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すべて真夜中の恋人たち
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すべて真夜中の恋人たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全74件 1~20 1/4ページ
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こたけ正義感のお薦めから読了。 成瀬シリーズ直後のせいかキャラも文章も対照的で最初はテンポが悪く感じて戸惑った。 言いたいことが定まらないまま疑問を口にする主人公。それに対する周囲の反応。自分もこういう想いしたことあるな、と肯きながら後半は号泣。 自分の望みと違うラストに淋しさはある。でもだからこそ、タイトルの余韻が一層沁みた。 | ||||
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好き好きは別れるかもしれないけど、私は川上未映子さんの著書は好きです。 川上未映子さんの本はまだ夏物語とこちらしか読んでないけど、どちらもコミュ障気味の主人公で共感できたりできなかったりする部分もあるけど心理描写としては、最適解な表現をされる著者だと私は感じます。 そして、その表現がどれも繊細で美しく、すっと入ってきては染みてきて泣けるのです。 傷つきやすい人や傷ついた人が読むには薬になるところもあるんじゃないかなと思うのです。 今後も出版されている本は読破してみたいと思う作家さんです。 | ||||
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ずっと薄暗い感じが漂っていました。でも主人公が気分が良い時はぼんやりと暖かな光を感じました。 人間の言葉というのは、人を一瞬で傷つけられる。なんとも怖いな…と思いました。 | ||||
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文章は下手で、小学生の作文みたい(わざと?) でも、こんな表現の仕方見たことなかった。 キレイ。 主人公が好きになった人は、実際には居ない人であることは間違いないです。 不安な心が創り出した人ゆえ、安定の中で消えていきました。 終わりまで読んで、冒頭を読み返すと、そう思えます。 途中で。 これ、何なんだ? と投げ出さずに最後まで読んで良かった。 忘れられない1冊。 | ||||
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主人公の冬子の不器用さを「繊細」ととり、そこに一種の美しさを見出すならばこのお話は素晴らしいのだと。 冬子のこの生き方や感覚の中に、「他者と自分の存在への感覚のブヨっとした鈍さ」を観てとるならば、このお話はちょっと付き合いきれないなぁとなるでしょう。 悩んでいるひと、どこか大人になってもオドオドとしている人は、自分を繊細だと思いつつ、他者から投げかけられるもの、自分から他者に投げかけ与えるものについてはとても鈍感です。 彼らが心のどこかで見下す「問題なく生きている人」が、その笑顔を獲得するまでにどれだけのものを乗り越えているか、お互いにどんな細やかな感情のやりとりをしているか。 自分自身が同じ過程を辿っていないと他者のそういったところも見えてこないので、その入り口でつまずいている自分をどこかで特別だと思っている。 鈍かった女性が、自分の言葉をやっとみつけ、最初の一歩を踏み出すまでの物語。 その先の世界を既に生きている人からすれば、今更感のある、少しだけ遅れた物語。 どんな小説でもそうであるように、賛否両論どちらの意見も当然あるでしょう。 かつて輝いていたひとつの小説が色褪せて見えるとき、そこに自分の今の姿を確認する人もいるでしょう。それもひとつの小説との、意味のある関わり方だと思います。 「否定する人は/賞賛する人はどんな読み方をしたのか! あなたの読み方は間違っている!」と説得して人の感覚を変えることは無意味だしできないこと。どちらの立場のレビューもあっていいのだと、私は思います。 | ||||
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本は綺麗で対応も迅速でした。 本の内容も半分くらい読みましたが中々興味深いものです。 | ||||
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傷つくのが怖くて、一人を選んで、今度は孤独を悲しんで、今までもこれからもずっと一人だから、誰からも選ばれないのだと、自分を守るための言葉を並べて、堪えて、抱えてきた気持ちを、包み込んでくれるような作品でした。 | ||||
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川上未映子さんは「ヘヴン」でも思ったけど、ストーリー云々じゃなくて哲学なんだよなぁ。花田さん(出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年のこと)は恋っていいなと思えると勧めていたけれど、主人公は発達障害なの?!と疑ってしまうほどコミュ障で、おまけにアル中で、お相手の方の思わぬ裏切りもあり、まずもって出会い方が到底ロマンチックとは言えないし、この小説の大半、恋なんて進捗してないようなもの。あるのは不穏である。 その中の聖の仕事論が刺さったり、結局のところ誰しも正しいなんてことはなくて、価値観の違いなんだな、人がどうこうじゃない、自分の信ずるものを信じて生きろ!ってなそんなメッセージを私は感じた。 なんかパワーを感じる作家さんだ。 | ||||
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主人公のコミュ障、しぐさん、思考法のわかりみがすごい 作品でした!男性との会話がやきもきするものの とても楽しく読めました!黄色い家も思わずぽちりました! | ||||
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俺の中には、三束さんっぽさや、冬子っぽさや、聖っぽさがある 自分ひとりが生きていく分しか稼いでないから、ネットで地方の女性といい感じになっても、飛行機に乗る金もない 発達障害プラスHSPなので、割と人をイライラさせやすい でも、180センチの筋肉質でちょうどいいブスだから、そこそこ異性にモテる 幼稚園に上がる前かな、近所のいじめられっ子を助けたが、その子がなぜいじめられていたかに気づいて、逃げた その子にとっては、俺は今だにトラウマだろう 抱いた数より、間接的に振った数のほうが多いんじゃないかな? 30代の頃は、女の子の部屋に泊まっても何もしない、女の子とホテルに泊まっても何もしない 53歳の今年も、20代から70代まで、5人は間接的に振ったんじゃないかな? 街を歩いていても、モテそうな女性より、モテなさそうな女性が気になってしょうがない 彼女たちは、何を思い、日々をどのように生きているのだろうか? 俺はリアル三束さんとして、街中の冬子っぽい女性たちに、心の中でエールを送る、「共に生きよう」と でも実際に寄って来るのは、聖っぽい女性ばかり 雰囲気で囲い込むんだよなぁ、「お前が悪者になって強引に押せ、なら私は【流された】と言い訳できる」 聖っぽい女性は苦手なんだ・・・、俺はブス専ではないが、冬子っぽい「控えめな女」が好きだ 冬子のような「白馬の王女様」を待ち続けて53年、聖っぽい肉食女子をひたすらスルーしながら、リアル三束さんは今日はコメダ珈琲で、この本を読んで、声を出して泣きましたw 【俺に抱かれたかった女たちの生き霊? みたいなものが一斉に降ってきたんすよねー】 (・・・。とりあえず、飛行機に乗れるくらいは稼ぎたい・・・) | ||||
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もどかしく思われる方もいらっしゃると思います。それでも、私にはページをめくるのが惜しくなるほど一面に心に染み渡る言葉が敷き詰められていると感じました。 | ||||
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表現したい言葉がたくさんありすぎるけど自分の語彙力ではこの読了の気持ちを表現できません。素敵な、素敵なはなしに出会えて嬉しいです。 | ||||
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川上未映子さんの小説を読むのは今作が初めてです。 世界で権威のある文学賞のひとつである『全米批評家協会賞』の小説部門最終候補作品にノミネートされたことを聞いて興味を持ちました。 優れた文学作品に贈られ、小説部門で日本人作家が最終候補となるのは川上さんが初めてだということです。 川上未映子さんの作品は不思議なところがたくさんありますね。 つかみどころがないというか、置き去りにしていくものも多い。 強烈にリアルで生々しくもあり、抒情詩のようなきれいな世界でもあり まるで一人の人間が見る夢の世界のよう。 見ている本人しかいない世界です。 だから全ては回収されないし、心の声としてしまうべき言葉も出てしまう。 恋愛小説は苦手ですが新しい世界観に一気に引き込まれ2日で読み終えました。 最後まで読むとこれは恋愛小説ではないのでは?と思わせる展開に…。 生きることが不器用な一人の女性から紡ぎだされる日常に 共感というより心を締め付けられる切なすぎる物語です。 でも、ラストは悲しくなりすぎず良かった。 | ||||
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久しぶりに短時間で読み終えた。様々な意味で面白かった。映画的小説…現在-回想-現在の展開とスジを語ればネタバレになる物語。一種のシンデレラ物語。「間違いのないテキストは存在しない」が前提の校閲を職業とする人が主人公の小説。或いは村上春樹の「男男女の骨格」なら本書は「女女男の骨格」の三角関係物語……など。 私が1番に興味深く”誤読“したのは、主人公の恋人、三束(みつづか)という名前と、彼が説く「3という数字」の相関です。 「三束さんは、三という数字は物理学にとってはとても不思議な数で、クォークもレプトンも三種類でワンセットになっていて、これにはどんな理由があるのか誰にもわからないんですと言って笑った。クォークというのは何となくかわいらしい名前ですねとわたしが言うと、それは文学のおかげですねと三束さんは言って、フィネガンズ・ウェイクという、英語で書かれてはいるけれど、世界中の言葉がちりばめられてつくられた奇妙な小説のなかで、鳥がクォーク、クォーク、クォークと三回鳴いたおかげで命名されたんですよと…」 小説の中では、様々な「二項対立の関係」が変奏曲のように展開するが、その中でずっと無私的な性格(常に相手の話に頷いてばかり)だった主人公冬子が、苦しみに苦しみ抜いて、二項の時間空間のない隙間(デリダのいう〈隔たり〉)から第三の芽を出していくてんかい。その第三の芽こそ、人と人の離れず密着せずの微妙な関係、微妙なコミュニケート…現在世界の「生」が求める姿を描いているのではないか、、と。優れた哲学小説だと思いました。 | ||||
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世の中にたくさんいる普通の人たちと自分との間の違和感みたいなもの。 冬子さんが感じているそういう居心地の悪さみたいなものは本当はみんなどこかにもっているはずなのに そんなのわかんないと思う自分のほうが安心できるのでだいたいみんなそこは無視するか 最初から無いものにしようとしているので結果的に世の中はそんな普通の人だらけ。 でもそんな普通の人になれない残念な自分もどうしようもなく誰かのことを好きになり その好きな気持ちには普通の人たちがみんな言ってる「好き」みたいなことも含まれていて でもやっぱり普通の人たちみたいにできない。 そんなもどかしい冬子さんがが普通の人みたいにしようとして頑張って頑張った。 とてもイタイけど切なくて不憫で愛おしい。 聖も本当はそんなふうに違和感を感じている人なのでしょう。 冬子さんとは頑張り方の方向性が違うだけ。 そんな二人が本当のお友達になるのは必然のように感じられて最終的にはいいお話でした。 | ||||
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5年前に読んだ時は、全くピンと来なくて途中で読むのをやめたのですが、今手にとって読んでみると細かい主人公の描写と心の動きにしみじみと感動した。みんなそれぞれ、側から見れば小さなことでも何かある、そして人生は続く。 | ||||
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自分にも他人にも関心の薄い女性が主人公です。幸薄い感じで職場の同僚だったら私も避けると思います。 そんな女性が包容力のある男性と出会いを切っ掛けに変わってく姿には思わず応援しつつ、日本酒を魔法瓶に入れて持ち歩くことに嫌悪感を抱いたり、とどんどん魅力のないはずの主人公に引き込まれていきます。 最初は図書館で読んでいたのですが手元に置いて読み返したいと思い購入しました。 | ||||
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ここに低評価レビューを書いている人たちは、川上未映子にエンタメ性やらストーリー性やら起承転結があってワクワクドキドキが止まらない小説を求めているように思える。 そういう直木賞的価値観を求めるなら、宮部みゆきや東野圭吾や角田光代など、素晴らしい直木賞作家がたくさんいますのでそちらをどうぞ、としか言いようがない。川上未映子は典型的な芥川賞作家なのでね。彼女の文学性を楽しめない人にとっては豚に真珠の小説です。 川上未映子の作家的興味は、女性性とは何か?、女の本質とは何か、を突き詰めることにしかない。そのための手法として、情景描写や日常会話を細かく細かく積み重ねてリアリティの中に心理的な機微を描いていくわけだが、この手法はカズオ・イシグロに通ずるところがある。 その手法で、彼女の興味の対象である女のいやらしさや醜さやちょっと触れたくないようなところまで切り込んでいくことが醍醐味なのでしょう。平凡で何も起きなくてつまらない、という低評価があるが、あえて平凡に徹して淡々と女の本質を抉っていく。そうやってこれだけの長編を書ききれる作家なんてそうそういませんよ。 そしてこの小説は恋愛小説を謳ってるけど、恋愛はメインテーマではない。あくまでも女の本質に迫る上での道具でしかないので、ワクワクドキドキの恋愛ものを期待してもしょうがない。 一方で川上未映子は男性性にはあまり興味がないようで、三束さんはもっとだらしなくて、女性に興味があっても何もできなくて、コンプレックスもいろいろ抱えていて、、というキャラだと思うが、そこを抉ることはしない。あくまでも女性目線での対象物、という扱い。 とにかく、我々読者としては、彼女の美しい文章に身を委ねて、エンタメ性など期待することなく、その世界観を只々堪能することこそ、現代文学のトップレベルにいるこの作家の楽しみ方だと思いまーす。 | ||||
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お互いにお互いを構成するものを少しずつ交換しながら、主人公の“わたし”は恋する人の心の夜空にそっとつま先を入れていくような日々を送る。繊細な心情を詳細に語りながらも、過去の傷口は存在しなかっようにフタをして。辛いとか傷ついたとかの言葉をいっさい使わずに、でも読者の方が痛いほどその傷口を自分の痛みとして受け入れてしまう作者の織物を紡ぐような文章の旨さ。光が去っても、まぶたの裏に優しくて広がる淡い闇。その中に大切な人が浮かんでくるような、そんなお話。難漢字を使わない文章が目に優しい。 | ||||
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景色や色や音の描写がとてもきれいで好きだった。空間がゆっくり流れてじっくり感じられるような気がした。すごく好きだった表現は「スニーカーの中で雨を踏む」ずぶ濡れのスニーカーとそれを踏む足の感覚が伝わって音も感じた。お話は全体的に切なくて寂しくて、終わりもその感覚が続いていく感じだった。でも人の優しさも感じられた。別の話も読んでみたい。 | ||||
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