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時の娘



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時の娘の評価: 4.18/5点 レビュー 92件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.18pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(3pt)

KINDLE版には印刷抜けがあります。

第2節の中ほど、印刷抜けがあります。製本されてやつを買い直しました。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.11:
(3pt)

20年前なら……

20年前なら……

20年前なら(そのころなら自分も薔薇戦争の知識なんて全くなかったし)それなりに楽しめたかな、とは思うんですが、正直、今となっては厳しいかな、と。その目線で評価させていただきます。

エドワード五世を殺したのは誰か。通説ではリチャード3世ということになっているが、しかし、主人公はふとリチャード3世の肖像画を見て、それが信じられなくなった ー ということで話は始まります。
で、主人公はエドワード五世殺しの犯人はリチャード3世とは考えられない、という証拠を協力者を得ていろいろ探していく。探してみると、いろいろとリチャード3世が殺したとは考えにくいと思える根拠がいくつも出てくるじゃあないか、ということで話は進められるわけですが……
まあ、主人公が探り出していくリチャード三世が殺したと考えるのは難しいんじゃないか、こんなに疑義があるじゃないか、というところは、テンポよく示されていきます。ですが、そうなってくると、読み手としては、当然「じゃあ、誰が?」というのが気になってくるわけです。が、その辺になると、主人公の手際は鈍ってきます(笑)。リチャード三世が殺したと考えるのは難しい、と。まあ、それはいいんですけど、じゃあ、ヘンリー7世が殺したと考えるのか、となると、それはもっと難しかったりするわけです(笑)。
その辺の苦しさは著者も気付いていたようで、あまり突っ込まれません。
で、後半になってくると、自分たちに対立する側の人達を上から目線で罵倒しはじめます。この辺で自分は辟易しちゃいました。

で、最終的には……で話に幕を引いちゃう、と。
いや、まあ、アンタノイイタイコトモワカランデモナイケド ソレハリセイテキナタイドデスカネ

正直、主人公(というか作者?)の展開する論理は言うほど理性的とも知的とも思えませんでしたし、何より公平性が欠けている感が強くて自分はあまり楽しめませんでした。
まあ、歴史ミステリというのは、多かれ少なかれそういうものだ、と言われればそうなんでしょうが、弁護側あるいは検察側の一方だけの冒頭陳述と最終弁論を読まされたような……(^^;
それでも、論理が多少破綻があっても、最終的に、なんというか論理的な驚きでなくても、こう情緒的な何かをくれたなら、もう少し評価できるんですけど、そういうのもなかったです(いや、作者はそこもやろうとしていたような気もしますが、しかし、少なくとも自分の心に響くものはなかったです)。

まあ、それでも20年前なら確かに(内容とまた自分自身の読者的レベルという点でも)、とも思いますし、、歴史ミステリという分野の嚆矢というところにも敬意を払って、ちょっと星はオマケしときます。;-)
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.10:
(3pt)

ベッド探偵の謎解き

歴史好きにはたまらないのかもしれないが、私には登場人物が多く相当難しかったです。王家の家系図が付されていますが、この他にも登場人物が多いのでメモをとらないと完全な理解は困難かも。なんというか、小説を読んでいるというよりは歴史の本を読んでいる感じでした。
 私、このグラント探偵がちょっと苦手で(苦笑)。毒舌を言うわ、皮肉は言うわ、人使いは荒いわ。推理にしたって自分はベッドに寝転んで、差し入れの歴史書を読んで一人で勝手に興奮しているという感じ。
 史実はどうだったんでしょう。この犯人だったのでしょうか。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.9:
(3pt)

傑作.しかし登場人物一覧が無いのは致命的.

「時の娘」を読了.足の骨折で入院を余儀なくされたグラント警視は,退屈紛れに歴史書をひもとき,兄王の遺児を殺して王位を簒奪したとして悪名高いリチャード三世の事件の真相を探ることになる….という歴史的名作だそうで,読んでみると訳も素晴らしく物語の展開も申し分ない,歴史ミステリの傑作であろう.但し,英国の歴史に通じていない日本の読者には明らかにハンディキャップがある.バラ戦争の詳細を知っている日本人読者はそう多くないと思える上,この本には無数のジョンやエドワード,リチャード,エリザベス,ヘンリーが登場し,誰が誰やら判らない.本書の最初に記載されている系図をプリントアウトし,後はあなたの直感と記憶力に期待しましょう.
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.8:
(3pt)

ベット探偵・・刑事?

すごく知的で良質なミステリーだったと思います。が、「横文字の名前」を覚えるのが苦手な私としては、何度も登場人物や、家系図を見直さないと「誰?」ということがしばしば(笑)これは個人的な問題なのでそれが苦手じゃない方はぜひ。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.7:
(3pt)

紙の本から5行抜けがある

自分が持っている七刷の14ページ左から3行と、15ページ右から2行が抜けていた。
具体的には、
紙の本「・・・<アマゾン>が代わった。ぶなの大枝みたいな・・・」
Kindle版「・・・<アマゾン>が代わった。ぶな重たい荷物・・・」

ここまで読んだとこで、どうしても
 「ぶな重たい荷物」
が誤訳/誤植にしても変だし、結構有名なお話(本)だし、
どうしても文章として繋がらないので、気になって元本確認して判明。
現在は紙の本を読書中なので、ほかにもあるか不明。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.6:
(3pt)

なぜ陰謀論が生まれるのか

1950年代の歴史ミステリの古典。
英国では有名なミステリーの謎解きを謳う。
二人の素人探偵が丹念に当時の文書を読み解き、トマスモアやシェイクスピアをはじめとする歴史家に汚名を着せられてきたリチャード三世を二人の王子殺しの冤罪から晴らす。

結局のところ議論の筋書きは種本が有り、当時の権威に反する説を打ち立てた学者の議論を引き写しているらしい。その学者も、オリジナルではなく、この半世紀以上前に出された説も「新しい資料」によって上書きされている。

犯人を捕まえる最中に怪我をして病院にいる刑事も、イギリスで論文を書くために刑事の手助けをするアメリカ青年も、主流の説がなぜ出てきたのかを文書に基づいて丹念に追うのだが、自分たちが先人たちの「決めつけ」や「陰謀論」を糾弾するのと同様の峻烈さでは自分たちを反省することはない。

彼らに「否定」される学者たちが、無批判に先人を踏襲しているとされるのと同じ意味で作者も先人(読者には開示されない学者)を無批判に踏襲しているのが残念。またその過程で彼ら自身も歴史の捏造を律儀に踏襲してすらいる。
警部が立てた仮説の根拠をアメリカ青年が古文書を集めてくるが、アメリカ青年は警部に指示された、警部の仮説にピッタリな文書を集めてくる。
しかしその文書も実際は学者たちの集めた膨大な資料から選別されたもので、選択した学者が立つ立場を刻印されている。
作者はプロスペクティブな資料収集を装うが、実際にはレトロスペクティブな資料収集であることが隠されている。

発表から半世紀が立ち、おそらくは一世紀前の学者の説を踏襲したミステリ小説として考えると、どうしても如何に主流の学説が形成されるかよりも如何に反主流の説が立ち上がるかを書いた小説として読めてしまうのが実情。それでも言説の形成の流れを(著者の意図した主流学説だけでなく)読ませてくれる意味で、古典と言って良いと思う。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.5:
(3pt)

英国史の予備知識が前提

hoge2 さんの評に同感。

英国史の常識に挑戦するスリルが持ち味の作品なので、英国史の予備知識がないと辛いです。 (辛かった。)
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.4:
(3pt)

予備知識が無いとつらい

歴史ミステリとして名高い一品ですが、少なくとも一般的な日本人にとって、なぜこれが名作に思えるのか疑問が残りました。王位継承権とか、家系や家族構成がキーになるのですが、この時代について、シェークスピアの「リチャード三世」を読んだ程度の知識しか持っていない私には、ついていけませんでした。予備知識がある人が読めば、面白いのかもしれませんが、高校レベルでも教えない世界史の知識が前提になっているエンターテイメント本を読むのは、いささかつらいものでした。また最後のところで歴史書の残酷さ(客観的な視点の乏しさ?)に探偵が気づく箇所は、西洋人としては衝撃かもしれませんが、歴史ってそんなものかと。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.3:
(3pt)

予備知識が無いとつらい

歴史ミステリとして名高い一品ですが、少なくとも一般的な日本人にとって、なぜこれが名作に思えるのか疑問が残りました。
王位継承権とか、家系や家族構成がキーになるのですが、この時代について、シェークスピアの「リチャード三世」を読んだ程度の知識しか持っていない私には、ついていけませんでした。
予備知識がある人が読めば、面白いのかもしれませんが、高校レベルでも教えない世界史の知識が前提になっているエンターテイメント本を読むのは、いささかつらいものでした。
また最後のところで歴史書の残酷さ(客観的な視点の乏しさ?)に探偵が気づく箇所は、西洋人としては衝撃かもしれませんが、歴史ってそんなものかと。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.2:
(3pt)

名著だと思う。でも・・・

マンホールに落ちて入院生活を余儀なくされたグラント警部は、知人に勧められて歴史上の人物の写真を眺めるうち、「リチャード三世」の写真を見つける。彼は王位欲しさに親類を惨殺し、姪と結婚しようとした人物として知られているが、グラントには誠実な人間にしか見えなかった。そして警部は暇つぶしに歴史の裏に隠された真実を暴きだしていく、という内容。

読者を引き込む文章のテクニック(訳も含めて)がすばらしく、ついつい先を読んでしまう。
また、誰もが当然と信じている事実も、実は勝者が自分の正当性を知らしめるために作られた嘘にすぎない、という下りは「ブラウン神父」ものの短編「折れた剣」を思わせる、逆説ものの定番だが、やはり面白いと感じる。

しかし、☆3つなのは、いまいちグラントがリチャード三世に肩入れしすぎているため。
確かにその後王位を簒奪したエドワードにも非はあるが、かといってエドワードを一方的に非難するくだりは頂けない。(善人と悪人が入れ替わったにすぎないからである)

もう少しあらゆる人間の立場に立って書かれた小説ならば、もっと楽しめたと思う。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.1:
(3pt)

名著だと思う。でも・・・

マンホールに落ちて入院生活を余儀なくされたグラント警部は、知人に勧められて歴史上の人物の写真を眺めるうち、「リチャード三世」の写真を見つける。彼は王位欲しさに親類を惨殺し、姪と結婚しようとした人物として知られているが、グラントには誠実な人間にしか見えなかった。そして警部は暇つぶしに歴史の裏に隠された真実を暴きだしていく、という内容。
読者を引き込む文章のテクニック(訳も含めて)がすばらしく、ついつい先を読んでしまう。
また、誰もが当然と信じている事実も、実は勝者が自分の正当性を知らしめるために作られた嘘にすぎない、という下りは「ブラウン神父」ものの短編「折れた剣」を思わせる、逆説ものの定番だが、やはり面白いと感じる。
しかし、☆3つなのは、いまいちグラントがリチャード三世に肩入れしすぎているため。
確かにその後王位を簒奪したエドワードにも非はあるが、かといってエドワードを一方的に非難するくだりは頂けない。(善人と悪人が入れ替わったにすぎないからである)
もう少しあらゆる人間の立場に立って書かれた小説ならば、もっと楽しめたと思う。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)Amazon書評・レビュー:時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015

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