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熱帯
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熱帯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全103件 61~80 4/6ページ
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後半がつまらなかったと言っている人がいて、確かにぼくも退屈した面もあるのでしょうがないとも思うのですが、 個人的には最後の最後の回収によってすべてが救われました。アレのためには必要な退屈ですらあった気がします。 ただ、あの終わり方含めて嫌という人がいるのもわかる気もします。ぼくは好きでした。 | ||||
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最初の方だけ「お?」と思わせたけど、どんどん崩壊。最後はなんとかとりあえず終わらせた感が溢れている。 計算して書いてるつもりなんだろうけど空回り。「なんかよくわからんけど面白かった」とか「スカッとした」とか「怖かった~」とか「つい引き込まれた」とかそういうのがない。 この人、とにかく京大と京大卒の自分が大好きなんですね。やっぱりもう読まない。 | ||||
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面白かった。けれど回収されてない伏線もあってそこが気になる読後でした。 マジックリアリズムな文章、読んでいるうちに物語を通り抜けていく感覚は、村上春樹の小説にある意味で近い気がします。 | ||||
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森見氏の作品はほとんど読んでいて、それぞれ楽しんでいます。 この本は『夜行』のような、「別世界」が道具立てになっているのでしょう。 『熱帯』を読んで思ったのは、森見氏の小説のおもしろさは、その背景として京都という特別な地域の魅力が持つ要素に負うところが多いのかと考えました。 例えば『夜は短し』の京都の街々が猛スピードで異次元ワールドに変化する楽しさ。 今回の『熱帯』は、前半部分は京都の街に加えて、東京の神保町も登場して、期待が大きく膨らみました。しかし、後半、「想像上の世界」が展開されると、残念ながら、物語のおもしろさは大きく失われてしまいました。 これは『夜は短し』の京都がファンタジー世界としてきちんと描写されていて、読者にとってパーソナルな世界として共感できていたことと比べると、『熱帯』の想像ワールドの力が弱いと感じられます。さすがに登場人物キャラクター作りはうまくて、いくつかのやり取りは楽しめた部分はありましたが、それでも「想像ワールド」のみで物語を押し切るには無理がありました。前半は「街の記憶」が持つ想像力の共同体的な力が支えてくれていました。しかし、後半の想像ワールド部分はその支えがなくなり、読者は寺町や神保町の風景を懐かしんで、置いてきぼりされたような気持ちになるのではないでしょうか。登場人物の白石さんと一緒に神保町の古い喫茶店で、いつまでも帰ってこない「物語」を待っているような。 森見氏はこの物語を書くにあたって、きっと苦労されたことと思います。『夜行』のような最近の傾向を考えれば、『熱帯』という作品に挑戦されることも、より面白い作品を目指す作家として当然の姿勢でしょう。その意味で、大いに敬意を払いたいと思います。 わがままな読者の一人としてまた、面白い作品を期待しています。 | ||||
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この小説はお話がいくつも入れ子になっていたりパラレルワールドであったりと構造や整合性について語ると長くなりそうだが、大事なのは物語が終わらない事だろう。 終わらない物語の世界に登場人物が入っていき、読者もまたその世界にはまり込む。 「熱帯」の謎に取り込まれその世界に行く人々は、千夜一夜物語やロビンソンクルーソーなどの物語が好きで、ある意味物語によって日常を生きる精神的な糧を得ている。 森見さんもまた自分の記憶の中を「サルベージ」しこの小説を書いた事で、自分自身が「生き延びられた」のではないだろうか。 前半の謎解きという気持ちで後半を読むと物足りない人もいると思いますが、これは子供の頃のように純粋に物語世界にはまって楽しむためのお話だと思いました。 | ||||
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前半までは「きつね・・・」が好きな私は、どんどん引きこまれ楽しく読みました。途中から「私は誰」になりますが そこからは複合ファンタジー的になっていき、食傷感が出てしまいました。ファンタジー的だが妙にこじんまりとしてる 気もするし、大きく広がってる感じもする。疲れた。 | ||||
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出版社も作者も不明、ネットにも国会図書館にも情報が不明の本が存在し、 一握りの読んだ事がある読者でも、読んでいる途中に本が不思議と失くなり,内容もうっすらとしか覚えていない謎の本『熱帯』の謎を解明しようとする、設定自体はワクワクして良いアイデアだなとは思いました。 ただ、『熱帯』のベースが『千一夜物語』であり、『千一夜物語』の異端とも語られる 『熱帯』の基本的なあらすじの世界観が、個人的には大人になってトキメキを感じる程の魅力を感じる事は出来ず、 何故今更 『千一夜物語』?と思いましたし、 小説の中の現実と、異世界の『熱帯』世界の境界が曖昧になり、 読者は境目がぼやける中、これは現実?異世界?と、何を読んでいるのか?惑わされてはいくのですが、 現実とも繋がる異世界なのに、舞台が海洋冒険で魔王や魔女がいて……という世界観は、 現実とも繋がるにしては、子供だましのような幼稚さを感じましたし、 異世界にしては、きちんとオリジナルの異世界設定が確立されてない作品としての幼稚さを感じました。 ラストも明確な謎解きはなく、この世の全ては物語~みたいなあやふや且つありきたりな物で物足りませんでした。 まぁ、そういうあやふやな作風は作者の過去作でも多々ありましたが、 個人的には作者の作品の中で、1番つまらなかった『夜行』に続いて、今作品は2番目につまらなかった作品となりました。 異世界系のSF作品なら、きちんと世界観が確立されており、人生について深く考えさせてくれる(分かりやすい)哲学的な要素も魅力的な、恒川光太郎さん『ヘブンメイカー』が1番の名作でオススメでした。 本屋大賞ノミネート10作を読み終え、個人的に大賞候補は『フーガはユーガ』か『そして、バトンは渡された』 一般的な読みやすさを考慮すれば 『そして、バトンは渡された』の方が上ですが、作家としては伊坂さんの方が好みなので 『フーガはユーガ』の方が若干推し気味。 次点は『さざなみのよる』『愛なき世界』といった結果でした(^-^*)/ | ||||
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スピリチャル的な本では無いのでしょうが、まるでエーテルやアストラルを通じて行き来する魂の表現にも感じ取れました。 しかも本の最初と最後はで違う設定になっているようですが、これもまた時空を超えた多次元またはパラレルワールドと捉えるとかみ合ってしまいます。 5感に縛られた単純な人は、面白くないと言うかもしれませんが、目に見えない世界に何かあるのではと、心躍らせる人ならきっと色々な発見がある本だと思います。 | ||||
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この本を理詰めで読み解き、解していくこともまた面白かろうとは思うが、しかし真髄は作中の登場人物同様、戸惑いと酩酊、混乱とすり抜けていく現実と共に読み、また呑まれていくのが一番であろう。 が、もし理屈で読み解きたいのならば、作中の真実(らしきもの)に近づく上で、ヒントとなるものを示しておきたい。 警句となる「汝にかかわりなきことを語るなかれ」とは、言葉通りだ。作中において、そもそも自分が「熱帯」に関連していないにも関わらず、知ろうとした者、関わろうとした者はどうであったか、ということを考えてみれば、おのずと分るのではないか。言い換えると作中人物の中で消えた人物とは、つまりは作中の各章の語り手達とは――必然的に「かかわりのある」・「語るもの」であったのだ、と言える。 そして「後記」の存在から分る通り、語り終えたものはどうなるかということを簡潔に示している。そして当たり前だが、最初の場所と違うところに出ているので、語り終えた先に自分の作品はない。……のだが、「後記」の語り手は自ら以外の者が著した「熱帯」を手にすることとなる。これを純粋な入れ子構造で終わらすことは、まあ不正解ではないと思う。描かれたもの、綴られたものを、額面通りに受け取るならば。 ここでもう一つの警句を思い出したい。「物語ることによって汝みずからを救え」。これを作中ではなく、現実に当てはめるとどうなるのか、ということである。この『自身のフェイド・アウト(≒消えていたこと)により過去に中絶されていた物語=「熱帯」を最後まで語るということ』、ひいては語る道半ばで消えていた作中の人物たちを自らの筆でもって導き、最後まで語り終えたということ、さらにはその作品が作中人物を間接的に救い、かつこの作品に作者自らが出てくるということ……そうした実際に起こってしまった現実から何杯かの水を汲めば、この小説の終わりは少なくとも作者=森見登美彦氏にとっては、かなり感動的な意味合いを持っているのではないかと、と私は妄想している。 | ||||
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森見の新作は期待した分、肩透かしを食らった格好に。 これまでの青春ワチャワチャ感をあえて廃し、千夜一夜物語と得意の京都文化を縦軸として、人の想像力、創作力や冒険心の拡大を横軸としたオリジナルの意欲作ではあったが、いかんせんそのアラビアンナイト原作に引っ張られすぎて、入れ子構造のストーリー構成が回りくどく、スッキリしない読了感。。 意図や結末が想像できないまま広がっていくままのストーリー。先にある謎を想像しながら読むミステリー的な読書アプローチは寄せ付けない。 また、過去作に比べて魅力のないキャラクター、対して面白くもなくワクワクもしない孤島冒険譚、スッと入って来ない冒険の目的と、いずれも引き込まれることないため「読まされて」グッタリ。深く潜りすぎて最後の伏線回収もスッキリしないというのも残念。 森見らしいのは間違いないのだが、作者の悪い癖っぽいものが目白押しで、この作品から森見を読んだら私なら好きにはならなかっただろう。これまで友人には必ず森見作品をオススメしてきたが、この作品は単純に楽しくないよ。 | ||||
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想像力、表現力には驚くが、何が言いたいのか解らない。内容も同じことの繰り返しが多い。 | ||||
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この小説は説明するのが難しい。これほど説明のムズカシイ小説もない。 とにかく読むとこんがらがってくる。混乱してくる。 ただ、それが不快ではない。心地よくなってくるから不思議だ。 熱帯という謎の小説に見せられた人たちの物語。そういってしまうと見も蓋もないのだが、 そう簡単な話でもなく、語り手をどんどん変えて展開され、伏線をこれでもかとはりめぐらされているので、 読んでいくと訳がわからなくなっていくこと間違いなしです。 | ||||
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「この本を最後まで読んだ人間はいない」佐山という小説家が著した「熱帯」という小説の謎を巡る不可思議な作品。 中盤までは、「熱帯」を途中までは読んだものの、読み終えることができなかった読書家たちが、現実世界で謎を追う。 中盤以降はガラリとテイストが変わり、「私」が、奇想天外な冒険の渦中に放り込まれる。全開の森見登美彦の世界観の果てに、見えてきたのは「熱帯」の始源―。 物語の中に物語があるという千一夜物語の入れ子構造を利用したパラレルワールド。悠久の昔から連綿と語り継がれ、進化し続ける、決して終わることのない物語。 よくぞこのような構成を思いつくものだと感心したが、前半と後半の変調が激しく、ついていけないところがあった。現実世界を描いた前半の方が、読み応えがあった。 | ||||
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きつねのはなし、夜行が大好きすぎてこちらもすぐ読み始めた 前半まではとにかく引き込まれて本当に面白いの一言。 不可思議な感じがたまらなくわくわくさせられた。 しかし、中盤以降はどうも読み進められなくなりページもサラサラめくってしまった 個人的には、半分の面白さでした | ||||
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森見さんのファンとしては少し物足りない気がしてしまいました。 | ||||
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不思議な話に引き込まれて、3章まで一気に読みました。 吉田山、蹴上、南禅寺、出町柳、岡崎、新京極、一乗寺、進々堂の珈琲など、知っている地名が出る度に情景が浮かんで、一緒に京都を歩き回っている気分でした。 4章以降はなんだか不思議で、ぐるぐると展開していく話がよくわからなくなり(笑)他の人にこの「熱帯」がどう面白いか説明するのが難しい。 とにかく面白かったから読んでみて、と友人におススメしました。 ちょうど3日後の2月3日、吉田神社の節分祭に行く予定なので、「暴夜書房」をついつい探してしまうかもしれません☆ それからぜひオススメしたいのですが、「熱帯」のカバーをめくって表紙を見てみてください。 私が一番面白いと思ったのは、この本の装丁です‼︎ | ||||
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昔失くした本に関する私小説風に始まったと思ったら、見る間に本の方が読み手を振り回し始め、どんどん複雑な入れ子構造になっていく。なるほど、マトリョーシカなんだな、最後に伏線が回収されるのか、と思っていたらポン、と違う次元に放り出されてしまった。これはクラインの壷だった。 本と一緒に時代と空間を行ったり来たりしているうちに放り出される登場人物やエピソードもあって寂しい気持ちになることもあるけれど「物語」ってそういうものだったかも。 あ、カバーをめくって表紙を見ることもお忘れなく。 | ||||
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誰も最後まで読みきったものがいない「熱帯」と呼ばれる小説を探す物語。 決まった主人公がおらず、章ごとに語り手が変わる形式。 様々な登場人物が「熱帯」を追い求めるうちに「熱帯」の持つ不思議な魔力に取り憑かれ、あるものは豹変し、あるものは異世界に巻き込まれることになる。 小説の中に「熱帯」が登場し、またその中に別の物語が含まれており、またその中に…という構成になっており、読み進めていくと何か自分も不思議な世界に巻き込まれたような錯覚に陥る。 後半部分はその複雑な構成が災いしたのか、正直すっきりとした読了感は得られなかった。 ただし読んでいる最中の浮遊感にも似た独特の感覚は他の小説では今まで得られなかったものだった。 そして脳内では、理解できない部分が多かったにもかかわらずなぜか印象に残った小説ということでインプットされている。これが作者が意図した結果なのだとしたら、私はまんまと熱帯の持つ魔力に取り憑かれてしまったのだと言えるのかもしれない。 | ||||
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森見登美彦の初読みですが、こんなケッタイな小説は未だかつて出会ったことがない。私はハマった派ですが、好き嫌いは分かれると思います。熱帯のジャングルを彷徨い歩き、気がついたら同じ場所をぐるぐると辺りは似たり寄ったりで今何処にいる?的な。何よりも細部(文や内容だけでなく)細部に渡っての凝り方が素晴らしい。カバーをはずすと…。ニヤリ( ̄+ー ̄) 理解しなくていいと思います。ホントそのまま身を投じて読めば面白いです。 素晴らしい一切でした! | ||||
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私には正直難しいところもありました。今いる場所はわかるのに、来た道と帰り道がわからなくなって。 でも最後まで読めんで考えたら、視界がクリアになりました。 本を読んで、その世界に浸っていく、とても幸せな時間でした。 直木賞は逃したけど、賞なんてなくても面白いものは面白い! もっかい読みます! | ||||
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