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地下室の殺人
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地下室の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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バークリーの諸作品の中でも、特にプロットの構成に工夫を凝らした一作。新婚夫婦の新居の地下室で女性の死体が発見されるのが発端。半年前程に埋められたと思われる死体の身元は杳として知れず、モーズビー警部がやっとある学校の関係者に絞るまでは普通の展開。ここからが趣向である。 シェリンガムが約半年前、その学校に2週間程、代理教師として勤めていたという設定は如何にも苦しいが、ここは作者の趣向なので我慢するしかない。そして、その体験・観察を基にしたシェリンガムの回想譚風小説が作中作として読者の前に披歴されるのである。この小説を読みながら、読者はP.マガーの「被害者を捜せ」や「七人のおば」風の<被害者探し>を楽しめる。勿論、その他の学校関係者の人間模様も丹念に書き込まれている。 面白いのは、この作中作の後、シェリンガムは積極的には事件に関与しないのである。もっぱらモーズビー警部が事件解決に奔走する姿が描かれるのだが、決定打が出ない。そこで、シェリンガム物としては珍しく、おっとり刀でシェリンガムが名("迷"ではなく)推理を披露するという紆余曲折に富んだプロット。普通に描いたのでは平板(マンネリ)に陥る恐れがある構図を巧みに求心力のある物語に仕上げている。"曲者"バークリーらしさが十二分に発揮された快作だと思う。 | ||||
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地下室で死体が発見されるプロローグに始まり、第一部は、モーズビー主席警部 率いる警察による〈被害者探し〉。第二部は、被害者が勤めていた私立初等学校 を舞台にしたシェリンガムの未完の小説の草稿という体裁の作中作で、この中で、 事件の背景事情や“被害者候補(あるいは犯人候補)”たちの人間関係が明らか にされます。そして第三部では、警察の捜査の続きと、それが行き詰まった後の シェリンガムと筆頭容疑者との直接対決が描かれるという構成が採られています。 〈被害者探し〉という趣向はパット・マガー『被害者を捜せ!』に先駆けたものですし、 しかもその謎を、作中作によって提示するといったひねりの効かせ方は(当時の 作品としては)画期的だったのではないでしょうか。 そして、何と言っても、ラストで示されるシェリンガムのお腹真っ黒な“解決”にニヤリ。 シリーズ読者ほど、その“解決”に、意外性と納得感を感じることができると思います。 | ||||
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前半を被害者当てに絞り警察の実直な捜査を事細かに描く警察小説風な第一部シェリンガム氏の小説から心理学的に被害者を絞る第二部そして今度は犯人当てに変化し警察の捜査と行き詰まりシェリンガム氏の心理的要因からの推理による解決と凝った構成を楽しませる傑作トリックよりも心理ドラマを読ませることで定評のあるバークリーの面目躍如です | ||||
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前半を被害者当てに絞り 警察の実直な捜査を事細かに描く警察小説風な第一部 シェリンガム氏の小説から心理学的に被害者を絞る第二部 そして今度は犯人当てに変化し 警察の捜査と行き詰まり シェリンガム氏の心理的要因からの推理による解決 と凝った構成を楽しませる傑作 トリックよりも心理ドラマを読ませることで定評のある バークリーの面目躍如です | ||||
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