■スポンサードリンク
黒牢城
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
黒牢城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全218件 101~120 6/11ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
米澤穂信氏は、古典部で、デビュー以来、追っかけてます。 今回は、戦国時代にミステリーをぶち込んで来るという筋立て。 荒木村重と黒田官兵衛という二人が、閉ざされた有岡城の中のさらに、閉ざされた土牢で、城内の事件を推理するというプロットを思いついた時の作者のドヤ顔が目に浮かびます。 予てから、なぜ村重は、有岡城を捨てて、家族や一族、郎党が皆殺しになるのがわかっていて、城をひとりで、抜け出したのか、その後、のうのうと、茶人として、汚名を浴びて、生き続けたのか、疑問でした。 よねぽは、ひとつの回答を提示してくれたと思います。 事件たちの犯人の動機、官兵衛の策略、結末のドラマも、見事でした。 ★ひとつ、足りないのは、その後の村重が、もう少し描けていたらな~と思います。 よねぽ、直木賞受賞おめでとうございます❗ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
黒田官兵衛の監禁時にこんな小説を考えるとは恐れ入ります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人はだれしも「生きたい」と願っています。つらく悲しいことがあって「もう死にたい」と思っても、心の底では「生きたい」と願っているはずーー。 これが人間のふつうの心理であると、わたしたちは思っています。その感覚を逆手に取った、びっくり仰天の歴史ミステリーといっていいでしょう。 舞台は、荒木村重のたてこもる有岡城。そこで相次ぎ三つの怪事件が発生する。謎解きの「ホームズ役」は、土牢に囚われた黒田官兵衛。 とはいえわたしは、第一章の最後に明かされる一つめの事件の真相には「なんじゃこれ?」と首をひねりました。明かされた仕掛けがうまく奏功するとは、とても思えなかったからです。 三つめの事件では、犯人が落雷に撃たれて死亡する。ずいぶん都合のいい展開だな、と感じました。それに「密談は、ことばの行き違いひとつで容易に刃傷に至る」(単行本三二八ページ)とする、殺害の動機の説明がちょっと理解できませんでした。 しかし最終章にいたって、物語はあっと驚く劇的な展開をみせます。そして、犯人の裏には、じつは別の真犯人がいたことが判明する。「なんじゃこれ?」と思った仕掛けも、なるほどこれなら成立するかも、と感じました。 物語を通底するのは「死にたい」という人間の積極的な心理なのです。わたしたち現代人の感覚とは、まったく逆の……。読者の多くが、だまされるゆえんです。 「死にたい」という心理を支えたのは一向宗(念仏)の教えでした。登場人物の多くは、そもそも「生きたい」と思っていない。一刻も早く死にたい、死んで西方極楽浄土へ行きたい、と願っている。 「進めば極楽、退(ひ)かば地獄ーー」。冒頭の一行です。この台詞(せりふ)は何度も出てきます。これが本作を貫くテーマといっていいでしょう。 「生きたい」と「死にたい」という人間の相矛盾する心理に、とことん翻弄されたのが、主人公の荒木村重だったといえるでしょう。いや、その矛盾する心理につけこんで、村重をとことん翻弄したのは、地下牢の黒田官兵衛ーー。 歴史を舞台とする、二重底、三重底の驚くべき心理ミステリーです。史実と虚構のみごとな融合というほかありません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
凄い面白かった。 荒木村重というチョイスも良い。 黒田官兵衛と荒木村重は大河ドラマで見た時に凄い違和感を覚えたが、この作者の考えが正解かはわからない。だが、ロマンはあるとおもう。 そして、ロマンだけでなく謎解きも楽しい。 最初の事件は簡単、というか分かりやすかったが、それ以降は解決編をみないとひとつも解らなかった(私の頭がわるいだけかも) 史実をしってるだけに解る面白さ。 是非、ご一読していただきたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
歴史小説というよりは推理小説のようでした。 史実に掛け合わせた見事な小説になっていました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2021年のミステリーベストテン第一位。期待して読んだのですが、どうにもこうにも読みにくい。戦国武将・荒木村重を主人公に据え、黒田官兵衛を探偵役にするなんて、発想としてはとても面白くて好きなのですが。50ページ目でさすがに挫折しました。 考えてみると、この著者の作品はその評判の高さに反して、私はこれまで全く共感出来なかった。相性が悪いというのはこういうことでしょう。この著者が博覧強記だということはとてもよく理解出来るのですけど。自分でも残念です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
黒牢城。籠城。牢に囚われた黒田官兵衛による安楽椅子探偵方式をとった本作。 たいへん読み応えがありました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
歴史小説が好きで、米澤穂信さんのミステリーも、多くはないですが最近の著作をいくつか読み、面白かったので購入しました。 通常面白い本であれば数時間で読み終わるのですが、この本は週末の時間に少しずつ読み進めたので、読了まで週末3回を費やしてしまいました。時間をかけてじっくりと読みたい、という理由でなく単純に読み進めようと言う気力が起きなかったのです。 端的には登場人物、ストーリー、ミステリー・時代小説という舞台装置、全てに感情移入ができませんでした。 登場人物としては荒木村重も黒田官兵衛もなんとなく闇を抱えた暗めなキャラクターです。もちろん描写はしっかりしているのだと思います。ただ、私にとってこの登場人物が成功・成長していく過程を見守りたい、読み進めたいというよう感じるキャラクターではありませんでした。 ストーリーも負けゆくことが明白な籠城戦の中で展開され、終始暗い雰囲気が漂います。読み進めても事態が好転する兆しもなく、敗北が明白になる一方です。ある程度の歴史を知っていれば大きな結末がわかっている中で、取り扱われる事件はどれも些末(と思えてしまうような)ものばかりに感じられました。もちろんこれは読む前から分かっていたことですし、歴史を変えることはできないので制約のある舞台設定だったのだと思います。 ただし、ミステリー・歴史小説という舞台装置のジャンルに惹かれてそもそも手に取った本ではあるので、私はその2つがあれば面白くなるだろうと期待していました。ミステリーは最後の最後に大どんでん返しがあったりするので、途中で投げ出すのは勿体ないかもしれない、と思い、とりあえず最後まで読みました。しかし、肝心なこの2つも期待外れでした。 まずミステリーやトリックに関しては扱う題材が惹かれません。殺される人物は創作?の人物でしょうか(単純に私が歴史に詳しくないからかもしれませんが)、だからどうしたというような人ばかりでした。トリックや謎も提示はされてるのですが、なんとなくこじつけ、後付のようなトリックや背景のように思われました。特に背景に創作人物が絡んでいると、こじつけ感が増幅されるように感じました。 歴史小説との期待も持って手にしたので、壮大なスケールで歴史を動かすようなダイナミックな展開があるのか?と思いきや、些末な事件のこじつけのような創作のトリックや背景に関する禅問答のような官兵衛とのやり取りが延々と続きます。完全に興味を失った私は、途中からは何も考えずに、早く巻末までたどり着かないかな、と思いながら消化試合のようにページを繰っていました。 だからといってこの本が面白くないとは言いたいわけではありません。直木賞を受賞して高い評価を受けている本ですので面白くないはずがありません。 私がこの本を楽しんで読めなかったのは、歴史×ミステリーというジャンルへの自分の勝手な期待が独り歩きしてしまったからだと思います。 暗くて期待が持てない状況で始まるミステリーでも、引き込まれて読み進められるミステリーはあります。私は初っ端から自身の期待値設定を誤りました。魅力的なキャラクターとダイナミックな展開、壮大な舞台というミーハーな期待を持って読み始めた私は、冒頭でその大きなギャップに気づきましたが、新刊本ということで高めの値段を払った手前途中で投げ出すわけにも行かず、後悔に苛まれながら読み進めるしかなくなってしまいました。 本が好きな理由は「次の展開はどうなるのだろう、もっと読みたい」と思う引き込まれる感覚を感じられるからです。苦痛を感じながら読むのは本末転倒です。そのためにも自分の好きなジャンルと合致した本なのかを確認することがいかに重要かという、ごくごく基本的なことを改めて痛感することとなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直木賞を取った作品をタイムリーに読むのは初めてだったが、やはり賞を取る作品は違います。もともと歴史に関する本が好きなのですが、この歴史ミステリー小説というジャンルに心惹かれました。この作者の別の作品も読んでみたいと思います。。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
時代小説はあまり得意ではなく手を出さないのですが「今話題の本」でしかも「米澤 穂信さん」とくれば間違い無いかなと購入しました。 米澤 穂信さんは「満願」を読んだことがあり、印象深く面白かったと感じたので、きっと読みやすいのではないかと期待。 実際、時代小説といえどもあまり難しい言い回しや言葉もなくするすると読めます。とはいえ、ボキャブラリーが豊富で厚みがあったと感じました。さらっと目を通して終わりではなくしっかりと読み込むけれど、言葉が頭に入ってくる感じです。 読み終わった後には充実感があります。この充実感ひさしぶりで嬉しい。 購入し、すぐに数ページ読んだのですが歴史にも興味がなく知識もないのではまりませんでした。 数週間置いて、勿体無いからと再度チャレンジしたら止まらなくなりました。 おかげでこの分厚い本を旅行にまでに持ち歩くハメになり、家族に呆れられてしまいました。 ミステリーと言っていいのかわかりませんが、ミステリーに惹かれて読むとあれ?と肩透かしになるかもしれません。ともあれ、気になっている方はぜひ読んでほしい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
歴史好きじゃなくても読みやすいし、壮大な感じで後読感もいい感じー | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリーとしての叙述のためか知らないがしょうもない一事をだらだら述べたあとしょうもない顛末が知れる。全体を通しても同じ。クライマックスで直接述べられるテーマのためならもっと相応しい書き方がある。いったいミステリーとも戦記ともつかない重厚な肩透かしを食らう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どういう頭脳構造をしているのか?米澤穂信さんは達者すぎます(誉め言葉)。 信長に謀反した有岡城主荒木村重が、投降を説きに来て土牢に幽閉した名軍師黒田官兵衛の知略を頼りに城内外に起こる3つの事件を解いていく。そして最終章では…。という流れ。戦国時代の武士像や家意識、宗教観、死生観が物語の土台にあり、更に読み応えを増していました。ミステリーとして面白く、歴史小説としていろいろ考えさせられる傑作だと思います。新境地を拓いたという世評は頷けます。 ただし、時は戦国。史実をなぞりつつ新解釈を披露しているようにも読みましたが、織田対毛利の構図はどうだった?一向一揆とは?そもそも荒木村重、黒田官兵衛って誰?など、多少の予備知識を持って頁をめくったほうがいいとも感じました。言葉使いになれていないと読みにくさも感じるのでは? 読み手に要求するものがある一冊でもあると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
極上のエンターテイメントです。ノーベル賞をあげてもいいくらいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
各章の謎解きは完全解明に至らないまま、終盤に突入します。 終盤の種明かしですが、仕掛け人の背景的思想についての説明がちょっと不足していた感じなので、得心する度合いがいささか高まりませんでした。「なるほど!」ではなく、「ああ、そうやったんか」という感想です。 我々は、この仕掛け人が寄って立つ背景的思想についてはもはや習熟しているわけではないので、もうちょっと解説があった方がよかったのではと思います。例えば、垣根涼介さんの戦国物シリーズでは、登場人物の思想的背景が随所で語られていて、行動原理が腑に落ちるのですが、黒牢城では上記のような感想にとどまりました。 戦国物としては面白く、荒木村重の行動の遍歴も、著者の人物設定からすると、史実通り最後には城を抜けるしかないよなと思いました。 荒木村重の謀反の動機は、戦国時代的価値観(と言っても、本当の価値観は知る由もないですが)ではなく主として現代的価値観があてはめられていて、このへんは好みの分かれるところかもしれません。 面白く拝読しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
良い作品に出会えました。とても素晴らしい小説です。 氷菓のコミカライズを読んで(原作未読ですみませんが)ただのライトミステリーなキャラ漫画だなという印象しかなかったので、こんなに能力のある作家さん原作だったとは、驚きです。 オムニバス風に4つのミステリーを解きながら、戦国時代、不利な状況で籠城戦に耐える城主の約一年、という大きなストーリーも進んでいきます。 もしかすると、生粋のミステリーファンが読むと、それほど評価は高くないのかもしれません。しかしこの作品のすばらしさは戦国時代が目に浮かぶようなしっかりとした時代考証、時代描写、そして、ただ上掲や言葉、小道具がしっかりしているだけではなく、登場人物の世界観や生きる視野がしっかりその時代のものに、しかも人物毎に異なる世界の見え方が重厚に描かれているところでしょう。ミステリーはおまけ程度の要素だと私は思いました。 歴史的事実に創作の背景をこじつけただけ、みたいな低評価レビューがありますが、戦国ファンは「歴史的事実は十中八九こうではないのに、勝手な創作は許せない」という心理なのでしょうか。そういう人には向かないのかもしれません。 でも、最後まで読めばとても説得的に経緯は積み重ねられていますし、歴史研究の仮説ではないので、これには何の問題もないと思います。 数ある時代小説の中でも、これほど重厚にしっかりとこの時代をしっかり調べてリアルに描いている小説は多くはないのでは。これからも時代小説を書きづつけて欲しいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一気に読んでしまいました。面白いです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
それなりに面白かったけど歴史音痴には少し辛い作品でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは戦国時代を舞台にしたミステリー小説です。 信長に反旗を翻した荒木村重と、彼に捕らえられて地下牢にありながら、城に起こる数々の不可解な事件を解決していく安楽椅子探偵役の黒田官兵衛。 自分を捕らえた憎き村木に協力する官兵衛の意図、そして一連の事件に隠された謎とは。 章立てで読みやすく、まずまず面白かったのですが、ちょっとオチが弱かったかなと思います。 荒木の最後の行動は史実通りですが、こちらも今ひとつそれまでの行動との整合性が取れないので、ちょっと無理があるかと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
荒木村重の話は他でも読んだことがありました。 しかし、村重と官兵衛のやり取りをいかにもというふうに描いた作品は知らず、流石のミステリー作家だと感心しました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!