■スポンサードリンク
平場の月
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
平場の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全120件 21~40 2/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
50代同志の恋愛というのは、とっつきにくい。自分がそこに達していないというのがあるし、既婚であるので離婚しない限りは、永遠に分からないともいえる。 読んでいる間中考えるのは、姉のことである。独身であり、主人公たちに近い年齢である。 裕福でもないし、成功していないし、子供もいない。でも、淡々と日常を過ごしている。 余計なお世話だが、寂しさをどうしているのだろうか?と、たまに考える。 かなり傲慢であるが、やっぱり考えてしまうのだ。 本書の登場人物たちも、寂しさを持て余しているわけでもない。 独り身の50代になり、ふとした余白に好きだなと思える人ができただけである。 結局は、幸せというのは、余白が少ないことではないだろうか。 若い時の余白は、いい。そこに何を埋めるかワクワクするからである。 しかし、妙齢になると、余白の存在はとても心もとない。 周りの人間も、その余白を勝手に寂しさとなずけてしまう。 なんだかんだ、他人の余白の中に自分が存在する。これが、やっぱり幸せなのではなかろうか。 そんな小難しいことを考えながら、読み終えた。 少し悲しい終わり方だが、しみじみとした切なさを残す良い物語であった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作者の本を他に読んだことがないので、これがこの作者の持ち味だ!と言われてしまえばそれまでなのですが… ・文章の書き方が独特で読みづらい ・キャラに魅力がない。1人も魅力的なキャラがいない。 ・とくにヒロインの須藤に可愛らしさが全くなく、青砥の気持ちに共感することができなかった。「〜するなよ。」「〜だ。〜なんだ。」中二病をこじらせた学生ならまだしも、50の女性がこんな喋り方します?品がなく、青砥はこの女性のどこを好きになったのかわからなかった。お互いに最後まで苗字の呼び捨てで呼び合う設定って必要でしたかね?途中で名前呼びに変えてもよかったのでは?最後のほうは読んでいてイライラしてきました。 全体的に貧乏臭いのはまあ、リアルといえばリアルなのですが、恋愛小説なんだからもう少し瑞々しさというか、甘酸っぱさのようなものがあってもよかったのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
コテコテの恋愛小説とは一線を画す大人の恋愛小説、好きだからこそ控えめな愛情表現に留めつつ彼女にはちゃんと気持ちが伝わっていて、読後感としてほのぼのとした気持ちと切ない気持ちが交錯する。中年を過ぎた読者の心を打つ名作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「中学校で同級生だった男女が 五十歳になってから再会する。 でも女性のほうが助からない病気になって…」 という構想自体は、面白いかもしれません。 才能のある作者の手にかかれば、 という条件はつきますが。 直木賞受賞作「星々の舟」以後の 村山由佳さんはどうも私は感心できないのですが、 直木賞以前の村山さんなら 同じ構想でこの作品よりも 半分の長さでしかもこの作品 よりも格段に切なくて面白くて 読み応えのある小説を 書いただろうと思います。 しかしこの作品は完全に 「構想倒れ」です。 理由は簡単で、この作者に 魅力的な構想に骨肉をつけて 読み応えのある面白い小説に 昇華させるだけの筆力、 もっと言ってしまえば才能が 無いからです。 私が住んでいる市の図書館がやっている、 市民読書会のテーマ本になった作品なので つまらないのを我慢して 必死こいて読みましたが、 私がこの作家さんの作品に手をつける 事はもう無いでしょう。 カネと時間を返して頂きたいほどです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
綺麗な状態の本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めての作家の初めての作品を読了。おとなの恋愛小説。癌との闘病中の自分をかっこよく見せたい姿は大人の女性か。切ない物語でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
令和の赤名リカみたいな須藤葉子。 自分も登場人物と同年代で、この作者とも年が近いので、時代の空気感はクロスオーバーしました。 ハナからラストまで一人称なので登場人物(多くない)全て青砥のフィルターを通して読者に伝えられます。 プロローグで結論を示し、遡ってそこに向かったストーリーが紡がれるので特にどんでん返しもありません。 あえて叙述的な文体にしてるようで登場人物の心の動きは読み手側の掘り下げに委ねられている気がします。 最後は切なくて読後感は良かったのですが、此れがん患者という病気設定に依るところですよね。 どんなに既視感あってもこのパターンは泣けますが。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全編通して兎に角、貧乏臭く読んでいると憂鬱になる。文章の一人称も不快 ヒロインの汚い言葉使いとか、あらゆる描写の全てが不快な話しだった。買った本は最後まで読む主義なので苦痛に耐えて良かったが何のカタルシスもなかった。中年の切なさとかそんな感じを出したかったのかも知れないがひたすら不快な作品。キャラもおそろしく魅力がなかった。今年で今のところ一番のハズレ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
猫は死ぬ前に飼い主の前から姿を消す、というのは嘘か真かわかりませんが、 この本を読んでまっさきに思ったのはそれ。 須藤の見た目に対するイメージもやっぱり「猫」。 青砥が惚れ込むのもわかる気がします…。 話の流れがわかりにくいとか場面がごちゃごちゃするとか人物の喋り方が気になるとか、 いろいろ感想はあると思いますが、私は、読後感がよければ(または、たとえばイヤミスみたいに 読後感が著者の意図したとおりもしくは読者の希望したとおりになれば)、その小説は成功だと思います。 いい本でした…。一度枯らしちゃったけど、ローズマリー育てたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
感動はあまりしなかったー。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
迅速な対応でした。 商品の状態もとても綺麗だったと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
普通の人の出会いと恋愛、相手への気遣いを細やかに表現している。素晴らしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大人の恋をつづった小説と聞いたので、購入して読みました。 女性を苗字で呼んでいるので、イメージと女性がどうも結びつかず、それは最後まで続きました。 私はこの小説とはあまり相性がよくなかったようで、読んでいて少々ストレスがたまりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んでいる間、ずっと涙をこらえていたのだと思う。 青砥も須藤も泣かないから、自分が泣いてはダメだとこらえていたのかもしれない。 研ぎ澄まされた表現の数々にもかかわらず、ひたすら読みやすく、ふたりの空白の時間がなぜ始まってどう経過していくのか、最後に主人公は何を思うのか、知りたいことが渦巻いて、一気に読んでしまった。 読み終わっても、渦は消えなかった。 ただ、青砥も須藤もちょうどよく幸せだったのだと思う。 悲恋だろうとなんだろうと、誰かを心から愛せた人は幸せだ。 ずっとこらえていた涙が、堰を切ったように流れ出したのは、 「お芋のお粥がお得意なんですって?」のくだりから。 ・・・(青砥は)、言われて「あ」と口元に手をあてた。座り直して、咳払いをひとつ。蒸したサツマイモをちいさく切ったのと黒砂糖とをお粥に混ぜる料理だった。「抗がん剤 副作用 食事 レシピ」を携帯で検索して見つけた。食欲のない須藤が喜んで食べる一品だった。・・・ このあたりを読みながら、止めどもなく涙が出て仕方がなかった。嗚咽まで出てしまったと思う。 巣ごもり読書でよかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人生も半ば近くなり色々ある中の少しの間。究極の思いやり、お互いの命へのいとおしみ。悲劇ではない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
青春時代に戻れたら、あの日もしきちんと勇気を出して彼女に告白していたら、その後の自分の人生はどうなっていただろうか? どんな人生を送っていても自分は自分らしく生きられただろうか? 私より10歳以上は若いこの男女の生き方、言葉を自分は使えるだろうか? 病に侵されそれでもなお自分らしく振舞おうとする中年になった女と、それを気遣う同級生の男。人間の強さとは何か、日々平穏に生きられる幸せを改めて考えさせられた本だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『平場の月』(朝倉かすみ著、光文社)は、中学の同級生、青砥健将と須藤葉子が、地元の中央病院の売店で35年ぶりに再会し、心も体も微妙に揺れ動く過程を綴った、「中年の、中年による、中年のための恋愛小説」です。 青砥には、中学3年の時、「太い」と感じた須藤に、「友だちからでいいので付き合ってください」と告白して振られた経験があります。この「太い」は肉体的なものではなく、精神的にしっかりしている、肝が据わっているといった意味合いで使われています。 「須藤が中央病院の売店で働き始めたのは二年前だったようだ」。「青砥が、六年前に寡婦となった母の近くで暮らそうと地元に中古マンションを買い、ほどなくして妻子に出て行かれ、三年前、母が卒中で倒れたのをきっかけにして都内の製本会社を辞め、地元の印刷会社に転職した」のです。 須藤の何を知っても、青砥の須藤に対する思いは揺らぎません。「青砥の内側で、須藤は損なわれなかった。それが愉快だった、どんな話を聞いても、そこにどんな須藤があらわれても、損なわれないと思った。酒乱と知って一緒になって、途中でやっぱりうまくいかず、そのまま(同級生から奪い取った夫と)永遠の別れとなってしまっても、歳下のクズ(の男)に浮かされて(経済的に)丸裸になっても、安アパートに住み、(売店の)シフト入れまくってやっとこ生活していても、青砥のなかで須藤の値段は下がらない」。 進行性の大腸がんと宣告された須藤は、ストーマ(人工肛門)を造設することを決意します。「須藤を大事に思うきもちが揺さぶられた。しょせん、親友でも恋人でもない。・・・ストーマがどんなものかはまだ知らないが、青砥にとって須藤は須藤だ。損なわれるはずがない。確信はあるのだが、口にしなかったのは、たぶん、歳を重ねることでいつのまにか培われた慎重さゆえだった」。 「『やめてよ、青砥』とあばれる須藤の手首を握り、胸の下で交差させて抱きしめ、頬に頬をつけた。おとなしくなった須藤の顎を上げさせ、口づけを落とした。唇を離したら、『どうするんだよ』と須藤が泣くのを我慢しているような声で言い、『どうもしないよ』とまた唇を合わせた。今度は長くなった。吐息が漏れた。・・・須藤のジーンズのボタンを外した。指で探ったら、ちゃんと湿った音が立った。指を使うと音に厚みがくわわった。須藤のそこは若い女のようであり、若い女にはない折り重なった熱気が青砥の指を濡らした。『痛恨だなぁ』と須藤が喉の奥で笑った。そして八月二十三日火曜日。須藤は腫瘍をふくむ直腸を切断し、肛門を閉じ、ストーマを造設した」。 その後、リンパ節への転移が分かり、抗がん剤治療が始まります。「『おまえの面倒はおれがみるから』という科白が喉まで出た。口から出なかったのは、それが須藤の嫌いな言い方のような気がしたのと、青砥がまだ腹を決めていないせいだった。青砥はまだ『おれがいる』でさえ口にできなかった。須藤は大事だ。これはほんとだ。だから、『おれにできること』を考えると、なにもさせてもらえないくせに、とさみしく足がすくむのだった」。 「『青砥には充分助けてもらってるよ。青砥は甘やかしてくれる。この歳で甘やかしてくれるひとに会えるなんて、もはやすでに僥倖だ』。『おれはもっとおまえのためになりたいんだがな』。青砥が少ししつこくなったのは、嬉しさのせいだった。須郷が青砥へのきもちを初めて明かした」からです。 「『大丈夫か』と振り向いた青砥に須藤が言った。少し笑っていた。のろのろとからだを起こすところだった。『日本一気の毒なヤツを見るような目で見るなよ』。『んなことないよ』」。 「付き合っているというよりも、も少し深く根を張った間柄となった須藤との恋人同士としての時間が、得難いものに思えてきた。それはそれで、たぶん、濃密な時間だ」。 青砥は思い切って、「須藤、一緒にならないか」と口に出します。「須藤の気配は拒絶だった。取りつく島もないタイプの、真っ暗な、拒否だった。須藤が言った。『もう会わない』。さらに言った。『青砥とは、もう一生、会わない』」。そう言い張る須藤を何とかなだめて、1年間は会わないということで折り合いをつけたものの、それからは、何度、LINEを送っても既読がつかず、LINE電話をかけても呼び出し音が続くだけでした。いったい、須藤はどうしてしまったのでしょうか・・・。 一気に読み終わった時、青砥と完全に一体化してしまっている自分に気づき、女房に気づかれなかったか心配になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いい小説でした。中学の同級生で若い頃はそれなりにもてた2人。男も女もバツイチ独身で、地元に戻り、収入は少なく生活は質素だが、不幸せでもない。そんな2人が女の職場で再会する。 2人の会話が軽妙で、前半中盤にかけては、楽しくテンポよく読めるが、女に病気が見つかってからは、どこか重い展開となり、、、最後は涙する。 地味なストーリーですが、是非ドラマ化してもらいたい。誰かのレビューでは女性役は吉田羊がいいと言ってた。確かに適任だが、ドキドキしなさそうなので、私は原田知世を推す。男性役は、かつてイケメンで今はすっかり中年になってしまった人がいい。引退したけど山口達也とか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どこかの書評でこの本を知って図書館に予約を入れました。 予約したら50人待ち。 数か月後、予約を入れたことさえ忘れた頃にようやく図書館から 連絡が。 わたしは切ない小説を読むと、胸が締め付けられて苦しくなるのですが、 この本は読んでいる時や、読み終わった直後はそれ程でもありませんでした。 読み終わった直後はそれ程でもなかったのですが、 振り返って後からジワジワと切なさのこみ上げてくる小説です。 須藤のあの時の気持ちと、全てを知った後の青砥の喪失感。世界が色あせ、 ぼやけた感覚。 この本を読んで、評価の高い人が多いのに頷けます。 ただ、この本を読んで極端に低い評価の人たちがいるものわかる気がします。 章も変えずに時間が前後して、いつの話しているのか分かりづらいのと、 どうでもいい日常のどうでもいい言動の描写が多いのがちょっと気になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分と同年代の恋愛事情……ラストが切なすぎた。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!