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月の満ち欠け
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月の満ち欠けの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全136件 101~120 6/7ページ
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唯一気になったのが、男性視点(願望)に読めてしまう?こと。それと1ヶ所、小説的な嘘をついていること。繊細な文章と構成は魅了されました。 | ||||
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直木賞にふさわしい作品だと感じました。 8月の蒸し暑い夜にゾクゾクしながら一気に読みました。 読んだ後、ふと思い出して松任谷由実のリインカーネーションという曲を聴きました。 かのSSWも作品の発表当時はこういう現象に興味を抱いていたようです。 内容は日本人の死生観と恋愛観に訴える秀逸なストーリーだと思います。 わかりやすい文章でオカルトとファンタジーを感じさせてくれるので多くの読者に支持されそうです。 後半部分ではやや強引な設定が目立つような気もしましたが見事なラストで解消されました。 巻末には著者がインスパイアされた参考文献が紹介されています。 その中に本編にも登場するマスターピースと言えるような重要な研究書があります。 読んでみようかと調べましたが現在は絶版となっているようです。 中古本を探すか図書館で借りるしかなさそうです。 | ||||
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小説として、その文体・構成は素晴らしいと思います。正直、引き込まれて読むことが出来ました。 物語としてよく出来ているなぁ、と偉そうですが、感じました。 他の方のレビューにあるように、生き返りまで至る思いというか、執着というものには、正直ピンときませんでした。 ヒロインに共感出来ないわけではないのですが、少し度合が弱いかなと。 それでも、小説として非常に面白いです。買って損はないです! | ||||
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ほかの作家に類を見ないとても不思議な本ですが、3回読ました。読むたびに新しい発見があります。4番目の瑠璃の積極性に驚かせられます。2回目は登場人物の相関図や接点を、3回目は登場人物の年表(どの時代にだれとかかわりをもったか)を紙に書き出しながら読み進めました。物語が立体的に浮かび上がった感じです。実際には起こりえないけれど、心の中では起きている可能性があるから読者をひきつけるのかな。 | ||||
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直木賞受賞おめでとうございます。1984年すばる文学賞を受賞した「永遠の1/2」でデビューして以来、賞とは縁の無かった作者が前作「鳩の撃退法」で山田風太郎賞を受賞したのが2年前、そして今作では直木賞受賞と、ようやく世間は佐藤正午を認知した?全作品を読んでいる私としては、気付くのが遅すぎるぞと言いたくなるほどではあるが、とにかく最近では一番嬉しいニュースだった。当作も4月に出てすぐに読んでいるが、直木賞受賞が嬉しくてレビューしたくなった次第。 さて内容である。前記の前作「鳩の撃退法」とは打って変わった作品。当作者の中では「Y」のような雰囲気といっていいかもしれない。有り得ない話をさも有り得るように言葉を紡ぎ、物語を作っていく、作者が「書くインタビュー」の中で述べているとおりの作品作りで、しかも読みやすい。既にいろんなところで広まっているのでネタバレにはならないだろうが、一人の女性の生まれ変わりの話。この女性が生まれ変わった際の、子供時代の仕草、雰囲気が本当にかわいらしく、いじらしく表現されている。またエピソードの数々が非常に効果的で、作品全体に膨らみを与えており、最後も希望を感じさせる終わり方で、心が温まる。唯一気になったのは、そんな何度も生まれ変わって逢いたい相手との最初の恋愛場面が比較的穏やかで、そこまでの愛を感じ難いところか。ただ全体の中では欠点とは言えず、とにかく面白く読み終えた。 ところで「鳩の撃退法」は年末恒例の「このミス」で初めてランクインしたが、今作はどうなるか?同誌では評論家の香山二三郎氏が常に当作者を好意的に取上げており、その香山氏が今作をどう評価するのか、多分激賞するのではないかとその熱い文章が今から楽しみである。 | ||||
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月の満ち欠け、瑠璃にまつわる格言、美しい言葉が織りなしていく純愛ファンタジー。伏線を繋ぎ合わせながら次の展開が知りたくて最後まで一気に読み終えてしまったが、個人的には、最初の人妻瑠璃があまり魅力的な女性に描かれているとは思えず感情移入できなかったこと、瑠璃と三角の過ごした時間が夫に不満を持つ寂しい既婚女性と女性を知らなかった純真な大学生のいっときの性愛にしか思えなかったことで、何度も生まれ変わりながら再会を果たそうとする時空を超えた純愛というテーマに乗れなかった部分がある。 夫や自分に不満を持つ少しだらしない既婚女性がほんのいっとき夢を見せてくれた歳下の男性に時空を超えて執着する物語といってしまえばそれまでになってしまう。少し残念。 | ||||
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東京ステーションホテル、虎屋のカフェ、生まれ変わりの子供から聞かされる今は亡き人からの思いは、古くて新しいもの。昔日の高田馬場あたりの風景を思い出すると、懐メロを聴いているような印象でした。 やや後半部は説明的で冗長かなと感じるところもありましたが、一気に読めました。 およそ設定人物と同時代を同じような風景の中で暮らしてきた自分が今味わっている喪失感への、ある種の安らぎでしょうか。 年の差カップル物語やロリコン小説にならないように工夫されてますが、やっぱり、客観的みれば、こういう中年って自意識過剰でキモイだろ、という気もしなくはない。ただ、主人公の連れ合いの娘が前妻の生まれ変わりの高校生ってあたりは具体的な男女関係に発展しかねない微妙な設定にしているのは、作者のいたずら心でしょうか。 | ||||
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文章は意外に文学的ではない。 易しい文体だけど、展開はミステリーじみていて、やや複雑。 それでも最後の一文に涙が溢れる。 | ||||
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生きかえり。 真夏の夜、不思議な物語を読む。 「もう一度生まれ変わる。 月のように一度欠けたら 月がもう一度満ちるように」 どうして生まれ変わりたいのか。 どうしたら生まれ変わるのか。 「奥さんだって愛の深さは全然負けていない。 有資格者の一人だよ」 資格....そんなものか。 不思議な恋物語を読む。 | ||||
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ちょっとネタバレあり。 好きだった男に会うために何度も生まれ変わる女と関わる人々のお話。と簡単に書いてしまうには複雑に入り組んだ人物相関図 何度も生まれ変わるというアイデアは面白いが、生前の初代瑠璃からは、そうまで会いたい男への執念や執着が今一つ感じられなかった。 そして会いそうになると都合よく・・・。なにか理由があるのかと最後まで読んだが特に何もなく。 最後のあのくだりもただ話をくどくするだけでピントがぼやけてしまう。 うまくまとめれば映画やドラマになりそうなストーリー性は感じる。 | ||||
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前作「鳩の撃退法」で直木賞受賞作家が落ちぶれてデリヘルの送迎で糊口をしのいでる設定だったけど、次作の「月の満ち欠け」で実現するとはだれが想定したでしょうか?佐藤正午という作家の巡り合わせも含めてメタ的な作品です。これを機に過去の作品もポッチってください(笑) | ||||
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本書は怖い本である。怖さの原因が、生まれ変わり(輪廻転生)というテーマや、若い女性が次々と事故死するという展開にあるわけではない。当初は、生まれ変わりの子供のエピソードを楽しく読み、体育会系の夫とその妻との性生活や、妻と学生との不倫や、妻の死後の夫の転落と再生の物語も、上手だな、と感心しながら読んでおられるのだ。怖くなってくるのは、初老になったその夫が、死んだ妻の生まれ変わりの少女を、妻として取り扱い、誘拐犯人として、逮捕投獄される辺りからである。この先は、死んでしまった女性と永遠の愛を貫こうとすれば、生まれかわりである幼少女と愛し合い、究極的にはセックスまでしなければならない。幼少女もそれを望んでいる、(281頁)という怖い怖い小説的現実が、テーマとして投げつけられるのである。さすが岩波書店の本である。 | ||||
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予定より早く届きました。ありがとうございます。 自分が読んでるわけじゃないですが、面白いらしいです。 | ||||
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たかが、小説。されど、小説。 だからこそ、非現実的な事をこうも物語れるのでしょう。 賛否はあれど、書き手の表現したい事に、読み手の自分は引き込まれました。 実直な感想として、とても面白かったです。 | ||||
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一心不乱にこんなに夢中になって小説を読み、物語の畝りに身を任せて心地よかったのは久しぶりです。とてつもない筆力と表現力なのに淡々としていて素晴らしい。 | ||||
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男なら、誰しも「この女性は本当に自分のことが好きなのだな」と思う瞬間、女性がいたはずである。そのことは、その時、何物にも代え難く、身震いする程嬉しいことであった。 年を経て、そういうことがとても懐かしく思い出されるものである。 現実、実際の人生の果実とは違うが、そういった思い出は生きていくうえで必ず必要なものであると思います。 意識するか、無意識のうちか。 その意識もしくは無意識のうちにあるものを思い出させてくれ、青少年の頃の荒々しい気持ちも含め、フラッシュバックさせてくれる本です。 人それぞれ、思い出すことは違うと思いますが、きっとそのような体験があるからこの現実で生きていけるのであると思います。 青少年の頃の、様々な楽しかったことを思い出させていただきました。 ありがとうございます。 ノンフィクション、歴史ものから、文学に帰るのもいいと思いました。 人は、自分の思いの中でのみ生きているものであることを再認識しました。 | ||||
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店頭にならんでいる現物をみてフィーリングが合ったのか、気づいたら購入していました。 現実的だけど現実的じゃない。でも、非現実的ではない。この本に出会えてよかったです | ||||
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直木賞おめでとうございます。デビュー作以来のファンとして、まさに感無量です。 | ||||
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佐藤正午さんは、いつごろからか、新作の小説が出ると必ず読むという稀な作家になった。 前作「鳩の撃退法」は上下巻を読み終えるのが惜しいほどで、いつまでも作品世界に浸っていたいと思わせた。贋札か真券か曖昧模糊とした札束3000万円の詰まった鞄を預かってしまった元作家の話は、細部の描写、会話がリアルかつアクロバティックで、絵空事をあり得る話と思わせてしまうところがすごい。世界児童文学全集のサービス精神あふれる物語を現代の大人版にしたような。 最新作のテーマは「輪廻転生」。 「そう、月の満ち欠けのように、生と死を繰り返す。そして未練のあるアキヒコくんの前に現れる」 「瑠璃も玻璃も照らせば光る」という格言から付けられた、瑠璃という名前の女性をめぐって人々が織りなす30年にわたる物語。前世の記憶を持つ女の子に周囲は翻弄され、叙述の時間は行きつ戻りつし、サスペンスに満ちた読書体験が味わえる。つまり1行もないがしろにできない。 普通の人たちがひょんなことから異界に入り込んでしまう話でもある。よく考えれば、ホラーなのだけれど、当然、スティーヴン・キングのように世界の終りに突っ走ってしまうようなことはなく、ラストに胸を熱くしてしまう。 朝日新聞で、文芸評論家の斎藤美奈子さんが書評をぴたりと締めくくっていた。 「ファンタジーはちょっとという人をもねじ伏せる説得力。瑠璃(たち)の思いはどこへ向かうのか。虚実の皮膜を行く佐藤正午の本領発揮。本を閉じた後、世界がちがってみえるかも!」 タイムスリップを切なく使った「Y」では、フランソワ・トリュフォーが引用され、作家の映画好きがよくわかるのだが、今作も「アンナ・カレーニナ」「天国から来たチャンピオン」、岩井俊二監督の「四月物語」、ゴダール、アンナ・カリーナといった映画の物語、イメージが散りばめられている。 間もなく発表の直木賞の候補。他候補の小説は知らないが、文句なしでこれを押したい。 | ||||
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普段あまり小説を読みきれない私が、最後まで夢中で読みました。 私自身母を亡くしたばかりで生まれ変わりがあればいいなと思う気持ちで購入しました。とても救われるような作品でした。 | ||||
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