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時の娘
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【この小説が収録されている参考書籍】
時の娘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 21~40 2/5ページ
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この歴史推理小説が傑作と言われていることは、ずいぶん昔から知っていた。 しかし、歴史が苦手な自分には楽しめないような気がして、敬遠していた。 このところ少し世界史を勉強して、もしや読めるのではと、手にとってみた。 読んでみると、本書で設定されている謎はシンプルなもので、恐れるほどのことはなかった。 邦訳版は、訳者の工夫なのか、最初にアンドレ・モーロワという人の「英国史」から数ページが引用されている。 準備としてはそれを読むだけで十分で、予備知識は全くいらない。 作中の登場人物は、警部をはじめ善人ばかりで、ほのぼのとした気分になれる。 カバーは、ロンドン塔を描いた旧版がいい。 しかし、現行版は、活字が大きいのはもちろん、二枚の系図を見開きに変えてあることに感心した。 細かい改善に、編集者の職業的良心を感じる。 | ||||
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数年前「リチャード三世の遺骨発見!」というニュースを知ってから、気になっていて読んでみたいと思っていたジョセフィン・テイ作の長編推理小説『時の娘』を、入手して読むことにした。 何十年ぶりかで読んだ漱石の『倫敦塔』も本書を手にすることに背を押してくれたようである。 漱石は、この随筆のなかでポール・ドラローシュの描いた「ロンドン塔の王子たち」から、この二人の少年を幻視しながら書いていたのが印象的だった。 本書は、ジョセフィン・テイが1951年(昭和26年)に、発表したグラント警部シリーズの一作である。 『時の娘』なぞという題名が不思議なので少し調べてみたら、フランシス・ベーコンの「真理は、永遠の娘であり、権威の娘ではない」という名言からの典拠であることを知った。 なるほど怪我で動けずベッドで探偵するグラント警部は、こともあろうに五世紀も前の歴史上の人物「リチャード三世」の真の姿に迫ろうとして思考を巡らせるのが本書のテーマである。 リチャード三世については、シェークスピアの戯曲によって極悪人という烙印を押され何世紀も世に喧伝されている。 「リチャード三世の遺骨発見!」のニュースを、あらためて読んでみたら、リチャード三世の名誉回復に血道をあげている歴史愛好家も大昔から存在していたようで、そのうちの一人(フィリッパ・ラングリー)が、リチャードの遺骨発掘(2012年9月)したことに貢献したことなどを知ったのである。 発見された遺骨は、DNA鑑定が行われた結果、2013年2月に遺骨はリチャードと断定され、「せむし」とされた体形は誇張ではなかったことが証明された(「せむし」という発見で、グラント警部の本書中での仮説は残念ながら外れていた)。 俳優のベネディクト・カンバーバッチがリチャード三世のDNA分析で血縁者と判明し、レスター大聖堂に「国王の礼をもって」改葬されたとき、桂冠詩人キャロル・アン・デュフィーによる詩を朗読した。 評者は、「リチャード三世の遺骨発見!」というニュースを、ジョセフィン・テイ女史が泉下で知ったら、どんなに驚いたかなどと思いを巡らせながら本書を読み進んでしまったのです。 ベッドで寝ているグラント警部の手足となって歴史資料を漁っていたアメリカ青年ブレント・キャラダインは、リチャード三世の汚名を雪ごうとする歴史家たちが書いた資料など数多く見つけ、本を書こうと意気込んでいたから気落ちしてグラントに、このことを話す。 「大発見などそうそうそこらにころがっているわけではないよ。先駆者になれなかったら、改革運動の先頭に立ったらいいじゃないか?」と励まし、「何にたいして?」「トニイパンディ」と、グラント警部が言うと、キャラダインは途端に気を取り直して元気をになる。(P327) 「トニイパンディ」(Tonypandy)というのは、広く信じられている歴史的な神話、当事者が虚構と知りながら意図的に流布され信じられるようになった偽史の代名詞として用いている言葉である。 グラント警部が、二人の容疑者を比較した箇条書きをしてみた。 まぁ、このことはネタバレになるから、ここで詳しくは書かないでおこうと思う(すべて状況証拠でしかないのだが)。 「歴史は勝者によって書かれる」という言葉があるが、ブレント・キャラダインが蒐集してくる史料からグラント警部が推定すると、リチャードを貶めたら、誰が多くを得たかを考えれば、おのずと二人の少年を亡きものとした犯人を指し示すことが可能となる。 著者自身も本書『時の娘』を、発表したことでリチャード三世の「トニイパンディ」を、世に問いたかったのは間違いないだろう。 本書を読み終え、詳しく調べたらロンドン塔に幽閉された後のエドワード五世と弟リチャードの消息は、現在に至るまで判明していない。 本書『時の娘』が、歴史ミステリの傑作であると思いながら楽しんで読み終えることができました。 <追記> イギリスの歴史に詳しくない評者のような読者にとって、登場人物紹介が少ないのは不親切であると苦言を呈したい。 なぜならランカスター家とヨーク家の系図以外の登場人物が多すぎるからです。 | ||||
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あいかわらずセリフがアイロニーたっぷりで秀逸。ドキュメント要素、ミステリー要素などたっぷりで素晴らしい。短いのが残念。 | ||||
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骨折して病室の天井しか見られない状態の ロンドン警視庁 グラント警部が 偶然手元にきたリチャード3世の肖像画から推理を展開。 リチャード3世は本当に暴君だったのか? リチャード3世が殺したとされる2人の王子は・・・本当は誰が殺したのか??? とっても面白い推理小説でした。 歴史は勝者によって書かれたものだけが残りがち。 シェークスピアがえがいた「リチャード3世」は ヘンリー7世の息のかかった人間が書いたものが元になっていると。 「本当は怖い・・・」の本に紹介されたので読んだ本ですが とっても面白かったです! | ||||
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とても面白かったです。 リチャード三世の骨が2012年に発見されて明らかになった事も有りますが、この本を読んでリチャード三世が長い間悪人として伝えられた時代背景などもわかり興味深かったです。 | ||||
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0 この翻訳には アンドレ・モーロワ「イギリス史」より という謎の前書きがあります。 この前書きは原書には無いようです。モロワ「英国史」のことだと思われます。しかし、内容が間違っています。 1「クラレンス公の娘を母に持ち、エドワード三世に近い血筋に当たるヨーク公エドワードが立ち上がった。いっぽうランカスター家は、エドワード三世の第四子にすぎない、ジョン・オブ・ガーントが始祖だった。」 本来の王位継承者であったロジャー・モーティマー(第二王子クラレンス公ライオネル・オブ・アントワープの孫)の娘であるアン・モーティマーを母に持つリチャード・プランタジネット(ヨーク公リチャード)とエドワード・オブ・ヨーク(ヨーク公エドワード。のちのエドワード4世)と混同しています。 モーティマーに王位継承権があるからこそジャック・ケイドはモーティマーを名乗ったのです。 さらに、たしかにランカスター家は第四子で第3王子のジョン・オブ・ゴーントが始祖であるが、「すぎない」というなら、ヨーク家のはじまりである初代ヨーク公エドマンド・オブ・ラングリー(ヨーク家の始祖)も第五子で第4王子に「すぎない」。 2「(ヘンリー六世は)サマーセットやウォーリックのなすがままにさせ、」 サマセット(公ヘンリー・ボーフォート)。ウォーリックはたぶんウォリック伯の記載が日本では一般的です。 3「彼の従兄弟のヨーク公が、(...)強大な男爵ウォーリックの後ろ盾で、エドワード四世としてウエストミンスター寺院で王冠を被った。」 ヘンリー六世の記述の続きに出てくるので、彼=ヘンリー六世に誤読させてしまう不味い訳。ヘンリー六世とヨーク公は従兄弟ではなく、ヨーク公(エドワード・オブ・ヨーク。エドワード4世)とウォリック伯(リチャード・ネヴィル 16th Earl of Warwick)が従兄弟同士の関係。また、ウォリック"伯"は伯爵で男爵ではない。 4「リッチモンド公のヘンリー・チュードル」 "公"ではなくリッチモンド"伯"の間違い。ヘンリー・チューダーはチューダー朝(Tudor)の始祖です。チュードルは仏語読み。仏語読み表記にするなら、ヘンリー(Henry)はアンリ(Henri)と記載することになる。 5「(ヘンリーは)母をとおしてジョン・オブ・ガーントの直系の子孫だった。」 ジョン・オブ・ゴーントとキャサリン・スウィンフォードとの子供たちが興したボーフォート家はもともと王位継承権から除外されていました。結果的に王位継承権から外されていた子孫が王位を継承してチューダー朝を開くことになったという歴史の皮肉がわかりづらい記載。 6 表題が「薔薇戦争」で本文が「ばら戦争」で終わる、妙なこの前書きは訳者が添付したのか、原書のどれかの版にあるのか(Kindleの洋書版にはありませんでした)? 7 エドワード三世からの系図が前書きの次にありますが、ここにも誤りというか変な名前の記載が豊富です。 シセリィ・ネヴィル は セシリー・ネヴィルです。 ヨーク公エドモンド は エドマンド です。Edmund of Langley なので エドモンド(Edmond)と違います。 ボーフォール は ボーフォート。ボーフォート家(House of Beaufort)は、フランスのボーフォール城(Château de Beaufort)に由来します。フランス語読みでボーフォールですが、英国での家系の話なのでボーフォートと英語読みの表記にあわせるべきでしょう。 チュードル は チューダー(Tudor)。ヘンリー(Henry)と書くなら仏語読みではなく英語読みで統一すべき。 細かいことですが、王様の下にある括弧内の年号は在位の期間を示していますが、エドワード三世とヘンリー七世の在位が抜けています。 8 その他、本文で気になったことは以下のよう。 スコットランドのメリィ女王は メアリー女王(Mary, Queen of Scots)。メアリー・ステュアート(Mary Stuart)。 ダーンレイ卿 はダーンリー卿の記載が一般的です。 ポリオ・ミリ・ティス は 略称ポリオ。poliomyelitisを発音するならポリオ・ミエ・ライティス。 チュードル朝 は チューダー朝 ラーレイ卿 は ローリー卿 ウォルター・ローリー(Sir Walter Raleigh)のこと。 「リチャード二世の直系の嗣子である。」は、「リチャード二世が指名した相続者の血統である。」原文は「by blood the heir of Richard II」 9 もう少し英国のこの時代の歴史に興味があるかたが翻訳してくれたら良かったのにと何度も思いました。それでも、途中からは奇妙な訳が気にならないくらい物語に引き込まれて、ページをめくるのがもどかしいほどの一気読みでした。気がつけば真夜中。 | ||||
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怪我で入院中の警官が歴史上の謎を資料から推理する、文字通りの安楽椅子探偵もの。 日本史で言えば、坂本龍馬を暗殺したのは誰か、とか、本能寺の変に黒幕はいるのか、とかそういう疑問を推理で解明していくお話です。 英国史における重大性からいうと本能寺の変か、謎の面白さでいうと、源義経はどこまで逃げのびたか、レベルの出来事ですかね。 同じ本が、早川文庫でも小泉喜美子さんの翻訳で出ています。そうして、小泉さんの翻訳の方がはるかに読みやすく、自然です。 こちらの翻訳者はなぜ、おかしな風にカタカナ宛てをするのでしょう。 例えば地の文で、「たいへんサッソウとして‥」って、そのカタカナであることに意味はあるのか。 全体的にもカクカクした翻訳文で、ある種の典型例にあげられそうです。 とはいえ、もとのお話が持つ面白さは絶品なので、手元に欲しくて購入しました。 翻訳物に慣れがある人ならば、こちらでも大丈夫ですが、やはり、原作の面白さを十分に堪能できて、作中で話題になっている肖像画が表紙になっている小泉喜美子訳をお勧めします。 | ||||
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ジョゼフィーン・テイの『時の娘』(Daughter of Time)が評判になったのは、英国史上もっとも悪名の高いリチャード三世の復権を試みたからです。テイの探偵物語の主役グラント警部はリチャード三世の肖像画を見て、兄の子どもたちを殺すなんておぞましい罪を犯すはずがないと直感。460年以上も昔に起こった事件の真相究明に乗り出します。 シェイクスピアは、リチャード三世を冷酷で残虐な悪の権化として描きました。シェイクスピアのつくりあげた悪党リチャードのイメージはあまりにも強烈です。リチャードは兄エドワード四世の二人の王子をロンドン塔に幽閉して殺害した黒幕とされました。二十世紀の探偵が15世紀の殺人事件の真犯人を突きとめられるはずはありませんが、グラント警部はなぜリチャードが犯人と目されるようになったかを巧みに推理しました。テイの投じた一石が契機となって、リチャードは有罪か無罪かの論争がまきおこりました。今では、リチャードの無実を信じる人が多くなっています。 『時の娘』は、推理小説の新しいジャンルをつくりました。まことに面白い作品なのですが、翻訳がすこし物足りない。生硬な直訳調が目立ち、あまりこなれていない。また、固有名詞の表記についても違和感を覚えるところが多い。たとえば、 John of Gaunt を ジョン・オブ・ガーント、 Tudor をチュードルと表記していますが、もうすこし英語の発音に近い表記にしてほしかった。(ガーント → ゴーント。チュードル → チューダー) | ||||
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沢山の方が5つ星をつけている通り、本当に面白い本です。そして歴史の見方というものがどういうものか楽しみながら教えてくれる素晴らしい本ですし、ぜひ教科書に採用してほしい歴史推理小説です。 色々とすでに書かれていますのであらためて書きませんが、この本がどれだけ凄い本かだけ。 ジョセフィン・テイがのこの本を書くまで、リチャード三世のイギリスでのイメージはシェークスピアの影響もあり酷いものでしたが、この本が出版され話題を呼んだことから、リチャード三世が再評価されるきっかけとなった本です。そして英米語の文化圏ではこの本のブッククラブまででき、その題材の新しい本まで誕生しているという、日本では想像つかないほどの人気の本なのです。 小説の形を取りながら、その中で歴史的事実を検証する本の走りもこの本からではないかと思います。それほど衝撃的な本ですが、実際の本の内容は、足を怪我した警部が暇をもてあまして歴史探究するという単純な形式でイギリス的ユーモアもあるのどかな作品です。 そしてこの本にはこの表紙の絵が欠かせません。私はこの本を読んでからそれまであまり興味のなかった肖像画に興味を持つようになり、イギリスのポートレイト美術館にも行ったほどです。ただこの絵の原画はまだ見ていませんけれども。一時期この本の表紙からこの肖像画が消えた時は、出版社にメールで抗議した覚えがあります。 この本から学べる歴史の見方 ①歴史探究する場合は一次資料にあたること ②同時代の資料と比較すること ③同時代の背景や世界観をみること ④歴史は勝者が語ること(作り変える)を忘れないこと ⑤作家の本が作るイメージの弊害には注意すること | ||||
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文句無しの、最高傑作。この作品に出会ったのはかれこれ25年ほど前ですが、中学生の頃にハマったAgatha Christieの 数々の推理ものを読むうちに、どうももっと面白いイギリスmadeの作品があると知って読んだら、面白かった! 確かにRichard IIIはShakespierの作品でも思いっきり悪人で出てるのですが、そりゃあそうでしょうよー、Shakespierってのは、 Elizabeth Iの時代に生きたんで、Tuderの時代だったんです、Henry VIIの孫娘ですから。 Henry VIIIが、王妃を次々に離婚できないなら、濡れ衣着せて、London towerに押し込めて、処刑ということが平然とできたのは、 父王の生きざまを見てたからでしょうねー、説得力抜群の作品です。 面白いのは、Henry VIIはちゃっかりEdwardIVの娘であった、要するにこじつけの前の王のPrincessを王妃にしている、 何をか言わんや。 RichardIIIは、ずいぶん無念だったことでしょう。これも、歴史は勝ったものが作る典型ですよね。 ElizabethIが子供を遺せずに亡くなった後に、RichardIIIは、言われてるほど悪人じゃなかった、という史実が、 そこここに出て来て、Josephin Tiiってすごいんだな、と思いました。 他のreviewにあるように、小説の作法としては粗いのかもしれないんですけど、その稚拙さを補って余りある素晴らしい洞察力に、 脱帽です。 で、日本の作家も、ジンギスカンが実は源義経だった、とか・・・あー、それは無いわな。 少なくとも、モンゴルのヒトたちに失礼だと思います。 そうかー、RichardIIIって、正統な王様だったんですねー。それで根こそぎ庶子の子供まで処刑されちゃったんだー、 ひどいね、Henry Tuderって。 British museumに、ElizabethIとHenry VIIIの肖像画をモチーフにした小さい缶入りcandyが売ってたんで、お土産に買って来たんですけど、 「こいつ(Henry VIIIの方)、とんでもねーよ」と思いつつ、その缶の肖像画を眺めたもんです。 そんなことやってるから、次のElizabethIでTuder王朝は終わってしまいましたね。 たぶん、王家を取り巻いてた貴族たちだのも、「あいつの血筋じゃあ、俺たちイヤじゃない?」って雰囲気あったと思う。 うっかりHenry VIIIには逆らえないんですからねー、普通は、王様でも間違いはあるんで、Edward VIIIは離婚歴のあるシンプソンズ夫人と 付き合ってたのを、「それだけはダメなんで」つって、退位してるくらいで、誰かしら、王様なり、女王さまなりに、 物言いができる側近がいるもんです。国の方向性が間違うということは、亡国の道を辿ってしまうからです。 案の定、ElizabethIが即位した時、Englandの国庫はカラっけつでした。 で、何をしたかっていうと、海賊しても良いよ。Willam Dlakeって、大海賊ですよね。 Spainの商業船だのを襲って、襲って、襲いまくり。まー、ElizabethIにしたら、姉がSpain王女をお母さんに持ってた、 実に血筋の良いPrincessであり、自分を長いことLondon towerに押し込めてたMaryIです、「Spain?それで?」って感じ? すごいなー、王家って、何んでもありかー、みたいな。 とにかく、歴史は面白いし、こういう史実に則した推理ものって、あんまり無くて、これは必読です。 | ||||
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入院中の刑事がリチャード3世の肖像画を見て・・・というお話。 安楽椅子探偵物の嫡流に位置する大傑作という事で私がわざわざ書かなくとも著名な作品なので、ここは単に読め!としか言わないでもいいかもしれませんし、実際今回二回目の通読体験でしたが、些かも古びていないのに驚きました。今読んでも十分面白い歴史推理小説でありました。 一度、特定のイメージが付くとそのイメージを払拭するのに苦労するという事は体験した事もありますが、このリチャード3世ほど実際の人格と世間一般に流布されている人格が違う人もいないのではないかというぐらいイメージにギャップがある人も珍しいという事を本書を読んで思いました。実際は凄くいい人だったのに何故かくも悪い人に祭り上げられてしまったのか気の毒になります。そういえば、ポーも暗い小説や詩を多く書いていたせいか病気がちで不健康なイメージが流布されていますが、最近の研究によると健康で運動神経も良かったとのことで、あまり世間に流布されているだけのイメージや伝説だけで人を判断する事は止めた方がいいと思いました。 一つだけ苦言を呈すれば、話のきっかけになる部分で、主人公の刑事が肖像画の顔を見ただけで刑事の勘で悪い人に見えないという事で話が展開する所が若干引っかかりました。顔だけで人の善し悪しを決めるのがちょっと・・・。 ともあれ、本書がミステリの歴史に残る作品だという事は紛れもない事実である事は間違いないと思います。必読。 | ||||
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アガサクリスティーが少女の頃読んだと思われる黒い矢という小説の最後にリチャード三世がでてきました。 。 悪名高いと伝えられるリチャード三世も、敵による歪曲された言い伝えか?という視点に立ち、興味深いです。 1955年に描かれ、2012年には、リチャード三世の、遺骨が見つかる!という、まさに時をかけるロマンスです!20年ほど前に、読んだ時はチンプンカンプンでしたが、歳を重ねて読み直し、新たな理解と感動を覚えました。 | ||||
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だいたいの内容を聞いてはいたのですが、古い話とはいえ主人公の興味にそのままのっかっれる感じでスラスラ読めました。 どこか飛んでる箇所があるっぽかったので1点原点です。 その人物をしろうとするには同時代の人のなんでもない書簡から、勉強になりました。 | ||||
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良の評価でしたので、購入しましたが、汚すぎて触れませんでした。 | ||||
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ヘンリーやエリザベス、ジョンなど同名異人が何度も出てきてとにかく紛らわしい 一応系図も記されているがそれだけでは対応できない また、ある程度ランカスター、ヨークなどの英国王朝に対して知識がないと辛い まあ細かいところは気にせずに流し読んでもそれなりには面白いけど ただ、主人公の思考、提示される資料が偏向していて一方的すぎる感があり 読者の考えを誘導しているのが気に食わない 主人公の性格も表面的でなくもっとしっかり肉付けしてほしかった | ||||
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駐車場で発見された頭蓋骨がリチャード三世のものだと囁かれた時には、噴き出していたものですが、 なんとめでたく承認され大聖堂に埋葬されたと聞いてびっくり。 慌てて読み直しました。それにしても電子書籍はありがたい!何せ、老眼鏡がいらないのですから。 | ||||
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20年前なら…… 20年前なら(そのころなら自分も薔薇戦争の知識なんて全くなかったし)それなりに楽しめたかな、とは思うんですが、正直、今となっては厳しいかな、と。その目線で評価させていただきます。 エドワード五世を殺したのは誰か。通説ではリチャード3世ということになっているが、しかし、主人公はふとリチャード3世の肖像画を見て、それが信じられなくなった ー ということで話は始まります。 で、主人公はエドワード五世殺しの犯人はリチャード3世とは考えられない、という証拠を協力者を得ていろいろ探していく。探してみると、いろいろとリチャード3世が殺したとは考えにくいと思える根拠がいくつも出てくるじゃあないか、ということで話は進められるわけですが…… まあ、主人公が探り出していくリチャード三世が殺したと考えるのは難しいんじゃないか、こんなに疑義があるじゃないか、というところは、テンポよく示されていきます。ですが、そうなってくると、読み手としては、当然「じゃあ、誰が?」というのが気になってくるわけです。が、その辺になると、主人公の手際は鈍ってきます(笑)。リチャード三世が殺したと考えるのは難しい、と。まあ、それはいいんですけど、じゃあ、ヘンリー7世が殺したと考えるのか、となると、それはもっと難しかったりするわけです(笑)。 その辺の苦しさは著者も気付いていたようで、あまり突っ込まれません。 で、後半になってくると、自分たちに対立する側の人達を上から目線で罵倒しはじめます。この辺で自分は辟易しちゃいました。 で、最終的には……で話に幕を引いちゃう、と。 いや、まあ、アンタノイイタイコトモワカランデモナイケド ソレハリセイテキナタイドデスカネ 正直、主人公(というか作者?)の展開する論理は言うほど理性的とも知的とも思えませんでしたし、何より公平性が欠けている感が強くて自分はあまり楽しめませんでした。 まあ、歴史ミステリというのは、多かれ少なかれそういうものだ、と言われればそうなんでしょうが、弁護側あるいは検察側の一方だけの冒頭陳述と最終弁論を読まされたような……(^^; それでも、論理が多少破綻があっても、最終的に、なんというか論理的な驚きでなくても、こう情緒的な何かをくれたなら、もう少し評価できるんですけど、そういうのもなかったです(いや、作者はそこもやろうとしていたような気もしますが、しかし、少なくとも自分の心に響くものはなかったです)。 まあ、それでも20年前なら確かに(内容とまた自分自身の読者的レベルという点でも)、とも思いますし、、歴史ミステリという分野の嚆矢というところにも敬意を払って、ちょっと星はオマケしときます。;-) | ||||
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歴史好きにはたまらないのかもしれないが、私には登場人物が多く相当難しかったです。王家の家系図が付されていますが、この他にも登場人物が多いのでメモをとらないと完全な理解は困難かも。なんというか、小説を読んでいるというよりは歴史の本を読んでいる感じでした。 私、このグラント探偵がちょっと苦手で(苦笑)。毒舌を言うわ、皮肉は言うわ、人使いは荒いわ。推理にしたって自分はベッドに寝転んで、差し入れの歴史書を読んで一人で勝手に興奮しているという感じ。 史実はどうだったんでしょう。この犯人だったのでしょうか。 | ||||
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これはうもう有名なテイの傑作。ミステリファンなら必読の書でしょう。 | ||||
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呼び声高かったので購入しました。 主人公はしっかり描かれていますが、一気に読めませんでした。 私がいけないのか。 きっと、テイストのせいでしょうね。 少し、キッパリとガッカリです。 | ||||
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