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時の娘
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【この小説が収録されている参考書籍】
時の娘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 81~92 5/5ページ
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主人公の警部が入院した際に見た「リチャード三世」の肖像画から、「リチャード三世=大悪人」説は誤りではないかと疑問を抱いた警部がベッド上で歴史の謎に挑むというもの。ベッド・ディテクティブ物の元祖と言って良く、日本でも高木彬光氏が同じ趣向で「邪馬台国の秘密」、「成吉思汗の秘密」(前者は廃刊)を書く等、後世に大きな影響を与えた。 究極の安楽椅子探偵物と言っても良く、謎を順を追ってロジカルに解いていく過程がスリリング。歴史の謎に挑むというロマン性も魅力である。 警部が導き出した結論は、当時既に学会の一部で発表されていたそうだが、ミステリの出来とは関係があるまい。ミステリの世界に新しいジャンルを創設した記念碑的名作。 | ||||
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主人公の警部が入院した際に見た「リチャード三世」の肖像画から、「リチャード三世=大悪人」説は誤りではないかと疑問を抱いた警部がベッド上で歴史の謎に挑むというもの。ベッド・ディテクティブ物の元祖と言って良く、日本でも高木彬光氏が同じ趣向で「邪馬台国の秘密」、「成吉思汗の秘密」(前者は廃刊)を書く等、後世に大きな影響を与えた。 究極の安楽椅子探偵物と言っても良く、謎を順を追ってロジカルに解いていく過程がスリリング。歴史の謎に挑むというロマン性も魅力である。 警部が導き出した結論は、当時既に学会の一部で発表されていたそうだが、ミステリの出来とは関係があるまい。ミステリの世界に新しいジャンルを創設した記念碑的名作。 | ||||
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義経=ジンギスカン説を推理した「成吉思汗の秘密」の中で言及されていた、この本を読めたのは中学生の時でした。リチャード三世に関しても、バラ戦争に関しても、この本を読んでから馴染む様になりました。 しかし、その知識が不足していても、この本は面白かったのです。 シェークスピアによる史劇でリチャード三世は悪役となります。 そこでふと考えるヒトは何人いるでしょうか? そう、シェークスピアという劇作家が「どんな時代に生きていたのか」「どういう人間が周りにいたのか」 ...そんなことに疑問を持ち、気づくのはとても難しく思えます。 そして、人は虚実が入り混じると、一部の真実から残り全てもそうだと信じ込んでしまうものなのです。 しかし、やはり冷静に考えるべきなのです。幼き王子たちがいなくなることで誰が得をするのか... 日本を振り返れば、『古事記』や『日本書紀』の記述の多くが当時の権力者である朝廷や藤原氏に都合の良いように描かれていると同様のことのように思えます。 例えば、出雲の国譲りの真実は?ホントウに隼人や蝦夷は野蛮人だったのか? 自分が権力者自身であれば、隠蔽工作や他人への罪の転嫁など簡単なことです。 そして、次に思い出されるのは「忠臣蔵」の吉良上野介。 歌舞伎における、大ヒット作の悪役となってしまった彼は、虚実の世界を混同され、名君であった事実を知られていませんでした。が、最近は物語の世界から切り離され、冷静な判断の元に名誉回復をされつつあります。 物語中の文献に関しては、もちろん著者の想像の産物であるものもあるでしょう。しかし、その発想の転換は、ホントウに心地の良いものでした。 善悪というのは、一面から見るだけではいけないと人生教訓をも得てしまった(笑)一冊です。 | ||||
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義経=ジンギスカン説を推理した「成吉思汗の秘密」の中で言及されていた、この本を読めたのは中学生の時でした。リチャード三世に関しても、バラ戦争に関しても、この本を読んでから馴染む様になりました。 しかし、その知識が不足していても、この本は面白かったのです。 シェークスピアによる史劇でリチャード三世は悪役となります。 そこでふと考えるヒトは何人いるでしょうか? そう、シェークスピアという劇作家が「どんな時代に生きていたのか」「どういう人間が周りにいたのか」 ...そんなことに疑問を持ち、気づくのはとても難しく思えます。 そして、人は虚実が入り混じると、一部の真実から残り全てもそうだと信じ込んでしまうものなのです。 しかし、やはり冷静に考えるべきなのです。幼き王子たちがいなくなることで誰が得をするのか... 日本を振り返れば、『古事記』や『日本書紀』の記述の多くが当時の権力者である朝廷や藤原氏に都合の良いように描かれていると同様のことのように思えます。 例えば、出雲の国譲りの真実は?ホントウに隼人や蝦夷は野蛮人だったのか? 自分が権力者自身であれば、隠蔽工作や他人への罪の転嫁など簡単なことです。 そして、次に思い出されるのは「忠臣蔵」の吉良上野介。 歌舞伎における、大ヒット作の悪役となってしまった彼は、虚実の世界を混同され、名君であった事実を知られていませんでした。が、最近は物語の世界から切り離され、冷静な判断の元に名誉回復をされつつあります。 物語中の文献に関しては、もちろん著者の想像の産物であるものもあるでしょう。しかし、その発想の転換は、ホントウに心地の良いものでした。 善悪というのは、一面から見るだけではいけないと人生教訓をも得てしまった(笑)一冊です。 | ||||
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諦めを知ること」とは以前、何かで目にした言葉ですが、この小説を読み終わった時、しみじみと思い出しました。大きな疑問に解答を得た時の晴れ晴れとした気持ちと、でも、もうそこで起こったことはけして変えられないことを思い知る悲しさ。表題のとおり「真実は『時の娘』」である限り、ここで描き出される事柄も一つの仮説にすぎませんが、作者の人間を見る目の優しさに胸打たれます。 | ||||
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諦めを知ること」とは以前、何かで目にした言葉ですが、この小説を読み終わった時、しみじみと思い出しました。 大きな疑問に解答を得た時の晴れ晴れとした気持ちと、でも、もうそこで起こったことはけして変えられないことを思い知る悲しさ。 表題のとおり「真実は『時の娘』」である限り、ここで描き出される事柄も一つの仮説にすぎませんが、作者の人間を見る目の優しさに胸打たれます。 | ||||
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最初は図書館で借りて読みましたが、今は書棚にあります。 | ||||
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最初は図書館で借りて読みましたが、今は書棚にあります。 | ||||
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何度読んでも読後感がさわやかな安楽椅子探偵ものです。この小説の読了後にもう一度リチャード三世の肖像画を眺めてみると、どこかに彼の心根のやさしさを感じてしまいます。 歴史というものが時の為政者の都合で書き換えられていくことの怖さと悲しさもこの物語が教えてくれるのです。 | ||||
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何度読んでも読後感がさわやかな安楽椅子探偵ものです。この小説の読了後にもう一度リチャード三世の肖像画を眺めてみると、どこかに彼の心根のやさしさを感じてしまいます。 歴史というものが時の為政者の都合で書き換えられていくことの怖さと悲しさもこの物語が教えてくれるのです。 | ||||
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本当に推理小説の好きな人にお勧めです。究極の安楽いす探偵となった入院中のアラン・グラント警部が解き明かすのは15世紀の事件。幼い王子ふたりを殺害した真犯人は、本当に悪名高きリチャード三世なのか?二十世紀まで残された証拠だけからそれを探る---時の流れから言っても現場から遠く離れているのにもかかわらず、スリリングで面白い。私はこの本を少なくとも3回は読んだけれど、多分4回目も楽しめると思う。まさに不朽の名作。センセーショナルな殺人のシーンや安易な推理はここにはありません。 | ||||
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本当に推理小説の好きな人にお勧めです。究極の安楽いす探偵となった入院中のアラン・グラント警部が解き明かすのは15世紀の事件。幼い王子ふたりを殺害した真犯人は、本当に悪名高きリチャード三世なのか?二十世紀まで残された証拠だけからそれを探る---時の流れから言っても現場から遠く離れているのにもかかわらず、スリリングで面白い。私はこの本を少なくとも3回は読んだけれど、多分4回目も楽しめると思う。まさに不朽の名作。センセーショナルな殺人のシーンや安易な推理はここにはありません。 | ||||
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