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マルタの鷹



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マルタの鷹の評価: 4.17/5点 レビュー 54件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.17pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 21~40 2/3ページ
No.34:
(5pt)

One of the greatest comedy novels that I have ever read.

Someone said that Akira Kurosawa’s “Yojimbo” was one of the greatest comedy movies that he had ever seen. Calling “Yojimbo” a comedy movie seems a little strange, but I understand what he wanted to say. In imitation of his saying, I would like to say that Dashiell Hammett’s “The Maltese Falcon” is one of the greatest comedy novels that I have ever read. In fact, I can’t think of any other book in which I have laughed so much and so loudly.
For example, when Spade, Cairo, and Brigid O’Shaughnessy are in the same house, two policemen come along. Finding nothing peculiar they try to leave, but just at the moment, Cairo and Brigid, not knowing the policemen are at the front door, begin to fight in the house, and the sound of a brief struggle, of a blow, of a subdued cry come to the policemen. Naturally they try to break in the house. So Spade invents a very foolish excuse to send away the policemen. He says that with the purpose of playing a joke on them, they pretended to fight.
And after the interrogation by the police, Cairo answers to Spade, asked “What did you let the police shake out of you?”
“Not a single thing. I adhered to the course you indicated earlier in your rooms. Though I certainly wished you had devised a more reasonable story. I felt decidedly ridiculous repeating it.”
This dialogue of Cairo’s made me laugh to death.
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.33:
(5pt)

不朽の名作

まさにハードボイルド探偵小説の始祖であり、不朽の名作です。スパイものを含むその後のハードボイルド探偵像は、この作品のサム・スペードと「血の(赤い)収穫」のコンチネンタル・オプが原点といえます。
マルタの鷹〔改訳決定版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹〔改訳決定版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773076
No.32:
(3pt)

それなりの面白さ。

まるでテレビドラマを視るような面白さであった。映画化されているはずであるが。
マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JAMCHA
No.31:
(5pt)

映画もよかったが原作の味はもっと濃かった

映画でハンフリー・ボガ−トとピーター・ローレの強烈な個性と妙に威圧感のある黒い鳥が記憶から離れないでいたが、諏訪部浩一氏の「マルタの鷹講義」(研究社)を読んでエンディングが原作と違っていると知らされ、不明を恥じつつ慌てて原著を読んだ。「講義」では章ごとに詳しい解析をしており、ヴィンテージ版のページと行番号が記されているのでこの版を手に両書を読み比べていくのがとても楽しかった。ストーリーは先刻ご承知のものであるが、どうしても登場人物像が映画の配役どおりとなるのはしょうがない。時代のせいか多少のスラングはあるにせよ現代のハードボイルドに氾濫している下品な四文字だらけの会話よりずっと落ち着いているのを再発見、古典はいいな。諏訪部氏が指摘するように最終ページで秘書のエフィーがサム・スぺードと交わす会話がこの小説の持ち味をぐっと高め、また引き締めているのがわかって安心した。「マルタの鷹」は映画と原作と(敢えて言えば「マルタの鷹講義」と)を合わせて見るのが最高の楽しみ方だろう、というのは不遜か? インターネットでJohn’s Grillを訪れると甘い歌声で「マルタの鷹」のノスタルジーに浸れるのも嬉しい。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.30:
(2pt)

スペリングのミス散見。(kindle 化のトラブル)

本文内容、特異な文体とも充分楽しめた。

但し、
どのようにして、こういう事が起こるのか不思議だが、
Kindle化する際に、mがni、lがh、eがcに、文字化けするらしい。

見知らぬスペリングに当初、当惑したが、判ればそこまで。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.29:
(5pt)

早く読めばよかった。

『マルタの鷹』というとハンフリー・ボガードのイメージが強くて(写真でしか見たことないですが)、渋系のハードボイルドかなと勝手に思い込み、今まで手を出していなかったんですが・・・。早く読めばよかった。
探偵サム・スペードがストイックなタイプでなく、見方によってはワルい奴なところがいいですね。「こけにされたくはない。」スペードの印象的な科白。善だ悪だではなく自分の基準をもって生き抜く男。かっこいいなぁ。

登場人物も一人ひとり気になる奴らでスペードと彼らのやり取りが面白く、そのやり取りが進む中でストーリーも進行していく。ぐいぐい読まされます。また、三人の女性が登場しますが、彼女たちとのやり取りでスペードがどんな男なのかがなんとなくわかります。勢いで読んでしまいましたが、色々深読みできる小説のような気がします。

改訳とのことですが旧訳や他の訳書(ましてや原書)は読んでおらず、決定版かどうかはわかりませんが、妙に今っぽい新訳ではありません。あとがきを読むと訳者の『マルタの鷹』への想い、仕上げた感がよく伝わってきます。ついでにハメット全集決定版も出版していただきたいものです。
マルタの鷹〔改訳決定版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹〔改訳決定版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773076
No.28:
(1pt)

最悪!

創元推理文庫コーナーでは、珍しく詐欺でした!
残念ですが!
☆評価は1. 有り得ませんがここ最近、創元推理文庫コーナーで詐欺事件が、何件か発生しています、
皆様もじゅうぶん気を付けてください!!
マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JAMCHA
No.27:
(4pt)

純然たるハードボイルド

最近のハードボイルドはチャンドラーの影響を受けすぎている。チャンドラー的なハードボイルドというのは、お決まりの世間的善悪からは距離をおいているが、自分にとっての正義がしっかりある人間が、恋人や友達を失ったりしながらも動じず、下劣な人間を追い詰めるとか、何かを守りきるとか、そういう目的を遂げていく話だ。そこには甘い感傷が漂っており、バーボンと葉巻を相棒に書斎でじっくり読みふけりたいと思わせる強烈な魅力がある。しかし、ハードボイルドはチャンドラー的なものばかりではない。それを理解したければ、ハードボイルドの始祖的なハメットの、この名作を読めばいい。

この本は楽しいか。楽しくない。わくわくするか。わくわくしない。探偵が何かを依頼され、それを遂行する話だが、謎解きもない、アクションもない。だが、ハードボイルドはある。ハードボイルドとは何か。それは善悪やつまらない常識にとらわれず、かといって正義なんてものも、感傷すらもなく、ただ自分のポリシーにしたがって、人を傷つけることも気にせずに生きる、冷酷な男を中心に起き、心情吐露を一切排除し、現実のしぐさや光景を、乾いた、冷たい、つまらないほどシンプルな文章で描きつづけることで、その人物像や、苦く重たい空気を浮かび上がらせる、文学的な方法、あるいはその方法をとった文学なのだ。探偵というのは、多少アウトロー的な側面があり、その方法にマッチしやすいので、多くのハードボイルドは探偵小説であったりもするし、探偵小説は時にミステリの色合いをおびるが、それは必ずしもそうでなければならないというわけではない。このマルタの鷹は、たまたま探偵を中心に置いているが、探偵小説ではないし、ミステリでもない。冷酷な男を、冷酷に描いた、純然たるハードボイルドである。主人公は時に非道にうつる。決して美化したりはしない。甘い干渉はない。少しの共感も必要としない。そういう小説である。こういう小説は決して多くない。ハードボイルドはチャンドラー的になったり、あるいは過剰に悪のドラマに振れたノワール化してしまったりしている。そうなる前の、純然たるハードボイルドに興味があるなら、この本を読んでみるべきだろう。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.26:
(5pt)

これは、ピンとくる

自分は、「ハードボイルド」というのがさっぱりわからい。というより、ピンとこない。チャンドラーの小説を読んでも、作中の探偵「マーロウ」の活きなセリフに「はい、はい。ごもっとも、ごもっとも」という感じで、格好いいのは認めてもどうもうそ臭い。ハードボイルドファンにいわせると、パズラーこそ「うそ臭い」ということなんだろうけど・・・個人の好みとしか言いようがない。だから、ガキなんだといわれようが、しょうがない。はい、はい、お子様なのですと答えるしかない。

 そんな自分でも「マルタの鷹」は名作だと思う。もっとも、「マルタの鷹」の争奪戦といったストーリは、読み終えると実はどうでもいい感じすらしてくる。詰まる所、最後まで印象に残るのは「サム・スペード」の存在感だ。「サム・スペード」は、いわゆるリアリズムに裏打ちされた人物ではない。だってそうでしょう。いかなる逆境でも冷静に判断し、時には冷徹と言われかねないことをしてまで、己をと押し通すことが出来る人間。とても血の通った人間とは思えない。作者が冒頭で書いているように、実際に探偵稼業に営んでいる多くの男がこうなりたい、また、少なからずの男がうぬぼれでそうなり得たと勘違いした「ドリームマン」だからだ。

 が、それだけだったらチャンドラーの「マーロウ」だって「ドリームマン」である。では二人は同じか?しかし、両者は決定的に違う。端的に言えば、探偵でない道を選んだ「マロウ」は、容易に想像できるが、探偵でない「サム・スペード」は、想像しにくい。はっきり言って「マーロウ」はなぜ探偵という職業をしているか?よくわからない。マーロウようなオセンチな人物が探偵をしている???なぜなぜ??私には、ピンとこないのだ。もっとも「サム・スペード」もなぜ探偵をしているか?読者が伺い知るはできない。ただ、彼の行動が「サム・スペード=探偵」に説得力を持たせている。「マーロウ」とちがって気の利いたセリフを吐かない「サム・スペード」が唯一内面を吐露する最終章は、感動的ですらある。彼にとって探偵という職業は彼のプライド、生き方、死に方のすべてなのだ。「職業」にプライド持った男・・・あこがれないだろうか?。対して、「マーロウ」の行動をささえているのは、そうして具体的なものでなく、「男の美学」といった抽象的なものであるであるように思えてならない。「マーロウ」も「サム・スペード」も「ドリームマン」だ。しかし、「マーロウ」は、私にとって「ドリームマン」でしかないが、「サム・スペード」は、彼の職業に対するプライドという具体的なものを持っているゆえ、たんなる夢の男なく、強い憧れを感じる男になるのである。
 二読、三読できる名作である。

 追記:もっとも友人にしたいなら、「マーロウ」で、「サム・スペード」はご勘弁・・・というのも事実なのだが(笑)

マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.25:
(4pt)

マルタの馬鹿

この小説は、よく出来ていますが、鷹の彫像の記述がデタラメです。鷹の彫像は、高さ約1フイートと記されています。直径10センチとして高さ30センチとすると、金の密度を考えると約45KGとなります。簡単にポケットに入れてもって歩ける重さではありません。初めに盗みに入った時点で、見た目に比べて重いと感じないようでは、金ではありません。純金の100gバーを手に持ってみると判りますが、持った途端に、必ず、手が下がります。見た目と重さがあまりにも違うので、手が錯覚するためです。純金の鷹の彫像を何十年も探している割には、あまりにも愚かです。マルタの鷹というより、マルタの馬鹿、さらに言えば、マルデ馬鹿というほうが相応しい。この件を別にすれば、物語はよく出来ています。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.24:
(2pt)

過大評価の典型

「傑作」「名作」の言葉に騙された小説-というのが正直な読後感だった。
ハードボイルドといっても派手な決闘シーンはないし当然ミステリらしいミステリも読者に提示されない。
これならまだ大藪氏の「野獣死すべし」の方が派手な分マシといわざるをえない。

結局、大乱歩が「つまらなかった」と酷評したこの作品をここまでの評価に上げてるのは
「ハードボイルドの始祖」以外の何物でもないだろう。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.23:
(4pt)

“ハードボイルド” 私立探偵像を確立した、ハメットの代表作

本書は大衆向けのパルプマガジン『ブラック・マスク』に1929年から連載され、1930年に単行本化された、“ハードボイルドの創始者”ダシール・ハメットの代表作である。やや固さが残り、残忍な殺人がてんこ盛りだったデビュー長編『血の(赤い)収穫』に比べると、本書は荒っぽくて俗っぽいながらも、ずいぶんこなれており、三人称で叙述される主人公の行動もスマートであるように思われる。

私立探偵サムがその事件を引き受けるやいなや、たちまち2件の殺人が発生する。発端となった謎の女、そのあとを追って地中海から来た男、ギャング一味の暗躍・・・その昔マルタ島の騎士団がスペイン皇帝に献上した純金の「鷹の像」をめぐる血みどろの争奪戦。

お宝をめぐる熾烈な駆け引きの要素も併せ持つ本書は、徹底して心理描写と説明を排した簡潔な文体で構成され、登場人物が今何を考えているのか、どうしてそうするのかを地の文で明かされない。一癖も二癖もある登場人物たちともあいまって、やや読者を突き放したつくりになっている。本格ミステリーの読者に、大きなカルチャーショックを与えた。
「ミステリーの歴史を通じて、最高の地位を要求できる傑作」と評される不朽の古典的正統派ハードボイルドの名作である。

本書でハメットは、行動によって始まり、行動によって語る、タフで、クールで、非情な私立探偵像を確立した。
そして、アメリカのこの正統派ハードボイルド私立探偵の系譜は、レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウ、続いてロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーへと受け継がれてゆく。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.22:
(4pt)

“ハードボイルド” 私立探偵像を確立した、ハメットの代表作

本書は大衆向けのパルプマガジン『ブラック・マスク』に1929年から連載され、1930年に単行本化された、“ハードボイルドの創始者”ダシール・ハメットの代表作である。やや固さが残り、残忍な殺人がてんこ盛りだったデビュー長編『血の(赤い)収穫』に比べると、本書は荒っぽくて俗っぽいながらも、ずいぶんこなれており、三人称で叙述される主人公の行動もスマートであるように思われる。
私立探偵サムがその事件を引き受けるやいなや、たちまち2件の殺人が発生する。発端となった謎の女、そのあとを追って地中海から来た男、ギャング一味の暗躍・・・その昔マルタ島の騎士団がスペイン皇帝に献上した純金の「鷹の像」をめぐる血みどろの争奪戦。
お宝をめぐる熾烈な駆け引きの要素も併せ持つ本書は、徹底して心理描写と説明を排した簡潔な文体で構成され、登場人物が今何を考えているのか、どうしてそうするのかを地の文で明かされない。一癖も二癖もある登場人物たちともあいまって、やや読者を突き放したつくりになっている。本格ミステリーの読者に、大きなカルチャーショックを与えた。
「ミステリーの歴史を通じて、最高の地位を要求できる傑作」と評される不朽の古典的正統派ハードボイルドの名作である。
本書でハメットは、行動によって始まり、行動によって語る、タフで、クールで、非情な私立探偵像を確立した。
そして、アメリカのこの正統派ハードボイルド私立探偵の系譜は、レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウ、続いてロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーへと受け継がれてゆく。
マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)より
4251081188
No.21:
(4pt)

“ハードボイルド” 私立探偵像を確立した、ハメットの代表作

本書は大衆向けのパルプマガジン『ブラック・マスク』に1929年から連載され、1930年に単行本化された、“ハードボイルドの創始者”ダシール・ハメットの代表作である。やや固さが残り、残忍な殺人がてんこ盛りだったデビュー長編『血の(赤い)収穫』に比べると、本書は荒っぽくて俗っぽいながらも、ずいぶんこなれており、三人称で叙述される主人公の行動もスマートであるように思われる。

私立探偵サムがその事件を引き受けるやいなや、たちまち2件の殺人が発生する。発端となった謎の女、そのあとを追って地中海から来た男、ギャング一味の暗躍・・・その昔マルタ島の騎士団がスペイン皇帝に献上した純金の「鷹の像」をめぐる血みどろの争奪戦。

お宝をめぐる熾烈な駆け引きの要素も併せ持つ本書は、徹底して心理描写と説明を排した簡潔な文体で構成され、登場人物が今何を考えているのか、どうしてそうするのかを地の文で明かされない。一癖も二癖もある登場人物たちともあいまって、やや読者を突き放したつくりになっている。本格ミステリーの読者に、大きなカルチャーショックを与えた。
「ミステリーの歴史を通じて、最高の地位を要求できる傑作」と評される不朽の古典的正統派ハードボイルドの名作である。

本書でハメットは、行動によって始まり、行動によって語る、タフで、クールで、非情な私立探偵像を確立した。
そして、アメリカのこの正統派ハードボイルド私立探偵の系譜は、レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウ、続いてロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーへと受け継がれてゆく。
マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JAMCHA
No.20:
(4pt)

ハードボイルドの古典/名作と言われるだけに・・・

ハードボイルド系の作品は全て「マルタの鷹」の影響を受けているとも言われるほど、ハードボイルドのスタンダード。戦前に書かれたとは思えないほど古くささは感じません(ドルの通貨価値に違和感を感じるかもしれないぐらいです)。しっかし、ハードボイルド系の主人公って、やたらタバコ吸いまくり酒ひっかけまくりですね(喫煙が容認されてた戦前の話とは言え)。
 原著者のハメットに関しては、専門研究書やその邦訳も出ているほどで、古典/名作と言われるだけに邦訳も多い(例えば創元推理文庫などから)作品で、翻訳の方にむしろ古くささを感じてしまったので、星を減らしました(「・・・にしめりをくれた」みたいな表現が頻出するのも気になったし)。あと、読んでてふと気づいたのが、昔は日本でも探偵もののドラマや映画が全盛期だったことがあったのに、最近は刑事物はあれこそ探偵ものは皆無に等しいですね。この本を読んでて、懐かしくなりました。
 原著を読むのでなければ、どの邦訳を選ぶかで多少読後感は変わってくるかもしれませんが、作品としてはおすすめです。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.19:
(3pt)

味のないビーフジャーキーを噛んでるような…

ハードボイルドの古典的名作。あるいは、ハードボイルドを世に知らしめた
記念碑的作品などと、表現は別にして不動の格付け・位置づけを与えられた作品。
ただし、読後感は「ハードボイルドって、本当に面白いの?」と、
自問させられました。
このような事を書くと怒られそうですが、突っ込んで云うと「ダシール・ハメットの
小説は本当に面白いと思う?」という事。
「赤い収穫(血の収穫)」は、訳の違いを新潮文庫・ハヤカワ文庫・創元推理文庫で
比較しながら読みましたが、確かに面白かったです。
ダシール・ハメットが、従来の謎解きを軸とする推理小説とは全く違う、主人公の行動や
視点を簡潔に描くスタイル=ハードボイルドを創作したことの評価と、物語・小説としての
「マルタの鷹」の評価は別物であると思いました。
マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)より
4251081188
No.18:
(3pt)

味のないビーフジャーキーを噛んでるような…

ハードボイルドの古典的名作。あるいは、ハードボイルドを世に知らしめた
記念碑的作品などと、表現は別にして不動の格付け・位置づけを与えられた作品。

ただし、読後感は「ハードボイルドって、本当に面白いの?」と、
自問させられました。
このような事を書くと怒られそうですが、突っ込んで云うと「ダシール・ハメットの
小説は本当に面白いと思う?」という事。

「赤い収穫(血の収穫)」は、訳の違いを新潮文庫・ハヤカワ文庫・創元推理文庫で
比較しながら読みましたが、確かに面白かったです。

ダシール・ハメットが、従来の謎解きを軸とする推理小説とは全く違う、主人公の行動や
視点を簡潔に描くスタイル=ハードボイルドを創作したことの評価と、物語・小説としての
「マルタの鷹」の評価は別物であると思いました。
マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JAMCHA
No.17:
(5pt)

『マルタの鷹』

未読の人には意外かもしれないが、この作品には銃撃戦のシーンはない。
そもそも銃が発射されるシーンもなければ、人が殺されるシーンもなく、殴り合いと呼べるシーンさえない。(人が死ぬシーンはあるが)
それでもこの作品はハードボイルドの古典と呼ばれ、ハメットの代表作、最高傑作とも言われている。
それがなぜかは読んでみないと分からないだろう。
映画とは明らかに違った印象が残り、ハードボイルドという言葉の意味についてもあらためて考えさせられてしまうだろうと思う。
マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150773017
No.16:
(3pt)

ハードボイルド四天王は作風も多様です

巻末の解説で江戸川乱歩の評価が引用されていますが、それによると「秘宝『マルタの鷹』の取り合いと暴力的な描写ばかり目立っていて推理小説としての味わいが薄く、退屈」だと彼は感じたようです。
彼のような幻想・耽美趣味の濃い本格(最近「本格」の定義も曖昧になってきていますが)推理小説もあまり好みではないのですが、個人的には本作への評価は当たらずとも遠からず、といった感想を持ちました。レイモンド・チャンドラーの文章の繊細さ、ロス・マクドナルドの人生の苦さを見つめる優しいまなざしなど、厳しい世界に深みを与える文学的なスパイスがあまりなく、タフで格好付けた男の痛快娯楽に近い内容にとどまっている感があります。後発のハンフリー・ボガード主演の映画によるイメージ補完で、作品の出来以上に大分よい印象を持たれている節があるのではないかと思います。前述したマクドナルドが大いに影響を受けたというので読んでみましたが、人間描写の妙を期待していた私には少々合いませんでした。
タフな男の生き様をあまり考えずに楽しむ、といった軽い読み方をするにはいい作品だと思います。
マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)より
4251081188
No.15:
(5pt)

秋の夜長のハードボイル再読【サム・スペイド】

良かったです。ラストも申し分ない出来です。傑作です。発表されたのが1930年。今から約80年前です。でこの出来栄え。奇跡的です。全く古さを感じさせないストーリー、登場人物達の狡賢さ、またスペイドの人物像、現代の物語でも完全に通用します。ハメット-チャンドラー−マクドナルドと連なるハードボイルドの系図のスタートラインに立つ作品。この大きな流れの源流として燦然と輝いております
マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)Amazon書評・レビュー:マルタの鷹 (推理・探偵傑作シリーズ 8)より
4251081188

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