであると共に、架空政治小説でもある。 智子と程心の腹の探り合いにゾクゾクする。本作は政治に翻弄されてきた中国の知識人にしか書けないのではないか。「全人類は××に移民せよ」などという不快な状況は、実際に過去の歴史にあったことだ。 「君に星をプレゼントするよ」といった場違いにロマンティックな場面もあり、無味乾燥な未来年代記にはなっていない。普通に小説として面白いのだ。 英語圏には、先端科学を重視するあまり読みやすさを犠牲にした作品が見られる。そういう作にも支持者がいるから、意義はあるのだろう。でも私はSFを娯楽として楽しみたいのだ。贅沢な希望に見事に応えてくれたのが、本書だ。 | ||||
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なんかもう、凄すぎて言葉が出ない。上巻はポリティカル・フィクションの側面が強かったが、下巻で再び本格宇宙SFの魅力を発揮する。 両国首脳の監視下に程心と雲天明の面談が行われる。 天明の語る創作童話には、重大な情報が隠されていた。凝った趣向に感心する。光粒による太陽暴走から逃れるため、人類は三つの可能性を探る。どれも一長一短で、自分が指導者ならどれを選ぶかと考え込んでしまった。 誰も私には頼んでないけどね。それほど物語に没入した。 木星や土星を掩体として身を隠すというスケールの大きさに驚いたが、この程度で驚くのは早かった。Ⅱで地球が総力を結集した宇宙艦隊が、たった一隻の涙滴型飛行体に赤子の手を捻るように叩き潰されるシーンは凄絶だったが、本書の大破壊はそれを遥かに上回る。 これこそがSFの発想だ。SFはかなり読んでいるが、本作のような攻撃は見たことが無い。絶賛に値するアイデアだが、もちろんその後の展開も凄い。 どんな文明もいずれは滅びるし、生命もいつかは死に絶える。 でも生きた証を残せれば、それでいいではないか。 静かな諦念と無常観の漂う結末は、作者が同じ東洋人であることを感じさせる。 欧米圏の作家には書けない世界だ。 プロットは壮大かつ雄渾で、最新科学と奇抜なアイデアが無理なく並列している。 今の世でこんなSFが読めるとは。というか、SFにはまだこれだけの力があるのだ。SFの可能性を証明してくれた作者に感謝したい。 | ||||
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重厚長大、シロウトに難解な宇宙物理検証、緻密な情況描写と心理描写。これでもかと畳みつける物語り運びにしばし秋の夜長を忘れ睡眠不足気味。J.P.ホーガンに熱を上げた若かりし頃を思い出し、3部作一気読みしてしまった。 大変失礼ながら、十年前、彼の国で本書のようなハードSFがこの世に現れていた事に驚愕。キーパーソンや固有名詞に漢字が多いことが、ちょっと… しょうがないか。 | ||||
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私はSF小説をよく読みますが、この三体シリーズには他に類を見ない迫力があり、圧倒されました。 それは作者の勇敢で野心的な姿勢から来るものであり、作中で語られる重要なメッセージともつながるものだと思います。 多くのSFでは、未来のテクノロジーこそ提示するものの、その原理にまで踏み込むことは少なく、飽くまで設定を活かしたドラマに主眼が置かれます。 しかし、劉慈欣は三体シリーズにおいてできるだけ説得力を持たせるために原理も含めてテクノロジーを提示することにこだわり、読者に対して果敢に想像力の勝負を挑んで来ます。 これは非常に大変なことで、知識と想像力を総動員しなければなりませんし、一歩間違えば陳腐なものになり、逆に読者を興ざめさせかねません。 ですが、本シリーズではその努力が見事に功を奏しています。 また、作中でおとぎ話が提示され、それに対して有識者たちが様々な側面から高く評価するシーンがありますが、これもよほど考え抜いて提示しなければ読者を興ざめさせかねない要素であり、作者として相当な勇気と覚悟が必要だったと思います。 三体シリーズは、こうした非常に骨の折れる挑戦の連続から生み出された勇敢で野心的なSFであり、作中語られる重要なメッセージもそうした姿勢とつながっていて、だからこそ圧倒的な迫力があるのだと思います。 | ||||
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三部作を胸躍る思いで読み、ため息混じりに本を閉じました。 このスケールのSF小説を次いつ読めるのか、と考えるとなかなか耐え難いものがあります。 ただ、これほど豊かな知識と想像力を有し、またそれに相応しい語彙で誰も見たことのない景色を描き出してきた人物が、なぜこのように古臭い(さらに言えば気持ちの悪い)ジェンダー観を作品に取り込んでしまったのか、正直言って理解できません。 演出・作劇の都合で誇張されている部分はあるにせよ、異様に母性の肥大した女性キャラクターは悪い意味でヴィレンドルフのヴィーナスを思わせます。『黒暗森林』の帯にあった”究極の愛”とやらも不気味でしたが、物語全体のスケールが大きくなるにつれ、この点も強化されてしまったようです。 ご馳走を目の前にしながら、そのちぐはぐさに首根っ子を押さえられたようで、締めくくりにも関わらずあまり乗り切ることが出来ませんでした。 その点だけが非常に残念です。 | ||||
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三体Ⅲ「死神永生(上)」読み応えありました。抑止紀元、送信紀元などの章がいつもより細かった気がしますね。 主人公が羅輯に代わりエンジニアの程心というヒロインになりました。階梯計画からめきめき頭角を現して執剣者にまでなった彼女と同級生雲天明の劇的で深遠な関係がⅢ部に力強さを与えてますね。ここまで劇的な再開をする男女も、物語上でもそうそうないでしょう…。 藍色空間と万有引力というⅡで登場し、逃避したり生き残り合戦をしつつ勝ち残り、今尚宇宙を漂流し続ける2隻の戦艦。Ⅱの頃、はじめ彼等のエピソードは何なのだろうと感じていたけど、結果的に水滴や三体を攻略する糸口を見つけてゆく存在ということで、ちゃんと物語に絡んでいましたね。彼らは船内の不可思議な現象を通して4次元に遭遇しました。4次元から3次元を見ると言うのが興味深かったです。 程心の抑止失敗後、地球は一時的に智子率いる三体世界に侵略され、オーストラリアに全人口が集められるという散々な目にあったが、例の2隻の戦艦の送信劇であっけなく三体の星は撃破されました。 まだ三体残存勢力と送信後の余命いくばくも無い定めらしき地球とが駆け引きし合っている段階でしょうか。それを打破してゆくのが何らかのメッセージを受けた程心というところ。続きはⅢの下巻ですね。 予想を超える様々アイデアが面白いですが、なんというか、三体上巻以降、いわゆる三体人が出てこないですね。智子のように操られてるキャラクターは出てますが…。 これはつまり三体人を間接的に描いてる感じですね。三体世界に対する地球人のリアクションを通して読者が三体人を想像しているのだと思われます。 素晴らしい作品ですが、三体人や三体世界は以外にも霧がかってる様に感じます。 また三体人が猜疑連鎖や黒暗の森林理論を知らないのは不思議だし、はたまた 上巻のVRでの勧誘作戦も必要だったのかという疑問は少々ありますね。 しかしそれをある程度どうでも良くするだけの圧倒的な世界観をこの作品が持っている事は言うまでもないと個人的には思います。 最終巻はもう次がないのでゆっくり読めます。 | ||||
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作者の構想はⅡまでだったんじゃないかな?売れてるんで、引っ張ろう、の少年ジャンプ方式をⅢには感じた。ただ、暗黒森林理論からすれば、Ⅲの展開は必然なので、もっと楽しめると期待したが、感情移入できず、ダラダラつづく感でなんとか聴き終えた(オーディブル) | ||||
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読む必要がある本は数少ないかも知れませんが、もしそうならこのシリーズがそうです。 | ||||
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雲天明が伝えてくれた物語から始まる三体3の下巻。小生には解けませんでしたが、読み進めていくと、石鹸は空間曲率推進に、閉じ込められた島は光速が遅くなったブラックホール的空間に。そして絵に閉じ込められることは次元縮減に。これだけ数学的にスケールの大きいSFは初めて読んだ気がします。 試験中でも惹き込まれて一気に読んでしまうくらい、お見事な構想かと。責任ということで、選択をしてきた主人公: 程心。巻末の解説を読むと、読んだ他の方が「その後は?」{雲天明はどうなったの?」等を含む謎解き小説も作って出版しているとか。著者がセカイ系の新海誠『秒速5センチメートル』が好きだ、と言っていることもわかる気がします。 | ||||
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三部作というと、状況説明に終始しがちな一部、広げた風呂敷の回収しないとならない三部の真ん中で、やりたい放題やれる二部が一番面白い、というパターンになりがちですが、本作もその流れになってしまいました。それでもⅢの上巻までは、オーストラリアのエピソードなど、先が気になる展開で一気に読ませますが、下巻になると明らかに読むペースが落ちました(寝落ちも数度…)。主人公の程心が、二度の失敗に懲りたのか、人類の運命に対しては傍観者になってしまうし、太陽系のカタストロフィのシーンについては、アイデアがぶっ飛びすぎて、凡人の私にはイメージが沸かず楽しめませんでした。ハッピーエンドとも言えないし。 とは言え、このハードカバー全6冊に渡る超大作が比類無き傑作であることは確か。楽しませていただきました。感謝です。 | ||||
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第1巻の文化大革命もすごかったですが、こういう導入がこの作家はうまいのかもしれません。4次元登場もリーズナブルかと。 大学時代に声をかけてくれた片想いの彼女に、匿名で星を贈った青年。彼女のために帰らざる旅に。下巻はどう展開するのか? この第3巻も惹き込まれるように読めるSFです。 | ||||
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三体3は物理の話が多く、非常に楽しく読めました。 ラグランジュ点やシュワルツシルト半径の話、特殊相対性理論による時間の遅れなど、物理の話が満載でした。 それにしても、宇宙の物理理論などの知識がある方が読みやすいかもしれないと思いましたが、翻訳が素晴らしいのか、情景が脳内に浮かびやすかったです。 巻末の訳者あとがきも、なぜ「死神永生」という副題がついているのかなど腑に落ちた。 NETFLIXのドラマ化も楽しみ。 | ||||
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程心が、最高決定権を持つあたりには違和感。 その上、最終決断により、世界が混乱していくさまには、疑問。 雲天明の語ったという、おとぎ話は好き。 | ||||
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展開が冬眠により、一気に変わるし、時間も過ぎすぎて、もはやなんでもとにかく終結させられるよな、と思って読み進めたら、まさかのあっけない終わり方。 ま、小説ですし、著者の自由ではありますが、最後は、お伽話の終わりかたよね。 かなり騙された感いっぱいの読後感です。 | ||||
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最後まで一気に読んで得られる達成感と幸福感は最高でした。時空を超えるだけでなく次元も超えてしまう壮大なスケールと展開力には、付いていくのがやっとですが… | ||||
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3より2までの方が好きですが、3は3で想像を超える要素、展開で最後まで面白く読めました。どう終わるかと思いましたが、最後も割と満足できる着地でした。 | ||||
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”読み終え、興奮と感動でいっぱい、” ”な、なんというスケールの大きさ!” 腰巻きに躍る絶賛の声! ・・・はいはい、そうですね。 と、言うしかない。 確かに訳文はコナれてきて前作に比べれば 格段の読み易さ。 でも、本巻も後半に差し掛かるまでには かなりのスタミナと時間を消費した。 年寄りにはちょっとキツい・・・。 本3部作の成功を受け 同じ著者の出版が引きも切らなくなりそうな予感がしますが・・・。 第5部アタマの《新たな敵》の件とか読んでると まだまだ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵと (愉しみな人には)お楽しみはこれからだ! てなとこですか? | ||||
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前巻の黒暗森林編から物語は大きく変わり、よりハードなSFとなる。 ストーリーに出てくるテクノロジーも高度になり、SFに慣れていないと難しい気もするが、ここまで来ると現実とは乖離しているため、もはや文学的要素が強いため好き嫌いは分かれそうではある。 主な舞台は宇宙全域となり、時間軸も一般的な感覚では捉えられなくなる。その分著者の発想力や世界に引き込まれるため、それを楽しむ事ができれば非常に面白い。 | ||||
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前巻の黒暗森林編から物語は大きく変わり、よりハードなSFとなる。 ストーリーに出てくるテクノロジーも高度になり、SFに慣れていないと難しい気もするが、ここまで来ると現実とは乖離しているため、文学的要素が強く、好き嫌いは分かれそうではある。 主な舞台は宇宙全域となり、時間軸も一般的な感覚では捉えられなくなる。その分著者の発想力や世界に引き込まれるため、それを楽しむ事ができれば非常に面白い。 | ||||
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うーむ。。。SFはまったくの初心者なのですが。。。 アイディアは非常に卓越していると思いました。暗黒森林や水滴など、読んでいて思わずうわあああと叫んでしまうような場面もたくさんありました。 ただ、文学的なセンスという意味では相当疑問が残ります。登場人物に全く厚みがなくあまりにも単直(想像を絶する状況で突然少女マンガのような言動を始める主人公たち)、まるでラノベのようでしかも過剰に感傷的、いきなり同人誌レベルに成り下がるようで読んでいていたたまれず、その部分は全部削ってもいいと感じました。(実際ほとんど読み飛ばしました。) 思うに、この作品はチームで作ればもっと良いものになっていたのではないかと。作者はSFのアイディアという意味で間違いなく素晴らしい才能があるのでしょうが、文学的な部分はものすごく足を引っ張っていると思うので、実際の執筆は文学的にセンスのある人に任せてしまえばいいと思います。 そういうわけで、人物関連の場面を全部飛ばしてしまえば(それでも全く問題なく理解出来るほど、人物描写は貧弱でしかも話の筋に影響を与えていません)、ものすごい作品だと思いました。 | ||||
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