約束の地
- スペンサーシリーズ (37)
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スペンサーシリーズでエドガー賞長編賞受賞作品。 家出した妻を探して欲しいという男の依頼を受けたスペンサー。妻はすぐに見つかるが、狂信的ウーマンリブの活動家と一緒に生活していて、依頼した夫のほうは悪名高い金貸し業者から借金を追われる身。スペンサーはこの二人をトラブルから救おうと決意する…というお話。 レイモンドチャンドラーのハードボイルドを受け継いでいるだけあって、自分の世界からブレることがなく、冷静かつシニカルで人を食ったジョークで、事を進めていく。チャンドラーと比べると、ロバート・B・パーカーは快楽主義的なところが見られ、特に料理についての描写は読んでいてこちらが唾を飲み込みそうになります。 加えてスペンサーは雇われ探偵でありながら、自分がこうあるべきと決めた結論で解決するところがこのシリーズの最もユニークなところではないかと思いました。 独自の作品世界で首尾一貫しているところがエドガー賞受賞となったのでしょうが、好みの問題で、私にはいささか理屈っぽ過ぎました。特に男女間のセリフのやり取りが、やたらに内省的すぎてワザとらしい。 あと、訳者の菊池光さんですが多分ロバート・B・パーカーの世界が大好きなんでしょうが、日本語があまり分かりやすくないです。それにしては突然「ガア」とか変な感嘆詞のセリフがあったりします。独自のカタカナを使われて「へロー」「テエブル」とか、確かに英語の発音だとそれに近いのでしょうが、一応日本語に訳しているわけですしあまり訳者の独自色を出さなくても…と思いました。 | ||||
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本作で主人公のキャラクターが完成したのだと思う。格闘能力、芸術に関する造詣、恋人スーザンとの会話、依頼人に対する謙虚な優しさ、料理の腕前、みな巧く描いています。頼もしい相棒となるホークも初登場し、役者も出揃いました。 | ||||
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スペンサーシリーズ『失投』を読んで以来ロバート・B・パーカーのものを読んでいなかったので、なんとなく入手にしたのが本書『約束の地』である。 本書を読みはじめると、レイモンド・チャンドラーの文体などを彷彿させるところが多く、さすがチャンドラリアンとして知られているパーカーだな、と思いながら読み進んでしまった。 フィリップ・マーロウを、一回りマッチョにしたのがスペンサーなのだろうとページを繰る度に思わせてくれる。 チャンドラーの『プレイバック』のなかでマーロウが「タフでなければ、生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない」と、語る場面があるが、この『約束の地』のスペンサーのキャラクターにもピッタリあてはまる。 依頼人のハーヴィ・シェパードや、その妻パムへ思いやるところなど、まさにマーロウの言葉を地で行くようである。 スペンサーがただマッチョの探偵であるだけでないのは、恋人のスーザンとの会話にも随所に盛り込まれている。 たとえばスーザンがスペンサーにたいして「コギト・エルゴ・スム」などと呟くシーンがあることからも二人の知的レベルを知ることができてしまう。 評者は、パーカーのスペンサーシリーズを、すべて読んだわけではないが、本書『約束の地』は、さすが、MWA賞を受賞した作品だと思いながら読み終えたのです。 | ||||
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ストーリーは他のレビュアーの方々が書かれているとおり単純なもので、本書でスペンサーは、すれ違いそうになった夫婦間の絆を取り戻すべく、探偵として事件に関わり、また別の場面ではカウンセラーのように妻や夫に助言を与えている。決してサスペンス的な要素がある訳でもなく、事件が錯綜する訳でもない。しかし、本書は読んでいて楽しい。特にスペンサーと恋人スーザンとの会話が楽しい。 スペンサーは、肉体的に優れているだけでなく、読書家で知識も豊富、その上料理も上手い。スーザン相手に哲学を語り、料理を振る舞う一方でナイーブな面も見え隠れする。シリーズ四作目の本書においてパーカー氏は、主人公であるスペンサーを完成させたのだと感じた。 ロス・マクドナルドが描くリュウ・アーチャーやマイクル・コナリーのハリー・ボッシュシリーズも好きだが、これらの主人公とはひと味もふた味も違う主人公がスペンサーなのである。本書を読めばスペンサーの魅力に間違いなくハマる。 私は本書のウィットにとんだ会話を原書でも読んでみたくなり、早速注文してしまった。 | ||||
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迅速で確実な配達でしたので良かったです。 有り難うございました。 | ||||
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