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天上の葦
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天上の葦の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全166件 141~160 8/9ページ
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午前中から読み始めて上下巻読了しました。鑓水・相馬・修司の3人は相変わらずのチームワークで三者三様の魅力を存分に振りまいてくれるだけでなく、今作は正光老人始め島のご老人や島の人々やジャーナリストの橋本がいい味を出してくれました。ともすれば暗いトーンで進みかねないストーリーを軽快に読み進めることができたのは愛すべき登場人物たちの日々の当たり前の営みの描写のおかげだったと思います。 先の大戦から今日までを通して国家の意思とそれを受けた報道に対する反省と警告は、かつてそこに身をおいて無辜の民を見殺しにしたとの自覚を持つ人物を通して語られるからこそこちらの喉元に突きつけられるような緊迫感がありました。 ただ、昨今のマスコミの報道の在り方を見るとこのストーリー展開に違和感を覚えます。もし立住が立ち上げた『国益』のような番組が現実に企画されるとして、それが内閣官房に圧力をかけられることがあるのかな?と。プレスリリースを見る限り至極真っ当な内容であり、もしこの番組が潰れるとしたら、とっつきにくいタイトルとTVに単純な娯楽要素しか求めない視聴者の賛同を得られないという理由ではないでしょうか。 また現実には政府を批判する意見が連日大手新聞に掲載され地上波ワイドショーで流れていて、国民はさして苦労もせずにそれらの情報を浴びている反面、政権側の意見は国民が積極的に情報を探さないと得られない現状との乖離が感じられます。そこは少し引っかかったものの、読後感は非常に良いです。 現代日本に生きてその豊かさを享受する私が先人たちが味わってきた辛苦に思いを馳せ、感謝を抱く貴重な機会をいただきました。 | ||||
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「犯罪者」「幻夏」と読み続けてきました。 3人の主人公が繰り広げる長編クライムサスペンスシリーズの三作目です。 それぞれのシーンの映像がはっきりと見えてきます。 公安、政治家、マスメディア、それに戦時中の出来ごとが絡んできます。 上巻はまだまだ、下巻に続けていく助走のような感じです。 マスメディアが意図して作り上げて国民の情報操作をしていくことなのか。 このシリーズは、いずれも社会に警笛を鳴らし、一石を投じています。 | ||||
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細部にわたって正確無比と言え日本語の扱い方に一分の狂いなし。 細部を拡大し、拡大していって、最後まで遊びが全くないので疲れる。 人間の一生の感情はもっと緩い時空を飛んでいるんだけど。 結局この小説の大筋はなんだ。小説風に話をつくりあげないで正面から ドキュメントとして事実を重ねて文章に遊びと虚飾の凹凸をつけていけば、もっと明快に筋道がわかる。話自体のスケールの割には細部描写に凝った通好みの小説。日本人にはこういう小説が合うんだな。 | ||||
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太田愛さん、ありがとうございました。 とても素晴らしい作品だと感じました。 あの戦争で国が何も知らない国民を誘導し、多くの苦しみや悲しみを与えたこと。 正光の多くの言葉が心に重く残りました。そして最後の手紙を読んで 思わず涙が出て、何度も読み返してしまいました。 今の平和は過去の苦しみの上に出来上がっている。この平和を失ってはならない。 言いたいことが言える時代がこの先も続くのだろうか… 少し危ない時代に入っているのかもしれない。 ”物語はすべて作者の創作によるフィクションである”との断りがありますが、限りなくノンフィクションに近いと私も思いました。 ぜひお読みください! | ||||
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政権批判ともとれる内容ですが話自体は良くできており面白かったです。 そして公安の恐ろしさが良くわかりました。 | ||||
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ぜひぜひ、全ての日本人に読んでほしい。 上巻はこれからどう物語が展開していくのかを知りたくて夢中で読み終えました。 主人公3人の言動の面白さや苦しい環境の中でもユーモアを忘れない様子に愛着を覚えました。 下巻に入って、深く深く考えさせられました。今まで戦争中の映画やドラマを見ても ただ”悲惨”であった事しかわかりませんでしたが、この作品を読んで”本当の恐怖”を感じました。 多分、事実に基づいて書かれた文章なのでしょう。 今年読んだ本の中で間違いなく1番で作品です。 | ||||
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全国紙の書評で非常にほめていたので、気になっていた本です。私は小説の単行本をまず買いませんが、この本は 権力による情報操作、共謀罪導入による国民監視と人権蹂躙の危険性を余すところなく描き切っていて、購入したことを 少しも後悔しておりません。あらすじの展開につれ、あまりの迫力にたびたび夜更かししました。 綿密な調査の上に、築かれた小説ですね。著者をこの本で初めて知りました。ただ欲を言えばもう1~2年 早く出版されていたら、もっと多くの人が手にとったのではと思います。個人的な感想ですが。 | ||||
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『究極のあっち向いてホイじいさん』は、日本の救世主だった‼️ ドラマ『相棒』の脚本家が描く、壮大なアクションサスペンスミステリー小説です。 大本営発表なんて嘘ばっかりだったと、今ではわかってますが、当時はみんな信じていたんですね。 今のマスコミ報道も、権力を持つ団体を忖度した物になっていないでしょうか。 とっても考えさせられる話であるとともに、読者納得の感動の結末になっています。いずれ映画化されるかも! | ||||
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上巻を読んだ時点での感想。渋谷のスクランブル交差点で突然死した老人の最後の謎の行動(天空を指差した)の意味と失踪した公安の刑事の行方という2つの事件(?)解明を交差させて描いた骨太の作品。前者の捜査は倒産寸前の(一見)冴えない興信所の2人が担当し、後者の捜査は停職中の刑事が担当するのだが、この3人は過去の経緯から、ある大物政治家に睨まれているという趣向。更に、前者の捜査依頼主がこの大物政治家という点がミソで、2つの事件がどう交差するのかという点で読者の興味を惹く工夫を凝らしている。 この設定だけ見ると、公安絡みのハードボイルド・タッチの作品かと思いきや、筆致は飽くまで堅実である。問題の老人や失踪した公安の刑事の身辺捜査の模様等が木目細かく描かれ(その度に人物関係が広がるのだが)、むしろ地味な印象を受ける程。「天上の葦」という題名を鑑みると、もしかしたら"形而上学的テーマ"を持っているとも考えられ、中々作者の意匠が掴めない。読み進むに連れ、事実関係が次第に分かって来るのだが、小さな謎も同時に増え、全体像が掴めない。元産婦人科医だった老人が、元海軍の主計長(後、大本営の報道官)だった事が本作全体に関与しているらしい事が窺えるが、それ以上は見えない。何となく、「<報道の自由>と<平和の尊さ>」をテーマとしている様に映ったが。 某TV局が企画している戦争ドキュメンタリ番組が肝という印象を受けたが、相変わらず、老人の最後の謎の行動、大物政治家の関与、公安の動き、上述した小さな謎の繋がり等の間の関係が曖昧模糊としている。上巻でこれだけ張り巡らした謎と伏線とを、下巻でどう収斂させるかが楽しみである。 | ||||
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久しぶりに面白い小説を読んだ気がします! ミステリーなのかハードボイルドなのかわからないけど、やめられません。 やめられなくて丸一日潰れてしまったけれど、満足です。 厚いので、本が好きでない人は苦手かも。。 本好きの人は必読です! | ||||
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私たちは新聞報道やテレ部等で現在の状況を知るわけですが、それが本当の真実を現わしているのかを吟味しなければなりません。 そういうことを思わせてくれる小説でした。今後の作品にも期待します。 | ||||
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壮大なスケールの物語で、楽しめました。物語の筋もさることながら警察組織の在り方、 メデイアの姿等知らない世界のことが興味がありました。 | ||||
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面白い。けど、ちょっと怖くなる。 この国の行方に不安を抱く人におすすめしたい。 なお、294ページに、今や国民の多くが知ることになった「忖度」という言葉が使われている。ここでは思わず笑ってしまった。 | ||||
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本当に共謀罪って危ない法律だと思いました。自由にものがいえなくなることは怖いですね。この本は、今とてもタイムリーで、ぜひ多くの人に読んでほしいとも思います。閣議決定を連発するのもおかしい気がします。今の文科省の問題はきちんととたえられるだろうか。権力によってこの問題はつぶされていってしまうのでしょうか。ここは本当にジャーナリスト踏ん張りどころではないでしょか。この本に書いてあるように小さな火種のうちは消すことができるが、大火になってしまっては消すことができなくなる。焼夷弾の嵐の中では、何もできなくなってしまう。本当に今が頑張りどころではないでしょうか。日本の未来、子どもたちに平和な世の中が続くことを願います。共謀罪が通れば、監視社会になっていく怖さを感じます。防犯カメラではありません。伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」にあるように監視カメラになっていると思います。昔は隣組で隣どうしを監視していたのが、防犯カメラが役割を担っているように感じます。何かがおかしいですね。おかしいことをおかしいと言いたい。それが許される日本の社会であってほしいです。 | ||||
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社会の現状を鋭く的確に分析しているなと思った 実際多くの読者が「だよなあ」と思ったはず | ||||
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社会の現状を鋭く的確に分析しているなと思った 実際多くの読者が「だよなあ」と思ったはず | ||||
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秘密保護法、戦争法、そして共謀罪、さらに前川前事務次官のスキャンダラスな報道(某新聞社と政府の共謀?)という現状のなかで非常にリアルな作品だと思います。「常に小さな火から始まるのです。そして闘えるのは、火が小さいうちだけなのです。」との言葉が印象的です。 「自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように」多くの方々に読んでもらいたい作品です。 最後に、正光が死の直前に指差したのは・・・(ぜひお読みください)。泣けました。 | ||||
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大変素晴らしい作品です。今年読んだ本で一番面白かったといっても過言ではありません。 思えば作家としてのデビュー作である「犯罪者」については、以前にこのレビューでもケチョンケチョンにこき下ろしたことがありますが、本作での作者の筆力は比べようもないほど成長されたとお見受けします。 前作の「幻夏」を読んだ時から、成長の予感は感じておりましたが、まさかここまでとは。 デビュー作では鼻について仕方なかったテレビ臭も、本作ではむしろ良いほうに作用して登場人物たちのリアルで生き生きとした描写につながっており、TVウーマンとしての作者の面目躍如たるものが感じられました。 なお、これは余談ですが、特にデビュー作をお読みの方は読み終わってからちょっとしたあることに気づいて、アッと驚かれるかもしれません(個人的にはその辺もちょっと感動したポイントです。) 是非ご一読のほど、お勧めします。 | ||||
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是非新刊で購入し、作者にこのような素晴らしい作品を世に出したご褒美として印税をプレゼントしてあげてください。 久々にいい本を読んだ思いがします。 ここまで緻密に書かれた小説も最近見かけないような気がします。 何よりもこの本が素晴らしいと感じたのはきちんと結末をつけていることです。 最近の社会小説は結末において、その発端だけを記し、あとは読者の想像にお任せ、というのが多いように思います。 「読者に結末を預ける」といえば聞こえがいいですが、私には自分である結末をつけて、 それに対して対象の業界から反発をくらったり、結末に対する読者からのマイナス評価を受けたりするのが怖いので、 最後の下駄は読者に預けてしまおう、というように思えます。 そういった傾向が強い中、この本は最後まで描き切っており、それだけでも好感が持てると思います。 内容について触れることはさけますが、下巻の磯辺氏(登場人物)の言葉と最後の手紙は秀逸かと思います。 | ||||
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是非新刊で購入し、作者にこのような素晴らしい作品を世に出したご褒美として印税をプレゼントしてあげてください。 久々にいい本を読んだ思いがします。 ここまで緻密に書かれた小説も最近見かけないような気がします。 何よりもこの本が素晴らしいと感じたのはきちんと結末をつけていることです。 最近の社会小説は結末において、その発端だけを記し、あとは読者の想像にお任せ、というのが多いように思います。 「読者に結末を預ける」といえば聞こえがいいですが、私には自分である結末をつけて、 それに対して対象の業界から反発をくらったり、結末に対する読者からのマイナス評価を受けたりするのが怖いので、 最後の下駄は読者に預けてしまおう、というように思えます。 そういった傾向が強い中、この本は最後まで描き切っており、それだけでも好感が持てると思います。 内容について触れることはさけますが、下巻の磯辺氏(登場人物)の言葉と最後の手紙は秀逸かと思います。 | ||||
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