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喪われた少女
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喪われた少女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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この世は理不尽なことで溢れている この作者のストーリーには いつもそう思わせられる 救いがないのだ 極寒のアイスランドで 人の心までも凍り付いてしまったような それにも関わらず このシリーズが好きなのはなぜか? 説得力があるからか? 誰にでも起こり得る話だから? 誰でも心に闇や秘密をかかえているから? 理由はいろいろだが そこに真実があるような気がして かみしめて読んでしまう 読み応えとしては 「閉じ込められた女」の方が 面白かったと思うがー | ||||
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まずまずの読み心地でした。 | ||||
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第一部の11~14章の冒頭部分に関係のない「男が」という文字が入っている。 個人のSNS上での書き込みとは違い、ちゃんとした出版物で、しかも修正版との差し替えも印刷物より容易だと思われるのだが、誰か校正をしないのか? 最新刊が出たタイミングでもあり、早急な対応をお願いする。 誤植ほどシラけるものはない。 | ||||
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一見関連がなさそうな出来事が、終盤になり、関連していたことがわかり面白い、 この作者の得意なところと思っています。 | ||||
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思わず唸ってしまった。「それがあったか!」と。 ★五つを付けた前作『闇という名の娘』のラストが、衝撃的過ぎたせいかもしれない。本作『喪われた少女』は、「第二部」終了時点で★四つ半・・・と思いきや、エピローグの二ページ目で五つになった。それどころか、前作を凌駕していると確信した。同時に、哀しみ、怒り、憂い、切なさ、やるせなさ、同情、反撥などといった、あらゆる感情が込み上げてきて、しばらく動けずにいた。天涯孤独の女警部フルダの人生に、状況も立場も違うとはいえ、何処かしら自身を投影する部分があったのかもしれない。 文体は淡々としており、フルダを含む登場人物たちへの感傷、同情は感じさせない。解説の川出正樹氏の言葉を借りるなら、まさに「冷徹な視点」。彼女らに寄り添うべきは作者ではなく、我々読者ということなのだろうか? 本作は、事件当事者である若者たちの描写に比重が置かれている。仮にこれが単独の小説で、フルダでなかったとしても推理小説として成立するはずだ。勿論、黒幕追究のミステリとしても秀逸であることは間違いない。しかし、最後まで読み切ると、やはりこれはフルダの物語、つまりは前作同様、私小説的側面が強いのではないかと、あらためて実感するのである。“闇”というテーマがシリーズ通して付きまとう以上、特殊な精神的状況に置かれた彼女なしでは、その本質に辿り着けない。闇に潜む“真相”は、事件そのものだけにあるとは限らないのだから。 「文明社会から遠く離れた場所で確かに解放感はあるが、ここに閉じ込められ、外界から切り離されていると思うと、逆に閉塞感を覚えた」 フルダが、事件現場の無人島・エトリザエイを訪れた際の一節である。海鳥しか訪れない孤島の崖の先端に立ち、無限に広がる闇の彼方を見据えるも、何処へも行けない彼女だからこそ、一層強く感じたに違いない。言わば、彼女は翼を失った・・・、いや、“喪った”鳥なのではないか? なるほど、確かにこの三部作、時系列で見れば、最終作(現時点では未翻訳、未読)から読むという手もありそうだ。但し、意図的にこの順でシリーズ構成されていることを忘れてはならない。それに、あたかも罪と罰の行く末を暗示するかのような(?)ラスト三行をダイレクトに味わうには、やはり一作目から遡って読むべきだろう。その際、溜息がこぼれるのか、それとも苦笑いしてしまうのか、はたまた冷汗が噴き出るのか? それは読んでからのお楽しみである。 | ||||
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どんどんダーク化が進んでいるラグナル・ヨナソン。その中でもあまりにダークすぎるスタートを切った女性警部フルダ・シリーズ第二作。第一作で読者側の概念をまず思い切りひっくり返すところから始めたヨナソンという作家は、本書でもフルダというダーク・キャラな中年女性警部をヒロインとして、彼女の出生の秘密に迫りながら、複雑に絡み合った人間関係のもたらす二つの事件を描く。 一方で孤立した別荘での殺人事件、さらにフルダが十年後に偶然担当することになった孤島での女性の謎めいた死のあまりに強い関連性に読者は、あっという間に引き込まれることになる。前作でフルダの運命に絡んだと言える、警察内部の悪辣な上司との絡み、そしてフルダの持つ不運とも言うべき試練のいくつかが並べられるに及んで、シリーズを覆う緊迫感はまたスケールアップするかに見える。 アイスランドという国の遥かさにまずは眼がくらみそうなのだが、作中で明かされる地名は無人島も含め、グーグルで検索することができるし、無人島なのに実際に建つ謎の別荘の画像は、一際目立つ状態で紹介されており、アイスランド在住の作家だからこそ書ける地の利は、警官三部作でもフルダシリーズでも紛れもなく表れている。 ましてやフルダは山登りを趣味とする孤独な中高年女性警察官であり、人口の極めて少ないアイスランドの大自然を前作ともども本作でも利用しながら、その絶海の雰囲気や孤立感を、人間世界の愚かな業(カルマ)に絡めてストーリーを構築しているように思えてならない。 全編、ページターナーでブレーキのかからない快作(怪作?)だと思うが、是非前作を読んでから本作を読んで頂きたいと思う。正常な神経の方であれば、さらに未だ見ぬ第三作から逆に読みたい(それでもどうやら楽しめるらしい)と感じるはずである。なぜ前作『闇という名の娘』のあまりにショッキングでフラストレーションのたまるラストシーンからこのシリーズを逆行しなければならないかの疑問は未だ解けていない。 本書のラストシーンは、そのフラストレーションを味わったものだけが感じられる深淵を覗き込むような感覚となるので、この響き合う谺のような奇妙で嫌な感じのシンクロ感を是非順番に読むことでしっかりと受け止めて頂きたい。 | ||||
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