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その裁きは死
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その裁きは死の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
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探偵ホーソーンとワトソン役アンソニー・ホロヴィッツの第二作品。 弁護士が殺害され、現場には謎の数字。 捜査を進める内にその弁護士は、昔の洞窟での事故にも関わっており、その関係者も24時間以内に電車に轢かれ、、、というストーリー。 個人的には終盤の衝撃度やカタルシスの度合いから、前作「メインテーマは殺人」の方が好きだが、今回触れられたホーソーンの過去に纏わる謎が気になるところ。 著者曰くこのシリーズは全10作の構想とのことだが、続きが待ち遠しい。 | ||||
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『このミステリーがすごい! 2021年版』の海外編第1位ということで、久しぶりにミステリー小説を手に取った。 分量もそれなりにあるし、ミステリーファン向けの小難しいものだと困るな、あと外国人の名前覚えるの苦手なんだよな…とどちらかというと読むべき層ではないのではないかという思いを持ちつつも恐る恐る読み進めていったところ、割と早い段階から世界観に溶け込むことが出来た。 元刑事のダニエル・ホーソーンと組んで、作家のアンソニー・ホロヴィッツが殺人事件の解明に挑むという立て付け。 ホーソーンはガンガン推理を深めていくため、彼が主人公であったなら完全に置いてけぼりにされるところだが、著者と同名のアンソニー・ホロヴィッツが主人公であり、彼が読者と同じ目線でいてくれることで、同じペースで物語についていける工夫がされている。 これは著者より訳者の腕かもしれないが、言い回しも少し長く一見くどいように見えるところも読んでいくとわりとすっと入ってきて思考を遮るような邪魔もしないし、年末年始の休暇を利用して一気に読み切ることが出来た。 最後の犯人当ての推理についてもそんな持って行き方があるのか、と感心(ネタバレにならないように何も書けないため語彙力低め、、、)するとともに、とても伏線が多く丁寧な解説となっているため、普段本を二度読むことの無い自分だが、これはネタバレ状態でもう一回読んでみたいなと思ってしまった。 そこまで本格的なミステリー読者ではない自分としては、ストレスなく楽しんで最後まで読み切ることが出来て、読了感も悪くないので星5としておススメ出来る一冊。 | ||||
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実体験と思われるのは長々と書くがリアリティはある。 一方で途中で出てくる日本人女性は些細なことでブチ切れる安っぽいキャラクター造形で、まるで50年前の差別表現丸出しの文章を読まされている気分で不愉快。 | ||||
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2020年のミステリーランキングで、軒並みベスト選出された作品です。 「かささぎ殺人実健」「メインテーマは殺人」が2年連続で高評価でした。 さすがに3年連続はないだろうと思いつつ読みました。 なんの本作も前作に負けず劣らずの名作でした。 主役の探偵ホーソーンをはじめ、登場人物がみんな嫌な奴です。 読んでいて、ずっとイライラさせられます。 謎解きにつながる手掛かりは、全て読者に提示されています。 「おやっ」と違和感を持つように書かれています。 しかし、登場人物がみんなイライラさせるので、違和感を見逃してしまいます。 読み終わって、確かにあの部分に違和感があったよなぁ。 でも、手掛かり以外の登場人物の言動や行動に違和感がありすぎなので、肝心の個所を見逃してしまいます。 なるほど、嫌な奴ばかり出てくるのは、作者の狙いだったのか!? 全てが明らかになってから気づかされます。 次回作は「かささぎ殺人事件」シリーズの2作目だそうです。 登場人物たちからのイライラに紛れさせるやり方にはもう騙されません。 どんな手で読者を裏切ってくれるのか。(もちろん良い意味で) 次回作にも大いに期待しています。 | ||||
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「シャーロックホームズ作品へのリスペクト」「奇人変人ぞろいの登場人物」「科学捜査は否定」「全員必ず皮肉屋で嘘つき」「過去からの因縁」「ロンドンの街並み」「田舎の風景」「限られた範囲で限定される容疑者(ながしの犯行なし)」「謎のメッセージ」「時間の錯誤」「人物の罠」そして「偶然」などなど過去から脈々とと続く「英国古典派ミステリー」を見事に継承しています。作者がたいへん饒舌で心理描写も細かいのですが、後から考えると「なるほどね!」になります。 そしてこれもお約束ですが「いちばん怪しい容疑者は犯人ではない」ですが、なんと本作品では「次の容疑者も違う」「その次も」を繰り返してやっと犯人にたどり着く、という魅力ある展開が繰り広げられます。なかなか外出もままならないご時勢なので、冬の休日にじっくり楽しむことができました。 | ||||
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最後の最後まで分からない。でもヒントはたくさんあった。見事なまでの伏線回収は必見。 | ||||
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登場人物が非常に多く、ワトソン役である作者の身辺描写も相まって、いささか煩く感じるが、2つの容疑者グループを設定して巧みに連関させながら、破綻なくまとめる構成力は並の手腕ではない。特に犯人の犯行を誘発することになる、キーパーソンとなる人物のある行動のアイデアは、古典的ミステリの結構を感じさせる点で好ましい。ただし、真犯人以外の主要容疑者が、論理的に犯人から完全に除外できていないと思われることは、本格ミステリとしてはマイナスであり、最後の真犯人の行動も、ホロヴィッツ自身を自虐的に描くためというより、それなくしては真犯人の特定に至らなかったと考えた方が腑に落ちる。それやこれやで星3つとしましたが、読んで損はしないと思います。 | ||||
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全く面白くなかったです。淡々と真顔で読んでたら特に盛り上がりもなく終わりました。訳の文体なども合わなかったのかもしれないです。 | ||||
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相変わらず達者で軽快な筆致で読ませるが、クリスティを思わせる逆転の構図が見事だった前作よりは一歩劣る出来栄え。とはいえ『刑事フォイル』撮影の内幕や『緋色の研究』読書会の件など読み手を飽きさせないサーヴィス精神は見事という他ない。作中、著者自身が酷い目に遭ってばかりなのは、いささかやり過ぎの感もあるが(笑) | ||||
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アンソニー・ホロビッツが書いた、ホーソーンシリーズ2作目ですが、無類に面白い作品でした。 1巻で探偵役の「ホーソーン」と助手役の「アンソニー・ホロビッツ」の人物像は掴めていますし、 二人の関係性が徐々に出来つつあって、物語に没入しやすいです。 内容的にも、相も変わらず伏線の張り方が本当に絶妙で、最後までジェットコースターの様に物語を 楽しむことが出来ました。 1巻と同様に登場人物が少ない中で、如何に犯人を見つけるのか、という展開になるのですが、 動機面といい、犯人の絞り込み方といい、ストーリーが本当に絶妙で、最終局面に向けて 色々と物事が気持ちよく納まっていくのも見事ですね。 一見関係の無い出来事をつなぐ手腕も鮮やかですし、「ホーソーン」の性格の悪さが最後に爆発していて、 別な意味での爽快感がありましたね。この人、本当に性格悪いわ、と痛感した、というか。 ともあれ、無類に面白い小説であることは間違いないので、 推理小説好きなら読んで損なしの作品かと思います。 気になる方は第一巻から読んでみるのをオススメします! | ||||
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ワトソンに相当する作者の葛藤,ホームズに相当する人物とその周辺の謎めいた仄めかし,目くらましの事象,等々の叙述に大半を割いています。それらが伏線となるほどの重みがある訳ではなく,どんでん返しの妙というものもありません。謎解きのヒントをちりばめているとも言えるのかもしれませんが,納得できるほどのものではありません。英国警察がワトソン相当の作者を陥れる場面,殺人現場の思わせ振りなメッセージ等々,これらが無理やり解決の一助になるよう設定されていますが不自然かつ不愉快なものです。 本作は,「カササギ殺人事件」「メインテーマは殺人」に続く作品とは思われないほどの冗漫冗長な長文であるとの感を強く持ちました。 | ||||
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作者の作品を読むのは本作で四作目で、「カササギ殺人事件」、「絹の家」には感心しなかったが、「メインテーマは殺人」は傑作だと思った。本作も作者がワトソン役を演じる作品で、「メインテーマは殺人」の直後に書かれたという設定。事件は同性愛者の離婚専門弁護士のダイイング・メッセージ付き殺人。その殺害方法は被害者の訴訟相手で敗訴したアキラという人気女流作家の脅かしの方法と似ているという趣向。ちなみに、アキラは芭蕉の真似をした俳句特集を出版していて、その182(ダイイング・メッセージそのもの)句目が「君が息 耳にも告ぐる 『裁きは死』」というお遊び。 2人は被害者やアキラの関係者を次々と辿るのだが、韜晦のためか、雑多な事を書き過ぎていて卑怯な印象を受けた。膨大な戯言の中に真相のヒントを埋め込むのは簡単。そこへ、殺人の前夜、被害者の友人で6年前の洞窟事故(?)という因縁を持つグレゴリーが轢死していた事が分かる(もう1人の友人はその洞窟事故で死亡)。ふ~ん、その洞窟事故の復讐(あるいは口封じ)が動機という示唆か ? しかし、別の幾つかの線も考えられる。それなのに、ホーソーンは「俺は既に容疑者を2人に絞っている」とホームズばりのハッタリをかます(「絹の家」の作者だから仕方ないが)。これを含め作家の内輪話が多いのにも閉口した。そして、結論は驚く程の平凡さで呆れてしまった。 「メインテーマは殺人」の作者の作品とは思えない程の駄作。作者が(クリスティーだけではなく)ホ-ムズ被れという事は分かっていたが(公認のホ-ムズ作家)、ホーソーンをホ-ムズに似せて高慢で気紛れな造形にしているのも嫌味。私はホームズ物はミステリではなく冒険小説だと思っているが、本作も長いだけでミステリ風味を全く欠いた駄作だと思った。 | ||||
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トリックがいまいち。登場人物にあまり個性を感じない。元刑事の謎を探る点も、次の作品へのつながりをもとめているのだが、少しスピード感がない。 | ||||
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今回も期待した以上の面白さ。全ての情報を読み込んで推理していける楽しさを堪能、早く次作を読みたくなる。 | ||||
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本作の著者であるアンソニー・ホロヴィッツの魅力は、 古典的フーダニットミステリーをベースとしつつも新しさを損なわない点だと思う。 「カササギ殺人事件」、「メインテーマは殺人」に続き本作もその魅力は健在だ。 本作は「メインテーマは殺人」に続くダニエル・ホーソーンとアンソニー・ホロヴィッツコンビのシリーズ二作目である。 前作を未読の方でも十分に本作を楽しめると思うが、彼ら二人の関係性やホーソーンのキャラクターに関することなどはやはり前作を読んでいたほうがより楽しめるだろう。 本作でも前作同様、ホロヴィッツ自身が語り手であるというメタフィクション形式が存分に活かされたミステリーとなっている。 殺害現場に残された182という数字の謎や、被害者の過去に秘められた謎、胡散臭い容疑者達を基に読者はホロヴィッツと同じ目線で謎を解いていくことができる。 この徹底したフェアプレイも著者の魅力の一つであろう。 全ての手掛かりは呈示されているにもかかわらず、どこかもやもやした感覚が拭えず真相を知りたいがためページを繰る手が止まらない。 そして真相が明かされると今まで何気なく読んでいた描写が、とてつもなく重要な描写だったのだとハッとさせられる感覚は本作の様な素晴らしいミステリー作品でしか味わえないはずだ。 個人的に特に凄いと思ったのは、被害者の過去にある問題と現在の問題が事件と関わっているのは明白なのだが両立はしえない点だ。 過去の出来事が事件の原因となるのならば現在の問題に説明がつかず、その逆もまたしかり。 もちろん最後には全てのピースがかちりと当てはまる。 そして上記したように本作は徹底したフェアプレイなので真相が明かされると、どうして気が付かなかったのかとホロヴィッツと同じ悔しい気持ちを味わった。 本シリーズは全10作を予定しているようで、徐々にホーソーンの過去も明かされていくことに今後期待したい。 そして現段階で10作品を予定しているということは、もう既にホーソーンの過去に関する伏線や重要なヒントが張り巡らされているのでは…。 | ||||
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最近飢えていたところにこの一冊。シリーズ物だが初めて読んだ。これは文句なしに面白い!内容は、どんなに工夫して書いてもネタバレになりそうな気がするので触れられないが、謎解きや伏線が張り巡らされた推理小説が好きな人はハマる一冊だと思う。 | ||||
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ホーソーンシリーズ第2作。 結論から言うと、今回も本格ミステリの大傑作。すごい作家。 大勢の読者が期待し、読むつもりの本と思うので、事件の内容についてはできるだけ書かないようにしたい。 内容の充実度は第1作以上。テンポがちょっと早くなっていて、読みやすくなっている。ファンはさらに増えそうだ。 メインテーマは真犯人は誰かだが、そこに至るまでの仕掛けが色々・・。また、本書では、登場人物間での情念と欲望の人間ドラマが大変よくできている。皮肉もなかなか。 日系(?)女性作家が出てきたり、俳句が出てきたりは、日本人向けサービス? 突っ込みどころを1つだけ見つけた。それは・・・。 | ||||
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2019/9月末に読んだ「メインテーマは殺人」から約1年。ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズの新しい翻訳「その裁きは死 "The Sentence Is Death"」(アンソニー・ホロヴィッツ 創元推理文庫)をまたしても一気に読むことになりました。 「なまくらな剃刀」と呼ばれる実直な離婚専門弁護士が殺害されます。裁判の相手方文学作家が口走った殺害方法と凶器。壁に残された"182"という謎の数字。ホロヴィッツは前作同様元刑事であり、探偵のホーソーンによって、その事件ともう一つの事件、そして引きずり出される「過去」に起きたもう一つの事件を解決すべく、いやいやながら、しかし出版社との契約に縛られながらも巻き込まれていきます。パズラーですから、残念ながら詳細を書くことはできません(笑) 「メインテーマは、<Who-Done-It>」に向かって、いつものように読者は<レッド・へリング>が泳ぎ回るミステリという名の海に放り込まれ、幾度かさり気なく敷かれた<伏線>を見極めようとしながらも、ワトソン役=ホロヴィッツ程度の解決へとたどり着き・・・中盤までは「前作ほどではないかもしれない」と高を括りながら、読み終えてみれば、もしかすると前作以上の傑作なのだと感じることができると思います。ここには、ミステリの<バラエティ>が数多く詰め込まれています。 パズラーの根幹を語ることができないのであれば、いくつかの戯言であれば許されるのでしょうか(笑)。英国、ロンドンについて東京のように知っていたら、もっと楽しめるかもしれませんね。私のような米国ウエスト・コースト探偵小説グルーピーではなく、純粋シャーロッキアンであればよりエキサイトできるのかもしれません。トレヴェニアンの「シブミ」と書いたら、レビューとしての<レッド・へリング>になり得るでしょうか?映画のTeaser Trailerであれば、575、ヨークシャー渓谷、ステーキ・アンド・キドニー・プディングぐらいはカッティングされるでしょう。日本でのクリント・イーストウッドの評価は、本国に比べて高過ぎるような気がしますが、ホロヴィッツについてはどうなのでしょうね・・・とか、そんなことを考えながらの読書になりました。 英国のテレビ業界、そして今回は出版業界の「楽屋落ち」も楽しめ、ミステリとして、その演繹的推理に唸る一方、最後に何故か深い「哀しみ」を抱かせる多重の<はなれわざ>を披露するアンソニー・ホロヴィッツの見事なもう一つの傑作だと思います。 ホーソーンは言います。「全体にしっくりとくる形を見つけなきゃならない」って。 (読書後、小説中でも言及されている女優、ダイアナ・リグさんの訃報を知ることになりました。ご冥福をお祈りいたします。映画「女王陛下の007」。限りなく美しかったジェイムズ・ボンドの妻が天に召された) | ||||
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