タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース
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父親は亡くなり、母親には捨てられた姉妹が暮らす古い都営団地が主な舞台。 表面的に見える部分とは異なる心の内面を持つ女性を描くイメージが強い著者だが、本作は主人公の女性を中心に描きながらも、今までとは違った新たな境地ともいえる作風を感じる。 王道と言えば王道なのだけど、まず主要登場人物達みんなを応援したくなる設定に引き込まれる。 関係性が見えない人間関係も、きれいに収まる展開はジンワリとさせると同時に心地いい。 福祉から抜け落ちた人という捉え方では捉え切れない、子供視点での人生の向き合い方が染みる。 差別や貧困、独居老人などの問題もあくまでさりげなくベースに展開している押しつけがましくはないが心に残る構成も素晴らしい。 惜しむべきは表紙が作品の素晴らしさと違和感あり、書店で手に取る人を狭めているのではないかともったいない。 | ||||
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古ぼけた団地に住む少女・みかげの物語。 父親は彼女が幼い頃に死に、母親は男を作って出ていった。 みかげは姉の七海と二人きりで暮らしていた。 みかげはパン工場でアルバイトをしながら夜間学校に通い、七海は風俗の仕事で糊口をしのいでいた。 将来に明るい展望が見えない境遇のこの姉妹は、それでも肩を寄せ合って必死で生きていた。 そんなとき、みかげはぜんじろうという老人から団地警備員に勝手に任命され、彼と行動を共にするうちにいろいろな世界を知っていく・・・ 都心の一角の、吹き溜まりのような場所でつましく生きてくみかげ。他人の死体が見てみたいという気持ちになるのは自分の置かれた境遇に関係しているのであろうか。 一見豊かに見える現代の日本で、みかげのように貧しさゆえに夢さえも持てずにひっそりと暮らしいる人達がいることをこの小説は教えてくれる。何て悲しい物語なのだろう。こんなことが現実の世界であるかもしれないのだ。そう思うと胸が絞めつけられる思いがした。みかげの揺れ動く優しい心にただただ涙した。 | ||||
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