■スポンサードリンク
汚れた雪
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
汚れた雪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「白い悪魔」の前半の舞台はイタリア。直前に読んだ「七つの墓碑」もまた、イタリアの強面ノワールでした。そしてイタリアずいていますが、「汚れた雪」(アントニオ・マンジーニ 創元推理文庫)を読みました。アオスタ警察本部・副警察長、ロッコ・スキャヴォーネ・シリーズの第一作目だそうです。 舞台は、イタリア・アルプス山麓の町、アオスタ。スキー場で圧雪車に轢かれた遺体が発見され、誰もが親戚どうしというような土地柄で「殺人事件」が起こります。メイン・ストーリーは「フーダニット」ですが、そうですね、連続サスペンス劇場・ロッコ・シリーズの一篇として、犯人も動機も伏線もパズラーとして特に言うべきことは見つかりません(笑) 一人のスリラーの読み手として、「良きもの」を語りましょう。 ローマから遠く離れて、イタリア・アルプス、モンブランを見上げるような土地でのミステリーは舞台として珍しい。また、登山好きとしては一度は行ってみたい、とても羨ましい場所に思えます。サイド・ストーリーもまた魅力的でした。ロッコの友人・セバスティアーノ、クリミナル(笑)としての友人に纏わる挿話が、詳しくは話せませんが、ディーヴァーの「ブラック・スクリーム」を想起させ、EUのある「現実」を垣間見せてくれます。 そして、副警察長、ロッコ・スキャヴォーネの<存在>なくしてこの小説は成立しないのでしょう。TEVAのシューズ、アルベルト・ブッリ、杜松(ねず)の香りのするグラッパ、哀しみの聖母。ロッコは、ふり幅の大きい、複雑なキャラクターとして存在しています。そして、哀しみの深いエンディングが(次回作への期待を込めて)とても余韻が残りました。だって、ここはイタリアだよ。人は「聖人」だけを愛するわけではありません。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!