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平場の月
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平場の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全120件 41~60 3/6ページ
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主人公と同年代男子。 これまで歩んできた人生。ありきたりの現在。先が見えてきたこの頃。 そんな「50歳」にも光が射し込む瞬間は訪れる。 いろんなものを背負っているからにわかに燃え上がることも全てを投げうつこともできない。 そんなもどかしさと切なさが、全編にわたって沁み込んでいます。 映画化?いや僕は小説がいいと思う。行間からこそ、切なさを存分に感じることができる小説だと思う。 | ||||
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50歳くらいの男女のラブストーリー。若い人の恋愛話ではない、熟した恋愛が展開される。青砥は離婚歴がある男、須藤も離婚歴がある女性である。病院で検査を受けた青砥が同級生だった須藤と出会う。須藤は癌に犯される。青砥と須藤はすでに深い仲になっており、これから二人で病気と戦うのだなと読者は予想する。この筋書きは間違いではないが、読むべきは中年カップルが悲劇に襲われて絆が強まる恋愛のあるある話ではない。この二人の50歳ならではの優しさや意固地さが、この人生100年時代の現代において、普通の恋愛小説として成立していることである。私も似たような年齢であり、この二人に共感できる。青砥が優しすぎるのが非現実なところだろうか。でも、その青砥の性格が物語に深みを与えている。 | ||||
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ヒロインはなぜここまで頑な?て思い、感情移入できませんでした。人生、色々あって再会した同級生の男の子。お互い気が合っていて楽しいし、男性からここまで尽くされていて、この結末はなに?こういう女性にはなりたくない。 「平場」とあえて言っているので、夢がなく現実感満載の小説。病気についてまじめに現実と向かい合っている点は評価できる。もし自分もこういう状況になったらどうするかなって考えて、恋愛小説というより闘病小説なのかな。 | ||||
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中学時代の初恋女子との思い出。それを実らせられずに、一時の気の迷いと勢いとで別の女性と結婚した若気の至り、そして離婚。結果として、単調な一人暮らしの日々の気楽さに安住するも、50歳を超えて時折蘇る、初恋の懐かしい思い出と辛い後悔。こんな「自分を軽蔑するひと」のひとりとして、この小説に言葉を失うほど感動、感涙してしまいました。 | ||||
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複数場面が矢継ぎ早にたたみかけられる冒頭に混乱した。中心視点人物の混乱を表現したのだろうとは思うが、そうとしても読者に不親切すぎる。あるいは場面を描き分ける筆力不足か。 その後、中盤までストーリーが平板でツラかった。山本周五郎賞受賞作品でこんなことある?とくじけそうになった。 終盤のアンチクライマックスは良かった。冒頭場面と響き合う 重要人物の不在感、死のあっけなさが胸を締め付ける。 前半部は、映画「ディアハンター」のダラダラ長いパーティー・シーンと同じ効果を狙ったのかな。途中で読むのにくじけそうになってる人、我慢、我慢だよ。 | ||||
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気に入らないことはない。 | ||||
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お堅い本ばかりでなく、久しぶりに小説でも読もうかと思い、購入して読み始めたが、最初の数ページで呆れかえった。文章構成力が全くない。何を言おうとしているのか、作者以外で分かる人がいるのだろうか。最終ページまで読む自信がない。金返せ!! 久しぶりに最低の本に出合った。再度登場人物を理解するために最初から読み返してみるが、腹立たしくて、、。 | ||||
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最初の章がややこしくて「?」と思いましたが、その「?」をずっと抱えながら読んでいくと少しずつ理解できてきて、その過程がなんともいえない良い味わいでした。そして最後まで読んだあとに読み返すとその上手さにさらに驚きます。 当方40代前半女性ですが、とても好きな本のうちの一つになりました。 | ||||
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主人公と同年代だ。大切な人が死んで「泣ける~」なんて幸せなアホだと思っていた。10年前にはそう思っていた。お涙頂戴ものなんてしゃらくせぇ、チー坊だぁ?ファンシーなものも大嫌い。なのに最近なぜか、確かに、まんまるで微かに甘いものが「ちょうどよくしあわせなんだ」 死にオチなのに読後感は軽妙洒脱、ユーモラスですらある。「どちらさま」「息子の健将」「死にました」 思わず噴飯してしまう会話が随所にある。そしてリアリティ。いつの間にか2人がしんしんと降る雪のように心の中に棲んでいた。 本を読むとき、溜飲を下げるアフォリズムに付箋をつけ文章を味わったり、主人公の「スタイル」に憧れてお気に入りのくだりを何度も読み返したりしてなかなか先に進まない。ところがこの本にはそういうフックは何もなくするりと読み終えた。10年前までは知識や教養を身に着けるために本を読んでいたのだろう。何のために?色々な経験をへた今は尖鋭なカリカチュアより平凡でとりえのない日常に埋もれる微かな甘さがちょうどよくしあわせなんだ。それはまさに平場のまんまるいお月様。 失って、失って、最後に残ったもの。ある日ノーサイドゲームからの~「馬と鹿」の歌詞を見たら青砥が重なって泣けた。私もとうとう幸せなアホになったな…いや、そういえば元々すぐに泣いちゃうような女の子だった。私もようやく無駄な鎧を脱いで馬鹿(平場の月)になれたのかもしれない。 | ||||
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身につまされますなー! | ||||
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中古で1,000円まで下がっていたので購入しました。バリューブックさんいつもありがとう。予定より早くつきました。 | ||||
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50を超えた青砥健将は、中学時代の同級生・須藤葉子が死んだと聞かされる。その1年以上前、青砥は胃の検診で病院を訪れたとき、そこの売店で働いている須藤に偶然再会していた。互いに独身に戻っていた青砥と須藤は、静かにゆっくり愛情を育てていたのだが……。 ------------------ 1980年にジューシィ・フルーツ『ジェニーはご機嫌ななめ』が流行った時、主人公の二人は中三だったという記述が出てきますから、男と女は1965年生まれくらいでしょう。この小説を手にした私とほぼ同世代です。 そして物語は、2016年ころに設定されているので、50歳をちょうど超えたあたりの男女の物語となります。 王道をいく中年男女の恋物語、といってまず間違いないでしょう。出会いは病院、とくれば、暗喩としての病というまでもなく、不治の疾患によって二人に別れが訪れるまでの道のりが描かれるのも予想できることでしょう。 実際のところ、須藤の死は物語が始まってわずか4頁目で明らかにされ、そこから二人の出会いへと時空が遡ります。その仕立ても決して新味のあるものとはいえません。 さらにいえば、作者の文章は潔いまでに短く、時に主語の省略が過ぎるあまり場面の行方を見誤りそうになるほどです。さかのぼって読み直すことも一度や二度ではありませんでした。 であれば、この小説は良いところなしかと思わなくもありませんが、唯一目を引いたのが、ガン治療の描写です。不治の病にまとわりつくどことなくロマンチックな要素はありません。医学が進んだからこそ、生活の質を多少は落とした形での延命をときに強いられる現代にあって、須藤は「ストーマ」とともに生き、働く道を選ぶことになります。この点はなかなかに現代的であり、生きることの生々しさを強く感じさせます。巻末に参考資料として十を超える文献の名が列挙されていて、作者が真摯に現代のガン医療について調べたうえで小説を構築したことがわかります。 それだけに、須藤が最後の1年に青砥に求めた事柄は彼にとって少々苛烈な仕打ちに思われてなりません。生きるとは人と関わることだという真理を須藤が放擲しているように私には思えたのです。 --------------------------- 年月を経てのち、再会した男女の物語として私がお奨めする小説を以下に掲げておきます。 ◆宮本 輝『錦繍』(新潮文庫) :この小説に登場する主人公二人は、時を経たお互いを今一度見つめなおして、そしてまた新たに分かれ道を歩んでいきます。その分かれ道をゆくそれぞれにとって、かつて共にした時間は、もう振り返ってばかりの過去ではありません。それはいまや、生きる支えとすべき記憶に姿を変えていることをあらわす小説です。 ◆乙川 優三郎『太陽は気を失う』(文春文庫) :14の短編を集めた一冊です。そのほとんどが50代を超えた男や女の人生から切り出したある時節を描いています。 「海にたどりつけない川」という一編は、余命いくばくもないと宣告された男が若いころにやむなく別れた女と一目会いたいと思い、彼女が暮らす町へと旅する物語です。 . | ||||
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まず、読み始めから感じたのは、何もかも語ってしまう作家さんだな…、状況説明し過ぎているな…と思いました。 読者に想像の余地を与えてくれない本は、個人的には面白味に欠けるんですよね。 不満が募るだけでした。 初めて読んだ作家さんでしたが、この本、私には合いませんでした。 物語は、こと恋愛における男性の鈍さ、無神経さ、意気地無さ、独りよがり…を丸ごと一冊にした内容で、アラフィフの私は、そうそう男性ってこうなんだよね…。 彼女の上っ面の言葉を何故そのまま受け取るの? 何故、心の奥底を感じ取ろうとしない? て言うか、基本的には無理なんだよね。 男性脳では女性の感情を理解出来ない。 全く…、どうしようもないな…。 そんな男性に対する不満の共感だけで、物語からは感動とか切なさ、哀愁といったものは感じられませんでした。 | ||||
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高評価の作品ということで読んではみたものの、期待外れでした。まず同年代の人間としてはあの二人のまるで中学生同士のような会話は有り得ないと思ってしまう。それも学生時代親友同士であったのならいざしらず一応意識しあった二人ですがただのクラスメート。50歳にもなって普通の社会経験を積んだ人間なら再会してすぐにあんな乱暴な物言いは考えられません。物語の中で彼女をいくら美化しても蓮っ葉なイメージの女性しか浮かんできません。あの会話に説得力を持たせようと思うのなら二人が20代じゃないと無理があり過ぎ。 文章も奇をてらった表現が多く集中して読めませんでした。 中高年の恋愛のピュアさを伝えたかったんだと思いますが・・残念ながら共感は出来ませんでした。 | ||||
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週刊新潮の書評を見て購入した63歳の男です。 情景描写と心理描写に脱帽です。 読了後、切ない気持ちのまま「満潮」の文庫本を購入しました。 | ||||
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時系列を交錯させて思わず読み返したくなるように読者を刺激したり、誰かに演じさせてから書いているかのような仕草や思考の描写は秀逸。 題材の中年の恋愛も、アラフィフあるある満載で、既視感を覚えるくらいリアル。 しかし、平場の話を平凡に描写してもつまらないのはわかるけれども、救われない話ですね。 | ||||
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切なくて途中で読むのをやめようかと思ってしまいました。 誰にも頼らないと自ら決めた須藤。強く哀しい。泣きました。 | ||||
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それぞれに家族の問題、自分の過去を抱え、再会した二人。ホントにもどかしくなるほど、不器用で、優しくて、だからこそ遠回りしちゃうのかなぁと切なくなりました。ふたりがお互いを思いやるところに涙してしまいました。ドラマチックな盛り上がりはないけど、しっとりさせる大人のラブストーリーだと思います。 | ||||
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細やかな心理表現。あぁこういうことってあるよなと何回もおもいました。いくつも伏線が絶妙にあり、作者さん、すごく上手いなと思いながら読みました。キンドルで通勤車中読んでましたが、つい夢中になって降りるべき駅を過ぎてしまうほど面白かったです。 | ||||
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東京近郊に住む50代男女の群像とか、 もっと気軽な内容だと思っていたのですが、 かなりシリアスな内容でした。 アラフィフにして、もう人生を途中退場することになった 主人公の須藤さん。人間は、子供の頃の経験や 思いぐせから逃れることなく、死んでいくのが よく分かりました。 同じ経験をしながら、明るい家庭を築いていて、 身内にも優しい妹との対比が鮮やかです。 自分を罰する感じ方をする人は滅んでいく。 人を許せない人は滅んでいく。 ということだと思いました。 また、人生がもうひとつうまくいかなくても、 小さな幸せを感じながら、人は生きていけるし 死んでいけるのだなと思わせてくれました。 | ||||
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