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晴天の迷いクジラ
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晴天の迷いクジラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 1~20 1/4ページ
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うーん、残念。何だか合わないなあ。 3人の自殺願望者がすんでのところで思いとどまり、ひょんなことから一緒になり、遠方の浅瀬に迷い込んだクジラを見に行くという話。自死を思いとどまり、何とかやっていこうという光明を見出して終わり、という感じ。 ・・・ この3人のそれぞれの話があり、独立して章が設けられています。これらはディテールに富んでおり、ドラマあり、読み物として面白かったと思います。 由人。田舎出身・三人兄弟の真ん中、母親からの半ネグレクトの末、東京で道を見つけるも自らをすり減らすデザイナー。ちなみに素敵な彼女に振られる。 野乃花。絵の天才と持て囃されるも赤貧の幼少時。高校の教師にすすめられた絵画の先生と関係を持ち18で妊娠、絵画の先生は政治家となるも、家と育児に馴染めず東京へ出奔。必死で生きてデザイン会社を興すも、最終的に倒産。 正子。死んだ姉を持つが、その死が母を過保護な毒親にしてしまう。生活のほぼすべてが母親の管理下にあり、正子の鬱屈した気持ちは高校で爆発。気持ちを理解してくれた同級生の双子の兄妹の忍は病気でなくなり、その同級生も忍の死後引っ越してしまう。自分を理解する人はいなくなる。 ・・・ ここから、おそらく鹿児島県辺り?と目される地方へ浅瀬に迷い込んだクジラを見に行く、そしてそのことで由人が理性のかけらで自殺をしてはいけないということから、先ずは野乃花と寄り添い、そして偶然にその後正子と遭遇します。 なんだろう。このあたりの出来すぎ感・偶然を装う必然のような展開が、個人的には今一つに感じました。 地方の人が偶然家に招待してくれる、そこのオバアさんの暖かい歓待、その家の抱えた悲劇、そして3人の回復。 そんなにうまくいくのか?仲間も地方の方も人が好過ぎやしないか。都合よくできていないか。毒親の元に正子は帰れるのか。等々考えてしまいました。 人の可塑性が高いのはよくよくわかりますが、何だか感動させようとした?みたいな疑念すらすこし湧いてきてしまいました。 もちろん、心を病んだことのある方にとってはビビッドでリアルなのかもしれません。第一章のタイトルは「ソラナックスルボックス」で、これは解説で白石一文さんも指摘していますがうつ病のクスリらしいです。その苦難を通ってきた方は首肯しながら読めるのかもしれません。 ただ私は残念ながらでは無かったです。 ・・・ ということで、初の窪美澄さんの作品でした。 個人的には今一つ合わなかったのですが、『52ヘルツのクジラたち』のように、陰→陽への回復、他社理解、絆、みたいなテーマが好きな方には合うのかもしれません。あとはYA系を読みたい方にはお勧めできるかもしれません。 他意はありませんが、偶然にもクジラつながり。 | ||||
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「52ヘルツのクジラたち」を読んだ後、この本も読んだ。 いくら読み進めても、面白くならない。1時間ほどで、読むのをやめた。 ほかの本にチェンジ! 同じ窪美澄さんでも、評価の高い「ふがいない僕は空を見た」を読んでみよう。ほかにも彼の本を買ってあるけど、もしこれでダメなら、ほかの作家の本に。 | ||||
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表紙に破れ、これさえ無ければ第一版なので良いのだが…。 | ||||
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「よく知っている」「当たり前のこと」でも 違う視点や、違う体験や、違う仲間と感じると 違う受け止め方ができるようになる。 そんなことを感じた それが、普通の人にとっての、生きることの 面白さかもしれない | ||||
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作者の筆に圧倒されながら、読み進めていった。章ごとに3人の主人公たちの生い立ちから現在までの人生が綴られ、その苦悩や絶望がリアリティを持って描き出されていく。 キーワードは「母」であろうか。正子は母親の偏愛に、由人は偏愛の外側にあるものとして、野乃花は孤独な子育てに苦しむ母としてそれぞれに苦しみながら生きてきた。立場も性別も年齢も違うこの3人に、私は強く共感する。ヒリヒリとした感覚が痛いほど感じられる。それは、とりもなおさず、作者の筆の力にほかならない。 死を覚悟した由人と野乃花は、ある町の湾に迷い込んだクジラを見にいくことにする。その旅の途中、生きることに疲れ果てた正子を拾う。3人は、かりそめの家族として、雅晴の家に滞在することになるが、そこでの日々が3人の心を柔らかく変えていくことになる。ここに登場する「おばあちゃん」の存在感はとても大きい。その何気ない言葉の中にも、先の戦争をくぐり抜け、命の儚さも尊さも経験してきたからこその重みがある。そして、限りなく優しい。 絶望のどん底の淵を描きながらも、微かな希望の光を差し込ませる。真っ暗でないと見えない光。ここにも、作者の筆の力を感じざるを得ない。 | ||||
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バーベキューで孫たちが喜んで食べていました。 | ||||
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ラストの展開に警察が登場しないという筋書きに現実味がないのは気になる。ラストの展開自体は良かったが。 登場人物各人が抱える辛さに共感。魂が震える気持ちで読み進む。脇役たちの憎たらしくも憎めない、でもやっぱり憎たらしいという人間らしさの塩梅も読ませる。 由人の章の軽度の鬱状態をリアルに読ませるジャブに始まり、野々花の章で古い世代ならではの世間の厳しさに追い詰められていく描写は今読むと新鮮。政治家の義父の描写は唸らされる。 正子の章では母と娘の閉じた関係と自由を教えられた友達との葛藤が心と体を蝕む。辛み。門限をいつの間にか破るようになったそのいつの間にかを書かない事で、より正子に共感できる仕掛けになってる。 最終どうしようもない孤独を抱えた彼らが出会い、旅先で出会った一家との交流を通して少しだけ違う角度から自分の人生を眺めた先に鯨がある奇跡を起こす。 終章は展開が力技なのに勢いのまんまに読ませられるのは3人の人生に客を引き摺り込む描写の力かな。なすすべなく周りの人のどうしようもなさに巻き込まれる彼らに魂が震える。それは彼ら自身もそうで、孤独な魂が共鳴し合った時点でそこには少しの救いの余地が見える。段々とそれに3人が気づいて行ってほしい、自分も気づきたいという願いが自然と涙を誘う。本の中だけの奇跡なのか現実でもそんな風にいれるのかはまだ分からないけど、少しだけ信じてみたい気にさせてくれる。本の中だけじゃんと言わせない、わざとらしくなさがあると思う。 人と人が一瞬でも心が通いかける、でも通ってるのか誰にも分からない。だけどそれを求めてしまう事が生きること、生きてしまうことだというメッセージを感じた。でもやっぱり窪さんという作家の生み出す奇跡の中にいるこの人たちが眩しくて羨ましいな。 | ||||
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親子関係の上手く行かない描写、何が好転させ何が後退させるのか難しく、その辺りを上手く描いています。 | ||||
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登場人物の感情表現に形容詞をあまり使わず、動作や背景、風景など作中に散りばめられた様々な要素から、各人物の心境を考察する事が出来るとてもおもしろい文章でした。 読み方や読み手によって印象が違う事を想像するのも、楽しめると思います。 ただ物語の後半になるにつれ、展開が乏しくまったりし過ぎな気もしました。 | ||||
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人生再生作品です(^-^*)/ 主人公の弱りゆく様は有りがちですが、野乃花の弱りゆく様は壮絶で一気に引き込まれましたし、 そんな野乃花と正子の新たな繋がりも見事で感動しましたし、 そこにクジラを組み合わせた点も素晴らしかったです! 人生に様々行き詰まった人たちの再生作品としてオススメです(^-^*)/ | ||||
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閉塞感を抱えた3人の物語。無理矢理、3人という登場人物を織り交ぜた感はありますが良作と感じます。 | ||||
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解説含めて430ページ、長いと感じたのは展開がちょっと単調だからだろうか。ネタバレは避けるが、ここから何が起こるかいろいろ予想しながら読んだ結果、大したことは起こらなかったという感じ。おそらく、細かい心理描写なんかをちゃんと拾えて、そこからいろいろと感じ取る能力がないと読んでて苦痛で退屈。現代文の問題を解くみたいに。読書を娯楽と捉えてる人には合わないことが多い気がする。 | ||||
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自分は親が支配的で虐待されて育ったため、親が好きになれずずっと離れて暮らしてきました。野乃花も正子もとても共感しました。これからも親との関係で悩みは尽きませんがこの本で少し救われました。他の作品も読んでみたいです。 | ||||
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読了:2017年156冊(12月11冊)★3.9 『晴天の迷いクジラ (新潮文庫)』2014/6/27、窪 美澄 (著) 最初は、ふーん、とあう感じだったが、最終章になるにつれ、感動が増していく。『ふがいない…』より好きかも。本書では家族のしんどさ、親子のすれ違い、夫婦の欺瞞、人間の弱さなどを描く。『ふがいない…』は、誰にも完全な救いはなかったが、本書には少し暖かい終わりで結ばれている。由人、野乃花、正子、みんな死に向かう辛さを持ちつつ、生へUターンする構成はシンプルだが感動的だ。それをクジラの姿も重ねつつ。本書の主張もシンプルだ。「死ぬな」どんな歪みがあっても誰かが心配している。無碍にせず、たまには思いおこそう。 ───「由人くん、死ぬなよ」雅晴が由人の顔を見てそう言った。声はもう震えていなかった。「絶対に死ぬな。生きているだけでいいんだ」総か、と、由人はまた思う。悩む必要なんかなかったんだ。連淡自殺しようとした野乃花にも、リスカしている正子にも、そして薬飲んで何となくこの世からいなくなりたい自分にも「死ぬなよ」って。ただそれだけ、言えば良かったんだ。(p.403) | ||||
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『ふがいない僕は空を見た』に続き読ませていただきました。これも、いい本だと思います。著者の世界観に圧倒します。 | ||||
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15歳から48歳までの野乃花の人生の描き方は情景が 眼裏に浮かぶほどリアルで生き生きしており短編として 楽しめた。 しかし、正子の章で読むのが辛くなってしまいました。 「ふがいない〜」がすごく良かったので こちらを読んでみましたが、あの類まれな 筆致がこの本にはなくて、ずうっと同じ調子で しかも、長くて疲れてしまいました。 | ||||
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人生に希望を見いだせなくなった人々の自己再生の物語(なのだろうか?)。 会社を倒産させてしまった女性社長、その従業員で過労と失恋のためにうつ病を発症した青年、病的ともいえる厳格な母親との軋轢で引きこもりとなった女子高生、の三人が主役。 前半は、三人の、それまでの人生がページを割いて縷々語られているわけだが、それぞれの苦悩が息苦しさを伴って胸に迫ってくる。ここまでが良いだけに、いやが上にも後半に期待が膨らむ。しかしながら、三人が湾に迷い込んだクジラを見に旅立ったあたりから、失速気味になってしまった。クジラに託してそれぞれが何を見出したのかがうまく表現されていないのだ。 端的にいってピンとこない。 全体としては読ませてくれたので、締めくくり方が残念だ。 | ||||
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「ふがいない僕は空を見た」を読んだ時も少しひっかかった点が、本作で更にひっかかるようになりました。 ひっかかった点というのが、 ・登場人物の不幸すぎる生い立ちが、現実離れしすぎて感情移入できない ・主人公の位置にいる登場人物たちより、サブキャラ達の方が設定が派手でそちらが気になる(主人公達がかすんで見える) ・展開が予定調和すぎる(本当に鬱というくらい落ち込んでる精神状態で、そんなアクティブに活動するの?、 とか、 門限を絶対守る!!と呪いのように決めていた登場人物が、気付けば門限を守らなくなっている。(守らなくならなくなった描写とか心理の変化とかは描かれていないのに、、)) ・作者の特徴でもあるのかもしれないが、一部表現が「だーっと走った」のような、あえて幼い表現をするせいで、興ざめする。 ふがいない〜でも上記のようなところが気になったものの、ストーリーとして筋が通っていたし、全体的に面白かったので作品としては好きでしたが、 今回のものは話全体が無理やりすぎて面白くなかったため、上記のようなところばかり目につきました。 気軽に読むなら良い作品かもしれませんが、期待した分、残念でした。 | ||||
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「ふがいない僕は...」から好きになった作家。 文章の運びや表現は普通なのに、吸い込まれていくほど登場人物の背景が自分に重なる臨場感がすごい。 正子、野乃花、由人それぞれの今までの生い立ちを、一緒に背負ったかのような感情移入をしてしまった。 生きることの苦しみと、そこまでに至る自分と自分以外のどうしようもできない環境に私は潰されそうになった。 | ||||
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小説をあまり読まない私にとっては、物語として特別感じることはなかったです。ですが、最後まで読んで、作者が伝えたかったことは理解できたと思います。そしてそれは、シンプルですが、とても意味のある言葉だと思います。 | ||||
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