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晴天の迷いクジラ
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晴天の迷いクジラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 61~65 4/4ページ
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この作品で窪美澄さんを初めて知りました。本屋で見つけて帯に、ただ「死ぬなよ」って、それだけ言えばよかったんだ、というのを見て衝撃を覚えました。 それぞれ主要人物が3人いて、それぞれ一編ずつに3人の過去や情景が描かれ、(一人は仕事の忙しさから、彼女に振られ、勤めているデザイン会社も潰れそうで、鬱になってしまった青年。もう一人はつらい過去を持ちながらも、懸命にデザイン会社の社長を務める中年女性。もう一人は、母親の過度な愛情に振り回され、普通の女の子として生活ができず、唯一の友達も失い、引きこもりになってしまったリスカ少女。) 最後に3人で湾に迷い込んだクジラを見に行く、という4編からなっています。 一人一人の描写がうまい。救いようが無いんですが、それでもやっぱ生きてほしいって読者のこっちも思ってしまいました。それぞれ他人のはずの3人が家族のようになっていき、お互いを心配し合い、自分が死にたかったのに相手のことを心配してしまうという。そんなどうしようもない人たちなんですが、自問自答を繰り返して、自分なりの答えを見つけ出すという話です。 「死ぬなよ」 作中の中でこれほど感動する言葉はないと思います。人間生きてりゃ死にたくもなる。でも、どんなに苦しくても、せめて生きろっていうメッセージ。自殺なんかしてはいけない。「とにかくなにがあっても生きてください」という温かいメッセージがこの本には託されていると、僕は思いました。 それぞれの道を歩む3人をなんだか親になった気分で見ている自分がいました。この本に出合えたことを心からうれしく思います。今日読み終わったんですが、また読みます。友達にも読んでもらいたいと思いました。 何があっても、苦しくても悲しくても、僕は生きます。 絶対死なない。この本を読むと、そう思えます。 最後に、窪美澄さん、素晴らしい本を、ありがとう。 | ||||
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著者の作品はこれが初めてです。 家族や社会からはぐれた3人がおりなす物語。 それぞれに苦悶があり、心の中にプツプっと 泡ができる感じを丁寧にひとつひとつ弾いてくれるような作品。 ほんのりと読後感もよくて、読んでよかったな〜と思っています。 | ||||
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読んでよかった。出てくる人たちは、みんな人生でつらいところに迷いこんでいるのだが、 そういうところに至った描写が、幼少期のころから精密に書かれていて、 それぞれの登場人物のキャラクターにとてもリアリティがあり、 共感できる。共感できるから、後半の展開も親身になって読めるし、 自分の人生とは出来事自体は重なる事はないかもしれないけれど、身につまされた。 あまり中身のことを知らずに読んだほうがいいと思うので、 細かいことは書けないけれど、何か日々にストレスが溜まっているとか、 落ち込んでいるとか、迷っているとかという人にはぜひ一度読んでもらいたい。 絶対に得るものがあると思う。後半は涙が止まらなかった。 | ||||
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前作「ふがいない僕は空を見た」に続く、素晴らしい連作のボディブロー!! 読んでから、もうだいぶ日が経つのですが、窪美澄さんのスタンスは堂々としていて ブレない。 みんな、自分の意思と関係なくその土地で生まれ育ち、苦しみもがきながら最後の 落としどころは、やはりあるがまま「今」を受け入れて、すこしづつ足を引きづりながらも 「生きる」ことなのだ。 | ||||
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「生きる」ってなんだろう? 「仕事をする」ってなんだろう? 本書はそのような事を深く考えさせてくれます。 人は誰でも、他人の死を経験します。 人によっては、自らの死を選ぶかもしれません。 ただ、この世に産まれてきた人間は、誰だって「死」が怖いんです。 それとどう向き合うのか、本書はヒントをくれるかもしれません。 また、どんなに必死に仕事をしても、報われない時もあります。 私生活までもを犠牲にして、何のために仕事をしているのか分からなく なってきてしまうことも、あるかもしれません。 そして残念ながら、近年 過労による自殺が後を絶ちません。 そのように仕事で悩み、答えが出なくて八方塞がりな人にも読んでもらいたい本です。 そして、結婚・出産を機に、自分の目標や夢を諦めかけてしまう女性が、 もしかしたらいらっしゃるかもしれません。 この本は「自分らしく生きるにはどうしたらいいか」を教えてくれました。 私自身も子育て中で、この本を読んでとても気が楽になって、ホッとしました。 窪 美澄さんの書籍は今回初めて読みましたが、表現力がとても素晴らしく、 登場人物が目の前で生きているようなリアルさがありました。 このようなテーマの本は大抵が真剣すぎて気持ちが張り詰めるけれども、 読み進める中で、不思議と微笑んだり和んだり。 時には涙を流してしまいました。 特に深刻な悩みを持っている訳ではない私でさえも、本書を読み終えたときには、 「自然体で生きればいいんだな」と気持ちがとても楽になりました。 この本に出会えたことが、私の「人生の転機」になるかもしれません。 明日から、また明るく生きていきます。 | ||||
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