■スポンサードリンク
すべて真夜中の恋人たち
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
すべて真夜中の恋人たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.37pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全127件 101~120 6/7ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一言で言うと、切実さがない。 どうでもいいじゃんって感じがあって、 読むのが苦痛でたまらなかった。 で、挫折。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この物語は、何度も何度も読み返すような、じっくりと読むためのものだと思います。 ただ、登場人物達の会話や話の流れを辿るだけだと、 この物語はびっくりするほど何も起こらないというか、 単調で陳腐なものだという感想だけが残ってしまうだけだと思います。 ですが、「わたし」が一人称で語る世界を(この小説を読む人が)時間を掛けて読み解こうとしてみると、 少しずつ、じわじわと登場人物の“思い”が滲み出てくるような、「わたし」が語っていない部分の見えないものが浮かび上がってくるように思います。 この本を読みながら、見えないもの・語られないものをかみしめて、 「これは自分も感じたことのあるものだ。これは誰かの物語だけども確かに自分の物語だ」と、 ささやかながらの優しい力をもらえました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
in-sightさんのおっしゃることに全面賛成ですが、 なぜこんなにひどくなってしまったかに勝手な憶測をめぐらせれば、 作者自身が主人公に全く共感していないからだと思われる。 頭だけで書いているとしか思えない。 出てくるのはみんな人形ばかりで、ここには血の通った人間はいない。 型にはまった物言いや振る舞い……学芸会か。 思わせぶりな哲学指向は以前よりはましになったが、タイトルも結局無意味だったことが 明らかになる。 「ヘブン」もそうだったが、弱者に対する共感など持っておらず、 あるとすれば上からの哀れみか単なる小説ネタとしての興味かでしかない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『すべて真夜中の恋人たち』(川上未映子著、講談社)を読みながら、自分が恋をしていた当時の、彼女が私のことをどう思っているのか分からない時の落ち着かなさ、彼女になかなか思いが伝わらないもどかしさ、彼女のことで頭の中がいっぱいになって、他のことは何も考えられなかったこと、どうしても彼女に会いたくて他のことが手に付かなかったこと、彼女の言葉や仕草を思い浮かべるだけで、苦しいぐらい胸がときめいてしまったこと――をありありと思い出して、切なくなってしまった。恋愛小説でこんな気持ちになったのは、本当に久しぶりのことだ。 34歳の「わたし」がカルチャーセンターで出会った58歳の「三束さん」に寄せる思いは、例えば、こんなふうに表現されている。「毎日、何を食べ、どんなふうに過ごし、誰と過ごし、何を大切に思い、どんなことを考えて暮らしているのか、わたしは何も知らなかった。どんなところで眠り、どんなところで本を読み、どんな人と、どんな話をして笑うのか。どんなことに腹をたて、どんなことが憂鬱で、眠るまえにはいったいどんなことを考えているのか。三束さんは、どんな女の人がすきなのだろう。これまでどんな女の人をすきになったのですか。どんなふうにすきになったのですか。もしわたしがきれいだったら、三束さんは夢でしてくれたようなことを、ほんとうのわたしにしてくれましたか」。 今、幸せな恋をしている人も、失恋してしまった人も、恋することを忘れてしまった人も、この本によって「特別な時間」を堪能することができると思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
美しい表現と評価されてる方も多いが、どこがですか? これなら初期の吉本ばななの方がよっぽど上。 登場人物も魅力的ではなく、会話も陳腐。 白ける台詞の上に白ける台詞が重なって、読み進めることができなかった。 川上未映子の作品は大好きで楽しみにしてたのに、凄まじい劣化ぶりに仰天。 どうしてこうなった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『すべて真夜中の恋人たち』(川上未映子著、講談社)を読みながら、自分が恋をしていた当時の、彼女が私のことをどう思っているのか分からない時の落ち着かなさ、彼女になかなか思いが伝わらないもどかしさ、彼女のことで頭の中がいっぱいになって、他のことは何も考えられなかったこと、どうしても彼女に会いたくて他のことが手に付かなかったこと、彼女の言葉や仕草を思い浮かべるだけで、苦しいぐらい胸がときめいてしまったこと――をありありと思い出して、切なくなってしまった。恋愛小説でこんな気持ちになったのは、本当に久しぶりのことだ。 34歳の「わたし」がカルチャーセンターで出会った58歳の「三束さん」に寄せる思いは、例えば、こんなふうに表現されている。「毎日、何を食べ、どんなふうに過ごし、誰と過ごし、何を大切に思い、どんなことを考えて暮らしているのか、わたしは何も知らなかった。どんなところで眠り、どんなところで本を読み、どんな人と、どんな話をして笑うのか。どんなことに腹をたて、どんなことが憂鬱で、眠るまえにはいったいどんなことを考えているのか。三束さんは、どんな女の人がすきなのだろう。これまでどんな女の人をすきになったのですか。どんなふうにすきになったのですか。もしわたしがきれいだったら、三束さんは夢でしてくれたようなことを、ほんとうのわたしにしてくれましたか」。 今、幸せな恋をしている人も、失恋してしまった人も、恋することを忘れてしまった人も、この本によって「特別な時間」を堪能することができると思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すごく良かったです。 恋がしたくなりました。 たぶんわたし達は死ぬのが分かっていながらも人生の間違い探しを続けます。 毎日の選択肢の中で、夜が終わる前に後悔し続けます。 何年も後になって気づく事もあります。 そんな時に思うのは光のようにあやふやな、現実にありがちな残り物のような気がします。 とても良い本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分の閉じた世界で満足していたような、世界の片隅でひっそり、誰にも見つからないように、 息をひそめて生きているような、女性が、恋をする話……だけではないのだ。 彼女の悲しみや痛みもわかるし、モテない系の女性には身につまされるような描写も多い。 しかし、主人公の一人語りなので、騙されてしまうが、この話はかなりグロテスクなのではないだろうか。 主人公が、意中の男性に会いに行くのに、いつも、酒の力を借りていく、その壊れ具合とか、 ネタバレになってしまうので詳しくはかけないが、この主人公の好きな男性も客観的にはどういう人なの? 主人公のことをどう考えていたの?と首をひねってしまうところがあるとか。 そして、もう一人の友人と言っていいだろう人物もちょっと、終盤に向けて怖くなってくるのだ。 私は、ラストの明るさや、主人公が自己の人生に対する姿勢を洞察する部分が好きだが、 実は、そういう読み方はまだまだ甘くて、作者はものすごく、この小説に色々仕掛けているのではないか、 それを考えるために、もう一度読み直してみようと思う作品だった。 川上未央子は一筋縄ではいかないなあ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後何にも残らず面白みを感じなかった。それどころか、不快感すらわいてきた。 作者が何を言いたかったのか伝わってこず、いくら綺麗に書かれていたとしても、これはちょっと…と思える部分が多々ある。 わざとなのか平仮名が多く読みにくい。これなら児童書の方がもっと面白い。 読んで損した気分になったのは初めてだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
川上さんの小説が好きで読んでいるので、この小説もすんなりと、異和感なく入ってきました。 くそれはまるで冬の匂いのような光りかただった。>というような、ふと散りばめられた文章に魅了されながら、読んでいる間ほんとうに幸せな時間を過ごしました。懐しいような、切ないような時間を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「三束」という名字を「さんたば」って、 プロの校閲者が読みますかねぇ? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
発達障害診断された少女から借りた「ヘヴン」を読み、本作を読む気になりました。 たまには軽い恋愛小説でもよいかなと思い手にしたのですが、勘違いでした。 少女は特段目立つ存在でもなく、高校生の時にこれも特段目立つ生徒でもない 水野くんに常套手段と捨てぜりふでトラウマを持つ。 著者は実にさりげなく流すが34歳を過ぎてもそれを引きずる。 社会人になり、唯一の友人として主人公と一見正反対の生き方をする聖が登場する。 そして水野君と正反対の三束さんが大人になったはずの入江の前に登場する。 入江の小さな隠し事を受け入れる三束や 同じく入江の小さな嘘に優しく対応する美容院が心地よい。 途中、高校の同級生が登場し、崩壊しても形を保つ夫婦生活を語り、級友の死を語り 元上司の通夜で元同僚が世間一般論で聖を語り、 またある日、たまたま交通事故の現場に立ち会い、人の死を入江に目撃させる。 本書で初めてセフレという言葉を知りましたが、「自由からの逃走」や「死霊」 も頭をよぎりました。 終盤に石川聖が初めて入江冬子の部屋に訪れます。 そこでの二人の会話に涙が出てきました。 それでもスプーン一杯の体液の結果を受け入れて強く生きようとする石川聖と 受け入れることができずに生きていく入江冬子。 著者は目に見えないものの描写がすばらしい。 読了して三束と冬子の会話にもしっかり伏線が在ったことに気がつきました。 実によく構成され、考えされた小説でした。 追伸 この作品は石川達三のように解説が付きません。 注意をして読まないと登場人物の嘘や押し込めた感情に気がつかず 読み終わってしまうようです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
川上だけど弘美でなくて見映子だった。弘美と区別できない文体は読者迷惑?校閲は読んではいけない。一度イギリス人が校正しているところをみた。すごい速さ。英語は右から、つまりword 単語でなくて letter 字をチェックするらしい。鏡文字を読む人もいる。日本語は逆向きにチェックできるだろうか。英語と違って左右上下どこからでも読める。6から時系列でも読める。8まで削って9から始めることもできる。12から始めることもできる。順序を自由に入れ替えられる電子版に向くテクスト。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
助走をつけて、勢いよく走り始めたかと思えば、突然泥沼にはまってしまう。 泥沼にはまった後は、進もうとすればするほど、後退して進路が塞がっていくようにさえ思ってしまう。 はじめ、すっと世界にはまり読めていたものが、泥沼にはまった後は読んでいるこちらまでページ進めるのが億劫になり、気分が滅入ってしまう。 光に向かって走り始めたものが、突然暗闇に襲われて行き場を失う感じに似ているのかもしれない。 主人公の入江冬子は、会社を辞めて、フリーランスの校閲者になる。 居心地の悪い職場を辞めて、さい先が良い人生を歩み始めたかのように見えたがそうではなかった。 彼女がもつエネルギーというのが、まさしく真夜中のような負のエネルギーが充満していて、どこにも出口がないような全面的な閉塞感に包まれているのだ。 仕事に、人間関係に、恋愛に、そして人生そのものに擦り切れ、消耗し、疲弊しきった主人公が最終的にある出口にたどり着く。 その出口というものを言葉にすると希望と呼べるのかもしれない。 言葉にしてしまうと、すごく陳腐に聞こえてしまうが、生きるということ、人間が生き続けるということには希望が必要なんだと思う。 希望があれば、目的とかゴールなんてものは、もしかしたらいらないのかもしれない。 実は、人間ってそういうものを糧にして生きていないんじゃないかとすら思えてくるから面白い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なるほど川上未映子はこういう風にキャリアを重ねているのか、という実感をまず得た。前作とは全く異なる新しい川上未映子がはっきりと読み取れる。内容はというと、34歳のフリー校閲者入江冬子と、先輩であり彼女に仕事を託す存在でもある石川聖、そして冬子がカルチャーセンターで出会う58歳の数学教師の三束さんが主な登場人物で、ほとんどこの3人しか出てこないような物語である。そしてその中でも冬子の語りや描写が長い。とにかく長い。あれだけ語りを尽くしてもなお、という感じが読みながらしていて、小説のなかでどれだけの時間が経っているのかの実感が掴みづらいという妙な感じを覚えた。 前作は「善と悪」という複雑なテーマだったが、本作のテーマはこれ、とはなかなか判別しがたい。恋愛はあくまでジャンルであって、それ自体はテーマではないだろう。自分が読んだ中で描かれていたと思われるのは、ひとつは距離感の取り方だ。冬子と三束さんとの関係は恋という文脈で、冬子と聖との関係は仕事相手という文脈で、そして冬子の独白(ないし回想)する過去は、その当時の彼女と誰かの距離の取り方でもあるし、彼女自身の問題(現在の彼女と過去の彼女との関係)でもあると言える。 どちらかと言えば、長い詩を読んでいるような気分でもある。つづられるのは基本的に冬子の一人称による独白なので、聖や三束さんの感情は最小限にしか物語に介入しない。大きな主眼でもある冬子と三束さんの恋も、ネタバレをしてしまえばそれはあくまで恋であった愛にはたどりつかない。それは物語が続いてどこまで行っても、おそらく。そう感じさせるくらい、冬子という人間について読者は偏って知りすぎる。 その上で言うと、冬子は他人との距離の取り方についてかなり痛い。下手すれば2ちゃんねるやニコニコ動画を徘徊するニートよりもなお、かもしれない。そんな他人との距離の取り方が下手な彼女はどうしてそのようになったのか、そしてそんな彼女はどのような現在を、どのような34歳の女性を生きるのか。このふたつが物語の軸であって、前述したように三束さんや聖はあまり多く登場するわけでもないし台詞も抑えられているから、それ以上でも以下でもないような気がした。 ただ、だからこそ「すべて真夜中の恋人たち」というタイトルに称賛を送りたくなった。川上未映子はかなり確信犯的に(作家だから恣意的に作り込むのは当然だ、という意味以上に)冬子や聖、そして三束さんという人物を本作の中で動かしている。他人との距離の取り方は器用とか不器用なのではなく、単に視界の問題かもしれない。とはいえ、視界がすぐに晴れるわけではないし、いつ晴れるとも分からない。そしてそんなふうに真夜中を生きている人間は、現実にごくふつうに存在しているだろう。等身大な人物を描くこと、は感情移入も生みやすいが、きれいに感情移入できるかどうかはかなり分かれるだろう。冬子の言動を読んでいてアホくさい、と思うのも一興だろうし。すべてはあなたが決めればよい。たいていの人は、真夜中に生きているわけではないのだし。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
余白がたっぷりある81ページの会話の中の脱字・・・・・・。 主人公の仕事が仕事だけにどうなのかと思った。 次回刷りには訂正されてるのかな。 お金ないからそのままGOなのかしらん。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公が、対人関係の緊張を解くためにお酒を多飲する場面が印象的でした。 酔いに救いを求めて会話をする姿が悲しくも愛おしい。 何気ない会話だけを何度も思い出して幸せになれる「恋」は、 年を取ると滅多に出会えるものではないので、 人生の中で大切な思い出になるだろうと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人気作家による最新作はなんと恋愛小説です。といっても正攻法というよりはちょっと設定に変化球を投げていて、内気で内向的な校正専門家の若い女性が、年上の自称高校物理教師にだんだん惹かれていく顛末をじわじわと描きます。 だから光とか物理の講釈が出てきたり、校正の仕事の実態がレポートされたりして恋愛一直線の単純さに陥る危険をあえて複合的に回避しようと努めているのですが、それがうまく行ったとは必ずしもいえません。 そもそも校正家なんて著者のすぐ近くにいる存在であり、これを主人公にするのは安直に過ぎます。ヒロインは恋人とカルチャーセンターで知り合うのですが、どうして彼女がそんな所へ行く気になったのか、またどうして彼女が急にアル中状態に陥ったのかもよく分からない。 が、二人の恋は、読者にとっても著者にとっても想定外に盛り上がります。けれどすべての物語には終わりがあるのです。助平な著者は、無理矢理終わらせようとしてヒロインの友人を突如乱入させたり、相手の男性ににわかにヴェールをかぶせて行方を晦ませようとしたり、気のきいたフィナーレにしてやろうと腐心するのですが、このやり方が最善だとは著者も思っていないでしょう。 さりながらこのようにいくつかの短所を内蔵していようとも、この本の276から278ページの文章は文句なしに素晴らしく、著者の努力と天稟が存分に発揮されています。ヒロインと心をひとつにして、一緒に呼吸し、泣きながら心をこめて描いたのでしょうが、ここには恋する人の真情が、痛々しくも美しく表現し尽くされています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
冒頭の1ページを読んで、何か感じるものがない人が読むとひどく退屈で、長ったらしい(冗長な)文章の羅列に辟易するでしょう。私はとてもすてきな本だと思います。自分にしかわからない世の中との「ずれた」感覚や、他人から見たら「うまく行ってるのに、なにが不満なの?」とも思える境遇にいる人が、内包する孤独感など。順風満帆で上手く行ってる人より、ちょっとめげて、あるいはちょっと疲れて一休みしたい人向けの本だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いろんな人がいろんな意見を書いておられますが、 私は気持ちよく読めました。 京都駅で本を買い、新横浜で読み終えたのですが、 夜の光に包まれた気持ちになり、幸せでした。 彼女の文体やストーリーが好きな方は、きっと楽しめるのではないでしょうか。 がんばってほしい作家さんです。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!