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たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説
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たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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この時代でなければ、この作者でなければ、の説得力が何よりも凄い。これほど必然性の込められた小説はなかなかない。 中盤まではやや冗長に思われるような当時のカルチャー、風俗の羅列がミステリの真相と動機を知ったのちには必然だったと思えてきた。 「探偵小説から推理小説へ」その時代背景だからこそ、ベタとさえ言えるほどの大仰な本格トリックの味付けに仕上げたのだと思う。 | ||||
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確かに他にあるように「一位じゃない」「ミステリじゃない」などの評価はもっともだなあと思いました。 ですがその時代に生きた方の生の感想を込めた小説、サザエさんで慣れ親しんだ方の小説としてじっくり読ませていただきました。 ていうかミステリだって忘れてた。 最後の5行の遊び心に負けました。 | ||||
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一種の仕掛けというかシャレ、ギャグとも言えるサプライズエンディングなんだけども、同時に痛切きわまりないものがドーンとくる。正直、ミステリとしては評判ほど上々とは思えなかったけど、時代風俗小説、反戦小説、青春小説としては読ませるものがあり、ラストはさながらそれらの魅力を凝縮した、美しいストップモーションのように思えた。 | ||||
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ベストセラー ミステリーランキング3冠 待望の 文庫化! の新聞広告を信じて、購入ボタンを押します。 最近、何度か裏切られたので‥ 期待してます 信じてます。 レビューでなくてすみません。 | ||||
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作者のファンで、『仮題・中学殺人事件』から読んでいます。 ホントに辻節全開。 落ちの為の長編です。 『完全恋愛』程ではないが、「してやられた」感があります。 | ||||
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軽くて読みやすくて面白かったけれど、最初の殺人から犯人が判ってしまったことと、登場人物が皆『名探偵コナン』のシチュエーションに当て嵌まってしまって、どうしても読み進むに連れて、アニメチックに感じられてしまった。ミステリーと言うより、空白の近代史、戦後史の断面物語として興味深かった。 | ||||
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新品同然とは言いませんが、本自体は綺麗な状態で使用感も感じることがなく、違和感なく読み進めていくことができました。これといったマイナス個所は感じられず、良好な状態で満足しています。 | ||||
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昭和24年、戦後の男女共学が始まった最初の年の高校生たちを主人公にした本格ミステリ。 ミステリ界のレジェンドが実際に経験した戦後の高校生活を背景にしているだけあって、昭和24年の習俗や空気感がありありと描かれており、その点だけで大変貴重な読み物として興味深い。個人的にはっとさせられたのは動機につながることになった例の台詞。作中の時代感、空気感が生々しく描かれているからこそ、いかにも本格といったトリックやロジックがどうにもトンデモに思えてしまうきらいはあれど、あの台詞が出てきただけで、この小説はやはり素晴らしいものだと思う。 | ||||
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旧制中学と女学校が一緒になって新制高校としてスタートした当時の高校生の戸惑いと新鮮な感覚が伝わってくる瑞々しい描写に感心しています。また名古屋の盛り場の情景や当時の街角に立つ女性たちの夜の雰囲気も醸し出し、混乱期の中でけなげに生き延びる庶民の生活ぶりも感じられました。オンリーと言う言葉も久しぶりに読みました。同時代を知る人だからこその描写でした。 あだなも昭和24年当時ならこのように付けるのだという無理のないものになっており、同時代を同年代として生きた辻真先さんの青春時代のオマージュのような輝きを持っていました。そしてなにより、ずっと昭和の時代から読んできた辻さん最新作を令和の時代に読めたことに驚きを隠せません。90歳近い作家がこのようなストーリーを創り上げたことへの賛美です。 登場人物の会話のやり取りも時代を感じさせるものがあり、100メートルの大通りのために立ち退きを余儀なくされるという名古屋の都市計画の一端も知りました。今の人にはいささか古臭い文体も当時の推理小説のスタイルだと思えば合点がいきます。そこまで配慮しているのです。 一方、本格推理小説としてのトリックには無理があり、ストーリーを成立させるために動機にも納得しがたい点があるので、ミステリとしては普通でしょう。ある程度のお約束事として読まないとミステリへの評価は辛くなるからです。 題名は成立していました。無理がありません。 ラストの書きっぷりは流石でした。見事にやられました。 読み終えてから、様々なランキング「1位」に君臨していたことを知りましたが、他者の評価と自分の評価が違っているのは当たり前で読者は自分の感性に照らし合わせて作品を見つめれば良いと思っています。レジェンドへの「忖度」があったのかもしれませんが、この年代でここまで創作意欲をもって綴られるお元気さと明快な頭脳に感心しきりでした。 お見事な後期高齢者でした。 | ||||
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ランキング一位はさすがに盛りすぎでしょうね。ミステリとしては淡白で、筆者の戦後の思い出話がメインという塩梅です。ミステリというのはそれぞれの登場人物の不審な言動がブラフとなって最後に大団円となるのが醍醐味ですが、今作は意外性も少なくいまひとつカタルシスに欠けました。人物の掘り下げが足りなかったのでは? まあ、とはいえ初めての長編小説ならやむをえないですね。 | ||||
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時代設定や、現代社会において馴染みのないものがバシバシに出てくるので、一つ一つ気になってしまう人は 非常に気が滅入るだろう。実際分からない物や言葉をある程度雰囲気で読んでいた自分にとっても少し読みづらいなと突っかかりを感じてしまったのは事実である。 だがそれを差し引いたとしても全体の構成力や話の展開は近年読んだミステリー小説の中では抜群に素晴らしかった。トリックに比重を置き、そこを軸として本を構成する所謂本格派的なミステリーではなく、あくまで『本』としての構成にこだわり、その中のいち装置としてトリックを用いている。読み終わった時の感覚は、ミステリーを一冊読み切った時というより、クリストファー・ノーランの映画を一本見終わった時の感覚に近かった。 そのためトリックや犯人を考察し、それらを楽しみとしている本格派好きの御仁達にはおそらく物足りなさがあるかもしれない。 逆に「 残りの頁数から逆算して、まもなく解決パートに入って後日談があって終わるのだろうな」という流れを想像してしまう、ある種メタ的な読み方をしてしまう人には是非にとおすすめしたい一冊である。 この本のミステリー足る所以は、殺人のトリックにあらず。である。 | ||||
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推理小説としては、まぁ弱い。トリックもまぁあれだし。最初と最後の一致はなかなかうまいとは思うけど。大体火サスじゃないんだから、最後に肝心の動機を語られてもなあ、そんな殺人理由分かるわけがないじゃん。これが「1位」と言われてもなあ。なんだかなあ。だいたいなぜわざわざバラバラにしたのか、最後までその理由が分からない。民主警察を攪乱するため? しかし戦後間もない頃を描いた風俗小説として読むと、考古学ならぬ考現学的に読むと、実に面白い。生活のディテールが分かっていい。本人の経験も入っているんだろうが、本筋の推理関係の方はおいといても読む価値があると思う。オンリーさんと結婚して渡米、なんて話は実際にあったんだろうか。 | ||||
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面白く読むことが出来ましたが、面白さの多くは、ミステリとして本来中核になるはずの事件とその謎解きではなく、戦後間もない街の様子や学校生活を描いた風俗を描いたパートに多くをおっているように思いました。 謎解きはいささか機械的で説明が込み入っており、少なくとも私は置いてけぼりにされました。 その一方で、戦後になって大きく変わった価値観、戦中/戦後で態度を豹変させる政治家、たくましく生きる庶民の描写など、生き生きとした描写と相まって、楽しくも興味深く読めました。 | ||||
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昭和24年の青春小説。薄々犯人は分かったが、正義がある犯罪である。 | ||||
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硬質な文章や時代背景から、ある程度の年齢の読者ではないと抵抗があるかもしれない。トリックも無理があると言われているが、ミステリーとしてではなく、小説として読んでも非常に面白い。やはり賞をもらう小説だと思う。ただ価格は高いのでは? | ||||
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新年一冊目。第二次世界大戦後に男女共学がスタートした直後の話。当時を知る作者ならではのリアリティがいい。それだけでも一読の価値あり。 〜ネタバレ〜 上記のリアリティと対極的にトリックや密室を作った理由が荒唐無稽なところが好き嫌いの分かれるところだと思う。(特にトリックは二つとも実行不可能と思われる要素が含まれていたように思う) 大がかりなトリックは好きだが「本陣殺人事件」のように、恐ろしさの中に美しさ雅さが漂うものであれば星五つだった。 | ||||
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