ジャンプ



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初公開日(参考)2000年08月
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長編小説

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ジャンプ (光文社文庫)

2002年09月30日 ジャンプ (光文社文庫)

その夜、「僕」は、奇妙な名前の強烈なカクテルを飲んだ。ガールフレンドの南雲みはるは、酩酊した「僕」を自分のアパートに残したまま、明日の朝食のリンゴを買いに出かけた。「五分で戻ってくるわ」と笑顔を見せて。しかし、彼女はそのまま姿を消してしまった。「僕」は、わずかな手がかりを元に行方を探し始めた。失踪をテーマに現代女性の「意志」を描き、絶賛を呼んだ傑作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

ジャンプの総合評価:7.19/10点レビュー 57件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

面白かった。

一気に読めた。

わたろう
0BCEGGR4
No.1:
(6pt)

読みやすかった・・・けど

読みやすい文章で面白かったけど、後半になり展開が読めてしまいます。
『日々の積み重ねが、ちょっとした弾みで覆る』という教訓にはなりました。
でも、ちょっと救われないなと思う部分があり、読んだ後にモヤッとした気分になります。
残念。

みかん
RL78PMXV
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.55:
(5pt)

正午さん大好き

連作になっていますがそれぞれ独立の作品です。編集担当の作家愛に感動し同感です。
ジャンプ 新装版 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ジャンプ 新装版 (光文社文庫)より
4334102360
No.54:
(5pt)

(2025-49冊目) 25年ぶりに再読。やはりこれは傑作だ。

.
「僕」こと三谷純之輔は恋人の南雲みはるとカクテル・バーでアブジンスキーを飲んで酔いつぶれ、蒲田にある みはるのマンションに這うようにしてたどり着く。直後、みはるは三谷のために翌日の朝食用にリンゴを買いに出かけるも、結局帰ってこない。三谷は出張が入っていたために、そのままマンションを出るが、それがみはるを探す長い旅路の始まりだった……。
-------------
 2000年、わたしは記憶が確かであれば、五反田の駅前書店に時間つぶしのためにぶらりと入り、出版されたばかりの単行本『ジャンプ』が平積みになっているのをたまさか目にしました。佐藤正午という作家の名を聞いたこともなく、もちろん『ジャンプ』という新刊本が出たことも、それがどんなジャンルや内容の書物であるかも知らず、手に取ってみることもなかったのに、なぜだかこの本が「わたしを読んで」と言っている気がしたのです。不思議な縁でした。ろくに中身を確かめることもなく一冊持ってレジに向かったのです。
 あれから今まで25年、わたしは佐藤正午という作家に夢中になり、新刊が出ると欠かさず手にするようになっていました。

 この『ジャンプ』は恋人の謎の失踪の真相を探そうと彷徨する若い男の物語です。みはるがリンゴを買い求めただろう近所のコンビニを出発点にして、みはるがたどった道筋が少しずつ見えていくミステリ仕立てになっています。ですが、足取りはある時点を最後にぷっつりと途絶えます。
 あのとき、そもそも飲める口でもない自分がアブジンスキーのような強烈な酒を口にするべきではなかったのではないか。翌朝、出張が入っていたとはいえ、帰ってこない恋人を待つべきではなかったのか――。あのとき、あの瞬間、自分はああするべきではなかったのかという苦い思いが三谷の中に募るばかりです。

 ですがやがて明らかになる事の真相を見て三谷が思い知るのは、未来が見通せず、いくらでも選択肢があると思えていた自分の人生が、結局たどることのできるのはたった一本の道に過ぎないという冷徹な事実です。しかもそれは自分が強靭な意志によってしかと掴み取った道ではありません。ほんの些細な偶然の連続がドミノ倒しのような連鎖となって作用し、そこに自分以外の人間の強靭な意志が加わった結果、強引にたどらされてしまうものでし。そのやりきれない真実がそこにあります。まっすぐな道ではなく、まがりくねった長い長い、人生という名の一本道。アブジンスキーを供すバーに流れる曲が、ビートルズの「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」であることが指し示す意味は強烈です。

 そもそも佐藤正午とわたしの出会いも上述のように、偶然でした。その不思議な縁(えにし)を大切にして佐藤作品を読み続け、ときにこうして読み直してきました。そして自分の人生の意味を思い返すことに喜びを感じることができています。
.
ジャンプ 新装版 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ジャンプ 新装版 (光文社文庫)より
4334102360
No.53:
(4pt)

男と女のよくある話なんだけど

面白かった
男と女の思考の違いもよく描かれているし、あの時こうしていれば、こうしていなければ。。
など人生での様々な場面での判断によって後の人生が変わってくる
誰しも、特に男は過去の恋愛に引きずられて、夢に見たりもする
どこかで決着を付けないと
という思いも抱えていたりする
良作でした
ジャンプ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ジャンプ (光文社文庫)より
4334733867
No.52:
(4pt)

ネタバレやや注意

『ジャンプ』というタイトルの意味が何であるか、これが個人的にはこの作品を評価する上でものすごく大切な気がする。

本文のなかでジャンプという言葉が出てきたのは、横浜スタジアムで主人公が、南雲みはるの姉の夫、天笠郁夫とその息子とアメフトを観戦している時。子供がジャンプして父親とハイタッチする場面。p.262
ここのアメフトのゲーム進行、そして観客の反応と、天笠郁夫対主人公の会話がたぶん重なり合っているんだと思う。息子の反応や会話の流れ全てが。
ちょっと再読して分析する体力がないけれど、タイトルと重なる部分がここしか自分は見つけられなかった。
自分は小説を再読することがあまりないので、あるかないかで言えばかなり怪しいけれど、もし再読することがある時のためにメモを以下に。

・「ジャンプ」の意味について考えること。
・子供がジャンプする意味は?
→子供がジャンプしたのは、味方チームのタッチダウンが成立した時。
・彼ら親子が一緒に横浜スタジアムまで出向いて、アメフトの試合を観たのはなぜ?
→息子はパソコンのゲームしか興味がなかったのに、「一度ここへ連れてきたことがきっかけになって。中学になったらアメフトをやりたいと言ってる。」

・「一ヶ月の間に彼女に何かが起こったんだ」という主人公のセリフに対する郁夫の回答
→ ・「つまり、私の言いたかったのは、その程度のことです。みはるちゃんの男関係とか、そんな大それたことじゃなくて」
何かに対する認識の差。
主人公は一カ月の間に「起こった」ことは「何か」重大なことだと考えているが、郁夫はその一カ月に起こった出来事は「たかが知れ」たことかもしれないが、その「たかが知れ」た出来事が重なり合って人生の分岐点で「何か」を選択するのに十分な時間だと捉えている。
ここは自分で書いていて面白いなと思った。

参考までにその前にあったセリフは以下
「しかし人の人生で、一カ月の間に起こる出来事なんてたかが知れてるでしょう」
「いや、そうじゃないかもしれないな。一カ月もあれば、人生には思わぬ変化が起こりうるかもしれない。ちょっとした出会いや出来事が重なって新しい展望が開ける、一カ月というのはそのくらいの時間かもしれない」

ここまで書いてわかったことだけど、自分は実はこの小説を読んでて、主人公の人格が軽くて造形がやや浅いなと思っていた。しかし、改めて考えると、周りの言動と主人公の考えのズレが絶妙に描写されている。
冒頭にも書かれている通り、主人公は「強烈なカクテルを飲んだことを『いまだに』後悔している」。
この物語を過去のものとして思い出として語りたいと言っておきながら、いまだに後悔しており、しかもそれは「強烈なカクテルを飲んだこと」。
山本文緒の解説にも書いてある通り、主人公の「鈍感さ」を非常に適切に表している一文。
もしかしたらストーリーを語るなかで、その行動自体の無神経さ(ガールフレンドは主人公にある程度心を開いて、彼女の中で大切だと思われるバーに誘った。なのに、彼氏の主人公は後先考えずに度数の強い酒を頼んでしまったこと)を後悔しているのかもしれないけれど、実際その行動ひとつではなくて、二股をしていたり、彼女のことを何にも知らない(親友のことや大学を辞めたことなど)ことなど、たくさん後悔すべき事はあると思う。もう少し彼女と二人で語り合う事もできたし、半年間という期間はそれを語り合うに十分な時間だと思われる。

その点、彼女は最初に主人公が毎朝規則的にリンゴを食べることを知っており、それを用意しようとしてくれた。人が人のことを知っている度合いで言えば、間違いなく彼女の方に旗が上がる。

運命的なストーリー展開には、作者の大風呂敷というか、大いなる意図が感じられるけど、それを上回る人物造形ができている小説だった。

サスペンスの形をとったエンタメのように見せながら、そういったことが後からじわじわと感想を書きながら理解できた作品。
話の拡げ方的にエンタメを無茶苦茶期待して読んでいたので、ラストシーンが結構あっけなく終わった印象あったんだけど、全然そんなことはなかった。良い小説だ。
あと巻末の編集者のエッセイがめちゃくちゃ面白い。文才の塊。オチは盛大に笑った。
ジャンプ 新装版 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ジャンプ 新装版 (光文社文庫)より
4334102360
No.51:
(5pt)

ジャンプしたヒロインとジャンプしなかった主人公

佐藤正午氏の小説はどれを読んでもハズレということがない。「永遠の1/2」から始まって、立て続けに佐藤氏の本を読んで、この「ジャンプ」で6冊目(「鳩の撃退法」は上下2巻なので7冊目というべきか・・・)。
「ジャンプ」は佐藤氏の小説にしては時間の流れが一本道なので、わかりやすく、かつ登場人物も比較的少ないので、読みやすい。しかしこの小説は複数の物語が重層的に絡み合っている。具体的には
その1は、失踪した「南雲みはる」はどこにいるんだという探索物語。
その2は、別れと再会の物語。
その3は、もしあのとき、という「Y」の別バーション物語。
その4は、ふとで出会い付き合った女性の身の上話的物語。
その5は、2人の女性と1人の男の三角関係物語。
その他に、様々な視点で読むことができる。
自分としては、1回目は別れと再会の物語として読んで、再会の場面で読書のクライマックスを迎えたが、「ジャンプ」とついたタイトルから考えて作者は、ジャンプしたヒロインとジャンプしなかった主人公の2人の差を描こうとしたと、読み取った。
この本も、再読が楽しみだ。
ジャンプ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ジャンプ (光文社文庫)より
4334733867



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