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猿来たりなば
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猿来たりなばの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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私自身「私が見たと蝿は言う」しか読んだ経験がなく、「ドメスティック・ミステリ」作家のイメージが濃い作者の、一風変ったパズラー。題名に惹かれて本書を手に取ったのだが、意外な収穫だった。探偵役を務めるのは記述者を兼ねるトビーと相棒のジョージ。二人は決して名探偵タイプでなく、トビーは直情型、ジョージは慎重派と描き別けられている。舞台は英国の僻村。トビーの所へ、ポールと言う教授から「私のアーマが誘拐された」との手紙が届くのが発端。トビー達はロンドンから汽車で五時間掛かるイースト・リート村に赴く。 そこで発見するアーマの死体。ところが、アーマはチンパンジーだった...。ポール教授は霊長類学者で、アーマともう一匹のレオフリックと言うチンパンジーを飼育しており、共に"誘拐"され、アーマが死体で発見されたと言う次第。これは、そもそも事件なのか、と言う想いがするし、加えて、事件関係者が揃いも揃って奇矯な人物なため、作者がミステリを書こうとしているのか、単なるナンセンスものを書こうとしているのか前半は疑念が湧く。特に作者が一人称ミステリの原則を守って、トビーが見聞きした事を順番に綴っているので、人物関係や背後にある動機の可能性が見えずらい。しかし、登場人物も出揃い、証拠らしきものも揃い始めた後半は俄然パズラーの体裁を成して来る。上述の通り、奇矯な人物揃いの中で、犯行に係る部分だけロジカルに説明されるのは如何とも思うが、充分楽しめる内容になっている。 英国の田園を舞台にした、ミステリ黄金時代末期のパズラーとして中々の出来。かつての英国人は、週末のティー・タイムにこうした作品を読んで楽しんでいたのだと思わせ、読後感が良かった。 | ||||
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イギリスのドメスティックミステリーです。「猿が殺されている」ところから始まる事件。始終、なぜ猿なんだ?という思いが頭をつきまとい、新しい感覚でミステリィが楽しめます。謎解きのテンポと、緻密に計算されたプロットが嬉しいですね。イギリスという国を知っている人の方が、イメージがわきやすく楽しめるかも。 | ||||
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